3/23 1-Cだった彰人を本当に何故か1-Aに入れてしまった事を今更気付いたため修正
全ての始まり
突然だが、この世に完璧な人間はいるだろうか?
答えはもちろんNOだ
だが、質問が"完璧に出来るだけ近しい人間"に変わったらどうなるだろうか?その答えを聞く人によっては居ると答えるだろう
大体の人間が『日野森海都』という名を挙げる。
まあ俺がその日野森海都なんだけどね
ナルシストというわけでは全くない
なら何で自分の名前を出すかって?
それは俺の姉妹のせいだ。俺の姉妹は俗に言うブラコンだ
姉の雫よりも妹の志歩の方がブラコン度が高い
……少し話がそれてしまった
俺は幼い頃から芸能界で仕事をしていた。
そのせいで家族団らんというものとは無縁になってしまった
きっと志歩たちのブラコンもそこから来ているのだろう
そこでふと思うのだ。俺のような人間はこの世に何人居るのかと
"青春を味わえなかった者"や
"他人の妬み嫉みを全て受けてしまった者"
"方向性の違いで大切な人間と喧嘩してしまった者"
"夢と現実の違いに心痛める者"
"自らの才能で家族を苦しめてしまう者"
きっと、この様な人間は少なからず存在するはずだ
だから思う。そんな人を救うのは俺なんだと
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「ねぇ!遅れちゃうよ早く起きて」
たく、誰だ人が気持ちよく寝てる時に邪魔するのは
第一今日は休みだろ…多分、だから早く起きる理由が存在しない
「お兄ちゃん!今日は学校だよ!!」
「お兄ちゃん」俺のことをそう呼ぶのは俺の知り合いの中で一人しか居ない。そしてそいつは今日学校とか言ってたよな?それが仮に本当ならば起きるしかない、しゃあない起きよう
「ん、おはよ」
「おはようお兄ちゃん、後1秒遅かったら叩いてたよ」
やっぱり思った通り俺の双子の妹、日野森志歩だった。
こいつはクールな一匹狼感が凄いが、それは外での話だ。
家の中だと俺にベッタリという言葉が生ぬるいレベルだ
なぜここまでブラコンになったのか、それは子供の頃に側に居てやれなかったからだろう。
「お前に叩かれると骨が折れる」
「…なわけないでしょ」
毎日のように言う軽口に少し呆れ気味のようだ
どうせそれ以外は超高評価なので無問題。
というか学校らしいのでとっとと準備しないと遅れる
「朝ごはんは?」
「もうお母さんが作ってある」
「で、もう仕事に行ったと、相変わらず早いな」
俺たちの母は仕事が忙しいらしい。俺が起きる前に朝食を作って仕事に行ってしまうのだから。……俺が起きるの遅いだけって言われたらそれまでだが
「お兄ちゃんが起きるの遅いだけ」
「それは分かったから抱きついて食べるの辞めてくれ」
「それは絶対無理」
やっぱり志歩のブラコンっぷりは凄まじい
毎日俺の腕に抱きついて朝食を取るのだ。
幼少期のツケが今になって回ってきてしまった
「ほら早く学校行こ」
「…一緒にか?」
「当たり前でしょ、今までもそうだったじゃん」
「…今回が初めてだぞ」
今までもといったが中学生から女子校である宮益坂女子学園、通称宮女に進学している志歩と一緒に登校などしたことがない
普通の人なら志歩がおかしくなったと思うだろう。否、今までが寂しかったからの行動にすぎないのだ
「じゃあ、ここで」
「本当は宮女まで来てほしいけどしょうがない」
そんなこんなであっという間に登校まで時間が経っていた。
志歩のヤバい発言は放っておこう。宮女まで行かされたら遅刻してしまう。今日から(芸能界から解放された)高校生活だっていうのに初日遅刻は色んな意味で有名になってしまう
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「ということで、自己紹介をお願いします」
その先生の一言で少しクラスがザワつく。
正直俺も自己紹介というものには慣れない
なんなら初めてだしな
「ボクの番かな?」
