デュエル・マスターズDD 〜Dream creatures & Dragon girls〜   作:特撮恐竜

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そろそろカイザー・オブ・ハイパードラゴン編が近付いています。アニメで言えば今は4クールアニメの1クール目の終盤辺りです。


覚醒!(ドリーム)の力(後編)

全ての一件が終わり、アーシュはツルギと一緒に校長室に訪れていた。部活の予算が無事に確定した事を報告しに来たのである。校長室の壁に背もたれを掛けて腕を組みながら校長を睨むツルギをアーシュが抑え、彼女が全てを報告する。

 

「という訳で今年度の部活の予算案は決定しました。」

「うむ、よくやってくれた。流石は儂が選んだ生徒会長じゃ。」

「いえいえ、でも彼女達がドラゴン娘なのは驚きました。」

「何じゃと?ドラゴン娘・・・?」

 

アーシュの言葉に校長が疑問を浮かべる。その様子にてっきり校長室のがアオハル組にドラゴンの力を与えていたと思い込んでいたアーシュは疑問を口にした。

 

「えっ⁉︎校長先生が力を与えたんじゃないんですか⁉︎」

「儂ではない。ドラゴンの力を付与したのはお主ら生徒会だけじゃ。」

「おい、それじゃ∞と蒼斬の話は本当だったのかよ⁉︎」

『しらばっくれてんじゃねえだろうな?』

 

話を聞いていたツルギだけでなくデフォルメされたマスコット形態でドギラゴンも実体化して校長を問い詰める。校長はいつになく真面目な様子で話した。

 

「だからそう言っておる!儂は彼女達には力は付与しておらんわい。」

「嘘だろおい!それじゃ誰がアイツらにドラゴンの力を与えたんだよ・・・。」

 

ツルギは思わず途方に暮れた顔になる。そんな中、校長室に思わぬ来客がやって来て、口を開いた。

 

「他にもいるのかもしれないね。彼女達にドラゴンの力を与えられる位の力を持つ存在が。」

「アボル⁉︎」

 

何と校長室にいたのはアボルだった。ツルギとアーシュは思わずアボルを校長室から出そうとする。

 

「アボル、お前何で校長室に来てんだよ⁉︎」

「アボルさん、他校の生徒なんですからここにいたらマズいですって‼︎」

「生徒会室で待ってろって言ったじゃねえか‼︎」

 

実はフミビロムとの真のデュエルが終わった後、元の桜龍高校に戻ってからアーシュ達は他校生のアボルが先生に見つかったらマズイと思って生徒会室で匿っていた。そして下校時刻になったら先生に見つからないように皆でアボルを匿いながら帰ろうと計画していたのだ。

ツルギとアーシュがアボルを問い詰めるとメガとギャイが息を切らしながら校長室に入ってくる。2人とも全力で走りながらアボルを捜索していたらしく、かなり息切れしてる。

 

「御免、かいちょーにツルっち・・・ボク達アボぴ止めたんだけど・・・。」

「アボルはん、どうしても校長に会いたい言うてな・・・。」

「御免よ。僕もここの校長先生の事が気になっててさ。挨拶だけでもしとこうかなって思って。」

 

アボルは校長に振り向く。校長は他校生であるアボルを見て疑問を浮かべながら優しく告げる。しかし、クリーチャーの存在を知るアボルはすぐに確信を突いた。

 

「君は・・・この学校の生徒ではないな。どうやって入ってきたか知らんが今なら他の先生にバレない抜け道を教えてあげよう。だから早く帰りなさい。」

「ええ、すぐに帰りますよ。貴方に確認したい事を聞いてからね、桜龍高校の校長先生・・・いや、天龍神 アークゼオス。」

「⁉︎・・・お主、何者じゃ?」

「僕は新淵アボル、この栗茶市の近くの街にある押目高校に通うただの人間の高校生ですよ。但し、ツルギ同様に本物のクリーチャーを相棒に迎えた・・・ね。」

 

自身の正体を言い当てられ、警戒する校長の前でアボルはジャシン帝のカードを出してジャシン帝を実体化させる。マスコットみたいな姿でありながらもアボルが出したクリーチャーを見て校長は更に驚きを見せた。

 

「なっ⁉︎アビスベル=ジャシン帝じゃと‼︎」

『ほう、余の事を知っておったか。』

「貴様程の悪名高きクリーチャーを知らぬ馬鹿者はおらんわい。まさか貴様が人間界に来ておったとはのう。」

『それはこちらも同じだ。まさか5龍神の1体が人間界にいるとはな。しかも人間に化けて人間共の学校の中で1番偉い立場の教師になって。』

「貴様、何が目的で人間界にいる?何が狙いじゃ?」

『容易い話だ。この世界の人間どもの力で我らクリーチャーは新たな力を手にする事が出来る。更なる力の為に余はコイツと一緒にいる。それだけだ。』

「その言葉、何処まで本当なのかのう・・・信用出来んわい。」

『ふん、貴様こそ人間の小娘にドラゴンの力を与えて何を目論む?』

「儂はただクリーチャーに対処出来るようにする為に生徒会メンバーをドラゴン娘にしただけじゃ。貴様と一緒にされる筋合いは無いわい。」

 

お互いに一触即発な空気になった2人は挑発し合う。そして両者共に警戒心が強くなり、共に本来の姿を見せようとした矢先、アボルがジャシン帝を止める。

 

