人間関係が嫌になったキョウヤがミアレにサヨナラバイバイする話   作:ロクナナエイト

5 / 6
注意!!!
この作品の内容はポケモンZAの二次創作です!
異次元ミアレのネタバレまでがっつり含まれます!!
一部のキャラクター(ジガルデ、カラスバ、ユカリ、デウロ、マスカット)に対するヘイトがとんでもない事になってます。
上記のキャラクターが貶される様を見たくない方は今すぐ
引き返す事を推奨します!!!
それでも構わない方はどうぞ、最後までお楽しみください。


キョウヤがミアレにバイバイ ジガルデ+α編

「さて、本当はAZさんにも色々言いたかったんだけどもう死んでるからな。となると最後はやっぱお前っしょ。」

 

 そう言って見つめた先にいたのは・・・

 

「・・・!?」

「そう、お前だよ・・・ジガルデ。」

 

 まさかのポケモン・・ジガルデだった。

 

グリ「え?ジガルデ・・ですか?」

「何か問題が?」

グリ「いえ、てっきり元フレア団の私達に文句があるものだと。」

「いや無いよ。というよりグリ、貴方この場で唯一個人的な理由でジガルデに怒っていいって・・分かってる?」

グリ「私が個人的にジガルデに怒る?・・・すいません、私としてはミアレを救ってくれたジガルデに感謝こそすれ嫌悪する理由は無いのですが。」

「はぁ~~~・・分かった、じゃあ俺からも優しく注意するに留めておくよ。」

 

 一体キョウヤが何について言っているのか全く分からない一同。全員が見守る中、キョウヤの説教がジガルデに降り注ぐ。

 

「ジガルデ・・グリが気にしてないって言うから優しく言うけどな。何なんお前のあの態度?」

ジガルデ「・・?」

「俺とグリがバトルし終わったあの時!お前はわざわざ俺達の前に現れてグリを切り捨てたよな!お前からすれば自分のパートナーに相応しくないって業務報告の感覚なのかも知れないけどな・・そもそもグリは最初から最後までお前なんか求めてねぇんだよ!

 何ならタウニーだって他の連中だって、みんな一貫して求めたのはフラエッテだ!フラエッテと一緒にミアレを救うつもりだった!それなのに何だお前は!お前の行動は勘違い女のソレと全く同じだ!自分が美人なのを誇ってその辺の男に話しかけてはアンタのここが気に入らないアレが気に入らないと貶して周るクソ女とまんま同じ!こっちはお前にお近づきになりたいなんて一言も言ってないのに勘違いして調子に乗ってさ!

 見ていてすっげぇムカつくんだよ!伝説だか幻だか知らねぇがお前も一匹のポケモンだろうが!だったら偉そうな態度はやめてもっと相手と同じ目線に立って振るまえ!相手の心に寄り添えるようになれや!」

タウニー「ちょちょちょっ!?お、落ち着いてキョウヤ!ジガルデはただのポケモンじゃないし、伝説や幻のポケモンと言われるだけの実力を秘めた立派なポケモンだし!それにジガルデがいなかったらミアレは滅んでただろうし・・少なくとも有能ではあるよ!」

「それは違う!コイツはどっちかと言えば無能の部類だ!あるいは全部計算して自分に信仰が集まるように画策した黒幕の可能性が高い!」

タウニー「は、はい!?な、何回も言うけどそれってどういう意味!?」

 

 まさかのジガルデ黒幕理論!?全員がキョウヤの解説を望んでいた。それと同時にジガルデが何故か落ち着きを失い始めた。

 

「まず最初に、そもそもなんでジガルデはタワーが暴走状態になるまで放っておいたんだ?普通は気づいた段階でどうにか止めようとするだろ?」

タウニー「そんなの、当時は無理だったからに決まってるじゃん。だからこの5年間で鍛えたんでしょ?確かアローラ地方だっけ、アローラでZ技を覚えたってFさんも言って・・たんだっけ?」

「ああ、Fさんはそう言ってた。でもそれだと順番がおかしくなるんだよ。」

タウニー「順番?」

「5年前にタワーの暴走に気づいたジガルデはアローラ地方でZ技を覚えた。でも肝心のZ技はメガ進化しなきゃ使えない。メガ進化するにはジガルデと絆を結んだトレーナーが必要。その候補探しも5年間やったと仮定しても、ミアレに数ヶ月前についたばかりの俺を選んだところからかなり複雑な採用基準があるのは明白。

