【完結】転生って人の心とかないんか?―有象無象のヒーローごっこ、三歩下がってついといで。 作:まだら模様
ジェントルの格をどう落とさずに書こうとして苦難しておりました。
今回は個性、呪力関連についてオリジナル設定が入ります。
またキャラの語彙などの崩壊、ストーリー崩壊などの可能性もございます。
ご注意下さい。
感想、評価付与をくださると直哉が自分の強さに勢いづいてよりドブカスになります
照明の配線。紙吹雪の準備。音響の調整。
直哉は裏方として動いていた。
「禪院くん、ここの照明タイミング、どうすれば……」
「俺が出す。みんなは演奏だけ考えとけや」
上鳴が「え、けど……」と言いかけた。
「俺が出すと言うたら出す。信用せえへんんか」
「し、信用します……!」
直哉は照明のパネルを前にした。
空写を展開した。
ステージ全体を読む。
耳郎のベースのリズム。上鳴のギターの音圧。芦戸たちのダンスの動き。
全員の動きが、直哉の空写に入ってきた。
1/24秒単位で。
(見える。)
音楽のどの瞬間に、照明がどこを照らせば最も映えるか。紙吹雪がどの瞬間に落ちれば、画として完璧になるか。
直哉は設計を組んだ。
投射呪法の応用だ。自分の動きを設計するのではなく、演出のタイミングを設計する。
「始まるで」
直哉は小声で言った。
音楽が始まった。
直哉は照明を操作した。完璧なタイミングで。
スポットライトが耳郎を照らした。音楽が盛り上がった瞬間に、照明が切り替わった。サビで、紙吹雪が落ちた。
1/24秒の設計通りに。
観客席からどよめきが上がった。
「すごい……!」
「タイミングが完璧……!」
直哉は袖でそれを聞いていた。
表情を変えなかった。
扇子を取り出した。開いた。仰いだ。
(当然や。俺が設計したんやから)
耳郎が一度だけ袖を見た。直哉と目が合った。
直哉は何も言わなかった。扇子を仰いだだけだ。
耳郎が前を向いた。また弾き始めた。今度は音に迷いがなかった。
ステージが終わった。
観客席から拍手が起きた。大きな拍手だった。
緑谷が泣いていた。
直哉は袖でそれを見た。
(……うん、1フレームもズレてへん。完璧や)
(俺が綺麗に額縁にハメとったからな)
(「君らの青春」俺が綺麗に額縁にハメとったやから…)
(笑えや)
声には出なかった。ただ扇子を開いて優雅に見ていた。
それだけでよかった。
文化祭当日の夕方。
後片付けが終わった頃、相澤が直哉のところに来た。
「禪院。指導室に来い」
「今ですか」
「今だ」
相澤の顔が、いつもより少し硬かった。
(何や)
直哉は空写で相澤を読んだ。
緊張。警戒。しかし敵意ではない。
(確認しに来た、という感じや)
直哉は扇子を閉じた。
「分かりましたわ」
指導室に向かった。
扉を開けた。
相澤がいた。
そして。
もう一人いた。
細い体。弱った肉体。しかし目に強い光がある。
オールマイト。
八木俊典。
直哉はオールマイトを見た。
(なるほど。重要参考人扱いか)
「座れ」
相澤が言った。
「立ってる方が楽なんですわ」
「座れ」
今度は有無を言わせない口調だった。
直哉は椅子に座った。
扇子を膝の上に置いた。
「単刀直入に聞く」
相澤が直哉を見た。
「オーバーホール戦で、お前の腕や身体の一部が分解されかけた。壊理の個性なしで自力再生をしたと聞いたとデク、ミリオ、切島から報告を受けた」
