今回でepisode5は終わりですね。ちなみに前回のはちょっとラストらへんわかる人は分かったと思います。
あと、episode5.5は文化祭編ですね。まぁ、文化祭はどのような事をやるのか楽しみですね。
昨日、俺は赤石にめっちゃ言ったなぁ。何か今日会うの気まずいなぁと思いながらの登校。
もちろん今日も堂々の遅刻タイムである。現在8時10分。今回の言い訳はタンスの角に小指をぶつけた。この頃、遅刻した時のネタがきれてきた。
少しでも早く学校に行こうという気のない俺はダラダラと寄り道をしながら学校に通う。近くのコンビニで買ったコアラのワルツと週刊少シャンプーが入った袋を手に持って学校の敷地に入る。
そのまま下駄箱の所までは真っ直ぐに行ってそこで上履きに履き替えて教室までの階段をとぼとぼと歩く。
「ああ、何で学校なんてあるんだろうなぁ。だるいなぁ。帰りてぇ」
俺がふと、そんな言葉をこぼすと後ろから声をかけられた。
「私に生徒会をやれと言っておきながら自分は職務怠慢か?私たち学生の仕事は学校に通って勉強する事だぞ」
そこにいたのは赤石であった。赤石は昨日とは打って変わって落ち着いた雰囲気を出していた。いつもの赤石は静かである。その静かさはとてもピリピリとしているかのように。
ただ今日はとてもふんわりとしていた。
「委員長。どうしたの?今一時間目じゃないの?」
「先生に職員室から忘れた教材を持ってきてほしいと頼まれてね。だからなんだ」
赤石はダンボールを二個持っていた。まったく、女の子なんだから少しは頼ってくれたっていいのに。
「持とうか?」
「いや、大丈夫だ。一人で持てる」
「何言ってんだよ。さっきから腕伸ばしっぱなしじゃねぇか」
俺は赤石が持っていたダンボールを一つ持ってあげた。赤石は「ありがとう」と俺に言った。前までは全く笑わなかったのに、何かが吹っ切れたように優しく笑みを浮かべた。唇を緩ませて。
なんか、可愛いな。普通に。
……あれ?赤石ってこんな奴だっけ?おっかしいなぁ。
……でも、なんか違う気がする。やっぱり前の方が……。
赤石は「軽くなった」などと言いながら俺より先に階段を登った。
すると赤石は突然止まった。そして思いつめたようにこう言った。
「そのさ、柚子木。いや、光牙」
「ん?どうした?ってか、何で下の名前?」
「いや、そのさ。友達でしょ?私たち」
「うん。そうだけど」
「じゃぁさ、私、光牙って呼んでもいい?」
「別に構わんが」
「でさ、委員長って言ってるじゃん?それをさ、由美って今後呼ん……」
「いいよ。由美って呼べばいいんだろ?」
「……うん」
何だよ。それだけかよ。なんかもっと重大な事と思ったじゃねぇか。
赤石は俺が了承すると階段の上でくるっと体を回してこっちを向いた。
あっ……。
「光牙!」
赤石は笑顔で俺を見た。
「……」
「えっ?いや、そこは『由美』でしょ」
「いや、その……」
「?」
「見えちゃったんだよね。可愛い白のパンツが」
俺がそう言うと赤石は顔を赤くした。そして持っていたダンボールを俺に投げつけた。
「あー、せっかくいい感じのキャラになってたのに。ダメだなお前は」
「ああ、キャラ被ってたわけね」
どうりでいつもと違うわけだ。まぁ、やっぱりこっちの方が赤石らしくていいけれど。
てか、すごく痛いんだけど。ダンボール投げるとか正気?
「バカ光牙!」
赤石はそう言うと階段を駆け上がった。まるでスキップしているみたいに。
そして俺は赤石が投げたダンボールも教室に持って行く事となった。
まぁ、つまらない女からは抜け出せたとは思う。今ならこう言った方がいいだろう。『ブラックホール』と。やっぱりあの食欲は驚いた‼︎
まだ、胸がドキドキする。頬も耳も赤くなって暑くなってきた。
私は手を胸の前に置いてニコッと笑った。
「光牙って呼んじゃったっ。うふふっ」