これでepisode6が終わりましたね。次のepisode6.5はめちゃくちゃシリアスですね。あと、episode6.5の話の展開は大体決まりました。乞うご期待‼︎
俺と北瀬と幼乃が片付けをした後、俺はココを光から預かった。その後、俺はみんなと別れて家へと向かっていた。
ココは俺の横に並んで浮きながら移動している。霊体だからこそできる技でとてもラクそうだ。それがほんのちょっと羨ましい。
「光牙様ぁ〜。今日のコンテストの皆さんの論文分かりました?」
「いや、全っ然わかんない。ほぼ寝てた」
「あ〜、私も眠くなりましたよ。光牙様が出るまで睡魔におそわれてましたから」
「で、俺が出たら?」
「目がパッて開きましたね。あれはショッキングでしたよ。光牙様が壇上に出るとは思いませんでしたから」
「今考えてみると壇上には出なければよかったのにって思ってる」
散々、光に怒られたからである。まぁ、世間から視線が寄せられているコンテストだから、敏感だったのだろう。
ココは光が怒った時を想像すると苦笑いをした。
俺の陰が長く伸びる。冬に近づいてきたせいであろう。ココは霊体なので陰ができない。
俺がすたすたと歩いているとココが突然止まった。ココの目と鼻の先に男女のカップルがいた。カップルの女の人の方は男に少し寄りかかっている。
ココはその姿を羨ましそうに見ていた。
「何だ?羨ましいのか?」
「ええ、まぁ、そうなります。私は霊なんでそんな事できないですけど」
そりゃぁ、そうだろうなぁ。しょうがないだろうなぁ。でも、それは霊で生まれてきてしまった事の宿命である。
ココが生きていた頃に何があったのかは知らない。でも、何か未練があるんだろう。その未練がある限り永遠にこのまま。
ココは俺にこう質問した。
「光牙様は今の人生を楽しんでますか?」
「は?何でそんな事を聞く?」
「な、なんとなく気になったから聞いてみたんですよ」
「まぁ、楽しいぞ。学校だって友達もいるし、部活だってエンジョイしてるし。それにお前もいるからな」
俺がそう言うとココは小さな声で「……バカ……」と言った。俺にはその声が聞こえたが俺は何も言わなかった。
悲しい顔をしている人にそんな事を聞く事なんてできない。押し殺そうと思っていたのに出てしまった声が不吉な事を予感させる。
俺は結局、何も聞かなかった。ココの事に関しては何も聞かなかった。
ココは俺にぎゅっと抱きついた。「ぎゅぅ〜」と言いながら俺に抱きついた。強く、強く抱きついてきた。いつもならこういうシーンでは鼻血をふくはずだが、今日はそんな事をする気になれなかった。
秋風が吹く。後ろから風が背中を押すように吹きつける。
でも、ココにとってその風は向かい風。
しばらくするとココは我に返った。すると、顔を赤くしてとっさに俺から離れた。
「す、すいませんですぅ〜」
「いいって事よ。お前の胸が当たってたし」
ココの顔がまた赤くなった。
「不埒です!不埒!」
「ふ、不埒じゃねぇよ!思春期の男の子にはしょうがない事なんだよ!」
ココは俺の変なツッコミを聞くと「フフッ」と笑った。
「何だよ」
「いやぁ〜。いつもの光牙様が一番です」
「……何か、気持ち悪いな。どうした?この頃何か変だぞ」
ココは何かを隠すように誤魔化した。
「いつもの光牙様を収められる時間はもう少ないですから……」