人間関係が嫌になったキョウヤがミアレにサヨナラバイバイする話 作:ロクナナエイト
この作品の内容はポケモンZAの二次創作です!
異次元ミアレのネタバレまでがっつり含まれます!!
一部のキャラクター(ジガルデ、カラスバ、ユカリ、デウロ、マスカット)に対するヘイトがとんでもない事になってます。
上記のキャラクターが貶される様を見たくない方は今すぐ
引き返す事を推奨します!!!
それでも構わない方はどうぞ、最後までお楽しみください。
キョウヤとカラスバの間には、見えない火花が散っていた。
「おうおうちょい待ち、それどういう意味や。」
「アンタが言ったんですよカラスバ。『困っていたサビ組の下っ端をタウニーに助けてもらった。恩返しとして金貸しの仕事をしてるから金を借りて欲しかった。だったらホテル宣伝用の動画を撮る為に10万円貸して欲しいと言われたから貸した。お互い合意の上だった。』ところが、実際は数日で10万円が100万円になるほどの馬鹿高い利率を設定されていた。契約書をよく見れば本当に小さな文字でそれらの利率が記載されていた。・・・いくらなんでもあんまりだろ。お前の部下の尻ぬぐいしてやったタウニーにこんな恩を仇で返すような事して自分は悪い事してませんみたいなふてぶてしい態度。おまけに顔を合わせる度に借金の事をいつまでもグチグチグチグチ・・お前ミアレを良い街にしたいなんて思ってねぇだろ?それともあれか。ミアレを’自分にとって都合の良い’街にしたいって事か!それなら納得だわ。ゴロツキ上がりの考えそうな事だ。」
「・・・やっすい挑発やなぁ、学の無いヤツの言いそうな事や。ま、それもしゃ~ないか。親からまともな教育受けてこうへんかったんやろうし。」
「はははは、それはあるかもしれませんね!それに比べてさすがカラスバさん!物心つく前から親にいらないと捨てられた不良品だからこそ、親から良い事も悪い事も何一つ教わらずにここまでこれたんでしょうね!普通だったら恩を仇で返すなんて親から絶対やっちゃ駄目だって教わりますもん!ああ~でもあれか、貴方を拾って援助し憧れとなったのは確かフラダリさんでしたっけ?はは!じゃあやっぱりフラダリさんも「それ以上言うてみ、ポケモン大会じゃ済まなくなるで。」
静かに懐のモンスターボールに手を掛ける。怒りで眉間にしわが寄り今にも爆発寸前のはずだが彼の体感は一切ブレていない。完全に戦闘モードだ。
「そうっすね、話を戻しますか。それで借金についてだけどそもそもの話、お前らにとって100万円の回収なんてどうでもよかったんだろ?むしろ本命はタウニーの取り巻きの俺等・・特に俺を組に引き抜く事を目的にタウニーを利用した、違うか?」
「・・・何のことやらさっぱりや。」
「とぼけるなよ。今のご時世汚い手段なんか使わなくても金を稼ぐ方法なんていくらでもある。代表例として株の取り引きを上げるが、お前の受け持つ仕事を見るに金稼ぎの為にサビ組やってる訳じゃないのは明白だ。なら何のためか?本当に街の為か?それともサビ組にいる半端者に居場所を与える為か?個人的にはどっちもと思いたいがおそらく後者だ。お前は昔の自分みたいになってる奴を見捨てられないんだ。だからサビ組なんていかにも半端者の集まりって感じの看板掲げて、自分のとこに半端者が集まるよう仕向けてるんだ。サビ組の下っ端が露骨にはみ出し者感を出してるのもマーケティングの一環に過ぎない。」
「・・・それで?それがタウニーの借金とどう繋がんねん。」
「アンタが出来るだけ沢山の同胞を救いたいのは理解できる、だが半端者は弱い奴には付いてこない。サビ組は確かにミアレの中では大きな組織だ、構成員だけでも100人以上はいるだろう。だがその中で特別強いのはカラスバとジプソさんだけ。他はてんで弱い!弱いだけならまだしもゴーストタイプのポケモンにビビり散らかす奴までいる始末!口だけは偉そうなしたっぱが異次元からやってきたデスカーンにビビッて俺に対処を任せた時はホント・・サビ組も大した事ねぇなぁって見下げ果てたもんよ。」
