ココは俺といるのが楽しかった。だから、自分のする仕事をおろそかにしてしまった。そのせいで本来守るべき神様を守る事ができなかった。外の悪い空気、いわば瘴気に当てられてしまったのだ。
神様は何十年に一度、優しい神様と意地悪な神様が逆転するという。今まで溜めてきた心の闇がドカンと噴火する。
今回はココが仕事を
これは言ってしまえばココのせいである。でも、言い方を変えれば俺のせいにもなる。
『俺がこの地に来てしまった』という事さえなければこんな事になったりはしない。
神様は自分が悪いと言い、ココは自分の責任だと言う。でも、俺だって悔やんでる。自分が根本の原因なのではないのか?と。
ここにいる全員、自分が悪いと思っている。そして、誰がやったにせよ意地悪な神様に閉じ込められてしまった。俺たちには不思議な縁が繋がっているかのようである。
じゃぁ、誰が悪いんだ?
いや、多分誰も悪くない。意地悪な神様だって悪いけど悪くない。誰だって心にドス黒いヘドロが溜まる。それに打ち負ける時だってたまにはある。風邪を引いてしまうようなものだ。ココだって悪くない。人には情というものがある。その情があるからこうなってしまった。
ただ、こうなってしまった事はどんなに頑張ろうとも曲げる事のできない事実である。
まず、ここから出ることが先決。そして、ここから出るためにはここにいる優しい神様が必要不可欠。
そんな神様の周りは負のオーラで満ち溢れている。ドヨンとした重い空気である。
神様をどうにかしないとってことかーー。
俺は神様の目の前に立った。
「なぁ、あんた」
「なっ⁉︎あんた⁉︎こ、光牙様⁉︎そのお方は神様ですよ⁉︎」
「知っとるわ。だから、聞いてんだよ。あんた神様なんだろ?だったら早くここから出してくんね?」
俺のその無礼な言葉使い、態度にも神様は怒らなかった。ただ、決まり悪そうな顔をした。
「そうしたいのは山々である。でも、出来んのじゃ。今年のは少し強い。いつものなら少しぐらいは制御できるはずなのだが。すまぬ。力にはなれそうもない」
まぁ、どうせそんな屁っ放り腰なお答えをいただけると思ってたけど、まさか俺の予想とほぼ同じとは。
「そんなんだからお前、負けたんだろ」
「ちょっ、光牙様‼︎」
「ココ‼︎お前は黙ってろ」
俺の本気の物言いでココは黙った。少し強く言いすぎたかもしれない。でも、俺、今結構キレてるから。
なんか、神様にイラっときちゃってるから。