あと4回ぐらいかな。episode4が終わるのも。
まぁ、楽しんでください。
彼女の家はそこからそう遠くはなかった。俺の家みたいに一軒家。
彼女は俺を家に招き入れると玄関で待つ様に言った。俺は玄関の靴置き場と廊下の段差に座っていた。
ふと見上げるとそこには家族写真があった。小深の小さい頃の写真があった。
「ごめんね、待たせて。散らかってて」
彼女はそう言うと俺をリビングへと連れて行く。
「そこに座って」
彼女は俺を椅子に座らせた。
またここにも家族写真が飾ってあった。ってか中学時代の小深はデブだなぁ。
「なぁ、お前の親って共働きなんだろ?」
「うん。そうだよ。あっ、でも今日は二人とも帰ってこないんだ」
「ヘェ〜。共働きねぇ〜」
「そういえばあんたも共働きなんだっけ?」
「まぁ、二人とも働いているぜ。父親が農業で母親が会社経営だな」
「何その凄い差は!肉体労働と事務労働!ってか農業?都会で?」
「いや、都会じゃない。ほら、俺前まで東北にいただろ?そこに今もいる」
「じゃあ、母親と二人暮らしか」
「まぁ、二人暮らしだな。母親じゃないけど……」
「ふぅん、でも農業かぁ〜。いいよねぇ〜。のどかで」
「いやいや、あれはマジでダルいぞ。ってかお前みたいなひょろっこい女じゃ無理だ」
「酷い!私だってのどかにのんびり暮らしたいの!」
「晩年か?」
「まぁね」
彼女はそう言うと奥の方から消毒液と包帯を持ってきた。
小深は消毒液を俺の手にかけて、少し乾かしてから包帯を巻いてくれた。
「よし!これでオッケィ!」
彼女は俺の手をパチンと叩はたいた。
「痛いって!ってかどこのお母さんだよ!」
「あら、私の可愛い子」
「冗談はよせ吐き気がするわ」
本当に、何だろうか。いつもの小深ではない。まぁ、こっちの方がいい気がする。
「ってか、お前んちも結構仲いいんだな」
「まぁね。気にはかけてくれるよ」
「気には?」
「まぁ、そこまで私の親はズカズカ踏み入らないタイプだから」
「ああ、俺の親と正反対だな」
「ズカズカ踏み入るタイプ?」
「まぁ、そうだな。だから結構ウザいぞ。でも、それでもいい親だと思う。親と離れてからは親の凄さがわかった気がした。それに、そんな親だからこそ救われる事もあるんだぞ」
「じゃあ、やっぱり遺伝子ね」
「マジで?俺もそういうタイプ?」
「だってそんな奴じゃなかったら私の家に上がらないでしょ」
お前が上がればって言ったんだろうが。
「でも、そういう人だから話せる事もあるよね」
「……おれは何も聞かないぞ」
「えー!何で!私の彼氏でしょ!」
いい時にその言葉を使うなよ!セコイだろうが!
「ってかどうせ聞いたってイジメとかそこんとこだろ」
「えっ‼︎図星なんだけど!何故わかったの?」
「そこらへんに家族写真があるだろ?そこの家族写真は多分中学だな。その時の目が死んでるから」
「死んでるって、根拠とかあるの?」
「いや、ない。でも経験はある」
「えっ?あんた昔いじめられてたの?」
「いや、あんな目をしている奴を他にも知っているだけだ」
そう、俺は知っている。絶望と拒絶。目の要素がそれだけで出来ていた男を俺は知っている。