何だかんだと恋運ぶ呪いの花   作:SUN'S

141 / 243
好き好きパニック!?傀儡芝 急

九能先輩の家にお邪魔するなり、レオタード姿の小太刀さんにせがまれて傀儡芝を渡してしまう。どうやらテレビの緊急速報を見たらしい。

 

しかし、彼は妹に甘い。

 

「乱馬様、今行きますわ!!おほほほ!!」

 

楽しそうに笑ってキノコに痺れ薬を振り撒いている小太刀さんに「それでは命令しても動けんぞ」と九能先輩は少しだけ呆れたように呟く。

 

確かに、薬に薬はダメだと思うかな。

 

「さて、どうする?」

 

「……九能先輩は命令したら今の私の事をなんでも好きに出来るのに、それを聞くの?」

 

ぎゅっとスカートの裾を握る手が強くなる。

 

正直、九能先輩より自分の方が強いと分かっている。けど、今の私は傀儡芝の影響で彼の命令を遵守してしまうわけで、有り体に言えば大ピンチである。

 

不安げに九能先輩を見上げてしまったせいか。

 

顔を赤くしながら九能先輩は顔を背け、頭を抱えている。……本当に何もしないのかな?と思ったけど。私も九能先輩も名家の生まれだ。

 

不埒な行為は率先して行わないよね。

 

「僕は稽古して来る。切君は出来るだけ消化を早めるために何かしら運動していてくれ」

 

「え?」

 

そう言うと飛び出していった後、私だけ取り残された九能先輩の部屋に入ってきたサスケ君が、温かいお茶とお茶菓子を御膳に乗せて運んできた。

 

「ありがとう、サスケ君」

 

「ハッ。自分は九能家の御庭番なので」

 

「フフ、それでもありがとう」

 

ゆっくりと消えるサスケ君の傍に立っていた緑色の装束を纏った忍びは誰でしょうね。いや、糸色本家の図書館に並ぶ人物画に居ましたね。

 

『忍者戦隊カクレンジャー』。サスケ君の名前はその赤色の忍者と同じ名前であり、あの緑色の忍びもおそらく『忍者戦隊』の一員なのかな。

 

ぐるりと悩む事を止めて、お茶菓子を竹串で切り分け、はむっと食べる。洋菓子も大好きだけど、ほろ苦い和菓子も好き。羊羮も好き。

 

「(けど、あの緑色の忍びは生気を感じなかった。意識そのもよが希薄なのか、人形なのかも知れないけど。感じるのは人の気配だった)」

 

やっぱり、なにかあると考えるべきかな。

 

あるいは、敵がいる。蛮竜が必要になると言っていた理由もそれに関係していると考えつつ、難しく考えすぎず、より安全策を考えよう。

 

「(毒が抜けるまで、あと四時間)」

 

それまで私は九能先輩の部屋にいるけど。

 

ふと、お母さんが言っていた事を思い出す。男の子の部屋は宝の山というのは何なのだろう。木刀や刀、その、私の写真が沢山あるけど。

 

これは喜んだら良いのかな?

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。