デュエル・マスターズDD 〜Dream creatures & Dragon girls〜   作:特撮恐竜

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今回もオリジナル回です。
日常回についてはデュエマを入れられそうな回だけデュエマ描写を入れて書く予定でいます。そうでない回に関しましてはツルギがデュエマする事なくアーシュ達だけで解決したと思って頂いて構いません。

今回はこの作品の世界観のアビス使いが出ます。勿論斬札ウィンではありません。


目撃‼︎ハイパーモード(前編)

その日、桜龍高校にとんでもないクリーチャーが出現した。地獄の番犬ケルベロスを思わせる3つ首の犬のような姿に加え、背中に悪魔を連想させる翼を持つクリーチャーが現れたのだ。そのクリーチャーを見てツルギは思わず顔を顰めた。

 

「嘘だろ、バウワウジャだと・・・。」

『クソ、アビスロイヤルが出てきやがったか・・・。』

『バウウウ・・・。』

 

『アビスロイヤル』とはデュエマの現主人公斬札ウィンが使用する闇文明の種族であり、太古のクリーチャーワールドを支配していたと伝えられている極めて危険な種族である。目の前にいるクリーチャー『深淵の三咆哮 バウワウジャ』を相手にドラゴン娘化したアーシュ達は苦戦を強いられている。

 

「このクリーチャー、強いです・・・。」

「ねえ、ツルっち真のデュエルで何とか出来ない⁉︎」

「ウチらだけじゃ勝てる気せえへんわ。」

「ああ‼︎行くぜ」

 

ツルギは隣にいた相棒に呼びかける。しかし、ドギラゴンの方はかなり罰が悪そうな表情で口を開く。

 

『・・・悪い。言い忘れてた・・。真のデュエルで戦えるのは人間と会話などで意思疎通がとれる連中だけだ・・・。アイツの場合、獣みたいな奴だから・・・。」

「は⁉︎まさか真のデュエルが出来ねえっていうのか⁉︎それじゃ打つ手がねえじゃねえか‼︎」

『いや、俺が本当の姿になればアレくらいはなんて事ねえ。だけどどうする?俺が本当の姿を見せればかなり目立つ上に戦いの余波で周りを巻き込みかねないぜ。』

 

ドギラゴンの言葉に思わずツルギは頭を悩ませる。そして数秒程考えた末に考えた答えを出す。

 

「ある程度力を手加減出来ねえか?アーシュ達のお陰で全く弱ってない訳じゃないからある程度力をセーブしても倒せない訳じゃねえだろ?すぐに決着付けりゃ目撃されるリスクもねえだろ。」

『確かにアイツらのお陰でバウワウジャも体力を消耗してるみてえだし、短時間でケリつけりゃ何とかなるか。3人とも離れてな‼︎』

「えっ、何⁉︎」

「何するつもりですか⁉︎」

『真の姿でコイツをぶった斬る‼︎うおおおおおおおおおおおおお‼︎』

『バ、バウウ・・・。』

「す、凄いパワーを感じる・・・。これがドギラゴンの力なんか⁉︎」

『食らいやがれ‼︎』

 

ドギラゴンが口に咥えた剣に力を込めてバウワウジャを斬ろうとする。その時、何処からともなく闇の光線がバウワウジャに直撃する。光線を受けたバウワウジャはカードになった。その光景にツルギ達も驚く。

 

「何だ今のは⁉︎」

「ええっ⁉︎」

「クリーチャーがカードに⁉︎」

「御免よ。君達にそのクリーチャーを消される訳にはいかないんだ。」

 

ツルギ達は声のした方向を向く。そこにいたのは自分達と同い年くらいの少年とこちらに手を翳す人型のクリーチャーだった。カードになったバウワウジャを回収する少年を見て4人とも、特にツルギが1番驚いた顔になる。

 

「あ、貴方・・・一体誰ですか⁉︎」

「ツルっち、どうしたの⁉︎すっごい驚いた顔してるけど・・・。」

「あ、アボル⁉︎」

「ツルギ⁉︎何で君がここに⁉︎」

「それはこっちの台詞だ‼︎何でお前がバウワウジャを⁉︎どうして本物のクリーチャーの存在を知ってんだよ⁉︎」

「ツルギ、君だって人の事は言えないだろ⁉︎君こそどうしてあのドギラゴンと一緒にいるんだい⁉︎」

「ツルギはん、知り合いなん?」

「前に話したよな?俺には2人の幼馴染がいるって・・・コイツがその内の1人だよ。」

「「「ええっ⁉︎」」」

 

