TS憑依禪院直哉~甚爾君のお嫁さんになれなかったから恵君を食おうと思う~   作:八握剣異常性癖魔虚羅

3 / 9
3話目

 WOWWOW! 合宿免許WOW! どうも、『炳』筆頭、禪院直哉やで。

 

 禪院家レイドバトルの悪評のせいでいつの間にか無駄に持ち上げられてしまいました。でも誰も近寄ってきてくれません。接する機会があるのは父を除けば同じく腫れ物扱いの真希ちゃん真依ちゃん姉妹ぐらい。二人はオタクに優しいギャルやったのかもしれへんね。最近はモノローグも直哉弁になりつつあるのが恐ろしい。これも天与呪縛なんか? スナック〇ス江も混じっとる気がするが。

 

 この歳にもなってくると原作知識なんてほとんど頭から抜けてきてまうね。覚えとかなあかんのは真希ちゃんが禪院家を滅ぼすことと、渋谷事変ぐらいか? ……あと懐玉・玉折関連か。とはいえウチに出来ることなんてほとんど無いんやけどね。真希ちゃん達をそれとなく庇っておくぐらいや。

 

 渋谷事変はもう『禪院直哉』1人居たところでどうにかなるとも思えへん。相手の正体が夏油傑の身体を使った呪詛師だと五条悟に事前に伝えられればワンチャンやけど、なんでそれを知ってんの? って話になってくる。悟君とマブダチになれてでもなければ使えへん手やね。

 

 懐玉・玉折は……ウチとしては甚爾君をなんとか生き残らせたいけど、下手にそれをすると五条悟が最強になれへんからな……反転術式を使えるかどうかは大きいでホンマに。ウチは天下無双やから使えるけど。甚爾君に何回殺されかけたと思ってんねん。

 

 夏油傑の闇堕ちを防ぐのは……まあ、無理やね。むしろ御三家の内情を知ったら余計に闇堕ちが加速するんちゃうか? 抹殺対象に腐ったミカンが増えそうや。大昔から続いている権力を持った家なんてロクでも無いことばっかりや。

 

 ここまで長々と語ってきたけど、そもそも1番でかい問題があって、『禪院直哉』がわざわざ人助けなんてしようと思わへんことやね。

 

 勿論呪霊討伐の任務は受けるし、それで直接誰かを助けることもある。けどそのモチベってウチが強くなるためであって誰かを助けるためではないんよ。そんな理由で動けるのはよっぽどの善人か根明だけやでホンマに。

 

 なんなら真希ちゃんを庇うのも若干抵抗がある。ウチにとっての天与呪縛って甚爾君やからね。どうしても劣化品と感じてしまう。真依ちゃんは……術式がアカンわ。十種影法術とかやったら周りの扱いもちゃうかったろうにな。

 

 まあ真希ちゃんは多少虐めたとしても反骨心がある子やから大丈夫……やと思う。けど真依ちゃんはなぁ……

 

 多分原作の直哉は真依ちゃんで大人になっとるし……女としては10歳近い歳下に手出す男ってかなりキショいけど、よく考えたら直哉君自体アカン存在やから今更やね。

 

 閑話休題

 

 真依ちゃんは多分ちょっと虐めたら心折れるし、鍛えよ思ても本人にやる気が無い。やったらもうどっかに嫁にでも出したらって思うけど、父親がアカン。アレは女の幸せを考えられへん。体面の為に『灯』にねじ込むか、政略結婚の道具にするかしかせんやろ。詰みや。オトンにでもそのうち相談しよか。しばらく先の話になるやろうけど。

 

 個人的に1番重要、やけどあんま考えんようにしてたのは伏黒恵君。甚爾君の息子さんやね。

 

 今のウチの素直な感情としては、攫って自分好みの男に育ててそのまま孕み袋ならぬ孕ませ棒になってもらうお婿さんルートなんやけど、流石に人の心とかあるからそれはアカンね。恵君には出来れば自分からウチのこと好きになって欲しいし。無理だったら既成事実作ればなんとかなるやろ。

 

 問題は引き取り手が五条悟になることやけど……そこから原作開始まで語られてへんからなぁ……どっかで関われればええんやけど。

 

 まあ結局、高度な柔軟性を持って臨機応変に対処することになるやろうね。

 

 

 

 ♢♢♢

 

 

 

「直哉、出かけるぞ。ついてこい」

 

「流石に口下手にも程があるでオトン。術式の理解の深めすぎちゃう? (アニメの見過ぎ)

 

 用件を言わずに予定が空いてるかを聞いてくるのは嫌な誘い方やけど、最低では無かったんやね。ここまで有無を言わせずやと逆に行きたなくなるわ。

 

「甚爾からの呼び出しだが……まあ無理強いはせん。俺から謝って──」

 

「オトン。ちと鈍すぎるで。はよ出かけよや」

 

 着替え、見苦しくない化粧、最低限の荷物。投射呪法は便利やね。行動の全てが早く済む。

 

「……そこまで気合を入れるほど入れ込んでいるなら、お前から連絡の一つや二つ──」

 

「娘の恋路に口を挟んだらあかんで。それ以上は戦争になるわ」

 

 どうでもいい相手には好き放題話せるけど本命には口下手になってしまう。これも乙女の宿命というもの。素直になれない乙女心やんね。

 

 

 

「俺の息子だが、ありゃ完全に持ってる側だ。相伝なら──」

 

「相伝なら10やろう」

 

