デュエル・マスターズDD 〜Dream creatures & Dragon girls〜 作:特撮恐竜
また、私としてはジャガイストの性別は女だと考えました。そしてジャガイストの性別を女とした上で本作独自の性格に設定しました。
それとラストの描写はデュエマアニメでよくあった描写を取り入れました。こういう展開が受け入れられない方は閲覧を控える事を推奨します。
「楽識の夜 フミビロムだと⁉︎」
『そうだ。コイツは我と同じ月軍を率いる夜の四天王の1人、楽しみの四天王フミビロムだ‼︎』
エルボロムが力強く話すと、フミビロムはそっぽを向いて本を開き、読む事に集中する。その様子に思わずエルボロムが疑問を抱いた。
『フミビロム、貴様どういうつもりだ?』
エルボロムが疑問を投げ掛けるとフミビロムは更にそっぽを向いてエルボロムと目を合わせない様にする。その様子を見て何か怒っていると感じたエルボロムは思わず疑問を投げ掛けた。
『フミビロム、まさか貴様怒っているのか⁉︎何故だ⁉︎何に怒って』
『そりゃあ怒りますよ全く‼︎こっちは折角こちらの世界の楽しみの1つであり、文化でもあるビリヤードなるゲームを楽しんでいたというのに・・・貴方が急に呼び出す物ですから全部台無しです‼︎』
『またしてもそんな事して遊んでいたのか貴様はあああああああああああああ‼︎』
「何だ?・・・仲間割れか?」
アボルが今度は内輪揉めする2人のクリーチャーに唖然となる。アボルとのデュエルの最中にも関わらずエルボロムとフミビロムは口論を続けていた。
『貴様は自由すぎる‼︎この人間世界に来た時も、楽しみがどうとか言って何処かに消えて我々に迷惑を掛けたではないか‼︎あの時、貴様のせいでアゲブロムがブチギレて大変だったのだぞ‼︎こんな時くらい力を貸せ‼︎』
『アゲブロムが怒っているのはいつもの事の筈ですし、貴方も私の主義は知っているでしょう⁉︎私は侵略に乗り出す前に侵略する世界の文化を楽しみ、知り尽くすのが主義なんです‼︎先程までビリヤードを楽しんでいて、しかも折角ショットを決めて勝利目前までいく事が事ができたのです‼︎なのにこんな時に呼び出された私の悔しさが貴方に分かりますか⁉︎』
『分かった分かった‼︎このデュエルが終われば貴様は当分は好きに動いて構わん‼︎だから今だけは我に力を貸せ‼︎それに奴を見れば貴様もこのデュエルに楽しみを見出す筈だぞ。』
『何?』
フミビロムがアボルに目を向けるとその4つの目にアボルのバトルゾーンにいるアビスベル=覇=ロードの姿のジャシン帝が写る。その姿を見てフミビロムは興味深そうに口を開いた。
『これはこれは‼︎まさかあのアビスベル=ジャシン帝が人間と手を組むとは思いませんでしたよ‼︎これは驚きです‼︎おっと、自己紹介がまだでしたね。私の名は楽識の夜フミビロム。エルボロムと同じ月軍を率いる夜の四天王の1人。私自身は水文明ですが種族はデーモン・コマンドと少々変わっております。以後お見知り置きを。』
「み、水文明のデーモン・コマンドだと⁉︎」
アボルが驚くのも無理はない。これまでデーモン・コマンドと呼ばれるクリーチャー達は一部を除いて闇文明が殆どだったのだ。しかし、目の前にいる新たな月軍を纏める夜の四天王のカードには水文明のマークがあり、フミビロム自身が確かに水文明のクリーチャーである事を証明していた。
『さて、私の自己紹介も終わったところでデュエルの続きと参りましょう。エルボロム、進めて下さい。』
『ああ、先程のペトローバによる攻撃を続行だ‼︎』
「アビスベル=覇=ロードの効果発動‼︎お前の最初の攻撃はこのアビスベル=覇=ロードに攻撃しなければならないんだ‼︎」
『来るがいい。返り討ちにしてくれるわ‼︎』
バイクに乗ったジャシン帝はペトローバを返り討ちにする態勢を取る。しかし、エルボロムは少しも動揺していなかった。
『残念だったな‼︎潰されるのはジャシン帝の方だ‼︎』
「何⁉︎」
『先程唱えた