「そうですわな」
「隠し持っている二つ目の個性は何だ」
直哉は少し間を置いた。
扇子を取り出した。
開いた。
口元に当てた。
(ニチャァ)
「二つ目?」
「そうだ」
「んなもん、あるわけないやろ」
「では、あの再生は何だ」
「先生」
直哉は相澤を見た。
「先生方の言う『個性』っていう枠組み、俺に当てはめんといてもらえますか? 俺の力は、そのカテゴリに収まらへんですさかい」
相澤の目が細くなった。
「説明しろ」
「……しますわ。ただ、長くなるのでそのつもりで」
オールマイトが「構わない」と言った。
落ち着いた声だった。
直哉はオールマイトを一瞥した。
(この人は……重い。AFOとは違う重さやけど、確かに重圧が存在しとる)
「まず」
直哉は扇子を仰いだ。
「俺は前世の記憶を持っています」
「……」
相澤が何も言わなかった。続きを待っている。
「前世で、俺は呪術師でした。呪術師というのは、呪霊……人間の負の感情が凝り固まって生まれる存在を祓う、専門の職業ですわ」
「呪霊?」
「先生方の言うヴィランよりもっとタチが悪い。意思があるわけやない。ただ人間を傷つけるだけの負の意識の集合体みたいな存在や。それを祓うのが俺らの仕事やった」
「その世界に個性はなかったのか?」
「なかった。その代わり、呪力と術式があった」
直哉は立ち上がった。
右手を前に出した。
呪力を、表面に滲み出させた。
ほんの僅かだが、空気が歪んだ。
相澤とオールマイトが、その空気の変化を感じ取った。
「これが呪力です。人間の負の感情から生まれるエネルギーや。全ての人間が微量に持ってる。ただ、意識的に扱えるのはごく少数やった」
「個性との違いはなんだ?」
「個性はDNAに組み込まれた突然変異や。呪力は負の感情から生まれる。根本が違いますわ」
相澤が「……」と言った。
「術式というのは?」
「呪力の使い方や。個人固有のものです。俺の生得術式は投射呪法。1/24秒単位で動きを設計して実行する。それが個性としても機能してるから、今の俺はハイブリッドな状態になっとります」
「前世から引き継いだということか」
「そうですわ。血に刻まれた術式や。禪院家という、前世での呪術の名門一族の術式を俺は受け継いでいましたわ。それが今の体でも生きとるんです」
オールマイトが「禪院家……」と呟いた。
「前世とかいう概念は、信じるかはお任せしますわ」
直哉は扇子を仰いだ。
「でも俺のいた場所では、これが当たり前やった。君らの個性が突然変異なら、俺のこれは数百年かけて磨き上げられた『伝統』なんよ」
相澤が「では体を再生させた技はなんだ?」と言った。
「負と負の呪力を掛け合わせて呪力を正に転換する技術です。反転術式と言われとります。通常の呪力は負のエネルギーや。それを反転させることで治癒ができる。オーバーホール戦で死に際まで追い詰められて、初めて使えるようになりましたわ」
「それがあの再生の正体か?」
「そうですわ。エリちゃんの個性とは無関係や」
相澤が少し間を置いた。
「……一つ、試してもいいか?」
「何をですか?」
相澤の目が光った。
個性消去。
イレイザーヘッド。
直哉の個性が消えた。
投射呪法が、一瞬止まった。
しかし。
(呪力は……完全には消えてへん?期末テストの時は殆ど練られなかったはずやのに、それなりに動かせとる!?)
