「おのれ、よくもやってくれたな!イトシキ、お前は必ず私自らこの屈辱を払拭し、貴様を永遠の
「あっ、逃げられた……」
私とキーマが戦っている間に呪泉郷の地図はバラバラに破れ、向こうに切れ端が二枚、此方に切れ端が三枚の構図になっていた。
「どうする。これから」
「どうするも何もアイツらが持ってる地図をぶん取るか此方が奪われるかのどっちかだ」
早乙女君の言葉にみんなも頷き、プラムちゃんも「私もお父さんが心配」と言い、どうするべきかと悩みながら話し合っているとき、ふと思い付いた。
「みんなで先に呪泉郷に行けば?」
「先んじて相手の根城を攻撃し、地の利を奪うという作戦なら賛成じゃのう。シャンプー、ムース、お主らが案内しておやり」
「分かったね。ひいおばあちゃん」
「わかっただ」
お婆ちゃんの言葉にシャンプーとムースは応え、早乙女君と響君も私の提案した作戦に乗ってくれ。影に潜んできた式尉に「みんなで向かえるルートをお願いできる?」と言えば、直ぐに行動してくれた。
多分、行き交いは船になるかな。
「糸色、おめえも来るか」
「……行くよ。キーマも去り際に私を睨んでいたし。それに、気になることも言っていたかな」
永遠のしもべ。
私の事を「倒す」ではなく「変える」と言っていた。精神を支配する能力か。あるいは、精神を操ることの出来る道具を持っていると考えるべきかな。
「どうせ、ハッタリだろ。糸色さんに勝てなくて言っただけに決まっている。それに、永遠の僕にするとか、屈辱を味わわせるだの、有り得ない」
「……いや、永遠の僕に変えるってんなら呪泉郷に落とそうとしているのかも知れねえ」
「確かに。しかし、永遠の屈辱とは?」
「
「「ブッ殺すぞ、オカマ野郎!!」」
「? なんで響君がブタなの?」
思わず、そう問うも答えてくれなかった。
「まあ、問題はそこじゃねえ」
「ああ、問題はあの女の目付きだ」
「怒りで恐ろしかっただ」
そんなに怖かったかな?と小首を傾げつつ、プラムちゃんがまた私の胸に頭を預け、アクビを噛み締める。もう夜も遅いから、明日に話し合いは持ち越しかな。
「じゃあ、私は帰るね」
「送ってく。句やあかねにひとりで帰したなんて知られたらおっかねえからな」
「フフ、なにそれ。二人とも怖くないよ」
プラムちゃんを抱っこしながら歩きつつ、カコンと舌を鳴らして周囲の反響を調べる。やっぱり、もう近くにはいない。