くのいちでございます 序
あれから二週間が経過し、九能先輩と天道先輩と小鎌さん達、三年生は卒業し、私達も学年を一つ上げて三年生になりました。
みんなに九能先輩との結婚式を開いて貰い、その時の写真を生徒手帳に挟んでいる。フフ、お父さんとお母さんにも見せてあげたいなあ……。
「忍者の修行場に行った?」
「おう」
「忍風館か?迅雷義塾か?」
「な、なんでい?そんなに不味いのか?」
そんなことを考えていたら私の机の上に、謎の交際費や接待費と書かれた請求書が突き刺さる。全部、早乙女君名義だった
……浮気は悪い文明かな。
「乱馬ぁ!!」「早乙女君!」
「待て待て待て!?誤解だ!!」
慌てて逃げようとする早乙女君の襟首を句君が掴み、焦った表情で彼の身体をぐるりと回転させ、両肩を掴んで物凄く睨み付ける。
「乱馬、落ち着いて聞け。お前の修行した場所は『くノ一隠れ里』という場所だ。かつてオヤジも向かい、惨たらしく貪り食われ掛けた話を聞いている」
「お、おう」
「そして、姉ちゃんの元許嫁もいる」
「……くノ一の隠れ里だよな?」
「ああ、そういうことだ」
「─────ッ!!!?」
よく分からないけど。
句君は何かを知っているのかな?と考えていたその時、ゴトゴトと教室の中に砲丸めいた物体が、炮烙火矢が投げ込まれ、慌てて制服を脱いで衝撃を緩和する。
「あ、危なかったかな…」
「切さんッ、服!服着なさい!」
「え?あ、あはは、見ないでほしいかな…」
爆発は防いだけど。
みんなの視線が集まっていることに気付き、胸を隠すようにしゃがむ。女の子達が盾やカーテンの代わりになってくれ、体操着に着替える。
「デカいわね」「ちっちゃいのに、デカい」
「羨ましい」「やっぱりエッチするから?」
「あり得るわね」「ちょっと、みんなっ」
みんなの話を聴きながら体操着に着替え、やっぱりまた小さくなっているように感じる体操着の上着の裾を引っ張り、句君の学生服の上着を借りる。
ぶかぶかで手が出ないかな。
「んしょっと…あ、袖折っちゃってもいいかな?」
「切ちゃんなら問題ない。それより男が精神的にヤバイからさっさと着てくれ」
「? うん、ありがとう」
ボタンを止めて、動きやすい格好だと思う反面、ちょっとだけ恥ずかしく感じるかな。セーラー服もあとでお父さんに直して貰えるか聞かないとだね。
「全く……度胸がありすぎるのもあれだな」
「フフ、そうかな」
「褒めてねえと思うぞ」
早乙女君は、なんでボコボコにされているのかも気になるんだけど。