「ボクの名前は暁山瑞希だよ!」
「可愛い物大好きだからよろしくねー!」
と、ピンク色のポニーテールが特徴の子が紹介を終えた。
どうやら暁山瑞希と言うらしい。何故か少しクラスに違和感を感じてるような雰囲気を出してる気がするが…
「はいはーい!!私の名前は白石杏です!!」
今度は黒髪ロングの子。元気いっぱいという言葉が似合うな
そんな事を考えていたらいつの間にか自分の番になっていた
「俺の名前は日野森海都です」
「まぁ気楽に話しかけてくれたらうれしいです」
その発言を聞いた途端にクラス全体が更にザワつく。
普通クラスにいた人が元アイドルなんて考えつかないだろう
しかもただのアイドルじゃなくて超人気アイドルだからな
「ねぇ!!あの日野森海都だよね!」
「あぁ…たしか君は白石さん」
自己紹介後に急に話しかけられた。
俺から話しかける手間が省けてラッキーだ
「V&Sプロ見てました!」
V&Sプロというのは俺が所属していたグループ、
Visual&Singsを略した名前である『V&S』通称『バーサス』の初冠番組だ。企画の内容が全て様々なジャンルのプロと戦うといった内容なため収録がハードな番組だ。3年間ぐらいやってたので結構な長寿番組と言える
「そうなんだ、ありがとね!!」
「もう杏、抜け駆けはズルいなー?」
キラキラしている杏の後ろからピョコっと出てきたのは瑞希だ。どうやらこの子も俺に興味があるらしい。元アイドルとしては嬉しい限りだ。
「どうも!さっき自己紹介してるから多分大丈夫だよね?」
「うん暁山さんでよかったかな?」
「ボクのことは瑞希って可愛く呼んでよ!」
自己紹介と今の発言から察すると、瑞希は相当な可愛いもの好きらしい。ファンから貰った中で被っているやつでもあげようか。ファンは大事にしているが流石に同じ物を何個も持ってはいられない。
別に決して俺がファンを適当にあしらってるわけではない。
「分かった、瑞希」
「おぉー!あの日野森海都に名前で呼ばれたー!」
「もう死んでもいいかも」
「流石に死なないでほしいな」
どうやら瑞希は可愛いもの好きだけではなく、ドルオタでもあるらしい。俺がCheerfull*Daysのセンター日野森雫と姉弟関係と言ったらどうなるんだろう、失神でもするのか
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あっという間に学校が終わってしまった。
久しぶりの学校だからか凄く疲れてしまった。
帰ろうとしたその時、校門に見覚えのある自分に少し似ている人がいる
「…志歩、何してるの」
「何って、迎えに来たんでしょ」
「目立つからやめて...」
宮女の制服を着た子が居たら目立つに決まってる
そんなに俺と帰りたいのはわかったが、周りの視線がキツい。まるで俺が芸能界から消えた瞬間、彼女作るヤベーやつみたいになってるから
「今度からは連絡して」
「俺が宮女に行くから」
「…分かった」
絶対分かってないな、こいつ。
目が合わないし、答えるまで間があったからな
「ねぇ、お兄ちゃん」
「どうした?」
「私、一歌たちと一緒に居て良いのかな」
「…何かあったのか」
志歩がこんな事言うなんて珍しい。
てっきり一歌たちとずっと仲いいものだと思っていたが
本当に側にいてあげられなくて済まないという気持ちが強くなっていく
「…あとで話すからお兄ちゃんなりの答えだけ言って」
「分かった、別に俺は居ていいと思うけど」
「そっか…ありがと」
「お兄ちゃん、大好き」
志歩にこんな事言われるのも、すっかり慣れてしまった。
慣れてはいけないのかもしれないが志歩のためと思うと強いことは言えないな。志歩のことは俺が助けてあげよう。今までの贖罪も兼ねて。
日野森 海都
身長 184cm
好きなもの 味噌汁(雫の作ったものが特に)、ラーメン
嫌いなもの 豆腐、辛いもの全般、コーラ
好きなこと 音楽を聴く、姉妹との交流
嫌いなこと 妥協
芸能界を辞めた理由 まだ不明