片喰は夜に揺れる ~Fate / Berserk Requiem~   作:斑鳩古都

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対バーサーカー編が始まります...
全サーヴァントが狂化スキル持ちという特殊な聖杯戦争なので、「バーサークバーサーカー」という頭の悪い(!?)存在が登場しますが、どうぞお付き合いください...!






第3章 狂戦士襲来
第3章 狂戦士襲来 〜第1節 戦いの後始末〜


 お香の匂いが立ち込めている。

 ここは大角寺だ。友人である真里谷健吾とお別れを済ませるため、俺は親族のみで行われるお葬式に、親父さんのご厚意によって参加を許されていた。その会場の片隅で俺はある男と隣り合わせで座っていた。

 その男が静かに口を開く。

「今この場において、俺たちの会話は、他の人には聞こえないようになっている。流石に、声を荒げたり殴りかかってこられると困っちゃうけども、話す分には好きにしてくれて構わないよ」

 俺と同じく、伊蔵城北高校の制服に身を包んだその姿。真里谷健吾に二年間もの間成り代わっていた裏切り者。アーチャーのマスターだった。

「じゃあ一つ目。お前、どの面下げてここに来てる?」

「そりゃあ、長いこと”居場所”を借りてたからね。線香の一つも上げないといけないなぁ、と思っているだけだよ。昨日は結局お通夜に間に合わなかったし」

 頭に血が上る。今にも殴り掛かりそうになるも、俺は自制した。

「二つ目。これからお前を何て呼べば良い?」

「どうぞご自由に。前みたいに健吾って呼んでくれたっていいんだよ」

「オッケー今からお前の名前は”クソ野郎”な」

「おやおや」

 そんなクソ野郎は何がおかしいのかニヤニヤ笑っている。おかしいな、精一杯の敵意を込めて呼んだはずなんだが。まぁ、良いだろう。

「三つ目。小夜子は、これからどうなるんだ」

 俺は痛々しい姿になってしまった小夜子を思い出す。

「彼女は、完全に石と合一している。体内の臓器や何やら全てが聖晶石を取り込んでしまっていて、もはや人間ではない別の生き物に変えられてしまった。流石に手遅れだ、もう人間には戻れない。セイバーのマスターが今日の所は面倒を見ているとのことだから、多分大丈夫だと思う。恐らく生命維持が出来るように、体内の魔力を調整しているのだろう。むしろ、君が彼女をどうしたいかだよ守尭くん」

「どうしたいか、っていうのはどういうことだ」

「彼女は、もう普通の人間として生きることは出来ない。それは生物的にも、社会的にも。彼女は未だ行方不明という扱いになっている。そして、操られていたとは言っても、実の親を殺害してしまっている。何もかも元通りという訳にはいかないさ」

 確かに。小夜子が一命を取り留めているとしても、それは人ではない、別の生命としてだ。彼女は家族を失い、帰る場所も無い。近くに親戚が住んでるという話も聞いたことも無い。もし居たとしても、魔術や聖杯戦争について理解のある人じゃないと難しい。

 そうなると、小夜子が頼れる人と言えば......。

「俺、しかいないってことか」

「そゆこと。まぁ、大切にしてあげなよ」

 そう言って、偽健吾は微笑みを浮かべ続けている。

「なぁ、クソ野郎」

「何だい、友人」

「............お前、小夜子のこと、」

「俺は、何も知らないよ。何か直接言われたわけでもないし、真里谷健吾と名乗っていた男は、その想いに気が付いてもない。............そういうことにしておこうよ」

 何故だ。こいつは小夜子の好意を知っていながら、小夜子の面倒を俺に託すというのか。

「それは小夜子が好きではない、という事か?」

「いや、彼女は良い子だよ。俺には勿体ないぐらい素敵な女性だ。だからこそ、”俺には勿体ないから”じゃ、答えにならないかな?」

 勿体ない。つまり、不釣り合い、だと言いたいのか。そしてその言葉には、自分自身を卑下するニュアンスが含まれている。適切な表現が見当たらないが、身を引くと言っているのだと思う。何様だ、お前。

「俺は、お前にムカついてる」

「あぁ、それはちゃんと伝わってるから安心して」

「どうしてこんなことをするのか、訳を知りたい。確かにお前は俺たちを騙し続けていた。俺たちに負い目があるのかも知れない。でもそれとこれとは別の話じゃないか。ちゃんと正体やその目的を教えてくれよ。何もかも明らかにして、その後で俺や小夜子と向き合えばそれで良いじゃないか」

