もしかしたら、3日ぐらい更新できないかもです。
分からない。その『分からない』が俺の頭の中を交差する。
神様は俺を見ると枯れた声でこう言った。
「お前が柚子木光牙か。知っていたぞ。お前の存在は。すまないな。こんな姿で。本当はもっとちゃんとした場所で会いたかったものだが……」
ちゃんとした場所。今、俺たちがいる場所はちゃんとしてない。ここは冷酷な神様の心の中。心の中……。心の中?
神様は鎖に何重も縛られている。反抗する力のない神様に鎖をつけるのはとても非情である。
俺は神様はある事を聞いた。核心に迫せまった。
「神様はなぜここにいるんですか?」
そんな俺のどストレートな質問は少し
「負けたのじゃ。もう一人の自分に負けたのじゃ」
その声は弱々しい。でも、負けた事の憎しみ、悔しみなどではない。自分に対しての後悔である。『やらかしてしまった』というような感じである。その思いをココに
もう一人の自分に負けた。『もう一人』とは、俺が今まで会っていた神様の事だろう。その意地悪な神様に負けたという事。
ここは心の奥底。普段、他人も自分も気づかない場所。そこに優しい神様は意地悪な神様に閉じ込められてたのだろう。
つまり、『意識の主導権』を奪われたという事だと推測できる。それなら、なんとなくだけど今までの全ての事に説明がつく。
「神様は二人いるのか?」
俺はココにそう聞いた。ココはコクッとうなずいた。でも、決して声には出さなかった。暗黙の了解のようなものであろう。
元々、神様は一つの体に二人いた。そして、優しい神様がいつも『意識の主導権』を握っていた。でも、ある事を境にその関係が反転してしまった。今まで心の奥底で眠っていた『憎しみ』や『恨み』や『切望』がマグマのように溢れ出た。そのマグマの飛び火が俺にも来たのだろう。
神様は悔しそうに涙を浮かべた。
「すまぬ。不甲斐ないばかりに……」
「そんなことありませんよ。誰だって心に黒いものがありますから」
ココは神様をなだめた。いつもはなだめられる側のココが誰かをなだめている姿は新鮮であった。
神様の辛い声が心の中に響く。
「ココ。何で、言わなかったんだ?」
俺はココを少し責めた。
「そんな言えませんよ。神様は悪気があるわけじゃないですから。それに、しょうがないんですよ。だって悪いのは私なんですから」
「ココが悪い?」
「はい。そうです。私が悪いんです。私は光牙様といるのが楽しかったばかりに仕事をおろそかにしてしまった。そのせいで神様は瘴気に犯されてしまった。だから、責めるなら私を責めてください」
その時のココは真っ直ぐ前を見ていた。主人を守るココは守護霊であった。