それを聞いて大きく舌打ちをし誰かの名前を呟き悪態を付いたカラスバ。どうやら彼には思い当たる節があるようだ。
「ソイツみたいな腑抜けたヤツ等がサビ組の看板背負って公衆の面前を歩くもんだからここ最近のサビ組の評価はガタ落ち。見た目が厳ついだけで実力が無いヤツばかりと舐められるのも当然だ。これじゃあサビ組に新入社員は入ってこない。だからこそお前はポケモンバトルが強くて度胸もある即戦力を探していた。そして見つけたのがMZ団新入りにしてランクVから一気にFまで飛び級したイレギュラー・・俺の存在だ。」
「はっ!証拠も無いのによくそこまで豪語出来るなぁ。」
「証拠ならある。異次元ミアレについてお前のところに行った時、何故かマスカットさんも一緒にいたよな。あの時のマスカットさんの落ち着き払った感じからして彼がちょいちょいサビ組に顔を出して話をしに来ていたのは馬鹿でも察せる。ようはクエーサー社とサビ組はずっと昔からズブズブのビジネスパートナーだった訳だ。そんな彼と世間話でもしたのか、はたまたそれとなく聞いたのかは知らないが、俺とタウニーが一気にランクFまで飛び級した事をお前は彼から知った。だったらあとは簡単、タウニーが半年以上前から人助けを生業にしていると知っていたお前は、タウニーの前でしたっぱが困っているかのようなシチュエーションを演出、タウニーにしたっぱをわざと助けさせたんだ。」
タウニー「え?それほんと・・」
カラスバ「妄想もたいがいにせぇ!!それも全部状況証拠から生まれた作り話やないか!そもそもお前とタウニー両方が飛び級したんやったらお前に借金背負わせてタウニー選ぶ可能性もあったはずやろが!」
タウニーの言葉を遮るように被せて来たカラスバ。それは怒りから来るものなのか、それとも焦りから来るものなのか。
「タウニーはミアレに来て長く、街の酸いも甘いも熟知している。住民から変な噂を聞いてサビ組に警戒心を持っているかもしれなかった。それにお前の預かり知らぬところでしたっぱ連中が嫌な想いをさせている可能性も十分あった。何より彼女はもうMZ団という自分の組を持っていた・・・彼女を狙ったところで首を縦に振る可能性は限りなく低い。だから街に来て日も浅く、団に入ったばかりの俺を狙った。違うか?」
「はっ・・はぁ?己惚れるのもたいがいに・・」
「じゃあ何故俺の電話番号を知っていた?」
「そんなの・・・え?・・・」
キョウヤの問いにすぐに反論しようとして口が止まる。何か言おうとするが中々言葉にならず口をパクパクさせるばかり・・ようやく口にした言葉は簡単な疑問文だった。
「・・・ど、どういう意味や?」
「お前、したっぱに俺やデウロに直接電話を掛けさせたよな?MZ団が根城にしてるホテルの方じゃなく俺等のスマホに直接・・・どこで俺等の電話番号を知った?まさか違法な方法で・・」
「ちゃう!それだけは断じてあらへん!」
「なら誰かに聞いたんだ。だがタウニーの可能性は無い。彼女は借金を自分で返すつもりだったし、仮に彼女が教えたならお前と始めて会った時に俺等を動揺させる為にお前は絶対言ったはず。ならマスカットさんか、いや可能性が一番高いのはポケモン研究所のモミジさんだな。彼女はあまり倫理観がある人じゃないし、てきとうなお菓子を手土産にすれば個人情報くらいポンと渡すだろう。リサーチの報酬を受け取る為にMZ団は全員あの人に電話番号を教えているだろうし、やっぱ彼女の線が濃厚だな。どうだ?大体合ってるか?」
カラスバはすぐには口を開かずにこちらを睨んでくるだけだ。僅かな静寂の後、彼はまだ食らいつく。
「・・それも状況証拠やな。確かに俺はお前等の電話番号を知っていた。・・・・・別の依頼人から聞いてな。」
「別の依頼人・・MZ団に依頼を解決してもらった人が、また困った事になって今度はサビ組に依頼した。電話番号は依頼を解決した時に依頼人と仲良くなって教えてもらった。そう言いたいんですか?」
