「俺に魔法の扱い方を教えてください!」
誠は壁に手をかざしテスタロッサ親子を『四次元マンション』の中に案内した。プレシアは"ポカン"とした表情で壁や地面をノックして周囲を確認している
「これは空間魔法かしら?」
「俺は『四次元マンション』って呼んでます。ここ以外にも部屋はあって1つは物置きとして使ってます」
簡単な説明を終えると彼女は顎に手を当てて考え込むようなポーズをして固まっていた。なおアリシアは彼の自室に置かれていた『ヤンヤンつけボー』を食べ終わり余ったチョコを指で舐めてる
「とりあえずあなたのデバイスを見せて」
「デバイスってなんですか?」
「……………えっ?」
子供に胸を揉まれたらアリシアが生き返って不治の病が治った。彼女が目を覚ましてから起きた出来事を記述したらこうなってしまう。胸を揉まれたことは別に問題無い!男がこんな脂肪の塊を見て欲情する理由が分からないのだから
命の恩人が発した言葉を受けてプレシアは頭を抱えた。デバイスが無くても使い魔のように魔法を発動することは可能だが、彼の扱う魔法を理解することが出来ない
「(外界と遮断する空間魔法が使えるのに魔力の扱い方が雑すぎる。どうなってるの?)」
「ハァアアアァァァァッ!」
気合いを込めている彼の身体強化魔法を近い距離で直視しているが魔力の流れが歪であり足元に魔法陣が展開されていない、師を持たずに我流や独学を貫いた者が似たような状態に陥ることを耳にしたことがある
更に彼は中腰の姿勢となり両手首を合わせ手を開いた状態で右腰に持っていくと手の中で魔力が集束される。腕や額に血管が浮かび上がり力が込められているのが見てとれる
「波!」
叫び声と共に放たれた光弾は壁に向かって一直線に飛んでいくとプレシアの作った球体状の的を破壊する。今度は複数の的を出現させると握り拳に魔力を集中させて極太レーザーを放って全てを消滅させた
「はぁ…‥は…はぁはぁ」
肩で息をする誠は両手と両膝をついてしまい四つん這いになってしまう。彼女はまず1つの結論を導き出した
「(この空間魔法と彼の使用している魔法は別系統だわ、しかもミットチルダ式でもない特殊な系統だけどやっていることは邪魔しにきた白い子と同じ砲撃型)」
時の庭園で
「(浮遊や飛行に関しては才能次第だけど、独学でやってきたせいで魔力の操作や扱い方が雑になってる)」
我流でガムシャラにやってきたせいで繊細な操作が疎かになっている。例えるなら砲撃魔法を放つのに10の数値が必要なのに誠は常に100以上の出力を籠めていた。云わば無駄が多すぎるのだ!
「(魔法に対する考え方や捉え方が違うから努力の方向性を間違えているみたいだし、まずは座学を中心にして理解力を高めてから実践した方が良さそうね)」
この先のプランを考えているとプレシアの腹の虫が空腹の爆音を奏でてしまった。時の庭園で戦闘する前から点滴ばかりで固形物を殆ど摂取していなかったのが要因である
「まさかここまで何も出来ないなんて」
「料理出来なくなったの?ママ」
台所は見るも無残な光景になっていた。玉子焼きを作ろうとしたら油を敷くの忘れてしまいフライパンにこびりついて炭化し、パスタも水分量と沸騰時間を間違えて麺がブニブニになってしまいキャベツの千切りは血まみれのドレッシングがふりかかっていた
「使い魔や傀儡兵に家事を任せていたツケね」
「ママの作った料理を食べたい!」
料理が出来ないヒロインは個性だが料理が出来ない熟女(子持ち)は悲惨である。結局のところ疲労困憊の誠がエプロン姿となってチャーハンと肉野菜炒めを大皿に盛ってテーブルの上に乗せて小皿に分ける形で昼食になった。なおプレシアは未だに魔導士の服を着用したままである
「行くあてが無いんですよね?」
食後の茶を飲みながら尋ねると2人は頷く、そもそもテスタロッサ親子が現れたのはイレギュラーである。当然のことだが海鳴市に親戚どころか戸籍すら存在しない、現状で頼れるのは目の前にいる彼だけになってしまう
「部屋は余ってますし構いませんよ」
「何から何までありがとうございます」
魔法について教えてもらう代わりに寝食を提供することを交換条件として、転生者と熟女と幼女の奇妙な共同生活が今日から始まった。毎月振り込まれる生活費は3人がギリ暮らせる分は入ってくるので当座の心配は無用である
「なんでロクゴウ君がジュエルシードを持って…」
高町なのは私立聖祥大付属小学校三年生で魔法少女である。詳細に関して説明するのが面倒なので原作アニメを見てください、プレシア・テスタロッサ事件に巻き込まれた彼女はジュエルシード回収を行い様々な経験と親友を得たが
