朱「ふぁ〜……あー、良く寝た。」
問題の宴会から1週間が経った。相変わらず朱人は1週間丸々睡眠をとり今に至る。ベッドから出た朱人は大きなアクビをし、腕を上げ背筋を伸ばす。彼の1日が始まったのであった。
神『相変わらず良く寝るのぉ、お主は。』
朱「いいじゃねぇか、寝る子は育つって言うだろ? さてと、今日は何すっかな〜? てかよ、あれから何日経った?」
神『(流石に寝過ぎじゃと思うんじゃが……。)ちょうど1週間じゃな。』
朱「うーん、宴会から1週間も経つのか。それじゃ久々にフランとかルーミアにでも会いにいくか?」
神『何度か家に来とったぞ、お主は爆睡しとったがの。あの子ら寂しそうじゃったぞ?』
朱「マジか、悪いことしちまったな。よし!会いに行ってやるか。」
取り敢えず洗面所に行って顔洗うか、朝飯は……良いか、ええっと、着替えも楽なもんでいっかな。さて、紅魔館に出発しますかね。
朱「さてと、今日も平和であります様にってね。」
慧「ん? 朱人君じゃないか、おはよう。」
あれは、慧音か、この時間に外にいるって事は今日は寺子屋は休みみたいだな。向こうは俺に気付いてるし、挨拶ぐらいしとくか。
朱「ん? あぁ確か慧音さん、だっけ? おはようございます。」
慧「覚えていてくれたのか。あんな状態だったのにな、あれから全く見かけなかったけど、具合は大丈夫なのか?」
朱「あぁ、別に何とも無いよ。正直、ただずっと寝てただけだったしな。あ、それと、あの時はすみません。いくら泥酔だったからってちょっとやり過ぎた。」
慧「そうか、それなら良いんだ。それに気にしなくていいさ、あれは君が悪いんじゃ無い。元はと言えばあの吸血鬼が元凶だしな。」
どうやら慧音は許してくれてるみたいだな。いやぁありがたいねぇ……流石、心が広いわ。
朱「それなら良かった。それじゃ、俺はこれから用事があるからまたな慧音さん。」
慧「あぁ、またな。朱人君。」
うーむ、人付き合いも良好。このまま何事も無かったら良いのになぁ……まぁ、まだまだ異変は続くから無理だろうけど、はぁ〜怠い。
朱「しっかし、宴会の時はマジで散々だったな。勇儀姐さんに目をつけられなきゃ良いけど……。」
神『そう言えばあの娘もお主を探しとったぞ、家が分からなくて結局諦めとったがの。』
朱「マジかよ……あぁ、勇儀姐さん結構好きなキャラだったのに、会いたくねぇなぁ。」
そうこうしている内に霧の湖に到着っと。さてと、多分ルーミアはこの辺に居ると思うんだけど……いたいた、ってチルノと大妖精も居るじゃねぇか。参ったな、大妖精は兎も角チルノはちょっと面倒くさくなりそうだ。まぁ仕方ねぇ行くか。
朱「おっす、ルーミア。久しぶりだな。元気にしてたか?」
ル「あ!朱人だー!久しぶりー!」
朱「その様子じゃ元気してたみたいだな、んでそっちの嬢ちゃんたちは連れか?」
チ「ルーミア、こいつ誰?」
大「チルノちゃん!初対面で失礼でしょ!すみません!」
朱「いや、気にしてねぇよ。俺は嵐間朱人、外来人の人間だ。」
やっぱ自己紹介は必要だよな、それにしても大妖精はしっかりしてるな〜。チルノも少しはこんな感じだったらな。ま、それはそれで違和感しか無いけどな。
大「私は大妖精と言います、よろしくお願いします。隣の子はチルノちゃんっていって、私の友達です。」
チ「あたいがチルノだ、よろしくね朱人!」
大「チルノちゃん!歳上の人なんだからちゃんと敬語使わないと!」
チ「あたいは最強だから良いの!」
大「も〜、すみません。根はいい子なんですけど。」
朱「だから気にしてねぇよ。よろしくな。チルノに大妖精。っと、そう言えばルーミア、噂で聞いたんだが、何度か俺の家に来たみたいだな。悪かったな、お菓子あげられなくてよ。」
ル「気にしてないのだー、朱人なら許してあげるのだー。」
朱「そっか、ありがとよ。」
そう言って頭を撫でてあげると目を瞑って嬉しそうにしている。やっぱ子供って可愛いもんだな。ちなみに俺はロリコンじゃねぇぞ?