『更には私の効果で手札の数だけ味方クリーチャーのパワーが1000上がります。今のペトローバならジャシン帝にも勝てますよ。』
『更にハイパーモードのクリーチャーが攻撃した事でアタック・チャンス発動。『超化秘伝タノシキチシキ』‼︎貴様のコスト6以下のクリーチャーを1体手札に戻させる‼︎邪闘シスを手札に‼︎』
「何だって⁉︎」
ペトローバの体から聖なる光が放たれる。闇を滅する聖なる光を浴びた覇=ロードは体が崩れ落ちる。それと同時に山札から1枚カードがエルボロムの手に渡る。
『我が体が⁉︎おのれええええええ‼︎』
「ジャシン君‼︎」
『そして呪文の効果で1枚ドローし、ターンエンドだ。』
ジャシン帝の体が完全に崩れ落ちるとアボルにターンが回る。切札にして相棒を失ったアボルは態勢を立て直すべく、山札を引いてマナチャージすると出すのを躊躇いながらドラゴンのカードを出した。
「『邪幽 ジャガイスト』を召喚‼︎」
黒い翼に嘲笑っているような印象が強い目元に睫毛が生え、下半身が幽霊のように透明になっており、何股にも分かれた尻尾の先に人間の手が備わった妖しいドラゴンが姿を見せた。ジャガイストはアボルを見ると妖しげな表情で彼に顔を寄せ、その大きな舌でアボルの顔を舐め回した。
『アボルぅ♡久しぶりに私を呼び出してくれたのですねぇ♡嬉しいですわぁ♡私、ずっと貴方に会いたくて会いたくて仕方なかったんですよぉ♡』
「うわあっ⁉︎」
『アボルぅ♡やっぱり貴方って男は相変わらず素敵な顔をしてますねぇ♡凛々しくて爽やかでとっても男前ぇ♡今すぐにでも貴方を食べちゃいたいですわぁ♡』
「止めてくれ気色悪いから‼︎今はデュエル中‼︎真面目に戦って‼︎」
『ああん♡アボルってばいけずですわぁ♡でもそんなところもス♡テ♡キ♡』
「だから止めて‼︎凄く鳥肌が立つよ‼︎もう!馬鹿言ってると君を二度と呼ばないよ‼︎」
『それは困りますわね・・・仕方ありませんわ。今回は引きます・・・。』
「助かった・・・。」
『喜ッ喜ッ喜‼︎随分と愉快な関係だな‼︎喜ばしい物を見せてくれて嬉しいぞ‼︎』
「煩いよ‼︎」
どうやら何らかの理由でジャガイストから色々と危ない感情を向けられているらしい。ジャガイストに擦り寄られ、顔を舐め回されたアボルはタオルを取り出して顔を拭くと気を取り直す。
「ジャガイストの登場時能力発動‼︎手札を2枚捨ててアビス・メクレイド5発動‼︎行け、ア:エヌ:マクア‼︎更にクリーチャーが山札から出た事で更に能力発動‼︎墓地からア:エヌ:マクワのコスト以下のクリーチャーをバトルゾーンに‼︎行け『スパトー:ド:スパトゥー』‼︎」
『さあ、お行きなさいな‼︎アボルの為に‼︎』
『ガアアアアアアアア‼︎』
再び鵺のアビスクリーチャーが山札から飛び出してくる。そしてバトルゾーンの地面が盛り上がるとア:エヌ:マクアに続く様に黒い体で体の中央に単眼を持つ蛸のアビスが飛び出した。
「まずはア:エヌ:マクアでフミビロムを攻撃‼︎」
『ルヴォワをアンタップし、その攻撃を曲げる‼︎』
「防がれたか・・・ならスパトー:ド:スパトゥーで攻撃‼︎その時、革命チェンジで再びアビスベル=覇=ロードを場に‼︎」
『先程の借りを返させて貰うぞ‼︎』
覇=ロードが再びシールドをバイクで突撃し、シールドを叩き割る。それらを手に取り確認した時、エルボロムは歓喜の笑い声を上げた。
『喜喜・・・喜喜喜・・・喜ーッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜‼︎来たぞ、S・トリガー『クリスティ・ゲート』‼︎」
「あれは確か・・・シールドを捲りそれが光のデーモン・コマンドなら場に出せる呪文‼︎でも、それで狙い通りの光のデーモンを出せるとは限らな」
『忘れたのか?先程我はアクア・スーパーエメラルを出して手札のカードをシールドと入れ替えた事を。』
「あっ‼︎」