それはまだ彼女が管理局の人間と出会う前のことだった。クラスメイトの男子が図工で扱う小物を入れた袋の中に自分たちが探しているジュエルシードを持参していた。それも3個も…
最初は見間違いだと思っていたが漂ってくる魔力を感じてしまい本物だと断定した。暴走する前に封印しようと思った彼女は放課後に誰もいない教室へ忍び込んで彼の作品を持ち去ろうとしたが運悪く見つかってしまい完成品を破壊してしまった
「胸のデカい犬耳女ってアルフさんだよね」
何度も敵対した親友の使い魔だがある日を境に顔を真っ赤腫らして鼻をつまむような臭いを醸し出していた。事件を解決しても彼女は理由を話してくれなかったが”ヤバイ魔導士がいるから気を付けろ!”と去り際に口にしてくれた
「父さん!誠に小太刀二刀御神流を伝えてみていいか?」
「恭也…お前の見立てはどうだ?」
「なのはより才能はある。俺との打ち合いにも追随している」
「道場に呼んでみたいな」
夜中にトイレへ向かおうとしている時に父と兄の会話を聞いてしまった。兄の中では彼は弟子のような扱いとなっていて晩御飯を食べているときも名前を口にしている。誠の作品を壊してしまったときは家族全員から怒られてしまった
「(いいもん!)」
自分には魔法の才能がある。家族以外の人達が認めてくれる。剣術だけが全てという訳じゃない!自分の得意なことを理解してくれる人が存在するだけで彼女は立ち上がることが出来る。
なのはは知らない!彼も魔法が扱えることに…そして彼が敵対した親友の母親に教えを受けていることなんて知る由もない
「ほら泡が残ってる」
「目に入ってくる〜」
プレシアは久々に娘との入浴を満喫していた。研究に没頭していたせいで風呂キャンが当たり前だった彼女にとって足を伸ばして湯船に浸かるのは記憶の奥底に沈んでいた
「温かいね」
「そうね」
自身の膝の上に座るアリシアが笑って見つめてる。赤ちゃんだった頃はベビー用の小さなお風呂に浸かるだけで泣いていた娘と入浴を楽しむことが出来るなんて夢のようだ
「優しい人でよかった」
「ちゃんと恩返ししないと罰が当たるわね」
「ママもお料理出来るようにならないと」
「昔はちゃんと出来たのに」
いっそのこと使い魔でも作ってやらせようと考えたが、アリシアに自分の作った料理を食べてもらいたい!いつか彼女が大きくなったら台所で肩を並べて他愛もない話をしながら作ってみたいと思っている
「ねぇ今度はママの背中を洗ってあげる」
「じゃあお願いね」
スポンジにボディソープを垂らして泡を作るアリシアは、くすぐったい力で一生懸命になって母の背中を綺麗にするのであった
「(とりあえず2人の普段着が必要だよな)」
机の上で紙を置いて『必要なモノ』リストを製作する誠は頭の中にある単語を書き出しては要らないモノに斜線を引いていく、
「(ボインちゃんもそうだったけど、魔法使いってノーブラが基本なのか?)」
プレシアはノーブラだった!大事なことなのでもう一度言うがプレシアはノーブラである。なお下の方はエグい角度のパンツを履いていたが経年劣化でほつれている
「流石に変態仮面やけっこう仮面みたいな奴はいないよな?」
もしそんな奴等が手を差し伸ばしてきたら逃げ出す自信は100%ある。自分まで変態扱いされたくないのだ
「お風呂上がったよ〜」
Tシャツ短パン姿のアリシアが脱衣場から駆け足で飛び出してきた。彼女にスポーツドリンクを手渡すと続いて母親も登場したが
「いいお湯だったわ」
パンイチだった!上半身には何も身に着けていなくて湯船で赤くなった肌が無防備に露出している。誠の視線は完全に2つの陥没した果実に釘付けだったが、顔を逸らし
「シャツ置いてましたよね?」
「私は寝るときは何も身に着けないの、締め付けられるのが嫌だから」
心の中で葛藤したが欲望に負けてしまい誠は再び視線を胸に向いてしまった。形が崩れかかった果実は桃のようにピンク色に変貌し呼吸をする度に小さく揺れている。少し手を伸ばせば触れることが出来るが流石にやらない
「こんな脂肪の塊になんで興奮するのかしら?」
不思議な表情で首を傾げる
「それが男の性です!」
奥歯を強く噛んで欲望を堰き止めると親子を寝室へ案内して当人はリビングのソファで横になった。なお本当に何も身に着けないか確かめようとしたが部屋の手前で立ち止まる自制心は残っているのであった
多分プレシアは家事が出来ないと思う(妄想の産物)
服を着替えるのもリニスが生きていた頃や傀儡兵に任せていたと思う
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