【完結】転生って人の心とかないんか?―有象無象のヒーローごっこ、三歩下がってついといで。   作:まだら模様

55 / 105
いつもご愛読ありがとうございます!

孤独な戦いの果て、心身ともに限界を迎えた緑谷出久。
彼を連れ戻そうとする1-Aの仲間たちの前に、一人の男が立ちはだかります。

禪院直哉。

彼が毎夜、ノートに綴り続けてきた「生存確認」という名の執着。
それは冷徹な設計図の影に隠された、彼なりの「情」の形でした。

「緑谷くんの設計には、二つの欠陥がある」

1-Aの包囲網を突破しようとする「黒デク」に対し、直哉が叩きつけるのは論理か、それとも拳か。
甚爾との夢で掴んだ新境地を引っ提げ、直哉が今、戦場の最前列へ躍り出ます。

キャラの語彙などの崩壊、ストーリー崩壊などの可能性ございます。
ご注意ください。

評価付与、感想、お気に入り登録などは作者が泣いて喜びます
ここの戦いは本当に頑張って書いたので…ぜひご覧ください!

※今回イメージしやすいように挿絵として生成aiの画像が入ります。
神経質な方はご注意ください。



第55話:黒デク編「帰還——孤独の正義vs最速の呪術師」

 

 その夜——緑谷出久は、もう壊れかけていた。

 

 呼吸は乱れ、足はもつれ、それでも止まらない。 

 

 仲間から逃げるという矛盾を抱えたまま、ただ前に進むことだけを選び続けている。

 

 ——限界は、とっくに超えている。

 

 それでもなお、彼は進む。

 

 誰も傷つけないために。

 

 誰も巻き込まないために。

 

 その「優しさ」が、もう取り返しのつかない歪みになっていることにも気づかずに。

 

 ——そして、それを観測している男が一人。

 

「……あ。全員、動いとるな」

 

 屋上で『空写』を展開した禪院直哉は、淡々と呟いた。

 

 距離優先モード。460メートルの境界線。

 

 瞬時に察知した。

 

 クラスメイトの気配が一斉に外壁方向へ、弾かれたように動いている。一人や二人ではない。ほぼ全員。夜の雄英から、外へ。

 

(……緑谷くんが近い)

 

 『ワン・フォー・オール』の気配。あの煮え滾るような密度と異質な質を、直哉が間違えるはずもない。南西。460メートルの外縁にギリギリ引っかかっている。

 

 だが——その気配の「色」が、今まで追跡してきた中で一番、無惨に擦り切れていた。

 

(速度は落ちとる。……やけど、前に進む意志だけが肥大しとるな。限界まで使い果たして、もう出がらしの状態やないか。……アホやな、ほんまに…せやけどAFO前の試しにはここが一番都合がええ。OFA…せいぜい利用させてもらうで。)

 

 直哉は空写を維持したまま、自分の内側に問いかけた。

 

 (そろそろ行こか)

 

 答えは、とっくに出ている。

 

 直哉は、パチンと音を立てて扇子を閉じた。

 

 

 雄英の外壁を跳び越えた。

 

 空写を精度優先に切り替える。230メートルの円の中で、クラスメイトたちと緑谷の気配が複雑に交錯していた。

 

 接触。

 

 それでも緑谷の気配は、仲間の間を縫って逃げようとしている。クラスメイトたちが囲み、止め、またすり抜けようとする。泥沼の押し問答。

 

(緑谷くん。本気で逃げるつもりや。……やけど、他の連中の気配も『本気』やな。模擬戦みたいな甘いもんやない。「届かなきゃならん」っていう、執念に近い強度が滲んどる)

 

 直哉は『零駒』を移動用に転用して最短距離で接近した。

 

 輪の外縁に到達した瞬間、泥塗れの緑谷出久が、1-Aの包囲を強引に突破しようと跳ねた。

 

 黒鞭が展開される。

 

(……全方位、読み通りや)

 

「——『空虚呪法』」

 

 空中に固定点を作成。黒鞭の先端が、見えない楔に打たれたように空中で停止した。

 

 緑谷の動きが、唐突に止まる。

 

 

 振り返った緑谷の目が、直哉を射抜いた。

 

 ……ボロボロだった。

 

 コスチュームは泥と血で判別不能。目の下に張り付いた死相のような影。それでも——その瞳の奥には、呪いのような炎が消えずに残っていた。

 

「……禪院、くん」

 

「久しぶりやな、緑谷くん。ドブネズミみたいな格好やで」

 

「あんなに綺麗やった力が、随分と薄汚れたもんに成り下がったな。見てられへんわ」

 

「……なんで、君がここに?」

 

「毎夜、空写で君を追跡してたさかいな。いつ、どのタイミングで壊れて帰ってくるかは計算済みや」

 

「そういや追跡してたこと自体は一度会った時話しとったな…それすら覚えてないなどに摩耗しとるんか?」

 

 緑谷の表情が、僅かに動揺に揺れた。

 

