今日は生徒会選挙の二日前。昨日、泉野に言われたことが何となくだけど気になる。誰が口止めをしているのか、そして計画とは何なのか。
なんか嫌な予感がする……。
けど、今はそれどころではない。未来のことなんか考えているよりもまずは今のことを考えなければならない。
生徒会選挙の二日前だというのに未だに生徒会に立候補する2人が集まっていない。これではGHBのお仕事失敗となってしまう。しかも、地味に雑用係として信用があるGHBが、この学校の未来を決める大仕事でしくじったら信用度ガタ落ち。
今回はちょっと本気でやらないとヤバイかも。
ということで、朝の時間、授業と授業の間に俺は生徒会に誘っている。俺の近くを通る者は手当たり次第の勧誘をした。そしたら、俺の近くは誰も通らない始末である。
声をかけてはみるものの、みんな「めんどくさい」の一言で俺の思いを軽くあしらう。まぁ、めんどくさいのはあながち間違いではないのがすごく悔しい。
なので、ターゲットを変更することにした。手当たり次第ではなく、俺と親しい人を誘うのである。そうすることで断れなくするのである。少し荒っぽいかもしれないが、それなりにいいオマケもついてくる。やりきったという自信と、 面接系の履歴などで書いて有利になれる‼︎ぐらい。
まぁ、俺はどうせ農家継ぐのだろうし、これと言ってやりたいこともないから入る気は一切ない。
ということで、俺は生徒会に入ってくれそうな友人に片っ端から声をかける。
まずは北瀬である。今後の生徒会がどうなるかはわからないが、まぁ人数稼ぎとして。
「なぁ、北瀬」
「ん?何?俺に用?」
「ああ、そうなんだよ。そのさぁ、お願いがあるんだけどさぁ〜」
すると、北瀬はいやぁ〜な顔をする。まるで電車の席で座ってたら隣に「グヒヒヒッ‼︎」なんてニタニタ笑うおっさんが座った時みたいに。
「なんだよ、その嫌そうな顔」
「いや、だってお前のその手の話は大体めんどくさい事になるんだもん」
まぁ、そうですけど!ええ、多分今までで一番めんどくさいと俺でも保証できるよ!そんなめんどくさい話を今から話すから聞いてねッ‼︎
「そのさ……生徒会に……」
「嫌だね」
即答⁉︎マジで?そこまで⁉︎
「いや、即答はちょっと心に傷が……」
「いや、俺は無理だって。だって、俺サッカー部だから無理なのさ。やるからにはちゃんとやりたい主義だし」
「お前が?」
「まぁね。あと、生徒会に入ったら湯島と遊べなくなるし」
「大丈夫、生徒会に入ったら綺麗な人が2人もいるから。目の保養に最適だよ!」
「いや、俺一途な男だから」
それを聞いた俺は「ええっ⁉︎」と大きく叫び驚く。北瀬は俺の後頭部を軽く、卓球で打ち返す振りで俺に平手打ちのツッコミをいれる。
「お前は無理か……、じゃぁ、多田森か轟?」
「あいつらも運動部だからな?俺も運動部だから今回ばかりはお前の敵になるぞ?」
「いや、だってあいつらの活動、ほぼ同好会じゃね?」
「お前、ひでぇな。軽蔑するに値する」
「元々」
「軽蔑してるがな」
ですよね〜。俺の心、今の言葉でぶち壊れちゃったよ〜。俺のガラスのハートがハンマーで叩き割られたように砕け散ったよ。
まぁ、砕けても俺の心はガラスだから。ガラスだから溶解して元の形に戻せば元通り。さて、新しい人を捕まえにいくか。