「せや。お前等が俺等と同じ何でも屋みたいな事をやってるのは知っとった。なんせ街中で評判やからなお前等は。そんなお前等に個人的に会いたいんやって零したらな・・親切な依頼人がポロッと、な。ほんにそれだけやさかい!お前とタウニーが飛び級したなんて知らなかったんや。俺はただ同業者と一回腹割って話し合ってみたかっただけで、電話番号控えたんもその為や。まぁ、まさか借金の催促の為に使う事になるとは思わんかったけどな。」
続けてはっはっはとホッとしたように笑うカラスバ。流れは自分にあると確信して安堵する彼にキョウヤは確認する。
「では俺が闇バイトを1回終わらせる事に顔を出したのも偶然だと?あの日は社長業はお休みだったんですか?」
「せやで。たまには社長自ら現場出て強さ示さんと部下も付いてこうへん。全く持ってお前の忠告通りや。ほんま痛み入るで。」
「じゃあホテルに泊まった次の日も?社長だったら休日明けなんて忙しいでしょうに・・もしかして午後からの仕事だったんですか?」
「いんや?あの日も社長業はお休みや。何せうちにはジプソいう有能がおるさかい。たとえ1週間の休み明けでも普段よりちょっと忙しい程度に抑えられるくらい、ジプソは働き者なんや。なぁジプソ?」
「お褒めに預かり恐悦至極に存じます。」
あくまでMZ団に興味があっただけ。キョウヤ個人をおびき出す為にタウニーを罠にハメた訳ではない。そう弁解を続けるカラスバ。横で聞いてるタウニーもちょっとずつ警戒心を解いていく。
そんな彼にキョウヤは最後の証拠をぶつけた。
「そうですかそうですか。じゃあ最後に説明して下さい。」
「ええで!何でもきいてや!」
「・・・俺達がミアレを守る会代表と戦ったあと、アンタはホテルに帰った俺を再度呼び出した。そして言った。『お前の強さが気に入った。俺と戦ってくれ。』と・・そこに都合良く次のランクアップ戦の通知。相手は互いに目の前、アンタはこれを『天が戦えと言ってる。』とお決まりの台詞を吐いたが・・・本当は違うんだろ?マスカットさんに頼んで次の相手が俺になるように仕向けたんだ。違うか。」
「はっ!そんなの違うに決まって・・」
「タウニー。」
「え、私!?」
「クエーサー社次期社長の権限で俺のロワイヤルに関するデータを全部洗いだして欲しい。誰かが意図的に俺のランクアップ戦に介入した形跡を「ちょい待ち!!!」
キョウヤの言葉を遮ったカラスバ。顔は真っ青だ。
「認めるんですか?同じミアレの為に頑張っているタウニーに騙すような形で借金背負わせてまで、俺を組に引き入れるつもりだったと。」
「認めへん!ただ待てやって・・・なぁ、お前はMZ団で満足してるんか?」
「ええ、満足してますよ。もう抜けますけど。」
「本当か?お前は本当にそれでええんか?このままだとお前無職の活動家で人生終わる事になるで?」
「構いませんよ。そもそも俺は暴走メガ進化に苦しんでいるポケモンを助ける為に頑張っただけです。もちろんタワーが止まるまで頑張るつもりでしたが、その過程で悪人やハングレが何人死んでもどうでもよかったのも俺の本音です。」
「んなっ!?」
「暴走メガ進化させられるこの街のポケモン達が可哀想だから・・・その為だけに今まで頑張ってきました。でもそれももう終わり、異次元ミアレもやがて閉じる。そうなればあとは知りません。別の地方へ飛んで、理不尽に苦しんでいるポケモン達や人間を助け続けます。それが俺の人生・・理不尽を潰して周るだけの空虚な人生です。」
キョウヤの思想に触れ、誰もが言葉を失う・・それから少しして声を上げたのはシローだった。
「すいませんキョウヤさん。結局のところ、カラスバさんのどこが悪かったんでしょうか?」
「ああ、そうですね。彼のやった事を一から解説してどこが悪いのか指摘するとしましょうか。」
まるで学級裁判で最後を締めくくるかの如く、ツラツラとカラスバの行いを語り始めた。
