今回で文化祭編はラストです。
やばいです。次のepisode6とか作ってないです。今日中に作らないとです。
花火を楽しんでいた。他の生徒達は後夜祭に行っているからここは誰も通らない。近づきもしない。
小深と赤石は異色の二人ではあるが、意外と仲がいいみたいではある。
「ちょ、由美、線香花火は後よ、後」
「ぬ?いいではないか。楽しめばいいのだ」
赤石はそういうと線香花火を落とさないようにしている。しゃがみながらジッと待っている。
その線香花火はぽつんと落ちた。燃えていた時は赤い光を出していたが、小石のようになってしまった。
北瀬と湯島は二人仲良くしている。もともと湯島は体が弱い。だから、花火なんてそもそもした事はないだろう。だから、湯島は初めて花火を見た子供のような目をしている。
「どうだ?綺麗だろ?」
「綺麗だね」
北瀬は湯島に花火を渡した。でも、湯島はそれを受け取らない。
「いや、怖い。だってそれ火でしょ?」
「大丈夫だって、ほら、ここ持ってれば火には当たらない」
それでも湯島は怖がった。すると、北瀬は二人で花火を持とうと言い出した。湯島はそれならいいよと言った。
二人で花火を持つと湯島は「綺麗」と初めての花火に詠嘆した。二人が持つ花火の色は赤色だった。
風がまた吹いた。ある火は風のおかげで火が強くなり、ある火は風のせいで消されてしまった。
俺はある事に気付いた。白浜がここにはいない。俺はみんなにトイレに行くと伝えておいて、白浜を探しに行った。
白浜はすぐに見つかった。俺たちとは反対側、つまり体育館表の方にある水飲み場の所に腰掛けていた。俺は近くにある自販機で缶のココアとコーヒーを買った。
「お疲れさん、ほらよ、こりゃ奢おごりだ」
俺はココアを白浜に渡した。
「ありがとうございます」
「いやいや、別にどうってことねぇよ。ってかどうしたよ。考え事ですか?こんにゃろー」
「いや、考え事ってわけじゃないんです。ほら、ここは風が心地よいから」
「そうか?あっちの方が風はいいと思うが」
「いや、少し静かになりたかったんです」
「お前らしくねぇな。疲れたか?文化祭」
「そうかもしれませんね」
白浜はそう言うと缶を開けた。そしてココアを飲んだ。
風が吹いた。確かにここも心地よい。でもなんか風が弱かった。
西日がそろそろ落ちる頃である。あたりは暗くなり始める。
すると、白浜は俺に問いかけた。
「柚子木は太陽の光をたくさん浴びた柚子の実。それを他の人にも分けあたける」
「何だ?盗み聞きか?」
「まぁ、ちょっと聞いてました。……でも、そうしたら私は何なんでしょうか。倉本さをが水なら私は何なんでしょうか」
「まぁ、お前はそのまんまだ。白い砂浜だ」
「そのまんまですね」
「でも、それでいいんだよ。お前は光を浴び続けられる。その光がお前をさらに熱くさせて、他の人にもその熱さを分けあたけるんじゃねぇか。そのピュアっピュアな情熱を」
俺がそう言うと白浜はクススと笑った。でも、そんな笑顔は見たくない。なんか、作り笑いみたいだから。
白浜ならもっといい笑顔を見せてくれる。希望という不確定なものを見せてくれる。
白浜は「もう、気持ちは落ち着きました」と言うと花火をしに戻りに行った。
風はもう吹かなかった。
花火が終わると俺たちは鞄を持って家に帰った。もちろんココも連れて。
俺たちがしたバスケの試合が今年の文化祭賞に入賞した。
そして、俺たちの文化祭は終わった。
白浜は冬になれば冷えてくる。そして、ポイ捨てされたゴミが溜まっている。
そして、柚子の木は砂浜には合わない。