日は東から上り、光が窓から部屋に注ぎ込まれる。それでも冬の寒さ、陽の光の温かさはまるで意味がない。少し厚い布団にくるまって、足を引っ込めてまた二度寝をするのである。
「いや!起きろよ!」
目を開けてしまった。まぶしい部屋の中、天井についているライトが部屋を明るくする。が、それは寝起きの人には大敵であり、目がすごくショボショボする。隣では清戸が泉野と話しながら発狂しているのである。
「うぉぉぉぉ!夜にガリレオちゃんと蕗見の仲にそんな進展があったなんてー!見たかったよぉー!」
清戸はまた俺の方を向いてニタニタと笑う。昨日、早くに寝落ちしたやつはよく笑う。
「二度寝から覚めたようで」
「おまえが起こしたんだろ」
本当に、眠い。二度寝、いや三度寝くらいしたい。昨日は泉野と一緒に夜更しをしてしまった。広路と蕗見のこと、GHBのこと、昔俺たちにあったことを話していたらすっかり遅くなった。なので、すごく眠い。寝かせていただいてもいいだろうか?
「おい、泉野。お前、よく起きれたな」
「ああ、清戸に叩き起こされたんだよ」
「バカとは、ジェントルマンも言わないぞ」
「ああ、この人だけは特別だよ」
清戸は泉野の横でふざけている。なので、俺がさっきまで使っていた枕を清戸の顔面めがけて投げつける。
第二次枕投げ大戦争勃発の瞬間である。
「あのさ、二人とも朝ぐらいは静かにしてよ」
泉野のお説教が始まる。俺と清戸で枕投げをしていたら、泉野の顔面にクリーンヒットした。
「はぁ、まぁ二人とも朝食に行くよ」
泉野に反抗できない俺たちはトボトボと彼の後ろをついていく。
お盆の上にはいかにもと言わんばかりの朝食メニューが乗っている。シャケ、お味噌汁、ごはんなどなど。まぁ、ごく普通の朝食である。
俺たち三人はそれを食べていた。そしたら、少し経って女子たちも来た。三人とも眠そうにこっちに寄ってくる。目頭を擦り、あくびをかく。
「眠っ」
「おう、見てわかる。寝起き?」
「うん。叩き起こされた」
北条は目をパチパチと開いたり閉じたりする。が、それでも目が覚めない。おもむろに盆の上にある箸をとって白米を口の中に入れる。
清戸以外のみんなが暗いのである。多分、女子たちも女子たちで何か夜中話していただろう。まぁ、みんな思っていることは、二度寝したい。それだけである。
「なぁ、清戸。二度寝していい?」
「は?ダメだよ!街の方に行ってお土産買わないと!」
「じゃぁ、遅らせよう。お土産買うのは」
「そしたら、帰るのに遅くなる」
出たよ。旅行とか、そういう時だけに、めちゃくちゃ本気出すやつ。いるよね、どこにでもこういう奴が。いや、マジで、お前のせいでみんな迷惑かかってるから。
「じゃぁ……」
「もちろん、みんなで街に降りる!」
その清戸の言葉を聞いて、みんなの顔はまた一層暗くなる。清戸はそれに気づかずに満面の笑みである。
ああ、またこいつに振り回されそうだ。