「ちょいと、そこの巨乳ちゃん」
変な呼び方する人もいるなと思いながら、あかねさんと右京さんとシャンプーと一緒に帰る。句君と早乙女君達は、ゲームセンターという場所に行くそうだ。
あんまり遅くならないといいけど。
「そこの美人ちゃん」
「私あるか?」
「アンタじゃないよっ」
「フンッ!!」
シャンプーはビンタして、おばさんは倒れた。
流石にやり過ぎなんじゃないかな?と思いながら、おばさんの手を握って立たせてあげた瞬間、私は投網の中に包まれていた。
「ん?」「え?」「あいやー」
「ワーハッハッハッ!!この娘は戴くよ!」
「さらばー」「グッバイ」
いきなりの事にビックリしながらも地面に両腕と両足を突き立て、ガッチリと地面を掴んで連れ去ろうとする三人の動きを止めていた、そのときだ。
「風刃請求書!!」
私の身体を包む投網の持ち手を接待費と書かれた請求書が切り裂き、身動きが自由に出来るようになる。それに今のは小夏さんの技だったかな?
「義母上、姉上達も私の雇用主に何用です!」
「何用だと?決まっているでしょう、給料の前借り!!そして、糸色家の忍者組に加入することさ!」
「糸色家に?」「前借りやて?!」
「あかね、なんあるか?あれ」
「くノ一隠れ里の人たち」
訳の分からない喧嘩を始める小夏さん達に困惑しつつ、胸を締め付ける投網をあかねさん達にも頼んで外して貰っている途中、なぜか視線が集まる。
「や、柔らかッ…!?」
「右京、引っ張りすぎねっ。無駄にでかい!」
「よし、取れた!」
「ありがとう、みんな」
三人にお礼を言いながら小夏さん達を見ると、うなじを叩いて鼻血を止めようとする小夏さんを取り囲み、ジリジリと間合いを測っていた。
「くノ一忍法・三位一体!」
「扇!」「手裏剣!!」
組体操の扇の格好を取ったかと思えば真ん中の大きな人が身体を高速で回転させ、左右に繋がっていた二人が浮遊し、人間手裏剣として飛んできた。
なぜか、私達の方に向かって。
「嘗めんといてやぁ!」
「女傑族に喧嘩を売った事後悔するよろし」
右京さんかま大ヘラで母上と呼ばれた人を叩き潰し、姉上と呼ばれた人をシャンプーが殴って止め、そのままかかと落としで踏み潰した。
「……ほんまに忍法なん?」
「私のとこの雑技団より弱いね」
そう言って二人は気を失った二人を放置し、まだ鼻血を流している小夏さんにティッシュを差し出して、鼻に詰めてあげている。
みんな、大変だったけど。
大丈夫かな?と思いながら、式尉に彼女達にも入社試験を受ける機会を与えてほしいとお願いする。