そうですね。今回のepisode7と7.5は柚子木くん以外の人の恋を重点的においております。
恋するのは主人公だけじゃないんです。
朝、俺たちGHBは生徒会室まで足を運んでいた。久しぶりに見た生徒会室の風景。意外と居心地はよかった。大変だけど仲間と一緒にいるから何でも出来た。一人で出来ないことも手を取り合って成し遂げられた。生徒会室はGHB並みに居心地がいい気がする。大変だけど。
清戸は俺たちが生徒会室に来るとみんなの分の椅子を用意した。そして、一つのテーブルを囲むようにみんなで座った。
「さぁ、じゃぁ、始めましょうか。一週間後の選挙について」
清戸のその言葉で場が張り詰める。大事な仕事である。学校を左右するほど大事な仕事。手を抜いていることは出来ない。
しかし、清戸と門川はその雰囲気を瞬時に察した。
「というのは置いといて〜、まずは次の生徒会長を決めよう‼︎ねっ?ガリレオくん」
「きたねぇなぁ。便器の中に顔でも突っ込んでろ」
「やだぁ〜ひどぉ〜い」
「きたなぁ〜いドン引き〜」
この二人のやりとり。いつもの二人の会話。でも、この会話が場の空気は少しだけだけど
砕けていた方が、親しみやすいし、話も一方からの視線だけにならない。色々な方向から物事を見ることができる。緊張した状態じゃそんなのは無理だ。
少しその時間を置くのであろうか?砕けるための時間を。
門川はある事に気付いた。そしてこう言った。
「おい、変態。弥生はどうした?」
俺はその言葉に少しだけ違和感を感じた。門川は人を名前で呼ぶことはまずない。広路であってもそれは同じである。苗字で呼ぶことが多い。
では、なぜ門川は弥生と名前で呼んだのだろうか。多分、門川は蕗見のような場合でも『蕗見・姉』と呼ぶだろう。
その俺の静かなる問いは俺の考えていたシナリオを狂わせていくのをまだ俺は知らない。
少し経って弥生が来た。弥生は実験が少し長続きしてしまったと言っていた。そんな弥生は門川の隣に座った。二人の間はすごく近い。
清戸はそんな二人の距離には全く気付かない。話を進めた。
「じゃぁ、次の生徒会長を決めようか。原則、生徒会長は今いる生徒会の二年生のメンバーから一人を三竦みで選ぶんだけど……法前くんと植木ちゃんのどっちがいい?俺はどっちでもいいんだけど」
「俺はどっちでもいい。つか、お前が決めろ。変態」
「私も同意見だ。ここは現生徒会長である清戸が決めるべきなのではないのか?」
清戸は二人に全てを
清戸は法前と植木を見た。しかし、二人を眺めたところで何も変わりはしない。清戸は頭を抱えた。二人の頑張りは清戸が一番知っている。だから、自分一人で決めたくはないのだろう。でも、二人の意見が道理を通っているから何も言えない。
すると法前が進んで手を上げた。
「僕が、僕がやります」
植木は特に何も言わなかった。手も上げなかった。異論もしなかった。
清戸は二人を見た。そして、彼の右手が法前の肩に置かれた。
「じゃぁ、法前くんにお願いするよ」
その手は法前の肩にドスンと乗った。今までの全てを、この学校を任されたのだから。
それでも法前は前を見た。それを見た清戸は胸をなでおろした。
カランッ!
俺はシャーペンを落とした。
落ちたシャーペンを取ろうと
法前と植木は手を繋いでいた。
ああ、なんだ。そういう事ね。