『シールドに仕込んだカードがいつもS・トリガーとは限らないという事だ‼︎今こそ我が身をバトルゾーンに‼︎』
エルボロムが唱えた呪文の効果でエルボロムの真上に光の扉が現れる。エルボロムはその扉を潜り、バトルゾーンにワープする。
『光喜の夜 エルボロム参上‼︎』
「本人が姿を見せてきたか・・・。」
『我が能力を発動‼︎貴様のクリーチャーを1体行動不能にするぞ‼︎フォック=ザ=ダーティを行動不能に‼︎』
「しまった‼︎」
『う、動けん・・・。』
「仕方ない、ターンエンドだ‼︎そして覇=ロードの効果で2体目のフォック=ザ=ダーティをバトルゾーンに‼︎登場時能力で山札から4枚を表向きにしてクリーチャーを1体手札に‼︎」
アボルのターンが終わるとエルボロムにターンが回る。エルボロムの手札のカードは宙に浮いている。デュエルの相手がクリーチャーの場合、自身がバトルゾーンに出ると手札が宙に浮き、クリーチャー自身の意志で手札を操ってデュエルを続行出来るのだ。
『我がターン。再び熱線と照射の決断を発動‼︎1枚ドローし、手札からコスト4以下のクリーチャーを出す能力を2回だ‼︎』
『何⁉︎』
『行け、『正義の煌めき オーリリア』‼︎そして我が同志『炎怒の夜 アゲブロム』‼︎』
その時、眩い光から一つ目の黒曜石で出来た小型クリーチャーと全身が油塗れで上半身が発達した黒い体のクリーチャーが姿を見せた。
『アドアドアドアドアドレナリイイイイイイイイィィィィィィィン‼︎』
「な、何だ⁉︎」
『奴の名はアゲブロム。私達と同じ夜の四天王の一員にして怒りの感情を司る火文明のデーモンです。』
「今度は火単色のデーモン・コマンド⁉︎」
アボルはこれまで存在していなかった火文明のデーモン・コマンドが現れた事で思わず驚く一方でアゲブロムがエルボロムに振り向く。そして油を撒き散らしながらエルボロムに詰め寄った。
『エルボロム‼︎テメエどういうつもりだ‼︎急に呼び出しておいてこの俺様を呼ぶのにこんなに待たせやがるなんてよ‼︎許せねえぜ‼︎怒ぅん‼︎』
『お、落ち着け落ち着け‼︎』
『落ち着ける訳あるかあああぁぁぁ‼︎こっちは散々待たされてイライラしてやがんだ‼︎さっさと憂さ晴らしさせやがれ‼︎じゃなきゃテメエで憂さ晴らししてやるぜ‼︎怒ぅん‼︎』
『分かった分かった‼︎憂さ晴らししたいならそこのデュエル相手に好きなだけするがいい‼︎それかさっきまで好き勝手にやってたフミビロムでも構わん‼︎』
『私を巻き添えにしないで貰えますか⁉︎』
エルボロムの言葉を聞いたアゲブロムは盛大に舌打ちしてアボルに向く。そして炎と油を撒き散らしながら大声で囃し立てた。
『チッ、仕方ねえ・・・おいジャシン使いの人間の小僧、テメエで憂さ晴らしさせやがれ‼︎』
「憂さ晴らしに付き合うつもりは無いよ‼︎すぐに終わらせてやる‼︎」
『超化獣のアゲブロムを出した事で再び我が能力発動‼︎ジャガイストの動きを封じるぞ‼︎』
「しまった‼︎ブロッカーが‼︎」
『う、動けませんわ⁉︎』
『残ったマナで『緑知銀 フェイウォン』を召喚。更にフェイウォン、アクア・スーパーエメラル、オーリリアをタップしてフミビロムとアゲブロム、そして我のハイパーモードを解放だ‼︎』
『おおっ‼︎私も本気を出せるのですね‼︎』
『怒おおおおおおおおお‼︎俺様の本気を見せてやるぜえええええええ‼︎』
アゲブロムは油だけでなく焔も吹き出し始め、体の色が先程より明るくなる。アゲブロムのせいでバトルゾーンに飛び散った油が炎で引火し、辺り一面が火の海になる。更にその隣では腕が6本に増えており、目も増えて4つ目になっていたフミビロムが青いオーラを放ちながら炎から逃れている。
エルボロムに至っては足が6本となりまるで蜘蛛を思わせるフォルムと化す。更にその顔はまるで不気味な笑顔を浮かべているみたいなものになり、女神像みたいなその姿はまさしく悪魔と言っても過言では無い悍ましい物になっていた。