 そして使ったとしても暴走したタワーの最後の一撃を相殺するのがやっとの威力。タワーそのものを消し去る程の威力は無いし、仮に出来たとしてもミアレは巻き込まれて辺り一帯がさら地になるのは確実。

 大勢の人間やポケモンが死ぬことも避けられないだろうし、それらの仮定をふまえてみると・・正直言ってこの技でタワーの問題を解決出来るとは到底思えないんだよね。」

タウニー「でも結果だけ見れば上手くいったし!むしろ自分に出来る最大限の働きをしたとも言えるはずだよ!」

「そこだよ、そこが一番順番がおかしいんだよ。」

タウニー「んもう!さっきから順番順番って・・私達にも分かるように説明して!」

「じゃあ言うけど本当にタワーの問題を解決したいなら、何でタワーが動き出した事を5年前にAZさんに言わなかった?」

タウニー「だからそれは・・・・あれ?本当だ・・何で?」

「AZさんは3000年前から生きている太古の人間。ジガルデとの意思疎通なんてお手の物だろ。なのにジガルデはAZさんに相談せずに一人で行動した。普通ならタワーを創った張本人にタワーの停止方法を聞くのが一番早いだろう?

 なのにやらなかった。仮にAZさんに頼りたくないんだとしても、他の大勢いるミアレ住民の誰かに伝えればいいだけの話じゃん?『タワーが暴走して危ないぞ~』って、シャツやズボンに噛みついてタワーの前まで引っ張っていけば伝わるでしょ。・・なんでその順番を抜かしたのさ、ジガルデ?」

 

 ジガルデは何も答えない。目線も合わせない。

 

「言いたくないなら代わりに言ってやるよ。お前は自分が活躍したいが為にわざと教えなかったんだ!」

 

 その言葉にピクリとだがジガルデの耳が反応した。

 

「『AZがすぐにタワーの異変に気付いてしまったら自分の活躍のチャンスがなくなる。』そう思ったからAZさんやミアレ住民に言わなかったんだろ。実際クエーサー社の協力も合って2年ちょっとで最強のメガ進化使いを誕生させたんだから、それを2年前じゃなく5年前からやっていればタワーを暴走させずに安全に解体する事が出来たはずだ。

 それとも何か、俺達が知らないだけで5年前から頑張ってもどうにもならない別の要因があったのか?もしそうならワンッ!って一声鳴いてみろ。俺のこの考えが間違ってると異議を唱えろ。」

 

 しかしジガルデは鳴かない。ただただソワソワして地面を引っかいたりしっぽをブンブン振ったりしている。

 それが意味する事はつまり、ジガルデは自分が活躍したいが為にタワーの件をAZさんに知らせなかったのだ。そんなジガルデを庇ったのはタウニーだった。

 

タウニー「で、でもジガルデは生態系を司るって言われてるポケモンだよ!きっと何か考えが・・」

「じゃあ今から言う質問に答えてくれよ。何でジガルデは3000年前の最終兵器起動を止めなかったんだよ。」

タウニー「え?3000年前?」

「AZさんが言ってたろ。3000年前に兵器を起動して大勢のポケモンの命を奪って最初にフラエッテに命を与えた。次に辺り一帯のポケモンや人間を多量虐殺する事で戦争を終わらせた。

 AZさんのやった罪に対して今ごちゃごちゃ言う気はないよ。でもジガルデ、お前はこの時大量虐殺を止めなかったよな・・なんでだよ?比べたくないけど、今回のタワーの暴走でミアレが無くなる事よりも大量虐殺の方が止めなきゃヤベェだろ。何でそっちは止めなかったんだよ?」

タウニー「きっと感知できなかったんじゃ・・」

「それはない、1回目で大勢のポケモンを殺してフラエッテを蘇生させた時に装置を使ってるんだ。現代でタワーの暴走をAZさんでも2年前に感知するのがやっとだったのに、5年前に感知していたジガルデが知らなかった訳がない。

 さぁ答えろジガルデ!何で3000年前の虐殺を止めなかった!当時メガ進化できなかったお前でも装置の起動ボタンを押そうとしているAZさん一人食い千切るくらい容易に出来ただろ!