直哉は右手に呪力を集めた。
空写を展開した。
個性消去の状態でも、多少だが空写は動いた。
呪力と術式は完全には消えなかった。
以前は期末テストで殆ど呪力を練れることがなかった直哉だが、
・林間合宿での黒閃を経験してからの拡張術式と新技の完成。
・夏休み後半の必殺技特訓、落下の情の習得。
・インターン/オーバーホール戦で死の間際となり呪力の核心に触れたこによる反転術式、術式反転の習得。
など時間を通して自身の術式により向き合い、黒閃などを含めた呪力の核心に触れている影響もあり、今の直哉は個性:抹消の効果を受けてもそれなりに投射呪法が使える程になっていた。
混ざり合っていた前世の呪力・術式の性質と現世の個性体質・細胞の内、より魂にて核心を掴み、使用されていた呪力・術式の方に天秤が傾いた結果、個性よりも前世の呪力・術式に組み合うように個性体質・細胞が変容していた。
「……」
相澤が目を見開いた。
わずかにだが、確かに。
「個性は消えましたわ。でも呪力は消えてへんですわ」
直哉は相澤を見た。
「先生、俺の個性は消せるかもしれへん。でも俺の『血』までは消せへんよ」
相澤が個性消去を解除した。
しばらく黙っていた。
オールマイトが「……君は」と言った。
「AFO……オール・フォー・ワンとは、違う種類の存在だな」
「当然ですわ」
直哉はオールマイトを見た。
「あの人は他人の力を奪って自分のものにしとる。俺は生まれながらに持っとるものを磨いてきましたわ。似て非なるものですわ」
「……そうだな」
「オールマイト」
直哉は扇子を閉じた。
「オールマイトの力も大概『異端』ですわけど、俺のはもっと根深い。……一緒にせんといてくれますか」
オールマイトが「……ははっ」と笑った。
苦笑だったが、どこか清々しい笑いだった。
「参ったな。君には敵わない」
「当然です」
相澤が「……お前、本当に性格が悪いな」と言った。
「よく言われとりますわ」
「分かった」
相澤が立ち上がった。
「お前の力については理解した。ただし、今後は正確に申告しろ。『投射強化による身体強化』だけでは不十分だ」
「分かりましたわ」
「A組にもこの件は話すのか?」
「……どうせ緑谷くんたちがエリちゃんの個性も含めて、コソコソ言い続けるんやろ。面倒やから話します」
相澤が「そうしろ」と言った。
直哉は立ち上がった。
「あと」
相澤が言った。
「……よく話してくれた」
直哉は相澤を見た。
何も言わなかった。
扇子を開いた。仰いだ。
「礼を言われることは何もしてへんですわ」
指導室を出た。
数日後。放課後。
A組の教室で、文化祭の打ち合わせが続いていた。
しかし空気が少し重かった。
緑谷が何かを言いかけて、切島と目配せをして、止める。
芦戸が「ねえ、禪院くんのあの再生って……」と言いかけて、飯田に「今は打ち合わせ中だから静かにしよう!」と止められる。
(うるさい状況やな)
直哉は窓際の席で扇子を仰ぎながら、その空気を空写で読んでいた。
コソコソ。
チラチラ。
(鬱陶しいわ)
直哉は立ち上がった。
「ちょっとええか」
教室が静かになった。
全員が直哉を見た。
直哉は黒板の前に立った。
扇子を持ったままだ。
「……あー。なんか緑谷くんたちが俺の身体のことでコソコソ言うとるみたいやから、はっきりさせといたるわ」
緑谷が「え、あ……」と顔を赤くした。
「君らみたいな凡夫と一緒にされたら、俺のプライドが死んでまうからね」
上鳴が「凡夫って……」と言った。
「俺が使っとるんは『個性』だけやない」
直哉は黒板に書いた。
```
呪力 負のエネルギーの総称。
術式 別名生得術式。生まれながらに持つ個性なようなもの。
反転術式 負と負のエネルギーを組み合わせ、正のエネルギーとして体の再生に使う技術。
```
「人間のドブみたいな負の感情から練り上げた『呪力』や。君らが個性を鍛えとる間に、俺は人間の汚い部分をエネルギーに変えとったんよ」
「……ドブ?」
峰田が「人間の汚い部分って何……?」という顔をした。
「怒り、恐怖、絶望、憎しみ。そういう感情が呪力になる。綺麗なもんやないけど、それが俺の力の根っこや」