「それは無理な相談だな。俺は君たちと慣れ合うつもりは無いんだよ」

「............お前に期待した俺が馬鹿だった」

「へぇ、期待してくれてたの? 嬉しいね」

 あぁ、もう我慢の限界だ。あまりの怒りに手が出てしまいそうだ。

『おい、守尭。この場で荒事は......』

 くないが、俺に念話で話しかけてくれる。緊急時に備えて霊体化した状態で俺を見守ってくれているのだ。あぁ、分かってるよ、くない。健吾の仏前で争いごとなんて御免だ。

「............最後に聞かせてくれ」

「何だい」

 そうして俺は、となりのクソ野郎に眼も合わせることなく、昨晩のことについて触れた。

「どうして、俺たちを見逃した?」

 俺は、昨晩の顛末を思い出す。あの時、俺達はこいつに命を救われたのだ。

 

 

 ★

 

 

 ライダーとの戦いを終えた俺たちへの奇襲。それは、アサシンの計画的な犯行だった。”気配遮断”のクラススキルを使い、身を潜め、俺たちが油断するその瞬間まで辛抱強く待ち続けていたのだ。

 そうして、アサシンによって俺たちが絶体絶命のピンチに陥った時に颯爽と現れたのが、アーチャーとそのマスターだった。

「――――オラァ!」

 アーチャーと呼ばれた男は、手にした日本刀の一振りで、アサシンごと付近の地面をえぐり取って吹き飛ばした。まるで削岩機の様な異常な力だ。

 アサシンは体勢を立て直し、華麗に着地する。アーチャーの出現は予想外だったのだろう。忍び装束で表情は隠されていたが、その様子からは焦りが窺えた。

 俺はアーチャー、と呼ばれた男の姿を初めて見て、驚く。

 アロハシャツに海水パンツ。足にはビーチサンダルで、顔にはシュノーケリング用の水中ゴーグルを身に着けた、金髪長身体躯の男。どう考えてもサーヴァントなんかに見えるわけがない。しかし、季節外れの恰好ながらも、その立ち姿と振る舞いは百戦錬磨の戦士に相違なかった。

「おう小僧。アーチャーだ、よろしくな」

 そう言ってアーチャーは俺へ手を差し出す。あぁ、どうも、と反射的にその手を握ってしまった。

「あ、すまねぇマスター。ランサーも一緒に始末って言ってたよな。悪い悪い、今から倒す相手だってのに握手しちまった。ほら俺の心って、関東平野の如く広くて慈悲深いから」

「いや、構わないよアーチャー。順番的にアサシンが先なのは変わらない」

 聞き覚えのある声。そこには、真里谷健吾に成り代わっていたあの男が立っていた。

「お前......」

「どの面下げて、ってかい守尭くん。ランサーが召喚した夜から数えてだから、二日振りぐらいかな? まぁ、色々あるとは思うんだけど、その話は後にしないかい?」

 そうして、偽健吾は指で標的を指し示す。その先には槍を構えたアサシンが居る。

「アーチャー、令呪要る?」

「いや、別にいらねぇよ。俺の魔力はビンビンだからな」

「じゃあ、そのままやっちゃって? ――――重ねて告げる。アーチャーよ、宝具を使いアサシンを倒せ」

「応」

 そう言って、アーチャーは手にした太刀の切っ先を、アサシンに向ける。

「なぁ、アサシンよ。お前は強い。めちゃくちゃ強い。槍を取らせれば、戦国の世で、天下十指に入るぐらいには強い。そんで、お前は腕が立つだけじゃなくて頭も良い。俺の真名を見抜いていたり、それを匂わせることで俺を動揺させるといった駆け引きにも長じている。だが、相手の正体を知っているのはお前だけじゃねぇぞ?」

「まさか、拙者の正体に気が付いたでござるか?」

「当たり前だろ、この俺を舐めるなよコラ」

 そう言ってアーチャーは、声を張る。

「常陸国の国主であり、正統なる甲斐源氏の末裔。奥州一統を掲げた鬼神とは、この俺のこと」

 そうして、声高々に名乗りを上げた。

「我が名は、――――佐竹義重(さたけよししげ)」

 

 

 ★

 

 

「お、鬼義重、だと......」

 くないが、呟く。

「左様よ、鬼若子――――いや、素敵なお嬢さん」

 アーチャー・佐竹義重は、くないにウインクしながら答えた。しかもピースサイン付きだ。え、なに、こいつくないを口説いてるの?

