プレゼントを白浜にあげろと言われても、俺にはどんなものをあげれば白浜が喜ぶのかがわからない。
図書室で、円卓に俺と西枝と赤石と小深の四人で勉強していた。明日から試験であるため、赤石に勉強を教えてもらうために俺たち3人は集まった。
静かな図書室には、あまり来たことがない。まず、俺は活字をあまり読まない。読みたくないというわけではない。嫌いではないのだけれど、本屋に行くと、いつも本よりもマンガに手が伸びる。本は読むのに時間がかかるからあまり読まない。
あまり来たことがない図書室を珍しく思いながら、テスト勉強に励む。ちなみに、勉強は大っ嫌い。ただ、赤点を取りたくないから頑張って勉強する。赤石を取ると、大切な冬休みが減ってしまうのである。それは苦しい事態であり、何としても避けなければならない。
赤石と小深は俺を見て、驚嘆する。
「嘘……⁉︎」
「あ、あの、光牙が勉強をしている⁉︎しかも、熱心に⁉︎……これは夢か?」
と、褒められているのか、貶されているのかあやふやに言われた。嬉しいようで、内心めっちゃ傷ついていた。
俺は西枝の方を振り向いた。そしたら、西枝はそれにも気付かずに勉強している。そんな西枝の姿を見て、俺も勉強しようと思わされる。
ちらっと西枝の勉強を見てみた。どうやら西枝は社会のプリントをやっていた。字がすごく綺麗で、チラ見でもわかるほどであった。キーワードは色を変えてわかりやすくしている。
が、文を読んでみた。
『1600年:関ヶ原の戦い。織田信長と明智光秀の頂上決戦‼︎』
……。
俺はこの文を読んで絶句した。そして、今、自分が思っていることは邪心により生み出された幻影だと理解した。そして、もう一度見た。
が、結果変わらずである。
あれ?関ヶ原の戦いって織田信長と明智光秀の頂上決戦だっけ?確か、もうその人たちはお亡くなりになられていたような気が……。いや、そんなことはない。こんな綺麗に字も書いて、わかりやすい勉強をしている西枝がそんな初歩的なところを間違えているわけがない。そうだ!俺が間違えているんだ!
……。
「なぁ、由美。関ヶ原の戦いって、誰が戦った?」
「徳川家康と石田三成だ」
そうだよね。やっぱりそうだよね。俺合ってたわ。
……。
ウォォォォォイ‼︎何間違えとんじゃ‼︎どんだけ初歩的な間違えをしてんじゃ‼︎関ヶ原の戦いで、なんで織田信長と明智光秀が戦うねん!それは
「おい、西枝、これはなんだ?」
俺はその問題の関ヶ原の戦いのところに指を差す。西枝は間違いに気付かないようで、俺が質問した経緯をわからず、首を傾げる。
「いや、お前な……」
そのあと、俺は西枝にちゃんとしたことを教えた。そして、俺は西枝のノートを見てみると、あらまぁびっくり‼︎トンチンカンなことだらけである。
「お前……文系じゃなかった?」
「いやぁ〜、実は社会が不得意で……」
「じゃぁ、なんで文系に?」
俺がそう言うと、西枝は微笑しながらこう言った。
「数学がこれ以上に不得意で……」
これ以上⁉︎これ以上不得意って何?そんなことなんてあるの?この壊滅的な社会以上にヤバいのか?
俺は西枝がもう救えない奴だと知ってしまい、俺は西枝の肩に手をポンと置いた。
「同情してやるよ」
「やめてください。悲しくなります……」
俺は西枝の壊滅的な実力を知り、少しだけ自信がついていた。よし!今ならなんか、勉強頑張れる気がする!
俺はペンを持つ。そして、テスト対策の勉強をする。ペンで滑らかに紙上に字を書く。その姿は、コワモテでヤンキーみたいな俺の見た目とは相反していて奇妙な光景であろう。
女子2人は俺が猛勉強しているのを見ると、また驚嘆する。
このおかげあってか、俺はいつもよりいい点数を取ることができた。
……はずである。