驚きの声を上げるアーシュ達に男子2人がビックリする。しかし、アボルの横にいた存在にも驚く。

 

『ほう、興味深い存在がいるではないか?アボル、その小娘共からクリーチャーの力を感じるぞ。』

「またクリーチャー⁉︎」

「何かツルっちのドギラゴンみたいにマスコットみたいな姿してるね。」

「お、おいアボル‼︎そのクリーチャーってまさか⁉︎」

 

ツルギの目の前にいる存在は現主人公の切札であり相棒のアビスベル=ジャシン帝がデフォルメされたマスコット姿の邪神くんと呼ばれる姿にに似ていた事からまさかと思う。そしてその答えはアボルの口から肯定された。

 

「あ、やはり分かる?アビスベル=ジャシン帝だよ。」

「やっぱり‼︎」

『テメエ、何でここにいやがる⁉︎何が目的だ⁉︎』

「な、なあ‼︎色々と気になる事はあるけど、場所を移さへん⁉︎こんな所で立ち話もアレやろ‼︎」

 

ギャイの言葉で場所を変えた一同は近くの公園に来た。そこでお互いの自己紹介に踏み切る。

 

「それじゃあ改めて、僕はアボル。深淵アボルだ。そしてこっちが僕の相棒アビスベル=ジャシン帝ことジャシン君。宜しくね、3人とも。」

「わ、私流星アーシュです。」

「ボクは真久間メガ。宜しくね、アボぴ。」

「ウチはギャイや。地封院ギャイ。よろしゅうな。」

「よろしくね。早速だけど、君達ドラゴンみたいな姿になってたけどアレって?」

「「「ううっ⁉︎」」」

「あー、実は・・・。」

 

アボルとアーシュ達との自己紹介が終わるとアボルが先程見たアーシュ達の姿に疑問を抱くとクリーチャーの存在を知っているアボルの様子から教えても大丈夫と判断したツルギが全てを答えた。

 

「成る程・・・まさか君達の学校の校長先生がドラゴンだったとは・・・それで君達はドラゴンの力を与えられたのか。」

「うう、絶対に誰にも言わないで下さい・・・。」

「勿論。ツルギの友達の嫌な事なんて出来ないさ。それよりツルギ、君が生徒会に入るなんて思わなかったよ。何だか信じられない気分だな。」

「んー、俺も正直生徒会なんて柄じゃねえって思ってたけど、アーシュ達の話を聞いたらそんな事言ってられねえって思ってよ。」

「入る事にしたんだね。でも君も責任感は強い方だし、生徒会も上手く出来ると思うよ。」

 

アボルがアーシュ達の事情に納得したところでツルギは先程からずっと疑問に思っていた事を訊ねた。

 

「それでアボル・・・何でお前がアビスベル=ジャシン帝と一緒にいるんだ⁉︎。」

「ああ、そこからだね。あれは半年前、世界中で謎の流星群が目撃された日に遡るんだけど・・・。」

 

 

あの日、僕は家の都合で一時的に東京を離れてたんだけどね。暇な時間が出来て外の空気を吸っていた最中に流星群の1つが近くに落ちたのを見たんだ。思わず気になった僕は落ちた辺りの場所に来たんだけど、いざ来てみたらアビスベル=ジャシン帝のカードを見つけてさ。ジャシン帝のカードが落ちてたのは沼地でさ、何でこんな所にデュエマのカードが落ちてたのか気にしていたら、上から突然水が降ってきて、思わず見上げたら、涎を垂らして僕を見ていたクリーチャーに遭遇したんだよ。

 

『そ、『蒼神龍 スペル・グレートブルー』⁉︎』

『昨日に続き、またしても人間がやって来たか・・・昨日の奴は歳を取って不味かったが、貴様は若いから肉も柔らかくて美味そうだな。』

 

僕は一瞬夢だと思ったよ。デュエマのクリーチャーが本当にいるなんて信じられなかったからさ。けど、上から落ちてきた奴の涎で現実だと分かってさ・・・スペル・グレートブルーが口を開けて迫ってきたから思わず逃げたんだけど、奴が起こした水流で近くまで押し戻されてこのままじゃ食べられるって思ったら声が聞こえてきたんだ。

 

『カッカッカッカッ‼︎馬鹿め、逃すものか‼︎』

『そんな・・・。』

『助かりたいか?』

『そんなの決まって・・・え?』

 

どうすればいいか考えていた僕にまた違う声が聞こえてきたんだ。他にもクリーチャーがいるのか見渡したけど、何も無くて僕は更に怖くなったんだ。

 

