「成る程、シャンプーをお嫁さんに」
「いやある。私は乱馬と結婚するね」
「浮気女どうぞ」
「許されないどうぞ」
「しつこいね!」
ズルズルと腰に纏わり付くピンクとリンクの二人に怒っているシャンプー。『生意気な幼馴染みは私の虜』という本に乗っていた母性花の使い方は、そんなに悪かったのだろうか?
そう思いながら私は早乙女君を見遣る。
我関せずを貫く上、破廉恥な本を三人で囲んで見ている始末だ。本当にそういうところを治さないとあかねさんに嫌われちゃうかな。
私の内心の言葉なんて聞こえない早乙女君とムースと句君の三人に少しだけ溜め息を吐いて、三人に近づこうとした瞬間、ピンクとリンクの視線に気付いた。
「……スカートは覗かない」
「柔らかそう。絶景どうぞ」
「良い形。桃源郷どうぞ」
「シャンプー、この子達は敵だね」
「最初からそうね」
そう言うとシャンプーは二人の事を蹴って蹴って蹴りまくると動かなくなった。そこまでしなくても良かったんじゃないかな。
「許さないどうぞ。絶対、シャンプーをお嫁さんにして連れて帰るどうぞ」
「リンクの言う通りどうぞ。私達のお嫁さんにしてやるどえぞ!」
「チッ。もう、復活したね」
「いや、薬針を刺して筋肉を身体能力を上げとるだけだよ。オラも何度か使ったことあるだ」
ムースの言葉に納得し、彼を代わりに投げ飛ばしたシャンプー。が、ムースはピンクとリンクの二人に蹴り返されて戻ってきた。
ムースはいつも不憫だね。
いつもシャンプーのために頑張っているのに報われないのは可哀想だけど。かなり前に親戚のお姉さんが「いい?切ちゃん、可哀想な男の子はかわいいのよ?」と言っていたような気がする。
アレはどういう意味だったのかな?
「
「私はお尻派だどうぞ」
「お尻は大きくないよ?」
私が答えるとあかねさんに頭をバシン!と叩かれた。なんで叩くの?と困惑していると、ピンクとリンクは荷物を抱えて逃げていく。
「シャンプー、お前は私達の嫁にするどうぞ!」
「覚悟しろどうぞれ」
「お断りある!!」
女の子同士で結婚できるの?とあかねさんに聞けば「多分、そういう国は幾つかあるわよ」と教えてくれ。シャンプーに一応の参考として、パンフレットとか渡そうかなと考えてしまった。
「ねえ、私も読んでみたい」
「ダメだ!糸色にはまだ早い!」
「切ちゃんは止めとけ」
「なら、あたしとシャンプーは?」
「そうある。男ども、見せるよろし」
「どうなっても知らねえぞ……」
あかねの寝室。
「な、中々に過激ある」
「そ、そうね」
「わあ……すごいね」
三人は姦しく本を読んでいた。
「いや、これなら九能先輩はもっと過激だよ?」
「え?!」「あ、あいやー!」
九能帯刀の株価は著しく低下したり────。
「ムッ?だれかに呼ばれた気が?」