こんな奴でも青春したいっ‼︎   作:Gヘッド

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はい!Gヘッドです!

幼乃ちゃんはお姉ちゃんである弥生ちゃんを応援してはいますけど、自分自身の問題でもないのであまり首を突っ込むことはないようです。



お前の周りに誰がいる?

俺はどうやらGHBに浸ってしまったようだ。ヒモ人間になっているかどうかはわからないが、それなりにGHBの人として成り立ってきてしまっているようだ。

 

最初、俺はGHBにあまり良い印象を持てなかった。幼乃が言うように、GHBに入ることは俺にとっての『最悪』の選択だったのかもしれない。白浜について行くためが理由であり、堕落した高校生活は嫌だと思ってた。

 

普通の高校生活を過ごす。それは俺にとって『最高』だった。夢にも見ていた。けど、今になって言える。それは『最高』ではなく、ただ何も起きないだけのものであると。

 

今、俺はGHBが好きだ。みんなと一緒に馬鹿なことをする。仲間が集まればもっと馬鹿らしくなる。馬鹿みたいに楽しく笑いあえる。

 

「俺は今のままがいいと思っちまう。確かに門川と広路がカップルになれば二人はラブラブハッピーになるだろう。けど、そしたら、今のGHBが保てなくなる。少なくとも、今のバランスのとれたGHBがバランスを失う。最初は少し傾くだけかもしれない。けど、それは日に日に大きな傾きとなる。そしたら俺たちは今のままでいられなくなる」

 

幼乃はメモに何かを書いた。そして、そのページを破り俺に渡した。そこには三年生の名前が書いていた。門川、広路、清戸、北条、泉野、蕗見。その恋愛関係図を書いていた。

 

清戸と北条はハートマーク。門川と広路と蕗見はややこしい三角関係。

 

そこに一人だけ誰とも恋愛関係がない人がいる。泉野である。

 

「おい、柚子木。そいつにでも話を聞け。私なんかが言うよりも十分説得力があるだろう」

 

蕗見はその紙を渡すとドアに手をかけた。そして、少しドアを開ける。ガラガラと二人だけの部屋に鳴る。

 

「あと、お前は自分が卑怯だと思うか?大切な仲間の幸せよりも自分を優先してしまう卑怯者だと思っているか?」

 

「そりゃぁ、まぁ、思ってるさ。だって、俺の手の中から溢れて欲しくないから。今のGHBは俺の手の中にある。でも、だんだんと俺の手の隙間から漏れてちゃって量が減る。それが、俺は嫌だから。自分から離れられるのは辛いんだよ」

 

幼乃は足を一歩踏み出した。部屋の中から外へと。でも、俺はまだ部屋の中。

 

「私はそれでもいいと思う。人間、親愛なる者に離れられて嬉しいと思う奴はそうそういない。だから、離れていかないようにするのも一つの手だし、私はそれを咎とがめない。けどな、そんな奴らの特徴を教えてやる」

 

幼乃は俺に向かって矢を放った。見えない矢を放った。その矢は俺の心に突き刺さる。命の鼓動が止まったかのようにも思えた。

 

「自らそいつらについてこうとしない。自分はただ玉座に座って離さないようにしている。けど、離れても自分は玉座から離れない。追いかけようともしない。いつまでもそんな奴は手を伸ばして『待って』と叫ぶのみ。お前らは足もなく、立とうとしないクソ共だ。義足さえも作ろうとしない。誰かが押してくれるって思ってる。それじゃ、押してくれる人は現れない」

 

俺は何も言えなかった。反論も、反省も、受け止めることさえできやしなかった。ただ、あるべき事実を突きつけられただけである。けど、それが俺の心を麻痺させた。

 

幼乃は「じゃぁ、また」と言ってドアを閉めた。パタンとドアが閉まる音が部室に響く。その部室には俺一人しかいない。

 

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