まぁ、今回でepisode4が終わりです。次はepisode4.5です。
まぁ、本編をどうぞ。
小深からの呼び出し。俺は屋上で待っているが依然、小深は一向に現れる気配がない。
まさか、これははめられたのでは?
俺はそう思いながらずっと待っている。小深は昨日の夜、LI◯Eで話していたら途中で既読がつかなくなってしまった。寝落ちなのだろう。そう思いたい。
今日は7月下旬。とても蒸し暑い。蝉の声が耳を突き刺してくる。
何故、こんな夏に屋上なのか。俺はそこが一番気になる。
ああ、暑い。暑すぎる。
汗が額、首筋、背中などいろいろな所から噴き出てくる。
俺がしばらく待っていると屋上の扉が開いた。
しかし、それは小深ではなかった。白浜である。
「柚子木くん。小深さんからお電話ですよ」
白浜は俺の携帯を持ってきた。
そういえば、携帯を鞄の中に入れっぱなしだったなぁ。
俺は携帯を取ると小深の電話に出た。
「おい、小深」
「あっ!柚子木?」
「そうだけど、ってかお前遅い!」
「あ〜、ごめんごめん。ちょっと寝坊しちゃって、遅れた〜」
「お前、よく屋上で人待たせようとしたよな。真夏だぞ?」
「悪かったって、本当に。だから、少し中に入ってていいよ。もう少しで着くから」
人に迷惑かけたくせによく言うぜ。俺がどれだけ待ったことか。
「どうでしたか?柚子木くん」
「ああ、戻っていいってよ」
「そうですか。では一旦いったん部室に戻りましょう」
「だな」
俺は白浜の戻るという意見に賛成して戻ろうとした。
その時、俺はボソッとある言葉を吐いた。
「もう夏か。なんか、入学、入部の時が懐かしいな」
すると、白浜もそうですねと言った。
そうである。入学の時がつい昨日のように感じられる。まぁ、流石に昨日はないが、一週間前ぐらいのように感じられる。
高三の先輩達にとっては高校最後の夏休みである。
「高三の先輩たちがいなくなったら俺ら五人はどうするんだろうな」
「そうですね。まずは新入部員確保じゃないんでしょうか」
そう言う白浜の白いGHB部員バッチが光っていた。
まぁ、ちゃんとした意見ですな。
しかし、俺が聞きたいのはそういうことじゃない。もっと、そう、何か具体的な……。
「まぁ、考えても仕方ありませんし戻りましょう」
白浜はそう言うと部室へと戻っていった。
「あっ、おい。待てって。俺も行く」
俺もそれにつられて部室に戻っていった。
すると階段を降りる時、ある事に気がついた。
ん⁉︎誰かの視線が……まぁ、いいか。
俺はその視線を無視して白浜へと着いていった。
結局そのあと、小深からはこんなメールが来た。
やっぱりいけない!ごめんね♡
まったく、人を待たせておいてそれはないだろう。
せっかく、あいつと話がしたかったのに。
〜小深ちゃん視点〜
ヤバい!遅刻!どうしよう!私から柚子木の事を呼び出したのに遅刻しちゃったよ。
昨日、柚子木と夜遅くまでLI◯Eしていたら寝落ちしちゃってそっから全然起きなくて……。
どうしよう、嫌われたら。
私は鞄の中を確認する。
よし!ちゃんとある!ディズ◯ーランドペアチケット。このチケットを渡して柚子木と二人で遊びに行く。
私はそういう企みを持っていた。
その企みのために柚子木を今日呼び出したのである。
私は柚子木に遅れてしまった事への電話をする。
「おい、小深」
「あっ!柚子木?」
「そうだけど、ってかお前遅い!」
「あ〜、ごめんごめん。ちょっと寝坊しちゃって、遅れた〜」
「お前、よく屋上で人待たせようとしたよな。真夏だぞ?」
「悪かったって、本当に。だから、少し中に入ってていいよ。もう少しで着くから」
私はそう言い残すと電話を切った。
今やっと学校に着いたから今から屋上へ行く。
でも、そこまでの道のりに大きな壁がある事はまだ、知らなかった。
私は靴を履き替えて階段を上がって屋上へ行こうとした時、ある声を聞いてしまった。
柚子木と白浜の声である。
その時、私はある気持ちを思い出した。
敗北感ー。
いつ以来だろうか。中学以来だろうか。
あの頃の私はそれで心がくじけてたっけ。
私は白浜と柚子木の関係がうらやましくなった。
私から見ていると二人はもう強い絆で結ばれているようだった。
すると、柚子木が私の方を振り向いてきた。
その瞬間私は柱の陰に隠れてしまった。
何をしているんだろう、私。好きな人がこっちを向いてくれるのになんで隠れたんだろう。
それはあまりにも今の自分が柚子木に合わないからである。
私は二人を見ていてそれを実感させられた。
私にはまだ資格がない。そう思いながら柚子木と行く予定だったチケットを破り捨てた。
何自惚うぬぼれてたんだろう。私。私の方が柚子木に合うって思ってたけど全然違うじゃん。
でも、私は諦めない。いつかは柚子木に合う女になって見せるんだから。
私は柚子木を心配させないためにメールを送った。
やっぱりいけない!ごめんね♡
私はそのメールを送ろうとした時少し戸惑った。
本当に会わなくていいのかな。
そう思っているつもりだった。
でも違った。
何故か携帯の画面に水滴が出来ていた。
この敗北感の味は忘れない。これは本当の私じゃないと返しても意味がない。
いつかギャフンと言わせてやるんだから。
まぁ、少なくとも柚子木くんの事好きな子が一人は現れましたね。
さぁ、何人まで増えるのかが楽しみです!