ストーカーが出てきましたね。
まぁ!本編を!
俺と小深は人通りの多い道をなるべく通る事にした。ストーカーは俺たちの後をついてくる。
まぁ、人通りが多い所だったなら安心しても大丈夫である。少なくとも、そのような所にいる限りは。
「おい、小深。まだついてくるんだけど。何時いつまでなの?」
「あっちが諦めて帰るまでよ」
「マジで?彼奴は多分諦めないだろうな。多分だけど……」
「何で?」
「お前は分かんないのかよ。好きな人と一緒に誰か他の奴がいたら嫉妬するだろ」
「そんな事流石に……」
いや〜。それがあるんですよ〜,俺も中学の頃は似たような事で暴れまわっていたからなぁ。
俺が昔の事を懐かしく思っていようが、小深はスタスタと歩いて行く。
「おい、そんな早く歩くなよ」
「いいじゃないの」
「だって守れなくなるだろ」
「別に攻撃なんてしてこないでしょ」
「……えっ?じゃあ何で俺を」
「見せつけよ。見せつけ!」
見せつけねぇ〜。それでストーカーの心を折ろうと思っているのか。
…………馬鹿なのか?この子は。だって普通見せつけられて心折れる奴なんかはストーカー行為をするほど度胸はない。俺の予想だと逆に興奮状態にしてしまうと思うのだが……。
彼女は男を甘く見すぎている。
今までによく事件に巻き込まれなかったものだ。ある意味運はいいのかもしれない。
俺は小深の歩行スピードに合わせた。実にキツイ。早いな。
「速くないか?」
「別にそんな事ないわよ」
「そ、そうか?」
俺と小深が歩いているとふと、手に当たってしまった。その時、ある妙案が思い浮かんだ。
「なぁ、小深。手ェ繋ごうぜ」
「は?何で私があなたなんかと?」
「まぁまぁ、そう怒らないで。」
「だ、だって!私があんたと手を組む⁉︎い、いやよ!恥ずかしい!」
恥ずかしいとは。お前のような女でも出てくるのだな。
「だって、俺はお前の彼氏だろ?」
そう、俺は小深の彼氏。見せつけなのだろう。なら思う存分見せつけてやればいい。
絶対に反撃してくるから。
俺と小深はずっと一緒にいた。ストーカーが見ている。それでもやめない。
さて、このイラつきが何時まで続くのか。
俺と小深は家へと帰る事にした。しかし、彼女の家はそこまで人通りが多い場所には建っていなかった。
小深が家に入ろうと思った時、あのストーカーが目の前に現れた。しかも、包丁を持ちながら。
「離れろ!僕の夕日ちゃんから離れろぉぉぉ!」
男は激怒していた。俺に怒っていた。
人の物を奪うな。夕日ちゃんは僕の物だ。
などと散々言っていた。その言葉に理屈なんてない。
だってそれは相手を好きすぎて縛ってしまうほどの愛なのだから。