ミッドチルダ中央区に建設されたスタジアムには多くの観客が詰め寄り試合開始のゴングが鳴り響くのを待ち望んでいた。今回の果たし合いは管理世界全域に放送され、勝敗が賭けの対象になっている
最終オッズは僅差でキャロ側が優勢となり、勝者無しの引き分けが1番の高配当としてアナウンスされた
「君はどっちの方を賭けたんだい?」
「乱入者が現れて勝負が有耶無耶になるに昨年のボーナスを全部注ぎ込んだ!」
誠のいるVIP専用の特別観覧席へスカリエッティが訪れ眼下に広がる戦闘用フィールドを見ながら軽口を叩く
「しかし我々の方が勝ったらナンバーズを解放だなんて、君は管理局の人間なんだろ?」
「悪さをしたらまた捕まえるさ!そして徹底的に懲らしめる」
「その前に既に調教されてないか?」
否定ができない、『四次元マンション』の中にいるナンバーズたちは誠に対して反抗する者もチラホラいるが返り討ちにあってしまいその都度お尻ペンペンの刑に処されている。1番多いのは『スバル2Pカラー』とマジックで書かれたノーヴェであり、スーツには出血の痕跡が残り床に座る時はドーナツクッションが無いと座れない
銀髪のロリのチンクと双子のオットーとディードはギンガの提供した少女漫画やレディースコミックにハマり『ワタシってサバサバしてるから』を愛読し、ウェンディとセインはゲームに熱中し1日中モニターの前に座っていることが多い…そして
「ハァァァ!」
スバルの拳が空を切り、振り抜いたところへトーレのカウンターが迫るが半身になって回避すると肘打ちで迎撃した。スペックではトーレの方が上だが気迫で差を埋めようとしている。機動六課の解散が内定から決定にランクアップしたので彼は最後の奉公としてスバルたちへの指導を解禁した。上層部側も見限った部隊なので今回のことは大目に見てくれる
「エリオの動きは直線的で読みやすい、もっと緩急をつけなさい!」
少し離れた場所ではエリオとセッテが模擬戦を行い、彼のウィークポイントを指摘しながら自身の武器を投げつけて攻撃を仕掛けるとエリオが電気変換した魔力を身に纏って動き出そうとするが、地面を蹴り上げる前に捕まってしまい足首を握られ逆さ吊りになる。彼女はプニプニのお腹を指でつつきながら反応を楽しんでいるみたいだ
「エリオ…あとでお話しようか」
ナンバーズので、娯楽を享受するよりも体を動かしたい面々にも手伝ってもらい彼女たちの指導を任せている。正直なところ高町やフェイトが教えるより実戦向きなので好評である
「この前の続きだ!」
「また時間無制限でやるのかよ」
スバルが大の字で倒れ白目を剥いて失神しているのを、ナース服姿のヴィヴィオが近づいて聴診器をおでこに当てて確認すると両手を広げ首を横に振った
トーレにとって強者との闘いに心が震え気持ちが昂る。誠は改めて思った自分はバトルジャンキーを引き寄せてしまう星の下で生まれてしまったのだと、なお彼女との勝負は作者が頑張ってR18版の方を投稿する予定なのでお待ちください
「これが最後やで!」
既にリインフォースとユニゾンを終えた八神は、控え室で守護騎士たちと作戦を確認し覚悟を決めていた。先々のことをレティ提督に問い合わせたが誠が言うように現時点では左遷が決まっていた
「グリフィスを貴女の下に送ったのが私の汚点です!」
呪詛を吐くように淡々と告げられた言葉に彼女は謝罪したが、時すでに遅く見限られてしまっている。伝説の三提督の庇護が無くなり今まで彼女たちを擁護していた面々も手のひら返しである
「絶対に勝つんだ!」
「そうね、あれだけ頑張ったんですもの」
自分たちの行く末は決まっている。せめて最後だけでも綺麗に締め括って終わりたいと切に願う、機動六課を結成した時はどんな困難も乗り越えるつもりだったが迫ってきたのは大津波で自信と言う名の防波堤は簡単に崩れてしまった
「(もし誠がライトニング部隊の隊長だったら、違った未来があっただろうな)」
きっと彼なら、はやてが間違った道へ足を踏み入れた時に引き戻してくれただろう。海鳴の件も直談判してミッドチルダに戦力を残すことを進言したはずだ!他課と連携できるように調整をしてくれた可能性もある
「(謝って許してもらえるだろうか)」
グリフィスのことを含め散々迷惑を掛けてしまった。確かに彼の所属は六課だがアフターケアは本来の業務ではない、繋がりを大切にしているから顔が広くコネやパイプを持って隙間を埋めるように空いているところへハメこんでいく、はやてより強力な手札を何枚も所持している
「シグナムどないしたんや?」
「……いえ、なんでもありません」
「せやけど顔色が悪いで」
主は優しい人だが"優しいだけ"である。家族の長としては相応しい人物だが組織のトップには向いていなかった