「……ごめん。忘れてた。確かにそうだったね。」

 

「ノートに『生存確認』って、毎晩律儀に記録しとったわ。俺の貴重な睡眠時間を削ってな」

 

「……っ」

 

「緑谷くん」 

 

 直哉は一歩、泥濘んだ地面を踏みしめた。

 

「俺は、緑谷くんの設計が正しいとは到底思えへん」

 

 緑谷の眼光が鋭さを増す。

 

「僕は——」

 

「分かっとるわ。仲間を巻き込みたくない。AFOと死柄木を一人で引き受けて、一人で終わらせる。……そういう自己犠牲に酔った設計やろ?」

 

「……酔ってなんかいない。だから——」

 

「その設計には、二つの致命的な欠陥がある」

 

 直哉は扇子を緑谷に向け、冷酷に指摘した。

 

「一つ目。一人で背負う設計は、構造として効率が悪すぎる。君一人の最大出力より、複数人の連携の方が数学的に強い。……これは、合理性を重んじる相澤先生、そして君なら認めるやろ」

 

「君が心酔しとる相澤先生かて、こんな非合理な設計は望んでへんのとちゃうか?」

 

「……でも、みんなが傷つく」

 

「二つ目がそれや。……『巻き込まれる側』が決めるべきことを、緑谷くんが勝手に決めとる。それは設計の『越権行為』やで」

 

「越権——」

 

「緑谷くんが守ろうとしとる連中は、ただ守られる側でいることを選んでへん。それを君の独断で、無能のレッテルを貼るように決めてしもとる。……それはあの人らに対して、最大級の失礼やと思わへんのか?」  

 

(ここでまずは心を折る…そこから曝け出す本音のありったけな力を俺に見せるんや)

 

 沈黙。

 

 緑谷の顔に、言葉にならない痛みが過った。

 

「……分かってる」

 

「分かっとるけど、引かれへんのやろ?」

 

「そうだよ!」

 

 緑谷の声が、悲鳴のように割れた。

 

「分かってる! でも——みんながAFOに狙われて、僕のせいでボロボロに傷つくくらいなら……僕が全部抱えた方がいい! それのどこが、間違ってるって言うんだ!」

 

 直哉は少し間を置き、鼻で笑った。

 

「……それは『正しい』か『間違い』かの話やないんよ」

 

「じゃあ何の話だ!」

 

「緑谷くんが何を一番怖がっとるか、っていう『感情』の話や」

 

 再びの沈黙。直哉は静かに、突き放すように続けた。

 

「緑谷くんは仲間が傷つくのが怖い。……それは本物の感情やし、否定はせえへん。やけど、その『恐怖』が設計図を歪めとる。自分が全部抱えれば仲間は安全やという『思い込み』が、欠陥そのものになっとるんや」

 

「思い込みじゃない——」

 

「思い込みや。緑谷くんがそうやって限界を越えて、無惨に死んだ時、残されたクラスメイトはどう思う? 『ああ、守ってもらえて良かった』とでも言うと思うんか? 君が傷つくことは、あいつらにとって無関係な話なんか?」

 

「……っ」

 

「関係ある、やろ」

 

 緑谷の唇が、細かく震えた。

 

「……関係、ある…けどっ!『そや』」

 

「せやから——一人で抱える設計は、緑谷くん一人を守る設計であって、みんなを守る設計にはなっとらん。君はそれに気づいてるはずや。気づいた上で、それでも逃げようとしとる」

 

 直哉は再び、ゆったりと扇子を開いた。

 

「——なら、俺が止める。設計として正しい方向に、力ずくで引き摺り戻してやるわ」

 

 緑谷の瞳に、明確な闘志が宿る。

 

「……それは、僕と戦うってこと?」

 

「まあ、そういうことや」

 

「……今の僕に、勝てると思ってるの?」

 

「試したい、というのが正直なところやな。……こんな極上な獲物を、この手で解体するのは愉しそうやさかい…より俺が高みへと…『あっち側』へいく手向けになってや。緑谷くん…いや『OFA・9代目継承者』のほうがええかな?」

 

「……っ!!」

 

 緑谷が、深く、深く息を吸い込んだ。

 

「——禪院くん」

 

「うん」

 

「僕……本気で行くよ」

 

「——望むところや。こい。君の絶望ごと、俺が受け止めて最高の設計図にデザインしたるわ」

 

 

 

緑谷が、爆発的な踏み込みを見せた。

 

 黒鞭が六本、背後から扇状に展開される。壁を蹴り、地面を削り、泥塗れの軌跡を残しながら、立体的な包囲網で直哉を絡め取ろうとする。

 

(……歴代の個性については断片的な記憶の中にも残っとったわ。五代目、黒鞭。移動と捕縛。……あいつも相当焦っとるな。手数が多すぎるわ)

 

 直哉は『空写』を精度優先に全開。六本の鞭が描く「死の弾道」を網膜に焼き付けた。

 