 恐る恐るくないを見ると、変質者を見るようなジト目でアーチャーを睨んでいた。良くやった! 変態アロハシャツ野郎なんかになびくんじゃねぇぞ!

 アーチャー・佐竹義重は、あら残念とばかりに視線をアサシンに向き直す。

「よぉ、アサシン。俺、お前とどっかで会ってたみたいだな。アレか? 小田原征伐の時か?」

「よく、ご存じで」

「まぁ、あの時は関東やら東北やら東の大名家が太閤殿下の元に集まったもんなぁ。そんで、知ってるとは思うけど、俺は徳川殿とは仲良くさせてもらってたわけよ。流石にその配下の一人一人までは、すぐには思い出せなかったけどな」

「......ということは、拙者のことを思い出されたのですかな?」

 アサシンは焦りを隠せない。

「あぁ、そうだとも。――――鬼の半蔵クンよ」

 アーチャーの言葉に、ビクリとアサシンは反応した。

「やーっぱりな! おまえ、半蔵だろ?」

「............如何にも」

 そうしてアサシンは槍を構える。

「我が名は、服部正成(はっとりまさなり)。服部半蔵の名で知られる――――伊賀の忍びでござるよ」

「あぁみんな、それ間違いだから騙されるなよ~」

 アーチャーはアサシンに被せるように、否定した。

「お前の名前は服部正成。通称”鬼の半蔵”で知られる猛将よ。東京には半蔵門っていう地名があるよな。それはお前の屋敷が近くにあったからっていうことから名付けられている。まぁ、それぐらいお前は徳川殿に信頼されていたわけだ」

 アーチャーは流れる様に説明を続ける。

「あと、何といっても服部半蔵というネームバリューな。後世では徳川家康に仕えた伊賀の忍者、とされている。今より少し時代は遡るが、童向けの”あにめーしょん”なる大衆娯楽にも登場しているようだな。とにかく、ハットリとか半蔵って言葉は忍者との結びつきが非常に強い。だが、それは創作物から生み出された誤ったイメージだ」

 アーチャーはキッパリと告げた。

「確かにお前は伊賀出身で、配下に忍びを従えていたかも知れねぇ。お前の父である服部保長(はっとりやすなが)は忍びの出であったとされている。だが、お前自身はただ槍が強いだけの、普通の三河武士に過ぎない」

 アーチャーは、手にした刀を地面に突き刺す。そうして、どっかと腰を地面に降ろし、胡坐を組んだ。

「おかしいと思ったんだよ。単なるアサシンが令呪の力を使ったからって、俺とタイマンで張り合える戦闘力を持つか? そりゃあそうだ。お前はアサシンというよりもランサーとして召喚されるべき英霊なんだよ。それが何かの間違いでアサシンとして召喚されてしまった、ただそれだけのことよ」

 アサシンは黙って聞いている。

「まとめると、鬼の名を冠しつつも、抜群の槍の名手であり、しかもアサシンとして召喚されてもおかしくない人物。そんなもの、鬼の半蔵しかいないだろってな」

 アーチャーは笑みを浮かべたまま、語りを止めない。

「だからだろ? そんなワザとらしく”忍者”って恰好をしているのは。後世の人は”服部半蔵”としてのイメージをお前に抱いている。でも、お前は忍術も何も出来ない、単なる槍兵に過ぎない。そりゃあ恰好だけでも忍者に憧れちゃうよな」

「だったら、どうするでござる? 拙者にはマスターから与えられた令呪三画分の魔力を持っているでござるよ。言ってしまえば、宝具三発分ぐらいは放てるだけの魔力が――――」

「はぁ? アサシン風情が、この俺に宝具で勝つつもり? 馬鹿言うんじゃねぇよ。槍一本で何が出来るってんだ」

 風が、止まった。今日何度も感じた心の奥底がザワつく感じ。宝具の気配だ。

「鉄砲水って聞いたことあるかい? さっきまで何事もない小川のせせらぎが聞こえていたのに、気が付けば一瞬にして濁流にのみ込まれてしまう。まさに戦場(いくさば)における種子島がもたらす効果そのものだ。鉄砲。うん、まさにその表現に相応しいと思わないか?」

