心配性の実力者は今日も鍛え続ける   作:大気圏突破

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オリジナル設定と原作イベント回避です


八神はやて…ママになってしまった

 シグナムからの知らせを受けた誠は月村家での仕事を切り上げ『四次元マンション』を使って八神家の前に到着した。呼び鈴を鳴らすとシャマルが出てきてくれたが疲れた顔をしている。とりあえず現状を把握する為に室内に上がらせてもらうと

 

「待て!それはあたしのアイスだ!」

「僕がみつけたんだから僕のだもん」

 

 家の中をドタドタと走りながらヴィータがバリアジャケット姿のフェイトを追いかけていくが彼女(フェイト)の髪色と雰囲気が違う。なんかバカっぽいというかアホの子みたいで天真爛漫という言葉が似合いそうな感じだ

 

 

「モフモフしてますね」

「くすぐったいのだが」

「じっとしてください梳かしますから」

 

 狼モードのザフィーラの体毛を櫛で梳かしている高町なのはがいたがバリアジャケットの色が真逆でこっちの方が誠的にはストライクな見た目をしている

 

 

「ぬるい!王の飲み物に安いインスタントはふさわしくない、豆を挽け」

 

 奥のソファではぞんざいな態度でシグナムにコーヒーの淹れ直しを求める彼女がいたが、色合いが全く違いシグナムが泣きそうな顔になっている

 

 そして家の主である八神は、額に冷えピタを貼った状態でリインフォースに抱えられる形で現れ彼が来てくれたことに礼の言葉を述べていた。とりあえず回れ右をして帰ろうとしたがシャマルに抱き着かれてしまい逃げることができなかった

 

「(胸が背中に当たって気持ちいい)」

 

 あんたは知らないがシャマルの胸を揉んで生乳を晒させている!そっちの方が気持ちいいだろ

 

 

 

 

「つまりこの3人は闇の書の残りカスで作られた存在だと?」

 

 魔導書の主である八神の推察を聞いた誠は理解できるように頭の中で納得させた。2年前にリインフォースを救ったときに彼女が抱いた違和感の正体がこの3人のことだった。容姿が高町たちに似ているのは闇の書で取り込んだときに外見データをコピーした

 

 

フェイトにそっくりな『レヴィ・ザ・スラッシャー』

高町なのは似の癒し系『シュテル・ザ・デストラクター』

偉そうなちびっ子王様『ロード・ディアーチェ』

 

 そう名乗った3人は彼等のことを見ながらテーブルの上に立っていたが『四次元マンション』の中から取り出したハリセンで頭を叩き座らせた

 

 

「それで何でヤガミンはグロッキーなの」

「あはは…ちょいと厄介なことになってしもうて」

 

 3人は八神はやての魔力を強制的に奪って存在している。今こうやって話している間も彼女の魔力は消耗し続けているのだ!イメージ的には37.6度の熱が常に続く状態で死ぬことはないが苦しい状態である

 

「魔導書に封じてみたのですが勝手に出てきてしまって」

「ハクション大魔王よりたちが悪いね」

「あと急に3人も増えてしもうて」

 

 6人家族に子供とはいえ3人増えれば手狭になってしまう。問題は山のように積み重なってしまうが3人の代表であるディアーチェが

 

「そんな些末なことか、これだから塵芥は困る」

「王様なにか方法あるの?」

 

 レヴィが目をキラキラさせて尋ねてくる

 

「下郎よ、貴様の魔力量は子鴉よりも勝っておるな?」

「この中では1番だが」

「なら我等と契りを結べ、それに面白いモノを持っておる。そこに住まわせてもらうぞ」

「それは妙案ですね王よ」

 

 彼女たちは勝手に話を進めている。誠は抗議しようと立ち上がるがディアーチェたちは彼の胸に触れてリンカーコアを露出させると契約を済ませてしまう

 

 

「さて次は我らの城に案内してもらうぞ」

「レッツゴー」

「お邪魔しますね」

 