チ「朱人はルーミアと友達なのか?」
朱「ん? まぁちょっと色々有ってな。」
ル「朱人はとっても優しいのだー!美味しいもの沢山くれたし!」
チ「美味しいもの⁉︎ あたいにも頂戴!」
大「チルノちゃん!幾ら何でもそれは良くないよ!」
朱「良いって良いって、ん〜そうだなぁ……じゃあチルノにはこれをあげよう。ホイッとな。」
チ「何これ?」
朱「これはな、アイスクリームっつって冷たくて甘くて美味しい食べもんだ。取り敢えず食ってみな。」
チルノは不思議そうにバニラ味のアイスクリームを一口食べた。その瞬間、目を見開き溢れんばかりの笑顔になりこう言った。
チ「美味しいー!朱人!これ美味しい!」
朱「だろ? 気に入ってくれて良かったよ。」
ル「朱人ー!私もあれ食べたいのだー!」
朱「ホイホイ、じゃあルーミアにはチョコ味、大妖精にはメロン味だ。どれも美味しいぞ〜。」
ル「わーい!ありがとうなのだー!」
大「私の分まで……ありがとうございます!朱人さん!」
朱「良いってことよ。ほれ、遠慮せずに食え。早くしないと溶けちまうぞ?」
チルノ達は美味しい美味しいと言って夢中で食べていた。偶に食べさせ合いをしてそっちも美味しいなど、年相応のやり取りも見られる。やっぱ子供ってのはこうあるべきだよな。なんか見てたら俺もアイス食いたくなってきたな、好物のチョコミントでも食いますかね。
チ「朱人の食べてるのはなんて味なの?」
朱「ん〜? これはチョコミントっつってな、俺が一番好きな味のアイスなんだ。食ってみるか?」
チ大ル「「「食べたーい!」」」
朱「はいよ、ほれ。全部は食うなよ?」
チ大ル「「「いただきまーす!」」」
チ「これ美味しいー!」
大「このすごくスーっとする感じがまた良いですね!」
ル「なんでこんなにスースーするのだ?」
朱「これはな、ザックリ説明するとミントっつう植物が使われててな。その効果でスッキリした感じになるんだよ。ミントはいろんなもんにも使われてる優れもんなんだぞ?」
チ大ル「「「へー!」」」
朱「さてと、アイスはこれでもうおしまい。あんまり食べ過ぎると腹壊すからな、程々にしないとな。」
チ「えー!もっと食べたい!」
大「チルノちゃんワガママ言わないの。朱人さんも言ってるでしょ? 食べ過ぎると良くないって。」
チ「あたいは最強だから大丈夫なの!」
大「もー。」
ル「私も、もっと食べたいのだー。」
朱「そう言いなさんな、今度会った時にまた食わしてやっから。ほら代わりにクッキーと飴ちゃんやるから、これで我慢してくれ。これもアイスに負けず劣らず美味いぞ?」
チ「むー、分かった。我慢する。」
朱「うむ、聞き分けのいい子はお兄さん好きだぞ。」
チ「今度会ったらまたアイス頂戴!約束!」
朱「あぁ、約束だ。」
ル「約束なのだー!」
大「あの、私も約束して良いですか?」
朱「勿論、約束だ。それじゃ、俺は用事があるからこの辺でさらばじゃ。」
チ「またね!朱人!」
朱「あぁ、またな。」
ル「またなのだー!」
大「さようなら!朱人さん!」
朱「あ、お菓子食ったんだから寝る前にはちゃんと歯磨きしろよー!じゃないとお菓子あげないからなー!」
チ大ル「「「はーい!」」」
うむ、いい返事だ。そんじゃ紅魔館に行きますか。フラン俺が行ったら喜ぶかな? お、紅魔館が見えてきたな。美鈴に挨拶しとくか。
朱「おっす美鈴、お久しぶり〜。」
美「あ、朱人さん!お久しぶりです。あれから顔を見ないんで心配しましたよ、もう大丈夫なんですか?」
朱「うむ、一週間眠ってこの通りバッチリよ。んで、フランが俺に何度か会いに来たって聞いてな今日は遊びに来たんだ。」
美「そうだったんですか、妹様も喜びますよ!さぁどうぞお通り下さい。」
朱「そんじゃ、お邪魔しま〜す。」
うっひゃ〜相変わらずこの館は広いな。案内無しじゃ確実に迷うなこりゃ、さてと咲夜さんは何処かな〜。
朱「こんちゃ〜、三河屋で〜す。誰か居ませんか〜?」
咲「三河屋って誰ですか?」
朱「うお!ビックリした〜。心臓に悪いって。」
咲「朱人様なら大丈夫でしょう? それよりもお嬢様と妹様がお待ちです。」
