こんな奴でも青春したいっ‼︎   作:Gヘッド

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はい!Gヘッドです!

今回は結構いい感じに仕上げたつもりです。



光当たる場所へ

関係者立ち入り禁止の奥に勝手に入り込む。そして控え室にたどり着く。控え室のドアを開けると幼乃が椅子にちょこんと座っていた。

 

幼乃は緊張しているのだろうか。表情一つ変えない。強張っている。両手は膝の上に乗せて研究用の白衣を握りしめて、体が石のように固い。

 

「おい、幼乃。今来たぞ」

 

俺が声を出すと幼乃は「ああ。ありがとう」と言うと重い腰を上げた。

 

「緊張してるのか?」

 

幼乃はコクッと頷く。やはり、弥生のあの演説を聞いてしまうと怖気付(怖気付)く。今まで壇上の上に立って聴衆の視線という光に当たった事がない。だから、初めての光が怖いのだろう。

 

セミのように今まで土のような暗くて光の当たらない所にいた。だから、初めて当たる光はどのようなものなのかが分からない。

 

その光は優しく照らすのか。強い光で殺すのか。

 

すると、北瀬がドンッと少し強めに幼乃の背中を叩いた。

 

「痛い!何をする⁉︎」

 

幼乃はムカッと怒った。緊張しているのに邪魔をされるととてもムカつく。でも、北瀬はそんな幼乃を見てると「フハハ」と笑う。

 

「やっぱり幼乃ちゃんはそうじゃなきゃ。緊張してる姿なんか幼乃ちゃんじゃない。怒りっぽくて、凄く感情的。でも、どこか堂々としている所がないと。お前はお前らしさを持てよ」

 

「でも、私はこ……怖い。もし、失敗したら。みんなが見てる前で失敗したら……」

 

「しねぇよ。だって俺と柚子木がいるじゃねぇか。三人集まりゃ文殊(もんじゅ)の知恵!だろ?俺たちは一人じゃないんだ。弥生さんは一人で戦ってる。あれは心細い。でも、お前は一人じゃない。俺たちがいる。だから俺たちを頼れよ。『友達』だろ?俺らはさ。友のためなら法だって破り散らす。それが俺の信念さ。柚子木だって同じさ。やる時はやる男だぜ」

 

幼乃はそれを聞くと涙ぐんだ。溢れた涙を白衣でゴシゴシと拭く。「別に泣いてなんかおらん。これは涙じゃない」と涙声で言いながら。

 

「おい、北瀬。女の子泣かせるとか最低だろ」

 

「いや、嬉し涙はノーカンだろ‼︎」

 

「最低じゃな。初めて泣かされた」

 

「ええっ?マジで?初めて?」

 

「そうじゃ。『初めての友達』に泣かされた」

 

俺は北瀬の頭をポンッと叩いた。やるじゃねぇかこのヤロー。

 

「で、いい感じの雰囲気の中悪いんだけどさ、あと少ししか時間ねぇよ。どうする?」

 

「そうじゃな。まずは水をその水槽に入れてはくれぬか?蒸留水を作らねば」

 

おう。俺たちは水槽に水を入れに部屋を出た。幼乃は他の準備に取り掛かる。

 

さてと、俺たちのショータイムの下準備をしておかねば。

 

俺たちは実験器具を置くために台を用意して、装置をその上に置いた。

 

そして、幼乃の出番となった。

 

「俺たちはどうすればいい?客席?壇上?」

 

「壇上にいてくれ。雑用をお願いしたい」

 

「はいよ」

 

そして、俺たちは足を一歩踏み出した。光当たる場所に。

 

 

 

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