 何故大勢の人間やポケモンが殺されるところを黙って見てた!人類に失望したからか!?なら逆に何で今回は介入した!?お前のやっている事は矛盾塗れなんだよ!答えろ!」

 

 ジガルデは変わらず吠えない。それどころか地面に横になって顔を伏せてしまった。そんなジガルデを可哀想に思ったタウニーが庇う。

 

タウニー「きっと・・・そう!まだ生まれて来てなかったんだし!そうだよね、ジガルデ!」

ジガルデ「・・・・・ク~ン。」

タウニー「ほ、ほら!」

「・・・はぁ、分かった。もう昔の事には追求しねぇよ。こっちも証拠がある訳じゃねぇし。」

タウニー「キョウヤ!」

「だからこれで最後だジガルデ。・・・お前はタウニーと、少し似てる。だからタウニーじゃなく俺を選んだんだ。」

タウニー「え?急に何?」

ジガルデ「っ!?」

 

 タウニーとジガルデが似てる、そう言われたジガルデは反射的にキョウヤの顔を見上げた。

 

「俺がミアレに来てすぐの頃。お前は自分のパートナーに相応しい相手を探していて、この時点で候補を絞る段階にきていた。この時に真っ先に外されたのがタウニーだ。」

タウニー「え?私?」

「ああ、この時点でAZの次にフラエッテと仲が良かったのはタウニーだ。メガ進化に必要なのはポケモンとトレーナーの絆・・タワーの暴走まで残り数ヶ月だと分かっていたジガルデは、このままいけば十中八九タウニーがフラエッテをメガ進化させてタワーに突入すると見越していたんだ。

 そしてその予測は現実となった。タウニーは俺との勝負に負けたにも関わらず、『自分がタワーに行ってミアレを救いたい。』と譲らなかった。俺としては嬉しかったけどね。明らかにヤバい雰囲気を漂わせてる建物の中に入って、よく分からない装置を起動させて爆弾解体みたいな作業をやれって言われたら誰だって嫌でしょ?

 でもタウニーは違った。彼女はAZさん直々に指名を受けた英雄候補の筆頭だ。ミアレを救う為に危険に飛び込み、死ぬかもしれない事をやるのが仕事だと半年以上前から刷り込まされてきた彼女は勝負に負けても譲らなかった。

 もちろん彼女の中にも英雄になりたい!っていう欲があったと思うけど、一番の理由はAZさんに指名されたからだろうな。『ミアレを救えるのは君達以外にいない』半年前からそう言われ続け暴走メガ進化ポケモンを命を賭けて倒し続ける事で、自己犠牲の英雄としての精神を植え付けられ問題解決の全責任すらも押し付けられた可哀想な人身御供!それがタウニーだ。」

 

 黙って聞いていたタウニーだったが、この時だけは辛そうな顔をして目を背けた。

 

「そして彼女は失敗した。タワーは巨大な植物に姿を変えて暴れ始めた。英雄は失敗した、なら最後は神に祈るしかない!そうして人々が祈った事でジガルデという神は現れた・・・

 お前はそういう展開に持っていきたかったんだ。だから真っ先にタウニーを候補から外したんだ!人々から信仰を集めるには、人の力だけでもどうにもならないって事をこれでもかと思い知らせる必要があるからな。

 ま、別に誰がやっても失敗したんだとは思うけど、ミアレで一番強いと思われていた人間の失敗、それによって絶望に染まった人間を神たる自分が助ける!まるで主人公みたいな俺カッケー!って展開に持っていきたかったんでしょ?

 だからタウニーは失敗する役だからナシ!って候補から外した、そうでしょ?ついでに言うけど、その後に俺達が必死こいてお前のところまで道を繋いでいったけどさ・・

 ミアレのみんなが頑張る姿見て悦に浸ってたでしょ?『みんながアタシの為にキョウヤを運んできてくれる!アタシ頼られてる~!』って。キモイよそれ。」

 

 ジガルデは答えない。しかし後ろ足がブルブル震えていた。

 

「で、結果はお前の想像通り。タワーの暴走は俺というパワーアップアイテムを得たジガルデ100%の活躍で止まりましたとさ。最後の一撃もメガ進化したジガルデが相殺する事でカッコよく終了。人々にはジガルデ最強って印象が強く残る事になりました!めでたしめでたし・・・

 あのさぁ、何なんこの展開。お前どんだけナルシストなんだよ!自分が活躍したいが為にタワーの暴走を5年前からずっと黙ってたり、別にお前の事なんか求めてないグリを目の前でいらない子扱いしたりさぁ。