朱「十六夜さんはクールだねぇ。(ま、そこがいいんだけど。) そんじゃ案内よろしく。」
咲「はい、此方に。」
やっぱ咲夜さん美人だなぁ。こんな人と付き合える奴は羨ましいねぇ、もし手ぇ出そうとしてる野郎がいたら暗殺してやろうかな……って何考えてんだ俺は。お、そうこうしてるうちに部屋に着いたみたいだな、久しぶりの吸血鬼姉妹にご対面〜。
咲「お嬢様、妹様、朱人様を連れて参りました。」
レ「御苦労様、朱人に何か出してあげなさい。」
咲「畏まりました。」
フ「朱お兄ちゃんだ!久しぶりー!」
そう言ってフランは満面の笑みで俺の腹辺りに抱きついて来る。あぁ、些細な幸せってこう言う事を言うんだろうなぁ。俺も誰かと結婚して子供が欲しいなぁ。
朱「おう、フラン久しぶりだな。元気してたか? あ、俺ストレートティーと甘いもんにして。」
咲「畏まりました、朱人様。」
レ「図々しいわねぇ。」
朱「レミリアが出せって言ったんだろ? ならリクエストぐらい良いじゃねぇか、なぁフラン?」
フ「ね〜、お姉様そんなんじゃケチって言われちゃうよ?」
レ「う〜、分かったわよ。それじゃ咲夜、お願いね。」
咲「はい。」
うお、急に消えるなよ。マジで心臓に悪いな。まぁそう言う能力だし仕方ねぇか。それよりも、レミリアの奴この前の事謝る気あんのか? ちょっとお仕置きが必要か?
レ「久しぶりね朱人。」
朱「あぁ久しぶりだなレミリア。んで、あん時の事はちゃ〜んと覚えてんだろうな?」
レ「あの時? なんの事かしら。覚えて無いわね。」
朱「ほ〜、なら思い出させてやろうか? ちょっとばかしお仕置きも含めてな。」
レ「うぐ、悪かったわよ!少しやり過ぎたわ。」
朱「此の期に及んで逆ギレか? そんなんじゃ誠意が感じられねぇな。」
レ「う〜、ごめんなさい!」
レミリアも涙目になって来てるしそろそろ許してやるか。にしてもあいつもこうしてればその辺の子供と変わりねぇな。変にカリスマぶらなくて年相応にしてればちったぁ可愛気があんのにな。
朱「うむ、許してやる。今度からはあんな事すんなよ? もしまた何かしでかしたらその時は……」
レ「しない!しません!だからもう怒らないでよ!」
朱「よし、ならこれでこの件は終了だ。仲良くしようかレミリア。」
レ「うん。貴方には逆らえそうもないし、仲良くする。」
フ「仲直り〜!フランも嬉しい!」
朱「俺も嬉しいぞ〜。面倒事が一つ無くなってな、ハハハ!」
レ「そうね、私も朱人に怒られずに済んで嬉しいわ。」
咲「お待たせ致しました。お嬢様にはいつもの物とマフィンを、妹様にはオレンジジュースとクッキーを、朱人様にはお望みのストレートティーと甘いと申されたのでチョコブラウニーを御用意しました。」
おお!これまた美味そうなチョコブラウニーが!しかも紅茶も咲夜さんお手製!くぅ〜最高に幸せだー!
レ「ありがとう、咲夜。折角朱人も来たんだから貴女もゆっくりしなさい。」
咲「しかし、まだ仕事が……」
レ「そんなの妖精メイドに任せておきなさい。それに後で構わないわ、今はこの時間を楽しみましょう? これは命令よ?」
咲「フフッ……お嬢様の御命令とあらば。」
フ「わ〜い!ありがとう咲夜!」
朱「すげぇ美味そう!サンキュー十六夜さん!」
咲「いえ、どうぞ召し上がってください。」
レ「それじゃ、乾杯しましょうか。」
フ「乾杯〜!」
朱「おう、乾杯。」
咲「乾杯。」
フ「おいし〜い!やっぱり咲夜の作ったお菓子美味しいよ!」
朱「マジで? そんじゃ早速一つ……美味い!口の中でとろけるこの食感、美味すぎる!この紅茶も程よい甘さでスッキリして飲みやすいし、十六夜さん俺んとこの嫁に来ない?」
咲「お二方にお褒めに預かり光栄でございます。」
レ「どさくさに紛れて何口説いてんのよ、咲夜はうちの大事なメイドなんだから渡さないわよ。」
朱「じゃあ俺がこの家に住めば問題無くね?」
レ「何勝手なこと言ってんのよ⁉︎ てかどこまで本気なのよ⁉︎」
朱「俺は何時でも本気だろ?」
レ「寧ろ巫山戯てばっかりじゃないの⁉︎ でも、朱人がここに住むのは良いかもね。」
フ「朱お兄ちゃんこの家に住むの? やったー!」
