「さて、じゃぁ、新聞部に行くか……」
俺と赤石は生徒会のポスターと名刺を作るために新聞部の部室に出向く。うちの学校の新聞部、すごいから。印刷系統の仕事なら何でもすることができる人たちだから。
が、しかし、今俺と赤石以外にもう一人余分な奴が付いてきた。
「……で、何でお前がいるの?小深」
「なんとなく面白そうだなぁって思って」
面白そうって……。こっちは一応仕事なんだから……。
俺と赤石が並んで歩いていると小深はその間に入ってきた。小深のあざとい性格は赤石にとっては厄介な相手だろう。でも、その想いを向ける相手がバカではその想いも伝わらない。
「そういえばさ、赤石と小深って仲良いよね。この頃」
「そうか?」
「そうだよ。だってあれだろ?この前は一緒に買い物だろ?」
「いや、あれは夕日が、一方的に連れて行ったのだ。私は被害者だぞ」
「だって、由美は毎日勉強しかしてなさそうだったし。たまには気分転換でもって思ったの」
もう、名前で呼び合っている時点で仲良いだろ。
二人は話し合ったすえに、俺の方を見た。俺の方をじいっと見ている。
「え?何?どうしたの?」
「あんたに決めてもらうの。私と由美のどっちが悪いか」
「いや、わかんねぇよ」
俺がそう言うと二人は決まり悪そうな顔をする。
俺は小深にこう聞いた。
「赤石は親友何号?」
「3億5674号目」
相当底辺の友達だなっ⁉︎低っ‼︎
そんなことを言われた赤石は少しムキになる。そんな赤石は俺のことを指差した。
「わ、私の友達1号はこ、光牙だぞっ!」
そう言われた小深は俺の腕に抱きついた。
「わ、私だって友達1号は柚子木だもん‼︎」
小深が抱きつくと大きい胸が
鼻血が出そうになって、とっさに反対の手で鼻を押さえたが、赤石はその反対の腕に抱きついた。
「だ、第一号はわ、私のものだ!」
赤石の程よいおっぱいがそれまたエロい。小深が大きさなら赤石は美しさなのかっ⁉︎
ああ、やばい。本当に鼻血でそう。押さえられないよ。
両手が塞がった俺は頭を天井に向けて、必死に鼻血を止めようとする。が、全然止まりそうにない。やばい。二人が俺の腕から離れてくれないとマジで鼻血出ちゃう。
その時、二人は議論の挙句、俺にこう質問した。
「じゃぁ、光牙は誰が第一号なの⁉︎」
そんなことを聞かれたのは初めてだったな。俺はちょっと考えてみたが、答えはすぐにでた。その人は俺の頭の中に出てきただけで鼻血を一瞬で止めてくれた。
「北瀬じゃね?」
女が嫌なら男であればいい。二人はなんとも言えない。予想外だが、考えてみれば普通の返答。二人はガクッと肩を落とす。
「まぁ、あのバカならいい……」
「お前ら少しはあいつに優しくなれよ。あれでも彼女持ちだよ」
「いやいや、北瀬がいいんじゃないの。湯島さんの心が広すぎるだけ」
その後も二人は北瀬の事を散々悪く言っていた。なんか、北瀬って救えないな。
赤石と小深は同じタイプの人じゃないし、性格だって同じそうなところなんか一つもありゃしない。全然噛み合わない二人は、噛み合わなすぎて、逆に噛み合っている。互いにぶつかり合いながらも、二人は近くにいる。
「やっぱり、お前ら仲いいな」
俺がそう言うと二人は口を揃えてこう答えた。
「そうじゃないよ。同じ土俵に立っているだけ。
二人の息はぴったりだった。