今回はepisode4.5の最終回です!
では、本編の方を楽しんでいただければ光栄です。
「柚子木くんっ‼︎こっちに来てください〜」
白浜が俺を呼んだ。どうやらねずみ花火をやるようだ。
「えー、ねずみ花火?」
「はい!そうです!何か嫌ですか?」
「小さい頃、ねずみ花火が顔にあった事があってから怖いんだよなぁ。マジでどこに行くかわからないし」
「大丈夫です!当たりませんから」
白浜は私を信じてと言うように言った。その根拠がないから怖いんだよ。
門川の手にはねずみ花火とチャッカマンがある。門川はチャッカマンでねずみ花火に火をつけると地面にポイッと投げた。地面は石ころがコロコロとある、ゴツゴツした場所で。
数秒後、そのねずみ花火は回り出した。
シュルシュルシュルシュル‼︎
ねずみ花火が綺麗に回りながら地面を這い回る。すると、突然、地面にあった石に当たり空中へと飛び上がった。そのねずみ花火はそのまま空中でも回転して挙げ句の果てに俺に当たりそうになった。
運良く、ねずみ花火がこちらに来ると分かったのでかわせた。
「あっぶねっ!」
みんなはそれを見るとケラケラと笑った。俺もつられて笑ってしまった。普通に考えれば笑える事じゃないが、何故か笑えた。
ラストは小さい打ち上げ花火をやる。地面に火薬が入っている筒をセットして、導火線に火をつけた。
パンッ!パンッ!という音とともに花火が空へと花を咲かせる。
また、他にも、ブォォォとずっと火花を散らす打ち上げ花火もあった。
花火を全て遊びつくした俺たちは空を眺めた。
田舎の山の中で見る夜空では綺麗な星がたくさん見える。星は地球に、空に、俺たちに光を当てた。その光は幻想的なものであった。
「こんなに綺麗だっけ……。ここの夜空って……」
少し前までは見慣れていたはずの風景が、時経つとまた輝いて見えるものである。
すると、白浜がボソッとこんな事を言った。
「いつまでも、こんな風にみんなでいられればなぁ……」
この言葉に門川は反応した。
「まぁ、そりゃ無理だ。だから、今俺たちは青春してんだろ。みんなが羨むような青春をしてやんだよ。そうだろ?みんな」
門川がそう言うと広路も、五条も、神崎もこう言った。
「いつも同じ事言ってるよ」
本当に。ずっとそればっか。でも、その曲げない信念。そして今みんな一緒にいられる。それだけで、俺はもう青春できている。
「柚子木くん!」
白浜が俺に声をかけた。
「何だ?」
俺がそう聞くと白浜は笑顔を見せながらこう言った。
「また、みんなで一緒にここに来てもいいですか?」
「あったりめぇだ」
でも、次に俺たちが来る時は、もう門川と広路はいない。
二人にとって、GHBで過ごす夏は最後となる。だから、二人の邪魔をするつもりもない。
二人は笑顔で話しあっていた。肩を寄り添いながら。
そして、物語は新章である二学期へと続く。