緑谷がノートを取り出してメモし始めた。
「反転術式は?」
「負と負の力を呪力の掛け算で生にして肉体を再構築しただけや。エリちゃんみたいな巻き戻しとは違うわ。もっとどろどろした、俺だけの力や」
「……どろどろ」
芦戸が引いた顔をした。
「あとは…突然やけど、俺は前世の話を今からする」
直哉は続けた。
「昔の俺は、呪霊……君らで言うヴィランよりもっとタチの悪い化け物を払う一族におった。術式は血に刻まれてる。数百年かけて磨き上げられた伝統や」
「前世……」
麗日が静かに言った。
「ヒーロー? んな安っぽい名前で呼ばれたことないわ。俺らは呪術師や」
爆豪が「……安っぽい?」と低い声で言った。
「事実やろ。ヒーローは社会に認められた職業や。認められることが前提になってる。呪術師は違う。認められなくても、呪いを祓い続ける。その差や」
爆豪が「……」と黙った。
「緑谷くん」
直哉は緑谷を見た。
緑谷が「は、はい!」と背筋を伸ばした。
「君が『頑張って』手に入れた力と、俺が生まれながらに持っとる格の違い、これで分かった?」
緑谷が「……!」という顔をした。
「禪院くん、それは……」
「事実を言うてるだけや。君の努力は本物やと思う。ただ、俺の術式は努力で手に入れたもんやない。血やから」
「……」
「どちらが上とか下とかやない。種類が違う、という話や」
緑谷が少し考えた。
「……うん。分かった」
「爆豪くん」
直哉は爆豪を見た。
爆豪が「あ?」と言った。
「今の俺が個性:抹消を受けても俺が投射呪法で動けたんは、君らと違って呪力の核心に触れたことによる魂の格が違うからや」
「……ハァ?」
「君は個性があってこその爆豪勝己や。個性を消されたら、君の力は激減する。俺は個性が消えても呪力や術式は残る。それが俺と君の根本的な差や」
爆豪の目が細くなった。
「……悔しいよなあ。分かるでその気持ち」
直哉は扇子を仰いだ。
「努力じゃ追いつけへん場所に、俺は最初から立っとる。それが現実や」
「テメェ……!」
「怒るのは自由や。ただ怒っても事実は変わらへん」
爆豪が立ち上がりかけた。
切島が「爆豪、落ち着けって……!」と止めた。
直哉は爆豪から視線を外した。
「……以上や。これ以上俺のプライドに触れんといてな」
「ちょっと待って」
麗日が手を挙げた。
直哉は麗日を見た。
「前世でも今世でも、禪院くんは禪院くんなんよね?」
直哉は少し間を置いた。
「……何が言いたいんや」
「血に刻まれた術式を持って、一人で頂点を目指して、群れることを好まない。前世も今世も同じなんやろなって」
「……」
「それって、孤独じゃない?」
直哉は麗日を見た。
(…ジェントルといい、こいつもか)
「孤独とは思わへん」
「どうして?」
「孤独っていうのは、一人でいることが寂しい状態や。俺は一人でいることが当然やと思ってる。それは孤独やない」
麗日が「……そっか」と言った。
「でも、今日こうやって話してくれたでしょ?」
「面倒やったから話しただけや」
「それでも」
麗日が直哉を見た。
「ありがとう、禪院くん」
直哉は何も言わなかった。
扇子を仰いだ。
「……うるさいな」
緑谷が「禪院くん……!」と言った。
「なんや」
「呪術師として……強かったの?やっぱり前世でも」
直哉は少し考えた。
「名門の出や。術式は一流やった」
「今の禪院くんと、前世の禪院くん、どっちが強いの?」
「……」
直哉は扇子を止めた。
少し間を置いた。
「今の俺の方が強いに決まっとる。これからも更に強くなるだけや」
「え?」
「前世の俺は、あの世界でできることをやり尽くして死んだ。今の俺は、まだ始まったばかりや。伸び代が違う」
緑谷が「……!」という顔をした。
「禪院くん、それって……」
「それだけの話や」
直哉は黒板の文字を消した。
「質問があれば聞く。ただし、俺が答えたくないことには答えへん」
質問が続いた。
上鳴が「呪力って俺でも使えますか!?」と聞いた。
「君には無理や」
「なんで!」
「センスと素質の問題や。個性があって呪力も使えるのは、俺みたいな特殊なケースだけ。君は個性を極めた方がええわ」