 『落花の情』をカウンターの盾にしつつ推進力としても転用。黒鞭をオートで弾きながら右斜め前方、死角となる鞭の隙間を縫って、あえて懐に飛び込む。

 

「——『鏃…零駒!』」

 

 直哉の指先から、高密度の呪力が弾けた。狙いは緑谷の体ではなく、その足元のコンクリート。轟音と共に地面が爆ぜ、視界を瓦礫と煙が覆う。

 

 だが、緑谷の気配は消えない。

 

 煙を突き破り、重力を無視して垂直に浮き上がった。

 

(……七代目、浮遊。空中制御。……逃がさへんで)

 

 直哉は『空虚呪法』で空中に見えない足場(固定点)を蹴り、一気に上昇。さらに自身の背後に放った、呪力を高度に圧縮して凝縮し作った『鏃』の爆風を背に受け、ロケットのような加速で緑谷の高度まで肉薄した。

 

 空中で、視線がぶつかる。

 

 緑谷が笑った。……今にも泣き出しそうな、歪な笑み。

 

「——速い、禪院くん。でも……!」

 

 緑谷の周囲の空気が、キィィィィンと高周波の音を立てて歪んだ。

 

 『変速』——オーバードライブ。

 

 次の瞬間、緑谷の姿が視界から「消えた」。

 

 網膜が捉える1/24秒のフレームを、あいつの速度が物理的に追い越した。

 

(……ッ!? 二代目、変速。……桁が変わったな。目には映らへん。……やけど、『空写』のレーダーからは逃げられへんぞ!!)

 

 直哉は視覚を捨て、脳内に展開された三次元マップの反応だけで体を捻った。

 

 直後、空気を切り裂く高速の蹴りが、直哉の顎を紙一重でかすめる。

 

「——ッ、あがっ……」

 

(骨が軋んだな。……ハハッ、最高や。この速度、この威力。……反転術式、出力最大。回せッ!!)

 

 即座に傷を修復しながら、直哉は空中に『空虚呪法』を連発。緑谷の進行方向に、見えない「固定点の壁」を何重にも張り巡らせる。

 

 だが——緑谷は止まらない。

 

 黒鞭をドリル状に収束させ、直哉が作った絶対的な固定点を、力任せに「引き千切って」突破してきた。

 

しかしー その固定点が無理やり移動させられて破壊された直後。突っ込んできた緑谷はダメージを受けた。

 

「ぐっ…!?爆発?」

 

(空虚呪法の応用や…固定した点を無理に動かしたりたら爆破する。人間なら体の一部が破裂する形になるが、無機物やったらそのまま爆弾に様変わりや)

 

(……せやけど嘘やろ。俺の固定、物理で壊しよるんか? この馬鹿力……継承者の蓄積、舐めとったわ)

 

 顔面を狙った追撃の拳。

 

 直哉は空中で『落花の情』を展開して、そのオート反射により互いに弾かれるように大きく後退した。

 

(……至近距離での連携はまずいな。設計を書き換えなあかん。……でも、これでええ。……これこそが、俺が視たかった『あっち側』の景色や……!!)

 

 着地した直哉の口角が、無意識に吊り上がっていた。

 

 

「……禪院くんの術式。……『空写』は知ってたけど」

 

「うん」

 

「『空虚呪法』で空中に固定点を作るのは、初めて見たよ」

 

「最近やっとる応用技や。……まあ、お陰で滞空戦闘も退屈せえへんようになったわ」

 

「あと……足元への『鏃(やじり)』。反動で移動してるの?」

 

「そうや。ただ手で穿つだけやない。圧縮した呪力を“弾丸”として撃ち出す。……足元で爆ぜさせりゃ、移動にも使える。解釈次第や」

 

(そういう点では、鏃ももうただの技よりも拡張術式の1つと言えなくもないかもしれへんな…)

 

 緑谷が、分析者の目で直哉を見る。

 

「……設計型だ、やっぱり。そういう戦い方、僕には真似できない。積み上げたロジックで世界を構築するなんて。……でも——」

 

 緑谷が一歩、泥濘を噛むように踏み出した。

 

「感情で動く方が、設計より速いことがある。……それは、君だって知ってるでしょ?」

 

「知っとる。……スター・アンド・ストライプを、間近で見たさかいな」

 

 緑谷の動きが、凍りついたように止まった。

 

「……スターを? 君が?」

 

「ああ。あの女が来た時、勝手に戦場へ入り込んだ。死柄木と、スターと……三つ巴の地獄に一瞬だけな。極ノ番まで叩き込んだが、鼻で笑われる程度の差があったわ」

 

 緑谷の瞳が複雑に揺れる。驚愕、危惧、そして——自分と同じ地獄を見た者への、共鳴。

 

「……禪院くん、そんなところまで行ってたの?死んでたかもしれないのに、どうして…」

 

「設計への好奇心や。……あの『先』に何があるのか、自分の目で確かめんと気が済まんかった。……それだけや」

 