 結局3人に押し切られてしまったが、よくよく考えたら『四次元マンション』は彼が外に出てしまうと出口が閉じられてしまう……つまり中に入れてしまえば

 

「だせ!王を閉じ込めるとは不敬であるぞ!」

「ごめんなさ~い、良い子にするから!」

「…何もないなんて」

 

 

 

 彼女たちの力では外に出ることは不可能である。契約状態なので念話がガンガンと頭の中に鳴り響いているがカットすれば問題無い

 

 結局3人は心が折れて交渉の席について条約を結んだ

 

・3人で外に出るときは消費魔力を抑える小型モード

・契約者に協力をする

・人様に迷惑を掛けるな

・下郎ではなく名前で呼べ

 

 必要に応じて増やすこともあるが上記の4つを守れば好きにしても良い、彼女たちは彼から与えられた部屋(倉庫を除くマンション内で1番広い)を自身の魔法で仕切って個人のプライベートスペースを作った

 

 

「なんや押し付けてしまったね」

「ヤガミン…罪悪感があるなら3人の生活費を援助してくれると助かるんだが」

「それぐらいならええよ」

 

 こうして新たな同居人?を得た誠は騒がしい3人と共に日々を過ごすことになった。なおシュテルとレヴィはなのは達と出会うと

 

 

「そっくりだけど僕の方が強くてカッコいいぞ!」

「なのはさん良い友達になれそうですね」

 

 案外割と早く溶け込んでくれた。敵対するよりかマシだけど白髪の数が増えそうな気がする

 

 

 

 

 

「少し数値が変ね」

 

 嘱託の仕事を終えた誠だったが乗っていた輸送艦のエンジンが不調をきたし管理局で緊急メンテナンスが行われていた。痛い足止めとなり女性局員ウォッチングにも飽きた彼は局内の中にあったポスターを目にして立ち止まった

 

 

【マスター?】

「学校の身体測定ってスルーしてたよな?」

【任務のせいで受けていませんね】

 

 視線の先には『健康チェックしてますか?』と書かれたポスターでリンディがナース服で注射器を持っている。どうせ修理完了まで暇だし受けてみようと思った

 

 

「私も暇だったから丁度良かったわ」

「医者が暇なのは平和ってことですよ」

 

 30代中盤ぐらいの女性医師は、誠が訪れたことに感謝の意を示し検査を行った。定番の身長体重や視力に血液検査やリンカーコアを調べた魔力総量のチェックが行われたのだが

 

 

「ちょっと魔力量の数値が歪な値を示しているわ」

「なんかの病気ってことですか?」

 

 魔導士になる前から色々と無茶をしてきた自覚はあったし、体がダルい時もあったが寝ていれば回復した

 

 

「そういえばカードリッジシステムを使っているのよね?」

「剣が無人格のアームドデバイスなので」

 

 女医は椅子の背もたれに体重を預ける。少し前に専門誌で発表された論文にミッド式からベルカ式に切り替えた魔導士のリンカーコアに異常な数値が見られる内容だった

 

 無論サンプル数が少ないうえに全員が当てはまる内容ではなかった。しかも目の前にいる彼は論文の内容には微妙に合致しない、もしかしたら論文の記載とは違った条件が存在するのでは?

 

 

 

「六合塚君、1つ頼みたいことがあるのだけど」

「命を救う素敵な女性の願いなら」

 

 彼女はこの場に高町なのはとフェイト・テスタロッサを連れて来るように頼んだ!もしかしたら魔法少女たちにも同じような症状が起きている可能性がある

 

 杞憂だったとしても確かめておく必要がある。少女たちはこれから管理局で重要な存在になる。隅々まで調べて健康状態をチェックするは大切なことだ

 

 

 

「私どこも悪くないって!元気だから」

 

 案の定なのはが駄々をこねたが、フェイトの言葉シュテルの無言の圧力で渋々診察室へ向かい検査をした結果2人は誠と同様にリンカーコアの数値異常が診断された。しかも彼より酷い有様である

 