『喜ーッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜‼︎見よ‼︎これが我が真の姿だ‼︎』
「あれが奴らの本気の姿・・・先程とは比べ物にならない力を感じる・・・。」
『こうなれば奴らはかなり厄介だぞ。』
『フェイウォンをタップした事で1枚ドローし、まず最初に我自身でアビスベル=覇=ロードを攻撃‼︎ジャシン帝よ、貴様の悲鳴を聞かせてみろ‼︎貴様の悲鳴が我が喜びになるのだからな‼︎』
『無礼な口をききおって・・・返り討ちにしてくれるわ‼︎』
アボルのクリーチャー達が全て行動不能になるとバイクに乗ったジャシン帝が自身に向かってくるエルボロムに突進する。しかし、あっさりとバイクを受け止められ、更に口から放つ熱線がジャシン帝を包む。熱線を受けたジャシン帝は粉々に吹き飛んだ。
『おのれ‼︎ぐあおおおお⁉︎』
「ジャシン君‼︎」
『続いてフミビロムでシールドをダブルブレイクだ‼︎』
『参りますよ‼︎』
「更に攻撃時能力で手札が5枚になるまでドローだ。』
「なっ⁉︎手札補充まで‼︎」
フミビロムの能力で手札が5枚になると、フミビロムは本に持つ本から青い光線を放つ。フミビロムが放った光線がシールドを貫通する。アボルは手札に入れて確認するもS・トリガーは無かったらしくそのまま手札に加えた。
「くっ⁉︎」
『アゲブロムでシールドを破壊‼︎更にフミビロムの効果でパワーが上がってパワーは16000のトリプルブレイカーだ‼︎』
『燃えやがれ‼︎』
アゲブロムの放つ炎が一気にアボルのシールドを3枚も粉砕する。熱とシールドの破片がアボルに襲い掛かる。
「ぐうっ⁉︎・・・それになんて熱さだ‼︎」
『更にアゲブロムは2回攻撃が可能‼︎これで貴様にトドメを刺してくれるわ‼︎』
「なっ⁉︎」
『怒うおおおおおお‼︎灰になってジャシン諸共消えやがれえええええええ‼︎』
そのままアゲブロムが炎を放とうとする。アボルはシールドだったカードをチェックするとそのままバトルゾーンに出した。
「S・トリガー発動『ディッシュ=ウォッシュ』‼︎それも2体だ‼︎」
『喜喜ッ⁉︎』
「これでお前の攻撃は通らないよ‼︎」
『仕方ない、ターンエンドだ。』
アボルは自身にターンが来ると邪騎 スベルニルのカードに手を付ける。手札にある革命チェンジの条件を満たしたスベルニルからなら覇=ロード以上の力を持ったジャシン帝の最強の姿を出せば勝てると踏んだからだ。
「このターンで終わらせる‼︎邪騎スベルニルでシールドを攻撃‼︎その時、革命チェンジ発動‼︎全てを闇に染めよ、アビスベル=覇統=ジャシン帝‼︎」
スベルニルが走り出すと同時にジャシン帝がその上に跨る。そして上空に蛸を思わせる鎧のアビス『邪鎧 デ=アムド』が出現する。ジャシン帝にデ=アムドが装着されるとアビスベル=ジャシン帝の最強の姿がバトルゾーンに降り立った。
『フハハハハハハハハ‼︎月軍の悪魔共、見るがいい‼︎伝説の邪神装備を備えた余は無敵‼︎これで貴様らに究極の敗北をくれてやるわ‼︎』
「アビスベル=覇統=ジャシン帝で攻撃‼︎」
アボルが攻撃を宣言した途端、ドスと何かが突き刺さる音が聞こえた。疑問に思ったアボルが振り向こうとした時、アボルの頭に何か液体が流れ落ちる。
「何だ?」
『グ・・・グウウ・・・。』
思わずアボルがそれを拭うと緑色の液体が付着していた。その時、ジャシン帝が苦しむ声が聞こえる。思わずアボルが相棒クリーチャーに振り向くと衝撃の光景が目に見える。何とジャシン帝の腹にカラスの羽のような装飾が柄に付いた1本の黒く禍々しい雰囲気の剣が突き刺さっていた。
今回の最後の描写はキングMAXの勝太VSハイドでも展開されたゲーム外からの思わぬ乱入者の襲撃を受けるシーンのオマージュです。
本作は王道篇のストーリーを参考に書いているのでゲーム外からの思わぬ乱入者によって事態が一変する描写を取り入れるのにあのシーンは丁度ピッタリだと思い、取り入れる事にしました。