 突如として、霧が辺り一体に立ち込め始める。アーチャーの語りは止まらない。

「日本には多くの大河川があるよな。知ってるとは思うが、日本人は古くからでっけぇ河のことを色んな呼び名で呼んで親しんでいる」

 陸上競技場全域を全て霧が覆った。何か、地響きのような音が聞こえる。

「九州の筑後川は”筑紫二郎”。四国の吉野川は”四国三郎”。山陰山陽の江の川は”中国太郎”ってな。まるで人の様に例えるのさ。そして――――関東最大の河川・利根川は、”坂東太郎”と呼ばれている」

 聞こえる地響きとは、大勢の人が動く音に他ならない。鎧や具足の音がカチカチと無数に鳴っている。しかも、俺たちを取り囲むように。

「なぁ、俺は生前何と呼ばれていたか、知ってるかい?」

 人影たちはアサシンを目標に定めたらしい。パチパチパチパチパチ、と金具の音が連続で鳴り響く。

 その数、数十や数百なんてものではない。数千にも及ぶのではないか。

「守尭。これは、火蓋を開ける音だ」

 くないが耳元で囁く。火蓋? つまり、火縄銃か。そのままくないは、俺に小声で語りかける。

「聞いたことがある。北関東から南奥羽にかけて広大な領土を有していた佐竹氏は、豊かな金山を多数保有していた。その豊富な資金力を元に、関東随一の鉄砲隊を組織していたと。一説によると、北条氏との戦である”沼尻の戦い”において、佐竹義重は総勢『八千丁の鉄砲隊』で敵に立ち向かった、と」

「は、八千!?」

「聖杯によって与えられた知識によると、所説あるみたいだがな。少なくとも、私は生前そのような報告を受けていた。また、日本史上最も有名な火縄銃を使用した戦は”長篠・設楽が原の戦い”とされているが、信長公は三千丁の種子島を導入したという。その倍以上の戦力を持つとなると――――鬼義重、相当に危険だ」

 この聖杯戦争では鬼であるか否かが重要だ、とセイバーが言っていた。鬼の名を持つものは、例え織田信長や宮本武蔵であっても敵わない、と。

 鬼の名を冠し、八千丁の銃を従える。それは、このアーチャーが率いる鉄砲隊は、この伊蔵の地において間違いなく『日本一の鉄砲隊』に他ならないということ。

 と、霧の向こうからアーチャーの声がした。

「解説ありがとよ、素敵なお嬢さん。そうさ、今からお見せするのは、我が佐竹氏ご自慢の、関東随一の鉄砲隊よ」

 火蓋の金具の音が、ピタッと止んだ。全ての砲門の射撃の用意が整ったのだ。微かに、火縄がチリチリと燃える匂いがする。

 アサシンは周りを見回す。だが、逃げ場など在りはしない。

「さぁて、この宝具の名前なんだが、俺の二つ名を付けさせてもらった。佐竹家は坂東武者でね。由緒ある源氏の一族たる佐竹家当主に、こんなにピッタリな二つ名はねぇだろうがよ、なぁ」

 霧の向こうに、蛍の様に光る灯りが見える。それらは全て、火縄の灯りだった。

「――――宝具、展開」

 轟、と風が巻き起こった。周囲を埋め尽くしていた霧が、突如巻き起こった暴風によって晴れていく。

「遠からん者は音にも聞け、近くば寄って目にも見よ。利根の河川が如き、暴れ狂う銃弾の濁流を、その身をもって味わうが良い」

 そこに現れたのは、佐竹家・鉄砲足軽、総勢八千。その全ての銃口は、アサシンへと向けられていた。

 

 

「――――宝具・坂東太郎(ばんどうたろう)」

 

 

 一斉射撃。地が割れんばかりの轟音が、アサシンを襲う。

 連射に次ぐ連射。そう、サーヴァントとして現界した今、火縄銃の連射不可能という制限は取り払われている。魔力が続く限り、銃弾は放たれ続けるのだ。

 どれだけの時が経っただろうか。硝煙が晴れた頃には、サーヴァントの退去を知らせる金色の光の粒子が、空へと立ち上って行った後だった。

 アサシンは何もすることが出来ず、ただ蹂躙され、負けたのだった。

 

 

 ★

 

 