(……それだけやったら、どれほど楽やったか。俺としたことが、ほんまに)

 

「……緑谷くんが、生きてるかどうか確認したかった……というのも、あったわ」

 

「え……?」

 

「毎夜毎夜、空写を広げて『生存確認』ってノートに書き続けてな。……君がボロ雑巾みたいに消耗していく気配を、ずっと読み続けとったんや。……一度だけ、直接会いに行ったの、覚えとるか?」

 

 緑谷の息が止まる。

 

「……あの夜、僕を休ませようとしていたよね」

 

「そうや。少しでも休ませて。すぐ帰ったわ。……あんな醜い姿、見てられへんかったさかいな。……あんなんは、俺の設計図には不要なノイズや」

 

 緑谷の目が、ゆっくりと潤んでいく。

 

「……なんで。そんな、自分のリスクになるようなことを……なんで、そんなことをしたの?」

 

「なんで、と言われると答えに詰まる。……設計上は、全くの無駄骨や。……でも、やってしもたのは事実や。……『不本意な感情』ってやつやろな」

 

 直哉は自嘲気味に鼻で笑った。

 

「俺としたことが、計算違いも甚だしいわ。ドブカスな感情に振り回されて、設計を歪めてしもたんやから。……情けない話やで、ほんま…君みたいな強者を失うんと思ったら、甚爾くんの時みたいな後悔をすると思ってしまったのは。いつもの雅な俺自身への解釈と違いすぎて反吐が出るわ」

 

 緑谷は、泣いているのか笑っているのか分からない、子供のような顔をした。

 

「……ありがとう、禪院くん」

 

「……礼はいらへん。虫唾が走るわ」

 

 直哉は再び、パチンと音を立てて扇子を開いた。

 

「それより、続きをやろか。……君の感情が、俺の設計をどこまで加速させてくれるか……死ぬ気で見せろ…そして俺に全力を見せて、壁を越えさせてくれや!」

 

「……うん。僕も全力を出すよ。続けよう!」

 

 

緑谷の雰囲気が、完全に「個」を捨てた兵器のそれに変わった。

 

「——全部、行くよ」

 

「そや、全部出し。……それが俺の設計を完成させる最高の検証材料や」

 

「君を検証台にするなんて、少しだけ悪い気がしてきたよ…」

 

「ハハッ、逆や。俺が君を連れ帰るための『檻』を構築する検証でもある。……おあいこやな」

 

 緑谷が深く息を吸い、OFAのオーラが夜を焼き尽くさんばかりの密度で膨れ上がる。

 

(来る。……四代目、『危機感知』。オーラの微かな揺れ……俺の『空写』が弾き出す予兆を、あいつの本能が上書きしよる。……先読みの速度合戦やな)

 

 六代目、『煙幕』が展開される。視界はゼロ。だが『空写』は白煙の向こう側、三代目『発勁』の蓄積エネルギーを捉えていた。

 

(右、いや下か……ッ!?)

 

「——ッ!」

 

 予測を上回る速度。腕で受けたが、衝撃が芯まで響く。骨が軋み、鈍い音が脳内に響いた。

 

「反転術式……ッ。即座に修復しろカスが!」

 

 痛みを呪力で押し流し、即座に『空虚呪法』を連続展開。煙の中に固定点の網を張り巡らせる。だが、緑谷は黒鞭をドリル状に収束させ、絶対固定のはずの空間を「物理」で引き千切りながら突進してきた。

 

(……ハハッ、固定点を動かし破壊するたび爆破でダメージ受けとるのに力技が過ぎるわ。設計もクソもないな!)

 

 高密度に圧縮した呪力の塊の複数を加速用のエネルギーとして『鏃』を足元で起爆させ、爆風で後退。煙を抜けた先、上空に『浮遊』で逃げた緑谷を見上げる。二代目『変速』——オーバードライブが発動し、視界からあいつが消えた。

 

 直哉は『空虚呪法』の固定点を空中に三連踏みし、垂直上昇。足元を衝撃波がかすめる。 

 

(……あいつ、今全部同時に回しとるな。危機感知、変速、黒鞭、浮遊、煙幕、発勁。……これほど複雑な設計(パズル)を同時に成立させるとはな)

 

「——綺麗やな」

 

 思わず、見惚れたような声が漏れた。

 

「……何が?」

 

「君の戦い方や。設計とは正反対の寄せ集めのはずやのに……七つが同時に回って、一つの『美しさ』になっとる。……反吐が出るほど、見事やわ」

 

「……禪院くんって、戦いながらそういうこと考えてるの?」

 

「いつも考えてるわ。……思考を止めたら、それはすでに俺でなくなるさかい」

 

(凡夫やそこらの有象無象とは違う…『あっち側』に立つ人間だと証明してやるんや!)