上鳴が「……そっか」と少し残念そうな顔をした。
峰田が「呪霊ってどんな見た目なんだ?……」と聞いた。
「見たくないような見た目や。それ以上は言わへん」
「こ、怖……」
芦戸が「ねえ、投射強化…投射呪法以外のことって教えてもらえないの? 空写とか」
「俺の術式は俺の術式や。血に刻まれたもんやから、教えて使えるもんやない」
「そっか……」
飯田が「禪院くん、雄英に入学してからずっと隠していたのな?」と真剣な顔で聞いた。
「隠してたわけやない。説明が面倒やっただけや」
「それは隠してたということでは……!」
「まあそう取ってもらってもええよ」
飯田が「……今後は正直に!」と言った。
「気が向いたら」
飯田が「気が向いたら!?」と叫んだ。
一時間ほど質問が続いた後、直哉は「以上」と言った。
「これ以上話すことはない。俺のことを知りたければ戦え。言葉より行動の方が分かりやすいわ」
「戦う……」
切島が「それが禪院らしいな」と笑った。
直哉は教室を出た。
廊下に出た。
扇子を開いた。仰いだ。
(有象無象を相手に疲れたわ…)
話すのが苦手なわけではない。ただ、あれだけの人数に一度に見られるのは面倒だった。
階段を上がった。屋上への扉を開けた。外の空気が入ってきた。
屋上に出た。空が広かった。
直哉は屋上の端に立った。
扇子を仰いだ。
(前世か)
久しぶりに前世のことを考えた。
禪院家。術式。呪い。戦い。
(今と、大差ない生き方やった)
麗日の言葉が頭に残っていた。
「前世も今世も、禪院くんは禪院くんなんだね」
(そうや)
直哉はそれを肯定も否定もしなかった。
ただ、空を見た。
(俺はストーリーを通しての原作はオーバーホール戦までしか知らへん。あとはざっくりとした出来事を断片的に把握してるだけや)
その言葉が頭に浮かんだ。
直哉はオーバーホール編までの原作知識の流れを持っている。
その流れに沿って動いた部分もあった。
しかし今は違う。
(原作なんて言葉、出す必要もないわ)
直哉は扇子を閉じた。
(俺が俺としてここで「あっち側」へいけば、それが新しい歴史になるんやから)
風が吹いた。
髪が揺れた。
空写を展開した。
屋上の下から、クラスメイトたちの気配が上がってきた。
まだ教室で話しているようだ。直哉の話について、あれこれ言い合っているようだった。
(うるさいな)
しかし。
(まぁ、ええわ)
直哉はそれだけ思った。
屋上に立ったまま、しばらく風に当たっていた。
雲が流れていた。
(次や)
まだ先がある。まだ上がある。
知らない世界を、自分の目で見ていく。
それだけだ。
直哉にとっての文化祭は、みんなで楽しむものではなく「完璧な1フレーム」を並べるための額縁。裏方として1/24秒の狂いも許さない彼の完璧主義が、結果的にA組のステージを最高のものにしています。
「笑えや」という一言に、彼の複雑な(というか歪んだ)独占欲とプライドを込めてみました。
そしてついに直哉が「個性」という枠組みを否定し、自分が「呪術師」であることを先生やオールマイト、クラスメイト明かしました。
相澤先生の抹消すら通じない理由、それは彼がこの世界で「黒閃」や「反転術式」を経て、死の間際で呪力の核心を掴み、自らの魂の格を現世のルール以上に高めてしまったからです。
爆豪や緑谷に言い放った「格の違い」。
麗日やジェントル指摘された「孤独」。
それらすべてを飲み込んだ上で、彼はまた独りで屋上の風に当たっています。
前世の記憶を持つ転生者としてではなく、この世界で新しい歴史を作る一人の「禪院直哉」として、物語はここからさらに加速していきます。
この重要なオーバーホール戦〜文化祭編を読んでいただき本当にありがとうございました!
物語は既に一定の折り返し地点を過ぎ、クライマックスから完結までのルートある程度確定しています。直哉がこの世界の頂(いただき)に辿り着くまで、一気に駆け抜けます!
次章、ハイエンド脳無や、AB組合同訓練などに移っていきます!お楽しみに!
さて、次はどの『原石』や『天才』の顔を絶望で歪ませたろうかな…
っと直哉節がつい出てしまいました…では!次回で!