 健吾は、いや、偽健吾は俺の問いに黙ったままだった。

「重ねて聞く、何で俺たちを見逃した?」

 その後、アサシンを撃破した後、偽健吾とアーチャーはその場を去ったのだった。俺へ『真里谷健吾の葬式で会おう』とだけ言葉を残して。

 そして、未だ意識を取り戻さない小夜子を成田先生に預けたまま、単身大角寺へやってきたのだった。そこで、周りを幻術にかけ、葬儀へ潜り込んでいたこの男に出会ったというわけである。

 俺の再三の問いに、ようやくこのクソ野郎は口を開いた。

「............守尭くんに提案がある」

「おい、お前話聞いてんのか? 提案聞いてんじゃないんだよ。俺の質問に答えろって」

「まぁ、聞けよ」

 偽健吾は真面目な顔つきで俺を見た。今日、初めてこいつと眼を合わせた。久々過ぎて動揺してしまう。いや、乱されてどうする俺。

 そんな俺に構うことなく、偽健吾は話を続ける。

「確かに、鬼・聖杯戦争において俺たちは殺し合う仲だ。だから、あの時ランサー諸共倒してしまっても良かった。だが、俺の本当の目的は別のサーヴァントだ」

 それは、もしかすると。

「千葉小夜子を操り、この聖杯戦争を牛耳ろうとしている存在が居る。俺はそいつを倒すために、この伊蔵の地にやってきた。どうだ、協力出来ないか?」

「............それは共闘の内容次第だ」

 小夜子の名前を出されると弱い。コイツのことは信用ならないが、小夜子をあんな目に合わせた奴を許せないのは俺も同じだった。だから、少し話を聞いてもいいのではないかと思えた。

「おっけー。じゃあ、まずは俺の誠意を見せることにしよう。俺が知り得る敵の正体を今から教える。どうせなら、あのセイバーのマスターにも伝えてくれ」

「成田先生にも?」

「あぁ、この作戦は、セイバー、アーチャー、ランサーの三騎士が組まないと意味が無い。それぐらい、敵は強すぎる」

 強大な敵。俺は、固有結界の中で出会った声の主を思い出す。偽健吾が言っているのは、奴の事だろう。

「その敵の正体は?」

「魔術師だよ。この鬼・聖杯戦争の参加者にして、この地に現れた聖杯を利用しようと企む黒幕ってやつだ。恐らく、このイカれた殺し合いを仕組んでいるのは奴だ」

 偽健吾は、より一層険しい顔つきになった。

「守尭くん。察しがついてると思うけど、この戦いには鬼が関係している。しかも狂化というスキルが鍵になっている。つまり、この鬼・聖杯戦争において最も危険視すべきサーヴァントのクラスは」

「狂戦士。バーサーカー、ってことか」

 ご明察、と偽健吾は言う。

「黒幕はバーサーカーのマスターだ。そして、この戦いの性質上、この地に現れるバーサーカーは、恐らく誰よりも強い。狂化に狂化が加わるわけだから、圧倒的なまでのクラスの恩恵を得るだろう。そして――――俺はその英霊の真名を知っている」

「おい、一体何者なんだ。その、バーサーカーの真名は............?」

 そうして、偽健吾は口を開く。敵の名を、その口にした。

 

 

「――――バーサーカー・森長可(もりながよし)。通称、鬼武蔵さ」

 

 

 ★

 

 

真名解放[NEW!!]

サーヴァント・バーサークアーチャー

 

真名:佐竹義重(さたけよししげ)

通称:鬼義重

宝具[NEW!!]:坂東太郎

※最大八千丁の鉄砲隊を召喚し、一斉射撃を行う対軍宝具。

※弾数に制限はなく、魔力の続く限り連射可能。

※オーバーチャージにより無敵貫通効果を得る。

 

 

 

真名解放[NEW!!]

サーヴァント・バーサークアサシン

 

真名:服部正成(はっとりまさなり)

通称:鬼の半蔵

宝具:???

※この情報は不完全です

※引き続きストーリーを進めることで明らかになります

 

 

 

真名解放(仮)[NEW!!]

サーヴァント・バーサークバーサーカー

 

真名:森長可?

通称:鬼武蔵

宝具:???

※この情報は不完全です

※引き続きストーリーを進めることで明らかになります

 

 

 

 

通知[NEW!!]:トロフィーが記録されました

「バーサークアサシン 服部正成 敗北により脱落」

 

 

 

 

第3章 第1節 了

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