 

「……変わってるね」

 

「正論や」

 

 緑谷のオーラが、臨界点を突破する。

 

「綺麗事が一番速い弾道を選ぶ……君が言っていたこと、今、僕が証明するよ。……この速度で行く!」

 

「——来い。……君の絶望、全部俺の解釈で捩じ伏せてやるわ」

 

 地面が爆ぜた。

 

 変速+発勁の『デラウェアスマッシュ』。

 

「——『空虚呪法・多重展開』!」

 

 固定点を壁として並べ、衝撃を分散させる。だが圧力が想定を超え、三つの固定点がガラスのように砕け散った。

 

(出力が上がり続けとる……! 楽しい……楽しいなあ緑谷くん! 君のその『聖人君子』な怒りが、俺の設計をどこまで高めてくれるんや!)

 

 建物の壁に叩きつけられながら、反転術式で損傷を強引に埋める。

 

 空から降ってくる黒鞭の猛攻。回避、反転。かすり、反転。

 

(痛い。……本物の痛みや。甚爾くんの時と同じ……いや、情報量だけならあの日以上や。……甚爾くんとは別の意味で、化け物やな……君は)

 

「禪院くん、なんで笑ってるの?」

 

「楽しいさかいや! ……さっきからの煽りも、全部意図的や。君のOFAは感情で出力が上がる設計やろ? 俺がこうして楽しそうにしとったら、君はもっと本気を出してくれる。……計算通りやな」

 

「……今のは正直すぎない?」

 

「隠す必要ないわ。……俺は、緑谷くんの『全開』をサンプリングしたいんや。……そのためなら、何だって利用してやるわ」

 

 直哉の脳が、熱を帯びる。

 

 (……術式が焼ける)

 

(せやけど——止まらへん)

 

「——あ、がっ……アハッ、繋がったわ……ッ!」

 

 視界が、今まで以上に鮮明に弾けた。

 

「今……個性…いや術式の構造が変わった?」

 

「脳に反転術式を直接流しながら動けるようにした。……消耗の限界を、俺の手で書き換えたんや。……前世、そして今世の鍛錬から積み上げた論理が、改めて証明の一つになったわ」

 

「それって——」

 

「——御託はええわ。……全力、こい。……君を連れ帰るための『最高の設計』を、今から披露したる」

 

 デクの『デラウェアスマッシュ・エアフォース』。連続する空気砲。

 

 直哉は『落花の情』と空中固定点を組み合わせ、全弾を紙一重で回避しつつ、避けられない攻撃はオートで迎撃。

 

(速度は甚爾くんに近い。……けど、君には『気配』がある。空写からは逃げられへんぞ)

 

「——『鏃・連鎖多重』!」

 

 全方位からの鋭利な呪力弾。投射呪法で最適化された予備動作から、銃弾の如き速度で放たれるそれは、回避を前提とした鋭利な「追い込み」の弾幕となる。

 

 緑谷の『危機感知』が反応し、軌道を変える。だが直哉はその「回避した後の座標」に、既に『空虚呪法』の罠を置いていた。

 

「——捕まえたで」

 

 一瞬、緑谷の脚が空中で固定される。

 

 その刹那を、直哉は見逃さなかった。

 

空写による先読みを瞬間的に行っていた直哉が投射呪法を展開して、緑谷にあえて直接触れた。

その時

 

「…なっ!?体が動k…

 

「——『極ノ番・積層残影・12葉!』」

 

 今瞬間的に出せる全呪力を乗せた一撃を、無防備な腹部へ叩き込む。

 

(反転を回し続けるのにも意識が削がれて12葉が限界やったか…)

 

「——ぐ、あぁっ!」

 

 緑谷がよろめく。だが即座に黒鞭で体勢を立て直す。

 

「体育祭含めて、今まであえて手札晒さなかったのが効いたみたいやなぁ!緑谷くん!」

 

投射呪法は対象に付与する場合、相手に24/1コマによる動きを矯正するため殆どの者が対応できず、コマと違う動きをすると1秒間の間フリーズが発生する。

 

そのフリーズをここぞと隠していた直哉により、緑谷は相手に猶予を与えることになった。 

 

 「今さっき、動きズレたやろ?——その瞬間、1秒“終わり”なんよ」

 

「……投射呪法はそんなことも出来たんだね…!強い! でも、まだ……!」

 

 『発勁』の解放。直哉の胸板に直撃。

 

「——ッ……ははっ……!」

 

 壁を突き破り、瓦礫に埋まる。

 

 肋骨が三本。肺が潰れたか。

 

「反転術式……ッ、全開ィ!!」

 

 ドロリとした呪力が全身を駆け巡り、肉を、骨を、無理やり繋ぎ合わせる。

 

 直哉は瓦礫の中から、狂気すら孕んだ笑顔で立ち上がった。

 

「——まだや。……まだまだ、足りひんぞ緑谷くん。……もっと、俺を壊してくれや……!!」

 

 

 

1-Aの面々が周囲を囲んでいた。

 