「カラスバ・・表向きの彼はミアレを良くする為に慈善活動を頑張る何でも屋。しかし裏の顔は自分と同じハングレ共を救う為に、毎日を頑張って生きているカタギの人間に法外な利子を吹っ掛ける闇金業者。そんな彼には一人のビジネスパートナーがいた。その名はマスカット、クエーサー社の社長秘書だ。そんな彼から俺とタウニーの二人が飛び級した事を知ったカラスバは、俺を即戦力として引き抜く事を決意。理由は単純でサビ組の威光の失墜の回復。サビ組のしたっぱ共が軒並み弱く一般人に舐められまくっていたのが原因で、彼の組には一般人に馬鹿にされるレベルの弱い奴しかいないとミアレ中から思われ始めていた。このままでは誰も会社に入ろうなどと思わなくなってしまう事を社長本人も危惧し始めていたんだ。ゆえに急いでサビ組の強さを世に分かりやすく知らしめる必要があった訳だ。その為に俺という人材をMZ団から引き抜こうと考えた策が・・タウニーを罠にハメる事。タウニーの人の良さに付け込んで10万円の借金を背負わせる事だった。」
シロー「それは違法なんですか?」
「10万円貸し借りするところまではまだ合法、問題は利率だよ。地域によって微細な差はあるが10万円借りた際に発生する利率は1年で約20%、これ以上の利率は違法になる。だから今回の場合、10万円借りたタウニーは一年後に最大で12万円返すだけで良かったんだよ。」
カラスバ「・・・せやで。お前の言う通り利率の方は完全な違法や。ついでにこの罠のターゲットはタウニーやない。何も知らないでミアレっちゅう危険地帯にのこのこやって来たお前さんをハメる為の古い策や。まったく・・会社も大きくなってこういった卑怯な事はやらんでよかったんに。お前さんが馬鹿みたいな早さで強くなってくもんやから焦ってもうたわ。一生の不覚やわ!」
会話に割って入り流れを自分のいいように持っていこうとするカラスバ。それを見越してキョウヤも割り込む。
「つまり、タウニーに借金を背負わせたところまでは彼の計画通りだった。ところがここで予想外の事が起きた。それはさっき話しましたけど、そこの馬鹿がサビ組に直接出向いた事。そのせいで彼は昔ながらの方法で俺を脅して従わせるという最悪の方法をとらざるを得なくなった。無論そこから彼はサビ組の印象回復に奔走したが・・正直あれは見ててダサかったですよ。自分の組員を助けた恩人に馬鹿みたいな利率の借金押し付けといて実は良い人でした~なんて・・そもそも良い奴演じたいならタウニーに10万円ポ~ンとあげるべきだったんです。まぁ普段から人助けして見返りに5万くらいポンと渡してくれる依頼人もいるので俺達の記憶には残らないでしょうが・・ああ!だから借金させる方を選んだんですね。人は楽しい事は記憶に残りづらく辛い事ほど記憶に残る。俺の記憶に残りやすくする為に借金させる方を選んだんだ。でもその結果がこれではね。本当ならもっと違った結果を辿ったのでしょうが・・・」
シロー「・・・?本来ならどうなっていたのです?」
「本来なら俺とカラスバが二人で話し合って、俺はカラスバからサビ組の良いところだけを聞かされながら勧誘される予定だったんだと思います。」
カナリィ「はぁ!?じゃあ何!?君がサビ組に一人で行くのは決定事項だったって事!?何でさ!?」
「忘れたのカナリィ?俺とカラスバはランクアップ戦をサビ組内のバトルコートでやったんだよ。それもかなりドラマチックなシチュエーションでさ。」
言われてハッと気づくカナリィ。そう、キョウヤはホテルに戻った後にカラスバからサビ組に一人で来るように呼び出され、そのままランクアップ戦の通知でカラスバと戦う事を運命づけられた。しかしそれは全て作為的なものであったと状況証拠が言っているのである。