 その場で3人の嘱託魔導士としての仕事を一時凍結し医療チームを結成すると原因の究明を急いだ!あらゆる分野の専門家を招いて調べた結果1つの答えが導き出された

 

 

 

 

「カートリッジシステムが原因?」

「正確にはインテリジェントデバイスに組み込んだカートリッジシステムですね」

 

 レイジングハートたちを蘇らせたマリエル・アテンザの言葉を聞いたリンディは深い溜息を吐いた。誠がヴィータのデバイスを提供したことでカートリッジシステムを彼女たちのデバイスに組み込むことは出来たが、管理局でも研究が不足している代物だった

 

 

「なのはさんたちが軽々と扱ってしまったから我々は見落としていたんです」

「でも誠君は?」

「彼の場合ですが2人と違って魔力総量が多いのとアームドデバイスを用いていたから軽い症状で落ち着いていますが、今のを使い続ければ…いずれ」

 

 

 誠とフェイトには優秀な師の存在が大きかった。しかし彼女の場合は独学と才能に依存していたことも要因の1つだった。その才能のせいで自分たちも”大丈夫だろう”と思い込んでしまったのだ!

 

 2人のインテリジェントデバイスと誠のアームドデバイスは管理局に預けられ突貫作業で直すのではなく、安全使用が出来るように1から組み上げることになった

 

 誠が診断を受けていなかったら彼女たちは取り返しのつかない重傷を負った可能性がある。偶然とはいえ彼の貢献は大きかった

 

 

 

 

 

 

「そうか…行くのか」

「お世話になりました!」

 

 6年の夏休みが終わる頃に彼は恭也にミットチルダに移住することを伝えた。プレシアたちには既に報告を終わらせアリシアは泣いていたが、彼女は誠のことを抱きしめた

 

「師匠?」

「あなたのおかげで私たちは明日を迎えることが出来て3人で暮らすことも出来た!私の生涯を掛けても返せない恩をくれたのに…行ってしまうなんて」

「いつでも会えますよ!」

「血は繋がっていないけど貴方は息子でアリシアのお兄さん…大きくなったら孫の顔をみせてちょうだい!可愛がってあげるから」

 

 その孫が貴女やフェイトのように際どい恰好をするようになったら止める自信が無い、プレシアは誠の額にキスをして再び抱きしめアリシアは後ろから抱き着いた

 

 

 

「中学卒業までじゃ」

「行ったり来たりの生活ですし、それに月村のように力を頼る奴もいる」

「それは」

 

 彼の『四次元マンション』は便利で生活が楽になって依存してしまう。重い荷物を運ぶときに手伝ってもらったこともあるので強く言えない

 

 

「向こうで中・高の卒業認定も取れますし」

「すまない…俺たちせいで」

「謝らないでください、恭也さんたちにはお世話になりましたし」

「それでも」

 

 何気ないことが段々と積み重なって彼を遠くに行かせる道に進ませてしまったのでは?近くにいながら大事なことを見落としていた自分を殴りたい

 

「じゃあ最後にやりますか」

 

 顔をあげると彼が持っている木刀をこちらに向けてきた。恭也はそれを握り対面に立つ!言葉はなく静寂に包まれた道場で互いに最速の剣技で踏み合った

 

 

 

 

 

 

 道場の床で大の字で倒れる恭也に礼をした誠は去っていった。体が痛み起き上がることの出来ない彼は天井を見つめながら誠の成長に喜んだことと甘かった自分に涙を流すのであった




マテリアル娘たちはユニゾンデバイスと使い魔を兼ねた存在になります。やってることは電王のモモタロスやキバのガルルに近い状態で『四次元マンション』の1部屋を占領しています

小型モードはツヴァイやアギトと同じサイズです

出した理由なんですが誠のガジェット対策が思い浮かばず、レベルを上げて物理でボコるだとジリ貧になるのでユニゾンデバイスとして属性攻撃が出来るようにします。なおユーリは出しません

シグナムやヴィータとも融合出来ますが、リインフォースより扱いづらい感じです


そしてなのはさんの撃墜イベント回避になります。こんな世界線があっても良いなって感じです


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