 爆豪、轟、切島、飯田、砂藤……。誰一人として、この「設計図」に介入しようとする者はいなかった。

 

 直哉と緑谷、二人の間に流れる異常なまでの密度。これは単なる「連れ戻し」ではない。互いの全存在を賭けて、その意志が届くかどうかを試す「聖域」なのだと、全員が肌で感じ取っていた。

 

「……禪院くん」

 

 緑谷が、焼け付くような肺を震わせて言った。

 

「限界まで動けてるね。反転術式で、脳を焼きながら回復させて……」

 

「お陰さんでな。君の理不尽な出力が、俺の限界を強制的に引き上げてくれたわ。感謝しとるで」

 

「……煽りながら感謝するなんて、君は本当に器用だね」

 

「合理的やと言うてくれ」

 

 緑谷が笑った。それは、この逃亡生活の中で初めて見せる、年相応の少年の笑みだった。

 

「……君は、なんで僕を連れ帰ろうとするの?」

 

「設計として正しい。それは事実や。……けど、それだけで動いとるんやったら、ここまでせえへん」

 

「それだけ?」

 

 直哉は少しの間、視線を泳がせた。手元の扇子を握りしめる。

 

(……ほんま、計算違いやわ。こんなドブカスな感情、俺の設計図には一行も書いてへんかったのに)

 

「……毎夜毎夜、『生存確認』ってノートに書き続けてな。君の気配が少しずつ、無惨に擦り切れていくのを読み続けて……。正直に言うと、そのノートを積み上げるたびに、俺の中の何かも積み重なっとったんやと思う。……感情、っていう不本意な代物や」

 

「感情……」

 

「そうや。俺は、君をここで失いたくはないんやと思う。設計の整合性やなく……。……我ながら、ドブカスな感想やけどな」

 

 緑谷の動きが止まった。

 

「……ドブカスって言った? 今」

 

「言うたな」

 

「なんで、そんなに自己評価が低いのさ!」

 

「事実の確認や。感情論なんてのは、俺の設計の外側にある汚点さかいな」

 

「……そんなことないよ」

 

 緑谷の声が、湿り気を帯びて掠れる。

 

「君が毎晩見ててくれたこと……僕、改めて考え直したよ。それは、感情がなきゃ絶対にできないことだ」

 

「…………そうかもしれへんな。……認めんのは癪やけど」

 

「そうだよ。……ありがとう、禪院くん。見ててくれて」

 

「礼はいらん。……続き、やろか」

 

「うん。……行こう!」

 

 緑谷が構えを解き、再び一点に収束させる。全個性同時発動、OFA100%。その威光が大気を震わせ、足元のコンクリートを砂状に粉砕していく。

 

「——禪院くん、これが最後の一撃だ!」

 

「ええで。俺も、これで最後にするわ……壁を越えたその先にある景色、俺に見せてくれやぁ!!!」

 

 直哉は手にしていた扇子を、惜しげもなく投げ捨てた。

 

 脳への反転術式を最大出力でバイパスし、神経を焼きながら冷却する。情報の海に溺れながらも、緑谷が放つ七つの軌跡を、その網膜は完全に掌握していた。

 

(ここで…全部出し切る…!これが僕の全力だ…!) 

 

(……計算、ギリギリや。一手でも狂えば、俺の肉体ごと消し飛ぶ…!)

 

 緑谷が深く沈み込み、OFAの全個性を一点に収束させる。

 

 直哉が拳を突き出し、全呪力を積層の理へと変換する。

 

 ——刹那。

 

 二人の叫びが、夜の帳を真っ白に塗り潰した。

 

「『ワン・フォー・オール、120%……!』」

「『瞬刻、二十四節、積層の理…!』」

 

   光の奔流。歴代継承者の意志が宿る、一撃必殺の拳。

   漆黒の火花。積み上げた執念を束ねた、積層の極致。

 

「『ユナイテッド・ステイツ・オブ・SMASH』!!!」

 「極ノ番・『積層残影24葉・重』!!!」

 

    二つの頂点が、正面から激突した。

 

       

【挿絵表示】

 

 

 爆音。衝撃波が街区を呑み込み、周囲の窓ガラスが砂となって降り注ぐ。

 

 爆豪が、轟が、切島が、それぞれの個性でこの「余波」に耐え忍ぶ。

 

(……甚爾くんと戦った時の感触や。拳から伝わる、絶対的な強者の重み。……でも、今の俺はあの時とは違う。脳が焼けても、反転術式がすぐ後ろで支えとる。……焼き切れへん、止まらへん。……もう一押しやッ!!)

 

 直哉は、全ての呪力をその一点へ、搾り出すように上乗せした。

 

(もう…これ以上は、僕の出力が持たない…!)

 

(……持ってくれや、あと一瞬だけでええ…!)

