今回はまぁ、題名からして試合開始っていう回です。
家族、他の学校の生徒、友達、受験生など多くの人たちがこの学校にいる。そして多くの団体が看板を持って勧誘をしながら校内を歩き回る。そんな光景が俺には新鮮だった。まともに文化祭なんてした事がない。だからこそ文化祭が楽しい。
が、今日の午後2時から試合が始まる。目茶強高校。轟から聞いた話では全国ランクだと。……うわぁ、憂鬱な気分だわぁ〜。
勝てる相手でもない。それに俺は初心者だ。なのにそんな相手と試合をしないといけない。……はぁ、多田森は馬鹿なのか。と思いたい。
まぁ、多田森のせいにしてもしょうがない。あいつの父親がそこの監督をしててその流れで戦うハメになってしまったと言われた時は正直キレそうだったが。
でも、俺は今日の試合で楽しみな事もある!そう、白浜が試合を見に来てくれるっ‼︎頑張ってなんて言われたら死ぬほど頑張っちゃうよ。
俺が妄想をしてると背中をポンと押された。
「ほら、もう試合まで一時間しかねぇよ。アップしないと」
北瀬である。北瀬はもう運動用の服に着替えていた。
「もう、他のみんなは体育館で待ってるから行こうぜ」
北瀬は俺の手を取った。
「……ん?どうした?柚子木。あんまやる気じゃなさそうだけど」
「いや、だってさ全国レベルだぜ。敵。ズタボロにされるだけだって。やる気でねぇって」
「いや、スポーツってのはそんなもんだよ。でもそれで得るもんもあるんだから。なっ?行こうぜ」
……このスポーツマンが!そのスポーツマンシップがうぜぇ!超正論言うなよ!
「へいへい」
俺は北瀬に連れられるように体育館に行く。体育館には清戸、西枝、多田森がいた。三人はとっくにアップを始めていた。
向かい側を見ると変な奴らがいる。アフロの奴、モヒカンの奴、鼻水垂らしてる奴、前髪長くて顔にまでかかっちゃってる奴、デブの奴。その五人が練習していた。背には目茶強と書いてある。
俺はそいつらを見て吹き出しそうになったが頑張ってこらえた。どこのギャグマンガじゃ!と叫びたかった。
俺は少し気になったので多田森に聞いた。
「ねぇ、多田森。あいつらって強いの?」
俺がそう聞くと多田森は絶句した。
「えっ?俺なんか変な事言った?」
「言ったも何もないよ。あれが弱そうに見えるか?どう見たって強そうだよ!」
いやいや、めちゃくちゃ弱そうですけど。目茶弱高校の間違いなんじゃねぇか?
「あれは目茶強高校の一軍だよ!レギュラーだよ!この前の都大会なんか優勝だよ!」
……えっ?マジで?あんな弱そうなのに?そんなに強いの?マジで?ヤベェ、喧嘩売ってたわ。さっきの目茶弱高校とか訂正するわ。
が、しかし気迫は何も感じられない。
……あっ、なんか倒せそうな気がしてきた。
いけるわ。これ。
……よし。やる気出てきた。
俺はそう思ってバスケをするために着替えた。
そして午後2時になった。試合開始のホイッスルが鳴る。
さぁ、やろうか。バスケを。多田森のためにも。
目茶強だがなんだか知らねぇが、俺たちだってめっちゃつぇえぞ!
バスケでボコボコにしてやんよ‼︎