『もう一度問おう。奴から助かりたいか?』

『も、勿論‼︎』

『ならば余を貴様のデュエマのデッキに入れるのだ‼︎』

 

その声を聞いてもしやと思い、さっき拾ったジャシン帝のカードをデッキに入れたら、スペル・グレートブルーと真のデュエルをする事になってさ・・・その最中に拾ったカードを使ったら本当にジャシン帝が出てきたんだ。

 

 

「とまあそんな訳でスペル・グレートブルーとの真のデュエルにジャシン君と力を合わせて勝ち、認められて僕は今に至る訳。」

「それじゃあ・・・お前は半年前から、あの流星群が降った日から既にジャシン帝とずっと一緒にいたって言うのかよ・・・何でずっと黙ってたんだ⁉︎」

「心配を掛けたく無かったのと・・・何より君を危険に巻き込みたく無かったんだ。御免ね、今まで隠してて。」

「アボル・・・。」

 

ツルギ達はアボルの話を聞いて彼が何故ジャシン帝と共に行動しているのかを完全に理解する。一方でずっと黙ってアボルの話を聞いていたドギラゴンもマスコットみたいな姿のジャシン帝に警戒態勢を見せながら訊ねた。

 

『お前がジャシンと出会った訳は分かった。それでだ、ジャシン・・・何故テメエはアボルと一緒にいやがる?テメエの事だからアボルを利用して何か目論んでいるんじゃねえのか?』

『別に何かを目論んでいるつもりなど無いぞ。貴様も知っているであろう。この世界のデュエリストと呼ばれる人間は我らクリーチャーに更なる力を齎す。加えて此奴は闇の力が人間共の中で極めて強い。余は此奴の闇の力で更に強い力が欲しいだけだ。』

「えっ、そうなのか⁉︎」

『・・・確かに過去にも人間の力を借りて新たな力に目覚めたい奴らはいたらしい。でも、俺は具体的にどうすればいいかまでは知らねえぞ。まさかテメエは知ってるって言うのか⁉︎』

『いや、ずっと深淵の中に封じられていた余も詳しくは知らん。だが、何か方法はある筈だ。新たな力を手に入れ、ゆくゆくはこの世の全てを我らアビスの物に染め上げてやるのだ。』

『テメエ、結局野望を目論んでいるんじゃねえか‼︎テメエはやっぱここでぶった斬る‼︎』

『ほう、貴様のようなトカゲ如きが余に勝てると思っているのか?半年前、余に敵わなかったというのに。』

『は?テメエ、決着も着いてねえというのに決め付けてんじゃねえぞ‼︎あの時、奴の乱入が無けりゃ決着をつけられて俺はテメエに勝てたんだぜ‼︎』

(乱入⁉︎コイツらの戦いに乱入して来た奴がいるのか⁉︎一体誰が⁉︎)

 

ドギラゴンの口から出た乱入者という言葉にツルギは思わず疑問になる。その一方でアーシュ達はクリーチャー2体の口論にオロオロし始めた。

 

「ちょっ、ちょっとツルギ君‼︎」

「ね、ねえ!ドギっち達止めなくていいの⁉︎」

「あのままやとここで戦いを始めかねへんで‼︎」

『何を言う。貴様、防戦一方だったではないか?奴の乱入が無くとも勝敗は決まっていたわ‼︎』

『だったら・・・ここでテメエと決着つけてやらあ‼︎』

「そうだった・・・止めろドギラゴン‼︎」

「そこまでだよ、ジャシン君‼︎」

 

ドギラゴンとジャシン帝の大バトルが勃発しようとするが、お互いの相棒が割って入った事でドギラゴンとジャシン帝は渋々引き下がる。ジャシン帝を背にドギラゴンと向き合ったアボルは真剣な顔で口を開く。

 

「安心してくれ、ツルギ、ドギラゴン。僕がいる限り、ジャシン君に好き勝手な事はさせないから。」

『おい、そいつは闇のクリーチャーの中でも特に危険な奴らで』

「分かった。ジャシン帝とアビスの事を任せるぜ。」

『ツルギ、お前マジで言ってんのか⁉︎』

「アボルは俺の親友だ。アボルが大丈夫だって言うなら俺は信じられる。」

『けどよ‼︎』

「ドギラゴン、まだ会ったばかりのアボルの事は信じられなくてもいい。だったら相棒である俺の言葉を信じてくれ‼︎」

 

ドギラゴンはツルギの言葉を聞いて悩み始める。アビスロイヤルとそれを率いるジャシン帝の恐ろしさとその危険性を充分に知っている身としてここで倒したい気持ちと相棒であるツルギの言葉を信じたいというジレンマに悩まされているのだ。ドギラゴンが自分達の事で悩んでいると悟ったアボルはデッキを取り出し、提案する。

