「くぇー」
「くえー」
「くぇー」
「くえー」
「くぇー」
「くえー」
「くぇー」
「くえー」
「くぇー」
「くえー」
「くぇー」
「くえー」
「くぇー」
「くえー」
「くぇー」
「くえー」
「くぇー」
「くえー」
リビングでトリさんをお膝に乗せたまま鳴き声を真似て、同じ鳴き声を繰り返していると、かっこいい太郎君との買い物デートから帰ってきた小鎌さんが「疲れてるのかしら?」と呟き、自室に戻ってしまった。
「(小鎌さん、どうしたんだろう?)」
「くぇー」
「んー、お腹空いたの?」
よしよしとトリさんの頭を撫でていると私の隣に九能先輩が座り、私の頭を撫でてきた。トリさんが九能先輩を撫でて上げると三角形になるかな。
それにしても、どうやって家に入ってきたのかな?と不思議に思っていると、ランニングから帰ってきた句君がリビングに入り、キッチンへと向かう。
また、プロテインを飲むのかな。
あんまり飲み過ぎるのは良くないと思うけど。男の子に変身した小鎌さんを目標にしているから、まだまだ鍛えるんだろうね。
「切君、餌を買ってきたぞ」
「急速成長する餌?」
「うむ、中々に多くの量を買えた」
そう言って差し出された黒豆にトリさんは飛び込み、ボリボリと食べたかと思えば、丸くなった。黒豆を食べる度に丸くなっていき、九能先輩はソファを粉砕し、地面にめり込んでいく。
モフモフしてて、かわいい。
「くぇー」
ベランダの窓を二つとも取り外し、パタパタと飛び去っていくトリさんに寂しさを感じていると、九能先輩のお腹に卵が乗っていることに気付いた。
トリさんの子供も私が育てるね。
「……ボクとの子供も育ててほしいのだが?」
「えうっ!?」
思わず、ビクンと身体が跳ねる。
口許を手で隠すように手を合わせつつ、ちょーっとビックリするようなことを言ってきた九能先輩から少し離れて、チラチラと彼を見てしまう。
そういうことは、まだ早いと想う。
けど、そっか、そうなんだ。
「えへへ」
すごーく嬉しくてドキドキとする。
そっかそっか、九能先輩はそういうところまで、ずっと私と一緒に居たいんだね。うんうん、すごくすごくすごく嬉しくて幸せな気持ちになるかな。
でも、まだ卒業してないから待ってほしいかな。
「切君……」
「だ、だめ」
「うぉっほん!!」
わざとらしい咳払いに私と九能先輩は慌てて離れると部屋着に着替えた小鎌さんが立っていた。
「九能君、そういうのはまだダメよぉ?」
「う、うむ」
「切さんも節度ある生活をね?」
「は、はぁい」