 

 均衡が、崩れた。

 

(……くそっ、僕が誘導された……!? 軌道が一瞬ズレた——)

 

「──これで、終わりや!!」

 

——刹那。

 

直哉の「積層」が、デクの拳に重なったその瞬間——

 

内側から崩すように、衝撃が逆流した。

 

「——が、っ……!!」

 

 緑谷の体が、弾かれたように後方へ飛ぶ。黒鞭が建物を掴もうとするが、その制御すら直哉の『空写』は許さない。

 

 その瞬間——

 

(……ええやん)

 

 一瞬だけ、口元が歪む。

 

(これや、この手応え……!)

 

 だが次の瞬間には、何事もなかったかのように表情を消した。

 

(……遅れたか——いや、間に合う)

 

「——『空虚呪法・全固定』」

 

刹那、緑谷の全身が空間に縫い付けられた。

 

荒い呼吸。意識はある。だが、指一本動かせない。

 

「……っ、まだ……!」

 

 ほんの僅か、指先が震える。黒鞭が、空間を掻こうとする。

 

 ——だが、届かない。

 

 力は残っているはずなのに、身体が応えない。

 

(動け……動けよ……!!)

 

 その意志すら、空間そのものに押し潰される。

 

 緑谷の力が、完全に霧散した。

 

「……終わりやな、緑谷くん」

 

「…………」

 

「俺の、勝ちや」

 

 緑谷が、憑き物が落ちたような顔で静かに目を閉じた。

 

 そのまま、糸が切れたように意識が沈んでいく。

 

 直哉は固定を解き、力なく倒れる緑谷を、その両腕で受け止めた。

 

(……重いわ。……ほんま、ボロボロやな……君も、俺も)

 

 反転術式で最低限の止血だけを行い、脳への接続を切った。頭を支配していたノイズが消え、静寂が戻る。

 

「禪院……!」

 

 切島が駆け寄ってくる。

 

「生きとるわ。気を失っただけや。……さあ、雄英に帰ろか」

 

「……お前も、相当ボロボロだぞ」

 

「歩けるわ。……それに、緑谷くんを連れ帰るまでが俺の設計やさかいな」

 

 切島が緑谷を見つめ、静かに呟く。

 

「……帰ってきて、本当によかった」

 

「……せやな」

 

 轟が歩み寄る。

 

「禪院、緑谷を担ぐか?」

 

「俺が持つ。……最後まで、俺の仕事や」

 

 直哉は泥と血に汚れた緑谷を背負った。

 

 ずっしりと重い。だが、その重みこそが、彼が「生存確認」を続けてきた証だった。

 

「——帰ろか」

 

 1-Aの仲間たちを従え、直哉は雄英への道を歩き出した。

 

 雄英保健室。

 

「状態はどうだい?」

 

 リカバリーガールの問いに、直哉は冷静に、事務的に答える。

 

「全身打撲、肋骨の多発骨折、OFAの過負荷による筋繊維断裂。意識不明ですが、命に別状はありません」

 

 リカバリーガールが直哉を一瞥する。

 

「あなたも相当なものだけどね」

 

「俺は自分で治せます。……緑谷くんを、先に頼みます」

 

 治療が始まる。直哉は壁に背を預け、震える手で懐のノートを取り出した。

 

『反転術式・脳直結——鍛錬では何度か短時間の反転治癒は成功済みーーそして実戦にて初成功。消耗の限界を突破。……甚爾くんとの夢の断片が、今夜、一つの真理として繋がった。』

 

 ドブカスな独占欲と、不本意な情熱。

 

 その全てを書き記した直後、ベッドの上で、緑谷出久がゆっくりと目を開けた。

 

 

 

静まり返った保健室。消毒液の匂いの中、緑谷がゆっくりと上体を起こした。

 

「……そっか。負けたんだね」

 

 それが、彼の第一声だった。

 

 怒りでも、悔しさの爆発でもない。ただ、鏡に映った自分を見るような、穏やかで静かな受け入れ。

 

「せやな」

 

「本気を出して……負けた」

 

「そうや」

 

「『ワン・フォー・オール』を全力に近い出力で出して、七つ全部使って……」

 

「せやな。それでも、俺が勝った。これでも文句あるんか?」

 

 緑谷はしばらく、無機質な天井を見つめていた。

 

「……禪院くんは、強かったよ」

 

「緑谷くんも大概やけどな…やっぱOFAは規格外やった…正確にはそれを使いこなす緑谷くん含めたっちゅーのが正しい認識なんやろうけど」

 

「でも……僕は負けたよ」

 

「しつこいな。負けは負けや」

 

 緑谷の視線が、ゆっくりと窓の方へ向く。

 

「……僕、クラスに戻るよ」

 

 その一言で、部屋の空気が一変した。

 

 扉の外で息を潜めていたクラスメイトたちの気配が、直哉の『空写』の上で激しく明滅し、静止するのが分かった。

 

「……本当に?」

 

 切島の震える声が、扉越しに聞こえた。

 

「うん」

 

「……緑谷!!」

 

 勢いよく扉が開く。切島が、砂藤が、飯田が、麗日が、轟が——次々と雪崩れ込んできた。

 