 

「ドギラゴン、君が悩む気持ちも頷ける。そこでだ、僕達とデュエマしないか?」

『何⁉︎』

「僕も久々にツルギとデュエマしたいと思ってたんだ。僕達のデュエルで僕を信用できるか見極めて欲しい。」

 

ドギラゴンは真剣な目で語るアボルの顔を見てツルギの方を向く。ツルギがドギラゴンの視線に気付き頷くと自身の答えを出した。

 

『分かった・・・いいぜ。ツルギ、悪いけど頼む。』

「勿論だ。俺もアボルとデュエマ出来るのを楽しみにしていたからな‼︎アボル、久しぶりにデュエルしようぜ‼︎」

「ああ、けど僕達はお互いにクリーチャーと一緒に戦うデュエリスト・・・ただのデュエルじゃつまらないだろう。だから邪神デュエルで勝負だ‼︎」

「邪神デュエル⁉︎まさか⁉︎」

 

ツルギの頭に斬札ウィンが行う負けた者には辛い罰ゲームが待つ邪神デュエルが連想された。一方で邪神デュエルが何か分からないアーシュ達は疑問を隠せないでいる。

 

「邪神デュエルって何ですか⁉︎」

「何か凄く怖い響きだけど・・・。」

「見れば分かるさ。ジャシン君頼む‼︎」

『良かろう。』

 

ジャシン帝が黒い光を放つと周りが荒廃した荒野で空にタコのような模様がある赤い月が見える異空間に覆われる。それを見たアーシュ達は思わず狼狽えた。

 

「こ、これってまさか⁉︎」

「し、真のデュエルなんじゃ⁉︎」

「安心して。真のデュエルと違って命の危険性はない。敗者にはキツい罰ゲームが待ってるだけだから。」

「殆どアニメでウィンがやってた奴と同じじゃねえか・・・。」

「き、キツい罰ゲームって一体どんな・・・?」

「まあ、命の危険性がないんならええんちゃうか?」

 

いつの間にか設置されてたデュエル台にデッキを置き、シールドゾーンにカードをセットするとシールドが実体化する。その様にアーシュ達がまたしても真のデュエルではないかと疑う。

 

「これ、本当に真のデュエルじゃないんですか⁉︎何か変わらないように見えますけど‼︎」

「大丈夫‼︎流石に親友と命を賭けたデュエルなんて出来ないさ。」

「アーシュ、メガ、ギャイ、3人ともアボルを信じる俺を信じてくれ‼︎」

 

ツルギの真剣な表情にアーシュ達は顔を見合わせ、頷く。ツルギの態度を見て信じる事にした3人はツルギの後ろに立ち、2人のデュエルを見守る事にした。

 

「「邪神デュエル、スタート‼︎」」

 

2人のデュエルが始まった。先攻はアボルが取り、両者共2ターン目から動き出す。

 

「ドローしてマナチャージ‼︎そしてブルーム=プルーフ召喚‼︎登場時能力で山札の上から1枚目を墓地に‼︎ターンエンド‼︎」

「俺のターン‼︎ドローしてマナチャージ‼︎呪文メンデルス・ゾーン‼︎山札の上から2枚捲りドラゴンをタップ状態でマナゾーンに‼︎ターンエンド‼︎」

 

アボルは箒を持つ魔女のようなシルエットのアビスロイヤルを召喚し、ツルギはメンデルス・ゾーンで禁断竜王 Vol-Val-8とメガ・マグマ・ドラゴンをマナに置く。

 

「ツルギ君はいつものようにマナ加速をしましたね。」

「対するアボぴはクリーチャーが1体。クリーチャーがいるアボぴの方が有利なんじゃない?」

「それだけじゃない。ブルーム=プルーフがいれば相手は召喚以外ではクリーチャーを出せないのさ。」

「それって革命チェンジも使えないって事⁉︎」

「ツルギはんが不利になっとるやん‼︎」

「ツルギ君、どうするつもりなんでしょう・・・。」

 

ツルギからデュエマを教わったお陰でルールを理解したアーシュ達が今の状況を分析する中、アボルに3ターン目が訪れた。アボルはマナをチャージすると早速呪文を唱える。

 

「それじゃ僕のターン‼︎呪文『邪侵入(ジャスト・イン・ユー)』‼︎デッキの上から4枚を墓地に送るよ。」

「さっきもそれやってたけど、墓地を増やして何の意味があるの?」

「君達はデュエマは始めたばっかりかな?教えてあげるよ。墓地を利用した戦略をね。」

 