咲「あの、話がよく分からない方向に向かっているんですが。」
レ「フランも喜んでるし、どう? ここに住んでみる?」
朱「いや、あの、褒めるために冗談で言ったつもりだったんだけど?」
フ「え〜、ここに住んでくれないの?」
涙目で俺に訴えかけてくるフラン。グッ!上目遣いは反則だろ!だがここに住めば確実に面倒くさい事が起こる!特にあの鴉とか……ここは心を鬼にして断るしかない。
朱「ごめんなフラン、流石にここに住みこむのは俺が許せないんだ。代わりに何時でも何処でもお前が会いたい時に会いに来てやっからよ。それで勘弁してくれ、な?」
フ「本当? 約束?」
朱「あぁ、約束だ。」
フ「絶対、ぜ〜ったいだよ? 約束だよ?」
朱「あぁ絶対だ。破ったらここに住んでもいいぞ?」
フ「分かった!約束ね朱お兄ちゃん!」
ふぅ、なんとかなったな。にしても今日は約束事が多いねぇ。ま、これはこれでいっかな〜不思議と面倒とも、怠いとも思わないしな。
レ「な〜んだ、住んでくれないんだ。つまんないの。」
咲「お嬢様、朱人様にもそれなりの理由が有るはずです。ここは諦めましょう。」
レ「貴女が本気で頼み込んだら住んでくれるんじゃない? 朱人ったら結構本気で貴女の事好きみたいよ?」
咲「え……で、でも私はお嬢様にお支えする使命が有りますし、それに朱人様は妹様の事を気に入ってるみたいですし(汗)」
レ「(咲夜ったら本気で焦ってるわね、ちょっと面白いかも。でも焦ってるって事は咲夜もそれなりに朱人のことが気になってるって事よね? 結構モテるのかしら?)」
さてと、皆にも会えたし美味しいもんも食わせて貰ったし、そろそろ帰りますか。もういい時間だろうしな。
朱「そんじゃ、俺はそろそろ帰りますわ。またな。」
フ「え〜もう帰っちゃうの? もっと一緒にいようよ。」
レ「フラン、ワガママ言わないの朱人は人間よ? 私達みたいに夜行じゃないんだから。」
フ「むー、分かった。」
朱「お、珍しくいい事言ったな。なんかあったか?」
レ「別に、ただ貴方がここに住む可能性が有るから今日はもう会えなくても良いかなって思っただけよ。」
朱「ふーん……ま、ここに住むとまではいかねぇけど宿泊ぐらいは出来っからよ。暇だったらまた呼んでくれや。今度は他の奴も呼んでさ。」
レ「ええ、その時も美味しい物と咲夜を用意して待ってるわ。」
咲「お嬢様⁉︎」
朱「ハハハ、なら明日も来ようかな?」
フ「明日も来てくれるの?」
朱「んー、まぁ暇だったらな。そんじゃ、またな。」
レ「えぇ、またね朱人。咲夜、朱人を玄関まで案内してあげなさい。
咲「畏まりました。それでは此方にどうぞ。」
フ「バイバ〜イ!絶対また来てね!
朱「おう!またなフラン!それじゃあ十六夜さん、案内よろしく。」
咲夜さんに案内され玄関まで来た。さて、咲夜さんにも別れの挨拶しとくかな。
朱「ありがとう十六夜さん。それじゃ、またな。」
咲「はい、またいらしてくださいね、朱人様。」
え⁉︎ 咲夜さんが俺に微笑みかけてくれた⁉︎ やべぇコリャ一生もんの宝だぞ!クソ〜カメラ持ってりゃ良かった〜!はぁ、過ぎたことは仕方ねぇか、美鈴に声かけて帰ろ。
美「あ、朱人さん。お帰りですか?」
朱「おう、今日は楽しかったよ。今度は美鈴も一緒にゆっくりしようぜ。」
美「え、でも私には門番の仕事が……」
朱「んなの俺からレミリアに言っといてやるからよ。仲間外れなんて寂しいだろ?」
美「ありがとうございます、朱人さん!」
朱「おう、じゃ今日はこの辺で、バイナラ〜。」
美「はい!さようなら!夜道ですのでお気を付けて〜!」
いやぁ今日はいろんな事が有ったなぁ。でもなんやかんやで平和だったし楽しかったな。明日も平和であります様に、出来れば異変なんて起きませんように……ま、それは無理か、面倒くせぇなぁ……でも今はこの平和を満喫しますかねぇ。
第15話でした!唯の主人公の休日なのにかなりの長文に……
さて次回は異変に入って行こうかな? と思っております。
が、途中変更の可能性も有るので過度な期待はしないでくださいね。
それではまた次回!(`・∀・´)ノシ