「天稟掌波っ!!」
「見えた!」
フォンフォンと空気を切り裂く鎖分銅の起こす砂塵を突き破って放たれた真空波の塊を鎖分銅を左右真逆に回転させて掻き消す。
「本条流乱弁天!?どうして、一度も教えてないのに何で切さんが使えるの!?」
そう叫ぶ小鎌さんの困惑と疑問を受け付けるつもりはあるけれど。私の目の前に立つシャンプーは動じた様子もなく静かに私を見つめている。
流石は女傑族の格闘家だ。
「覇極流の癖に多芸。私の天稟掌波を二度目で防いだ、ムカつくね」
「此方は真空波を飛ばす相手に楽しみが増えた」
鎖分銅の端を槍の石突きに絡ませて、構える。槍の使い方も使い手の技量で変わる。私の腕前なんてまだまだ当主様には及ばないけど。
少なくとも世界十指に入ると自負している。
「覇極流…!」
「させない!」
私に向かって駆け出してきたシャンプーの足元に鎖分銅を振り抜き、跳び上がったところに向かって私も槍を高跳びの棒のように利用し、舞い上がると同時に鎖分銅を彼女の身体に巻き付けて押さえつける。
「あ、あいやー」
「どう、手出しできる?」
「ふんぬっ…!無理ね、残念」
しょんぼりと項垂れる彼女を押さえつける鎖分銅を解き、槍を縮めてスカートの中に戻す。チラリと男の子に視線を向けるとお互いに顔を殴っていたり、お腹に肘鉄を打ち込まれたりしている。
悔しそうに無傷のまま負けたシャンプーが私に抱きつき、頬っぺたにキスをしてきた。
「私、許嫁居るんだけど?」
「違うね!?今のは女傑族に伝わる死の接吻、例え相手が
「……ちなみに早乙女君は倒したの?」
「乱馬は私の婿ね」
「ふぅん、へぇ、ふぅん」
シャンプーの宣言めいた言葉を聞いた私はあかねさんがいるのに裏切るのかと軽蔑の眼差しを向けると思いっきり顔を真横に振り乱して否定していた。
まあ、要するに女の敵というわけかな。
小鎌さんも距離を置き始めている。
「乱馬、嫁は一人に絞れよ」
「お前は嫁云々関係ねえだろう!?」
「なびき先輩に告白したの忘れたのか?」
「……お父さん、耳がおかしくなったかも知れない。なびきに告白したとか聞こえたんだけど」
それは事実だね。
しかも句君は素面のまま普通に告白しているし、ウソを言っているようにも見えない。とっても不思議な雰囲気を醸し出している男の子だ。
まあ、そういうこともあるわけだね。
「
そう言うとシャンプーは帰った。