ポッと煙の中から現れたのはパジャマ姿の神様。水玉模様のかわいいパジャマを着て、右腕には枕が抱えられている。眠そうに目をこする。まるで、寝ていた最中であったかのようであり、その姿を見たとき罪悪感が少しあった。
「なんじぁ〜、儂が気持ちよく寝ておったのにぃ〜、お越しおってぇ〜」
「あっ、いや、そのさ……ごめん。熟睡中だとは思わなかった」
「ふぁぁ〜」
神様は大きなあくびをする。で、テレビの前にあるソファを見つけると、そこに枕を置いて寝そべってしまった。気持ちよさそうに寝っころがるものだから、俺たちは起こそうにも起こせない。
「あのさ、お願いが……」
俺が神様にそう言うと、神様は俺を払う。
「今は眠いから後にしてくれんかのぅ〜」
神様はそのまま気持ちよさそうにソファの上で寝てしまった。俺はそのあまりの寝顔の可愛さに、思わずスマホの写真で撮ろうとするのだが、相手は神様である。写真を撮ろうとすると、謎の光により写真に神様が映らない。これが神様パワーというやつかッ‼︎
俺は神様のあまりの無防備さに少々下心を抱く。もちろん、その下心はココに筒抜けで、ハリセンで叩かれる。
「まぁ、寝かせておくか。明日の朝、お願いするし」
神様を起こすのもあんまりなので、俺たちは神様を起こさないことにした。神様はソファで、俺たちは自室で寝る。まぁ、神様が寝てしまうのが悪いんだ。そう神様のせいにして俺たちは自分の身の安全確保をする。そうしてから眠った。
翌朝、下の階が騒がしかった。せっかくの日曜日だというのだから、もう少し眠らせてほしいものなのに。俺はうるさくて起きてしまったため、少し不機嫌である。まだ、眠い。俺はまた目をつぶるが、やっぱり下の階が騒がしくて寝れない。
俺は渋々下の階に降りてみる。すると、テレビの目の前で神様が目を輝かせている。テレビで人の顔が映ると、神様はそのテレビの中に人がいるものだと思い込んで、テレビの画面をペチペチと叩く。
「おおお‼︎これがテレビという物か‼︎聞いてはいたが、このようなものだったとは‼︎」
神様がテレビをペチペチと叩いていると、電話が鳴る。ココはその電話を取るが、その時神様はまた目を輝かせているのだ。
「おおお!これが電話というものこ!これで遠くにいる誰かと話せるのだろう?すごいな!」
神様はリビングにある文明的なものにめちゃくちゃ興味を持っていたが、俺が超威圧的な目で見ると、大人しくなった。
あれ?こんな人だったっけ?神様ってもっと酷い人じゃなかった?あれれ?俺の記憶がおかしいか?
神様は俺を見て、こう尋ねてきた。
「で、お主望みは何だ?」
「いやいや、ちょっと待てよ。俺はさっきのあんたの行動がスゲェ気になるんだけど。え?何あれ?子供?」
俺が神様に手痛〜い質問をすると、神様は口笛を吹いて知らんぷりする。その姿を見て、ちょっとイラつく。
そんな神様を見ていたココは俺に告げ口する。
「神様は、まだ今の時代の文明をまじかで見たことがなかったんですよ」
「へぇ〜。そうなのか?」
俺はそう神様に聞いてみる。神様は恥ずかしがりながらも返事をする。別に恥ずかしいことではないと思うのだが。
「まぁ、ともかく、この人の詳しい情報を教えてよ。特に親のこととか」
俺はそう言って白浜の顔写真と基本的な情報が書いてある紙を神様に渡す。神様はその白浜の顔写真を見ただけで、何か感じ取ったようである。
「これは……。かわいそうに」
「えっ?何が?」
俺は神様に聞いたものの、神様は答えようとしない。神様は直感的に分かっただけであり、詳しくは分からないから、知り合いの
で、神様は俺の目の前に手のひらを差し出す。
「ん?これは?」
「見て分からんか、金じゃよ。金」
「あんた本当に神様かよ」
「失礼な!神様だ!」
まぁ、しつこい神様の手のひらに5円玉を乗せる。すると、神様はにっこりと笑って帰っていった。
一体、何だったのか、終始疑問であった。