 何を話すのかと思えばこのシーンか、というのがウチの感想。ということは奥さんもう亡くなってもうたんやね。一度くらい顔合わせしたかった気持ちと、寝取られやんけ! って叫んでしまいそうだから絶対に会いたくなかった気持ちがある。人の心ってものは難しいもんなんよ。

 

 話し合っているのは甚爾君の息子の値段。まあ才能至上主義の禪院家のことだから優秀な術式持ちならいくら金を積んででも欲しいだろう。書物で読んだだけやけど最強の式神とか居るし。まこーらいつもありがとうな。

 

 そんな事考えてるうちに2人の話は終わったらしい。

 

「……よう、直哉。久しぶりだな」

 

「せやね。甚爾君は……随分とやつれてもうたね。外面やのうて内面が」

 

「知った口聞くなよ」

 

「まあ数年ぶりやし、詳しい事情はなんも知らへんよ。でも気づいとる? 今の甚爾君、家にいた頃とおんなじ顔してんで」

 

 具体的に言うなら全部どうでもいいって顔。自分の将来とか、周りの人間とか、そういう全てを諦めた人間の顔。大暴れした家出の日は大分楽しそうにしてたと思うんやけどね。

 

「……俺にとってあそこはゴミ溜めだった。でもお前みたいに才能が有れば違うだろ?」

 

「そやねえ……あとはウチが男だったら完璧やったろうけど、それはしゃあないわなぁ」

 

 自分で言うのもどうなんって話ではあるけれど、ウチには才能がある。術式に恵まれていたのもそうだし、父譲りのコマ打ち感覚は天性の物だし。

 

「俺のガキがそっちに行ったら……まあ、良くしてやってくれ。直毘人はともかく、お前なら悪くはしないだろ?」

 

「まあせやけど……オトンへの信頼の無さがちょっと娘としては辛いなぁ」

 

「お前の兄弟への扱いを見てたからな」

 

「ああ。そりゃしゃあないわな」

 

 ウチは可愛がられている自覚はあるけど、兄さん方への父の接し方は……良く言って仕事一筋のエリートサラリーマンが息子へ接するような態度、やね。オブラートを外すと興味が無い、になる。あれでグレてへんのはオカンの教育がええのかね。逆にウチはオカンと関わった記憶が皆無なんやけど、どっちが幸せなんやろか。

 

「……甚爾君はそれでええの? 大変やろうけど、自分で育てようと思えばできるやろ?」

 

「……もうどうでもよくなった。それだけだ」

 

 本当に奥さんに惚れてたんやね、甚爾君は。それこそその人が死んだら何もかも色褪せるくらいに。下手したら自殺するんと違うかな。想い出がどこまで支えてくれるか次第かな? ……それにしても、ここまで甚爾君に影響を与える女性、一回会ってみたかったとは思うけど、今更やね。

 

 さっきは家に居た頃と同じ顔って言ったけど、ちょっと違うな。諦観と憂いを帯びた眼をしとる。もうこれからの人生で自分にとって幸せなことなんて何一つ起こらないと諦めた無様な瞳。かつて憧れた人のそんな姿、端的に言って──凄くメロい。未亡人の色気を纏ったイケメンって反則ちゃうか? 

 

「ま、ええよ。ウチは甚爾君のこと今でも好きやし、息子の面倒ぐらい幾らでも見たるわ。今も妹二人面倒見てるようなもんやしね」

 

 勿論真希ちゃんと真依ちゃんのこと。あの二人はホンマに親がアカンわ。まだウチの姉妹やったらマシやったろうにね。真依ちゃんは特に。扇のオジサンは親としては三流以下やけど、教育者としては三流以下。ほんで男としても三流以下やし、呪術師としては……まぁギリギリ二流ぐらいにしといたろか。そんな親のところに産まれたのがもう不幸やね。真希ちゃんがその分頑張ることになるんやけど。

 

 閑話休題。

 

「で? 甚爾君はこれからどないすんの? 行くとこ無いなら戻ってきてもええねんで? 今ならウチのお婿さんにもなれるし」

 

「もう少し乳が育ってから言えそういうことは。……別に、どうもしねえよ。適当に稼いで、適当に生きてくだけだ。金のアテもたった今付いたしな」

 

「放っとけ、ウチはこれがベストバランスや」

 

 うーん、セルフネグレクト。子供が居るのにそれはどうなん? って思うけど、たった今その子供を売り払う話をしたんやったね。

 

 それからは……まあ、ほんの些細な雑談。今更引き留められるとも思わないし、力づくで勝てる訳もない。

 

 このまま放っておけば死んでしまうとは知っていたし、そもそもその知識がなくともどこかで死ぬだろうなと予感させるぐらいには瞳が生きていなかったけど、ウチが今更どうこうできる話じゃない。

 

 死にたいと願っている人を引き留めていい理由なんてない。それが許されるのは、寂しいから死なないで欲しいと伝えて、それなら生きてやると応じてくれるぐらいの関係性がある間柄だけ。

 

 だからウチは、少なくとも今はこれ以上は何もしない。婿に来てくれるなら残りの人生全て甚爾君の為に尽くすつもりではあるけどな。惚れたら負けとはこのことやね。

 

 ただ、それはそれとして──

 

 最後かもしれへんし、一発ぐらいヤらせてくれへんもんかね──

 

 




折角色付いたのでもう一話だけ…

女体化直哉は巨乳という風潮に一石を投じたい。あんだけ器が小さかったらちんちんもおっぱいも小さいでしょ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。