「それらを踏まえて予想すると・・・タウニーが借金して数日後、俺のところにサビ組からタウニーの借金について電話が掛かってくる。当然普通ならただの詐欺電話だと相手にしないか、もしくは警察に連絡する。いきなりサビ組に行くなんて愚行は絶対にしない。そしてその日の夜か次の日の明け方、ランクアップ戦の通知で相手がサビ組のリーダーカラスバだと知らされる。そこで始めて俺はカラスバに安全に会えないかマスカットさんやクエーサー社の人に尋ねる。マスカットさんとカラスバはビジネスパートナーとして繋がってる。『クエーサー社が後ろ盾になるから安全にサビ組の中に入れます。』みたいな事をマスカットさんが言って、俺とカラスバが二人きりになるよう仕向ける展開になる。で、後ろ盾を得た俺は安心してサビ組に一人で向かう。そこで待っていたカラスバがまずはタウニーの借金について話す。当然彼はそんな電話は掛けていないと平気で嘘を付くでしょう。」
シロー「何故カラスバさんはそこで嘘を付くんです?」
「さっきも言いましたけど、こんな詐欺みたいな内容の電話を信じる奴なんて普通はいないんですよ。当然彼もそれは分かっている。だから一番最初にそんな事実は無かったと堂々と言えますし、なんならサビ組の評判を落とそうとする子悪党が電話を掛けたんだ、自分達はそんな利率は設定してないと被害者ぶる事も出来たでしょう。事実、彼らはミアレで一回も警察のお世話になっていないんです。この事実は信頼関係を築く上でとても大きなアドバンテージになる。」
カラスバ「そこまでお見通しかいな。お前さんの言った通りや、その方法使ってお前さんを組に引き入れようとしたんや。なんならタウニーの借金はあの場でチャラにしても良かったんやで。『自分達の組から金借りたせいで詐欺電話の被害に遭わせてしまい申し訳ありませんでした。そのお詫びとして利子はチャラ、10万円も返さなくて構いません。』ってな。」
「その代わりに俺をサビ組に引き抜こうとしつこく付きまとう気だったんでしょう?なに良い人ぶってんですか。」
カラスバ「俺もそこまで馬鹿やあらへん。まずはお友達から始めましょってよく言うやろ?それに倣ってMZ団と協力体制を組んでちょっとずつお前等全員をサビ組の傘下に組み込むつもりやったんや。だから異次元ミアレの件でも積極的にお前等と絡みに行ったやん?」
全員を傘下に組み込む・・それを聞いたタウニーの目はまん丸だった。キョウヤの方は顔を抑えて呆れかえっていた。
「・・呆れた。そんなに上手く事が運ぶと思ったんですか?」
「少なくともそこのデウロとピュールはいける思たで。特にデウロは極度の世間知らずやしな。」
「はははは、それには同意します。彼女のせいでユカリさんにも迷惑かけそうになりましたし。ま、その後の事を考えればもっと迷惑かければよかったと後悔してますよ・・ねぇユカリさん?」
カラスバに言いたい事を言い終わったキョウヤ。今度はユカリにガンを飛ばして臨戦態勢に。このまま二人が口論になる・・と思われたその時。
カラスバ「ちょい待ちお前等。その前に一言謝りたいねん。」
「誰にです?」
「もちろん・・タウニーにや。」
タウニー「え?私ですか?」
「ああ・・・タウニー、すまんかった!」
ゆっくりと地に膝を付いたかと思うと、そのまま地面に勢いよく頭をぶつけて土下座してみせたカラスバ。そんな彼にタウニーは慌てて声を掛ける。
「ちょっと!?土下座までしなくても・・」
「お前を悪者みたいに扱ってホンマにすまんかった!言うても信じてもらえへんかもしれへんけど、コッチがしつこくきいた時にお前は『このお金で動画を作って成功させてるから心配しなくても大丈夫!』って気を遣ってくれたやん。あれ聞いてな・・こんな気を遣える若者に自分何してんやろうなって・・ホンマに!ホンマにすまんかった!!」
なおも土下座を辞めないカラスバ。いつまで経っても頭を下げ続ける彼を見て辛くなったのか・・タウニーは彼の手を取ってゆっくり立ち上がらせた。
「もういいんですカラスバさん。私にも至らぬところがあったのも事実ですし・・それに、私達はもうミアレの為に働く同士みたいな関係なんですから。」
「タウニー・・分かった!借りはこれから少しずつ返していく!それでええんやな!」
「はい!これからもよろしくお願いします!」
二人の間のわだかまりは消え、確かな信頼関係が残った。それを確認したキョウヤは再びユカリにガンを飛ばした。
つづく