「戻ってきてくれるんだな!?」

 

「うん」

 

「よかった……本当に、よかった……!」

 

 一人ひとりが、緑谷に言葉を投げかける。泣き笑いの声が室内に溢れる。

 

 直哉はその輪の外側に立ち、壁に背を預けていた。

 

(……介入する必要はないな。これは緑谷くんと、あの有象無象たちの時間や。『あっち側』へとほぼ足を踏み入れとる俺が介入することでもない。好きにやらせとけばええ)

 

 窓から夜風が吹き込み、直哉は静かに扇子を開いた。

 

(……帰ってきたな。結局、「後ろにいた人間」が最後に前に出て、全部ひっくり返したわけや。……我ながら、悪趣味で完璧な設計やったわ)

 

 輪の中で、緑谷が泣いていた。

 

 爆豪は——少し離れた場所で、だが決して背を向けず、その光景を視界に収めている。

 

 麗日が名前を呼び、切島が背中を叩く。

 

 直哉は窓の外、静まり返った雄英の森を見つめた。

 

「……まあ、一応は形にはなっとるか」

 

(……ああ、気色悪いな。この感覚)

 

(……ほんまに、これが最適解なんかは分からんけどな)

 

 パチン、と扇子を閉じた。

 

 直哉は誰にも声をかけず、静かに保健室を後にした。

 

 自室に戻り、デスクに向かう。

 

 使い古されたノートを開き、万年筆を走らせた。

 

『緑谷追跡記録・最終回:雄英帰還を確認。気配の現在地——保健室。……生存確認。』

 

『本記録は以後、「緊急時の観測」に移行。毎夜の定時追跡は今夜を以て終了とする。』

 

 ペンを止める。

 

 緑谷出久が有英を出て行ったあの夜から、一晩も欠かさず書き続けてきた記録。

 

 「生存確認」という、呪文のような四文字を何百回書き殴っただろうか。

 

(……まあ、これで十分や。俺の仕事は終わった)

 

 次のページを捲り、今夜の戦果を整理する。

 

『今夜の総括:』

 

『①反転術式・脳直結——実戦にて初成功。並列処理の限界値が大幅に更新された。これは設計の歴史的転換点である。』

 

『②緑谷出久の全個性をサンプリング完了。七つ同時並列の情報量は、伏黒甚爾とは別ベクトルの極致であった。』

 

『③「積層残影24葉・重」にてOFA120%を打破。ただし、相手の疲弊を考慮すれば手放しには喜べん。万全の緑谷出久との再戦は、また別の設計が必要である。』

 

『④「毎夜見ててくれてありがとう」……。……観察していたこと自体は最終的に認知された模様。帰還後、容体が安定していることを確認したため今後の観察は一時停止とする。』

 

 ペンを置き、背もたれに深く身を沈める。

 

 扇子を開き、無意識に『空写』を微かに広げた。

 

 保健室。

 

 緑谷の気配。

 

 そして、それを温かく囲むクラスメイトたちの、騒がしくて眩しい気配。

 

(全員ここに居る。……それだけで、今は十分や。…シナリオ通りに「物語」は収束しつつあるということやしな…AFO…今にお前のその薄汚い本性を曝け出させて、ボロボロに擦り潰した後に哀れに看取ってやるからな待っとれよ…その時が待ち遠しいわ…力を奪うだけで脳のないゴミカスがボロボロになる姿はさぞ雅に映るやろなぁ)

 

 直哉は満足げに目を細め、術式を解いた。

 

 部屋の電気を消し、深い眠りへと沈んでいく。

 

•「……この気持ち、設計に落とし込まれへんのが一番気色悪いわ」




ご覧いただきありがとうございました!

OFA100%に近い、最後はそれ以上だったデクの猛攻を、脳を焼きながら耐え抜き、極ノ番•積層残影24葉.「重」で打ち破る……。
技術的には「脳への反転術式接続」という、呪術師としての極致を見せた回でしたが、それ以上に「感情で動くほうが設計より速いことがある」と認めた直哉の姿に胸が熱くなりました。

「生存確認」という無機質な言葉を何十回も書き続けた夜。
それがデクにとってどれほどの救いになったか。 

「毎夜見ててくれてありがとう」

その言葉を受け取った時、直哉の中で何かが完成したのかもしれません。

今回の話、どこが一番刺さりましたか?
もし何か一つでも残るものがあったなら、評価やお気に入りでその気持ちを残してもらえると、すごく励みになります。

次回、第56話。
帰還したデクを迎え、雄英はついに最終決戦に向けた真の結束へと向かいます。
**「直哉がデクを背負って歩く姿に泣いた」「極ノ番の詠唱がかっこよすぎる!」**など、皆様の熱い感想をお待ちしております!

今回の話面白かった、熱かったですか?

  • ええやん。沸るわ。(面白い・熱い)
  • そない良いんか?(面白くない・熱くない)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。