 もしこれらの行為をポケモンのジガルデじゃなく普通の凡人がやったんだとしたらマジでキモがられるよ。マジでお前どういう神経してんの?」

 

 と、一通り言いたい事を言い終わったキョウヤ。そしてここまで黙って聞いていたジガルデだったが・・・ついに、

 

ジガルデ「・・・・・グスッ」

タウニー「あ、ジガルデ・・涙が。」

ジガルデ「グスッグスッ・・ク~ン・・」

 

 心が通じ合えた、一緒にいれて嬉しいとまで思えたパートナーから心底嫌われていた事実に涙が止まらなくなってしまった。しかしそんなジガルデを見てキョウヤは更に追い打ちをかける。

 

「はっ!どうせその涙も『人間にここまでボロクソ言われてる自分可哀想!』とか『頑張ったのに何で怒られてるの?意味分かんない!』とか、そういう自分勝手な理由で泣いてんだろ。そこのデウロと同じだよ。

 何ならお前等似た者同士だよ。自分の都合に大勢を巻き込んで、実力が無いのに無理やり他人の世話をする事で存在感アピールして、責められたら泣いて同情集めて・・マジでムカつくわ。

 泣いていいのはお前等の株を上げる為にボロクソ言われたタウニー達だろうが!!お前等がタウニー達の前で泣く資格なんてねぇんだよ!!フンッ!!」

 

 そう言ってキョウヤはすたすたと墓地を後にしようとした。

 

カナリィ「ちょっ!?この状況で自分だけ帰るの!?」

「ああ、ついでにお前等にやろうと思ってたポケモンも全部モミジさんとこにやってくるわ。お前等自分の欲を曝け出しすぎ。これならまだ倫理観無くても仕事熱心なモミジさんの方が安心できるわ。じゃあな。」

 

 今度こそ帰ろうとしたキョウヤだったが、それをカナリィが呼び止める。

 

カナリィ「いやコッチは!?」

「何が?」

カナリィ「コッチの!何も言われてない人達は!?どう思ってんの!?」

「別に・・特に何も?これからも頑張ってね?」

カナリィ「ひっど!もうちょい何かあるでしょ!」

「じゃあ・・カナリィ。」

カナリィ「はい!」

「自分のご両親に感謝しなよ。君が配信者として成功してるのは顔と身体が良いってだけなんだから。」

カナリィ「うわ・・それ言う?」

「事実だろ。世の中にはお前よりトークが上手い人がゴロゴロしてんだ。10年経って『カナリィ?誰それ?』って言われないようにもっと頑張れよ。」

カナリィ「ぶ~、は~い!肝に銘じま~す。」

「それと、お前のリア友のムク!彼女を大事にしろよ。素のお前を知ってそれでも愛してくれるんだから・・彼女の愛は本物だ。絶対泣かせんなよ。」

カナリィ「そんな事アンタに言われなくても分かってるっつ~の!!もういい!変な期待したコッチが馬鹿だった!さっさと街から出てけ!しっし!」

「おう、明日朝一の電車で出てくわ!じゃあな・・」

 

 今度こそスタスタと墓地を出て行ってしまったキョウヤ。あとには気まずい空気だけが残ったのだった。

 それから約1時間後、ホテルで支度を済ませたキョウヤはカバンを持って駅へ向かおうとしていた。外はすっかり月明りが輝く時間帯だ。

 

「さて、明日朝一と言っておいてなんだけど、もうミアレでやる事は無いし・・・よし!もう出発しよう!次はどの地方に行こうかな・・」

 

 ホテルのロビーを一瞥してやり残しが無い事を確認して外へ出る。そしてそのまま駅前まで進んだ彼だったが・・

 

(・・・結局、ミアレも腐った連中の巣窟だった。誰かを利用するだけ利用してポイ捨てする屑共の温床。助け合いの精神とは程遠い。でもま、それが普通なんだよな。むしろ俺みたいに助け合う関係を求める方が異端で・・・)

アンシャ「ま、待って下さい!!」

 

 自分が社会不適合者だという現実に足が遅くなり、子供のアンシャに追いつかれてしまった。ミアレに来る前の彼なら聞こえないフリをして逃げただろうが、一度心を許した相手から不意に呼び止められた事はほとんどなく、思わず止まって振り返ってしまった・・が、足先は駅の方へ向いたままだ。

 

 

つづく

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