「問題ありません!」
「そうか…それならええけど」
「主…」
「どうした…」
彼女に自分の真意を伝えようとしたら、スタッフから入場を促されてしまい話が途切れてしまった。今じゃなくても構わないが心にしこりを残したまま戦うのは将として相応しくないがしょうがない、終わってから口にしよう
反対側ではル・ルシエの民族衣装を纏ったキャロ・ル・ルシエが立ち隣には召喚獣が腕を組んでいた。フィールド中央では赤い背広に蝶ネクタイで眼帯を装着したレフェリーが観客席に向かって説明を行っている
「それではキャロ・ル・ルシエVS八神はやての勝負を開始いたします!」
背広を脱ぎ捨て薄いピンク色のシャツを披露すると、観客たちは大いに盛り上がり歓声が地鳴りのように会場全体を震えさせる
「(ゴングが鳴った瞬間に召喚獣と引き離してバインドで無力化するんや)」
念話で初動を確認した面々は臨戦態勢となった。相手の能力は未知数だ!長引かせれば自分たちは不利な状況に陥ってしまうだろう。ならば短期決戦で勝負を決めるしかない
レフェリーの所持しているハンマーが振り下ろされ、ゴングの音が鳴り響いた瞬間に勝負を決めるつもりだ!……そして運命の瞬間が訪れたと同時に
「きゃっ!」
「ゴッ!」
ザフィーラが水牛を模した緑色の巨大なロボットの砲撃を受けて吹き飛ばされ、シャマルは背後から大きな爪を持つ白虎のような敵に奇襲され雑巾で床を拭くように地面に押さえつけて引きずられている
ロボットの方は横たわるザフィーラの上に倒れ込むようにのしかかるが彼はギリギリのところでこらえている。しかし胸の装甲が展開され超至近距離でミサイルの嵐を全身に浴びてしまい力尽きてしまった
「ザフィーラ!このぉ」
「待て!ヴィータ」
頭に血がのぼった彼女はキャロに接近してアイゼンを横薙ぎで叩き込もうとするが地中から飛び出てきた紫色のコブラに攻撃を阻まれてしまった。再度攻撃を仕掛けようとするが先端部分のハンマーが腐食して溶けていた
「ちくしょう!」
金属の棒だけになったアイゼンを振り回して一旦距離をあけるつもりだったがコブラの動きは素早く、全身に巻き付かれてしまい自分の耳にバキボキと骨が砕かれる音が聞こえてくる。最大限魔力を込めて抜け出そうとしても呼応するように絞られてしまう
フィールド内を雑巾掛けさせられていたシャマルは悲惨だった。目や口の中に砂が入り込んでしまい呼吸もままならない、高速で地面と体が接触していることで騎士甲冑が段々と削れてしまい白い勝負下着が破れ素肌が傷だらけになっていく
「フリーズベント」
白虎の口から白く輝く冷たい息が彼女の体に噴きつけられる。ほぼ裸の状態なので体温を守る術は残されていなかった。そして次第に手足が凍り付いて動くのは首から上だけになってしまう
「あなたは殺さない、みんなが傷ついて苦しみ散っていくのを近くで見てもらうから」
「そんな…シグナム!はやてちゃんを連れて逃げて!」
守護騎士の主である八神はやては目の前で起きていることを受けれることが出来なかった。手に持っていたシュベルトクロイツを落としてしまい、腕を抱えて凍えるように震えている
「主…はやて、はやて!」
「シグナ…ム」
彼女が大声をあげるまで気付くことが出来なかった。きっとこれは夢なんだ!頬を抓って目を覚まそう。そうだ自分たちはまだ控え室にいるはずなんだ!しかしこれは悪夢…じゃなかった
「私とリインフォースが主のことを守ります!」
「シグナム」
烈火の将が鼓舞するように力を分けてくれる。シグナムも怖いはずなのに不甲斐ない自分に喝を叩き込んでくれた。ここで立ち止まるわけにはいかない
「私がシグナムとリインフォースを守って、リインフォースが私とシグナムを守るんや」
「…主」
「10秒だけ頑張ってほしいんや、それで終わらせる」
「分かりました!」
主の声に強く頷いて気合を入れた瞬間にシグナムは壁に叩きつけられ意識を失った!
多分5月中旬には完結すると思う。現状だと4期の『なのVIVI』が難しい単純にアインハルトを指導するだけで終わりそう(この場合誠はあしたのジョーにおける丹下のおっさんポジか?)
次の作品のことも考えていて、誠君が行く予定だった「ハイスクールD×D」にするか、何も考えないでまったりとした日常を描く「ひだまりスケッチ」にするか、エタッている「推しの子」にするか迷っている
「推しの子」の場合は既存の作品を消してリメイク版にしようかと(ただネタを使い切っているので再びエタリそう)「ハイスクールD×D」も今作どうようにシリアスをギャグで解決する路線で模索中
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