今回は泣き回となりました。後、一話で終わる予定です。
ちなみに、私の得意分野はコメディーでもなく、戦闘でもなく、恋愛でもないんです!
いい話にする事なんです!
ー六日目ー
昨日、俺は清戸と植木の目の前で醜態をさらしてまった。そのため、今日の俺はその失敗を取り返そうと頑張って多くの部費交渉を成立させた。
サッカー部にマジック同好会、バスケ部、写真部など。そんな俺の姿を見て、植木は見直してくれただろう。まあ、セクハラで退学は嫌だからね。でも、植木から話しかけてもらえるようになった。これは大きな進歩!
ここからはそれからの帰り道のお話。
「じゃあ失礼しまーす」
俺たち六人は学校の校門から二つに分かれた。扇王寺学園の生徒が使っている駅は主に二つある。一つは俺が今使っている扇王寺駅。もう一つが稲荷いなり駅である。
俺と泉野は扇王寺駅で他のみんなは稲荷駅である。
俺と泉野が一緒に駅まで歩いていると清戸も付いてきた。
「あれ? 先輩なんで付いてきたんですか? 」
俺が清戸に質問をすると清戸はこう返した。
「まあ、ちょっと用事があってね」
「あっ! また、女の子と遊ぶのかい? それは紳士的ではないよ」
泉野が清戸にこう言うと苦笑いをしている。
「いや、違うよ。お墓まいりだよ」
「ああ、そう言えばこの時期はこっちの駅だったね」
お墓まいりか。清戸の親族のお墓はこっち方面にあるのだろうか。
「そうだ。柚子木ちゃんも来る? 一緒に」
「いや、俺はいいですよ。まず顔知りませんし」
「いや、行った方がいんじゃないのかな? 何事もクールにやってのける。それこそ紳士道‼︎ 」
「あははは」
「あははは」
俺と清戸は苦笑いで返してあげる。
「でも、先輩の言う事は素直に聞いといた方がタメになるよ」
「えっ……じゃあ、まあ行きます」
「泉野はどうする? 来る? 」
「いや、いいよ。今日はこれから塾があるからね。墓参りって兄さんの事だろう? 」
「ああ、まあね」
兄さん? 清戸のお兄さんの事であろうか?
結局、俺と清戸はお墓参りに行く事になった。……気まずい。顔も知らない人のお墓参りは気まずい。
泉野は塾げあるため、途中で下車した。それから10分程経ったら清戸が「ここだよ」と言って、俺たち二人は駅に降りた。
それから徒歩3分ぐらいの所に霊園があった。とても大きな霊園で、その中を清戸は迷わずにスタスタと進んで行く。そして、俺はその後をついて行く。
しばらく歩いていると清戸はぴたっと止まった。
「ここだよ。俺の兄が眠っているところは」
清戸の目の前にあったのはごく普通のお墓であった。そのお墓の名前の所にはこう刻まれていた。
清
戸
喜
助
……えっ?あれ?なんで?この人が?
俺はこの人の名前を見た瞬間に胸が苦しくなった。体に衝撃が走る。
そんな俺を見た清戸は俺にこんな話を聞いてした。
「君も知っているだろうが、この人は俺の兄で”中部の化け猫”だ。数年前の冬新潟で自動車との衝突事故によって亡くなったんだよ。まあ、偽の運転免許証を使ってたのが悪いんだけどね」
「……冬、あの時だ……」
やっぱり。ここに眠っているのは俺に喧嘩を教えてくれた人である。
その時は俺が5歳の頃、その頃、俺はみんなからいじめられてた。そんな時に俺を助けてくれた人。それが清戸喜助である。彼は俺に喧嘩を教えてくれた。何日も何日も。俺は今でも彼から教えられた言葉を覚えている。
「なぁ、光牙。知ってるか? 喧嘩が強いってのは力が強いって意味じゃないんだ」
「じゃあ、どうすれば、すっごいつよいひとになれるの? 」
「それはな、守りたいって思える人がいると人って強くなるんだ」
「まもりたいひと? 」
「ああ、そうだ。お前、今好きな子いるだろ? 」
「い、いないよ! 」
「はっはは! そうか、そうか。まあ、いずれそういう人が現れたら、それこそお前の本気を見せる時だ」
そんな事を言ってあの人は俺の頭をぐちゃぐちゃっと撫でた。
俺は今でも覚えている。その時が俺とあの人の一緒に入れた最後の時間だったから。
いつも何か無いかぎり、俺たち二人はいつも同じ公園であってずっと話をしていた。だから次の日もいつもと同じように公園で待っていた。ずっと。ずっと。
それでも彼は来なかった。俺は何か用事ができてしまって、これなくなったと思い込んだ。だから、俺はその日から毎日毎日同じ所で待っていた。
そしていつしか冬が過ぎ、春になり、夏になり、秋になり、そして冬に巻き戻った。それでも彼は来なかった。
見捨てられたのかと思った。嫌われたと思った。でも、そう思いたくなかった。そう思ったら今までの楽しさが無くなると思ったから。
俺はずっと待っていた。中学になっても。
でも彼はあの日から一度も来なかった。
その答えが今、目の前にある。
それは”死”という形で俺の目の前に映っている。
何故だろうか。なんだか視界がぼやけてきた。ほおを何かが伝っていく。息が苦しい。足に力が入らない。
なんだ。死んでしまったのか。
複雑な気持ちである。見捨てられてはないという安堵と絶対にもう会えないという絶望。
やっと会えた……。我が恩師に。
喜助さんはまた今度で