会議は終わった。次期生徒会長は法前に任せるということで決まった。他にも、生徒会の選挙に立候補する人も教えられた。
が、生徒会に立候補するのは植木と赤石だけである。まだ、一二年の男子の枠が残っている。清戸たちからは来週までに何としても人を集めてきてくれと言われた。
俺はこの時、門川が大変な仕事だと言っていた理由がわかった気がした。
そう、別に選挙する事は大変でもなんでもない。発言の自由、発言の場を設けてあげればいいだけ。でも、それはやる気のある人に限った事である。
俺たちGHBの最大の仕事は生徒会へのスカウトであろう。
今現在、誰も生徒会に入ろうとしていない。まず、その時点でアウトなのである。誰も生徒会をやろうというやる気がない。生徒会に
つまり、俺たちはやる気を起こさせなければいけないのである。『生徒会に入ってみようかな』ではなく、『生徒会に入りたい』にしなければならないのである。まぁ、まずそこまで生徒会に興味のある奴はいないだろう。
『誰かがやってくれるから俺はイイや』みたいな事を思っている奴らが大半だろう。
やりたいと思わせなければならないのだ。
GHBのみんなは部室へと帰って行く。が、しかし、俺は法前と植木に話があるので生徒会室に残った。
生徒会室に残った俺は清戸に無理を言った。清戸には話の内容を言わなかったが、清戸はわかってくれた。
「ほら、3年組は帰るよ!受験勉強しないとね」
清戸は北条と泉野に帰りの支度をさせた。その時、清戸が俺の耳元でこう
「二人をヨロシクね」
清戸は俺にそう言い残すと他の3年の人たちを連れてその場を去った。
その言葉はともにこの一年間を歩んだからこその言葉だろう。ともに手を取り合い色々なことを成功させてきた仲間だから、今後の行く末が気になるのだろう。でも、それを近くで見続ける権利は今の所清戸にはない。
いや、これは清戸に限った話でもない。北条も、泉野も同じ気持ちだろう。旅立たなければならない時が、人間誰しも必ず来る。それが、三人には来てしまったのだ。しょうがない。その一言で言えるものではあるが、これまでの苦労はその言葉だけでは表せない。
だから、法前と植木は三人が引いてきたレールをさらに続けていくのだ。それが、後に、後世へと続くように。
今、三人が引いたレールを歩いていても、いつかはそのレールが途切れる。その時こそ、二人がその続きを作るのだ。
俺はそんな二人に話をした。
「先輩たちは何で生徒会に入ろうと思ったんですか?」
法前と植木が三人の跡を継ぐのなら、俺はその二人の跡を継ぐ人を探してこよう。その人たちが、法前と植木を支えるんだ。いや、もちろん俺も。
まぁ、頼まれちゃったしね。