アボルの山札からカードが4枚墓地に行く。そしてアビスベル=ジャシン帝のカードが浮かび上がった。

 

「この呪文はただ墓地を増やすだけじゃない‼︎コスト4以下のアビスを墓地からタダで出せるのさ‼︎」

「嘘やろ‼︎そんなお得な能力があるんか⁉︎」

「出でよ、アビスベル=ジャシン帝‼︎」

『フハハハハハハハハハハハハ‼︎』

 

地面に黒い穴が開くとそこから先程のマスコットがいかつくなったような姿のクリーチャーが現れる。それを見てアーシュ達は思わず身震いした。

 

「あ、あのクリーチャーってまさかさっきの⁉︎」

「ホンマに邪神って感じの姿しとんな。」

「何か・・・凄く怖い。」

「早くも来やがったか。」

 

ジャシン帝は自身の腕を確かめるように動かし、自身の体を見渡す。その様子にアボルは訊ねた。

 

「どうしたの?」

『いや、この姿に戻るのは久々だなと思ってな。どうやらデュエル中にそのカードを使えば余は一時的にだが肉体を得られるらしい。』

「肉体を得られる?どういう意味だ?」

「ああ、こちらの話。何も心配しなくていいよ。ターンエンドだ。」

「ターンを終えるんだな、だったらコストを踏み倒してクリーチャーを出した事で流星のガイアッシュ・カイザーをバトルゾーンに‼︎」

 

アボルが3ターン目を終えると同時に流星のガイアッシュ・カイザーが飛び出す。ツルギが3ターン目を迎え、早くも5マナになるとツルギもクリーチャーの召喚に入った。

 

「切札勝太&カツキング -熱血の物語-を召喚‼︎そして登場時能力で山札から5枚捲り、1枚を手札に‼︎」

 

ツルギが捲った5枚の内、選んだカードは相棒である蒼き団長 ドギラゴン剣のカードだった。

 

「手札に加えたカードが火と自然の複合だったから厄介なブルーム=プルーフを手札に‼︎そしてカツキングでジャシン帝を攻撃‼︎」

「ええ⁉︎」

「相手の方がパワーは上ですよ‼︎正気ですか⁉︎」

『いいだろう、返り討ちにしてくれるわ‼︎』

「いや待って‼︎これは・・・まさか‼︎」

「流石にアボルは分かってるみたいだな‼︎革命チェンジ発動‼︎」

「え⁉︎革命チェンジってまさか⁉︎」

「5マナの火か自然のドラゴンであれば俺の相棒は革命チェンジで登場出来る‼︎早くもお出ましだぜ‼︎行け、蒼き団長 ドギラゴン剣‼︎

「嘘やろ⁉︎まだ3ターン目やで‼︎」

 

カツキングと入れ替わり、赤いマントと蒼き鎧を纏い、大きな剣を咥えたドラゴンがバトルゾーンに降り立つ。それを見たアボルは不敵な笑みを浮かべた。

 

「へえ・・・お互い早くも大将のお出ましって訳か・・・。いいね‼︎それでこそツルギだ‼︎」

『邪神アビスベル‼︎テメエとの決着、ここでつけてやるぜ‼︎』

『ほう、面白い・・・受けて立とうではないか‼︎』

 

両者の相棒であり、切り札でもあるクリーチャーが早くも並び立つ。バトルゾーンに降り立った蒼きドラゴンはアビスロイヤルの王と激しく睨み合った。




この章は生徒会結成編とデーモン・オブ・ハイパームーンを掛け合わせたものです。よって次回はデーモン・オブ・ハイパームーンのカードがガッツリ出て来ます‼︎

キャラ紹介
深淵(しんぶち)アボル
ツルギの幼馴染で中学卒業まで学校もクラスも一緒だった親友。ツルギにとって初めて出来た友達でもあり、1番信頼できる相手。
物腰は柔らかく温厚な性格。文武両道な上、イケメンで小、中学共に同学年の男子で1番女子にモテており、中学の頃は『熱血なヤンチャ系の少しお馬鹿なツルギ派』『クールな王子様系の賢いアボル派』と学内の女子が二極化される程。
実は怒らせると凄く怖い。一度ぶちギレるとツルギ1人では止めるので精一杯になる。
主に闇文明のクリーチャーを好んでおり、今はアビスを気に入っている。ジャシン帝曰く人間にしては闇の力が何故か他よりも強いらしいが原因は不明。
名前の由来はアビスベル=ジャシン帝から
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