「ただいマンモスー」
「お帰りなさいませ。光牙さま」
家の玄関を開けて、声をかけるとココの声が返ってくる。が、今日はココだけじゃなかった。
「会いたかったわよ〜。私の愛しのこ〜う〜が〜ちゃ〜ん‼︎」
光である。光は俺に向かって飛びついてきた。なので、この頃の自分のマイブームである光専用撃退方法をしてみる。
一旦、腕を開いてカモンベイベーみたいな雰囲気を出す。で、光がそれに連れて、俺の射程圏内に入った途端、彼女の首元を狙ってダブルチョップである。もちろん、これ一発で失神レベル。
俺は光を黙らせて、彼女を担いでリビングに入る。リビングに入ると、いい匂いがした。
「これはッ‼︎」
「おっ?分かりますか?今日はカルボナーラです‼︎腕によりをかけて作ったんですよ!」
「いや、全ッ然わからなかった」
そう言われるとココはほおを膨らまして、俺の方をじいっと見る。
「そういや、今日も言ってくれないな」
「えっ?何がですか?」
「あれだよ。よくある新婚定番の『お夕食にする?お風呂にする?それともワ・タ・シ♡?』が、ないな」
「やっ、やるわけないじゃないですか!い、いくらわ、私でもそんなことしませんよ!」
その恥ずかしがり方がとても可愛らしいな。
……が、可愛らしいのも好きだが、俺は大人の魅力が好きなのだ!20代後半、カモーン‼︎
「すまんな。俺は年上好きなんだ」
「知ってますよ。ベットの下のモノが今日も出てきましたから」
「えっ?それってマジ?」
「マジです。まぁ、もう慣れましたけど」
「……はぁ、なんだ。ならあんし……」
「即座に捨てましたけど」
「No〜〜〜〜〜〜nンッ‼︎」
俺が悶絶した声をあげると、光がパッチリと目を覚ます。
「えっ?何?今の声、喘ぎ声よね?エロ?エロよね?」
「変なところで目を覚ますなよ」
「子も子なら、親も親ですね……。はぁ、なんでこんな親子の面倒を見ないといけないのか……」
「いやいや、それ惚れた人のセリフじゃない」
「はぁ、何でこんな人に惚れてしまったのか、今でも分かりませんよ」
「いやいや、episode6.5の時堂々と言ってたけどな」
「何?エッチ?エッチなこと?おばさんも話に混ぜて‼︎」
このおばさん、これでも超大企業をまとめる社長である。この話が嘘だと思えてくる時があるのだが、どうか誰かにわかってもらいたい。
「もう、お夕食食べますよ〜」
ココがキッチンから料理を持って来る。机の上にオシャレなランチョンマットを引いて、その上にはお皿にキレイに盛られたカルボナーラと、ミネストローネがある。二皿とも、輝いて見えるほど、美味しそうである。
が、一つだけココに言いたいこともある。
「なぁ、お前、日本食は?」
ギクッ!とココは反応する。
「この頃、俺、お前の日本食食ってないんだけど、この頃お前の作るフランスに、イタリア、中国に韓国の料理は食べてるよ。あと、ジャンクフードも。……けど、日本食は食ってないんだけど……」
「……あはははっ」
「……お前、日本食作れるか?」
「……あはははっ」
「オーケー、後で俺の部屋来い、お説教だ」
「エッ?それってまさか……そういうプレイ?」
「ちっげぇーよ‼︎」
まぁ、いつもの通りである。