「ジャシン君、そこまでだよ‼︎君がアークゼオスと本気で戦ったらこの学校は吹き飛ぶ‼︎」

『そんな事知った事ではないわ。』

「体が戻ってもタコさんウィンナーあげないよ。」

『何⁉︎・・・なら、仕方ない。』

 

アボルの言葉を聞いてジャシン帝は思わず一歩後ろに下がる。タコさんウィンナーに釣られたジャシン帝にアーシュ達ドラゴン娘は唖然となった。

 

「た、タコさんウィンナーで邪神を説得出来るなんて・・・。」

「邪神に捧げる代償が滅茶苦茶安いなホンマ・・・。」

「でもそのお陰で学校が吹っ飛ぶのを防げたから結果オーライだよ。」

「それじゃ、僕は失礼しますね。」

「何か儂に聞きたい事があったのでは無いのかね?」

「ありましたけど、ジャシン君が聞いてくれたので大丈夫です。」

「新淵君じゃったな。1つ忠告しておくぞ。君と一緒にいるクリーチャー、ジャシン帝は闇文明のクリーチャーの中でも極めて危険な存在・・・せいぜい飲み込まれぬように気を付けるんじゃな。」

「言われなくとも・・・それと校長先生、もしツルギと彼女達を利用して何かを目論んでいたら・・・その時は僕も容赦しないので覚えておいて下さいね。」

「無論じゃ。儂はこの世界にも蒼井君達にも危害を加えるつもりはない。それだけは分かってくれ。」

 

アボルが見せた冷たい目に校長も背筋を冷やすといつになく真剣な顔で話す。アボルと校長の話が終わったタイミングでツルギはフミビロムの事を思い出すと、校長に進言する。

 

「それと遂に月軍も姿を見せてきたぜ。」

「何じゃと⁉︎遂にその姿を見せてきおったか・・・月軍に・・・生徒会以外のドラゴン娘・・・これは色々と調べる必要があるかもしれんのう。兎に角ご苦労じゃった。今日はもう大丈夫じゃぞ。」

 

校長の言葉で話はここまでとなり、ツルギ達は校長室を出る。そしてツルギがアボルに話し掛けた。

 

「なあ、アボル。アオハル組に力を与えたのは誰だと思う?」

「確かな事は言えない。けど・・・彼女達の背後に何か強い力を持つクリーチャーがいるのは間違いないと思うよ。」

「一体アイツらの後ろに何がいるってんだ・・・?」

「考えられるとしたら・・・。」

 

アボルの頭の中にアークゼオスの同胞である4体のドラゴンの姿が思い浮かぶ。推測を立てて、ツルギに進言しようとする中、ジャシン帝は後ろを振り向き、何かを見据えている。その様子に思わずアボルが訊ねた。

 

「どうしたの、ジャシン君?」

『入った時から薄々感じてはいたがこの学校、何かいるぞ。』

「え⁉︎」

「何かいるってどういう事⁉︎」

『ドギラゴンよ、貴様も気付いている筈だ。』

 

ツルギは思わずドギラゴンを見る。ツルギに釣られてアーシュ達ドラゴン娘もドギラゴンに目を向けた。ドギラゴンもこれ以上は隠せないと感じたのか観念した様子を見せて口を開いた。

 

『悪い皆・・・ジャシン帝の言う通りだ。ずっと気のせいかと思ってたんだが・・・この学校の何処かから何か強い気配を感じやがる。』

「何やて⁉︎」

「どうして黙ってたんですか⁉︎」

『いや、俺も最初は気のせいかと思ったんだよ。でも、この学校に来る度に何かの気配を感じやがるから気のせいじゃねえって分かって。最初はお前らにも話そうかと思ってたんだが、ドリームの事とか月軍の事とか色々あったからこれ以上不安にさせたくなくて黙ってたんだ。本当にすまねえ・・・。』

「ドギちゃん・・・ボク達の為に黙っててくれてたんだ。」

「それで・・・強い気配って一体何がいるってんだ⁉︎」

『分かんねえ・・・もしかしたらアオハル組をドラゴン娘にした奴と関係あるかもしれねえな。』

 

ドギラゴンは疑問を訊ねてきたツルギの顔から目を背けて話す。ツルギ達は自身の通う校舎に潜む何かの影の存在を知り、思わず廊下の中で校舎の奥を見つめる。ツルギは嫌な予感を感じずにはいられなかった。

 

 

 

 

 

 

丁度その頃、桜龍高校の何処かにアオハル組は集まっていた。何台もの机が無造作に重ねられた部屋にて彼女達の視界の前には黒いオーラに包まれた『何か』がいる。彼女達に囲まれたその影は焦ったように口を開いた。

 

『だから‼︎さっきから言ってるだろ‼︎ワタシはフミビロムとかいう奴に関しては、奴の背後にいる月軍とかいう奴らに関しては一切知らん‼︎』

「・・・本当に貴様が差し向けたクリーチャーじゃないんでしか?」

『だからそう言ってる‼︎消男に関しては確かにワタシが校内にばら撒いたが、あのフミビロムとかいう奴に関しては全く知らん‼︎寧ろ奴らの事はワタシも知りたい位だ‼︎』

 

どうやらアオハル組と何らかの関わりがあるこの『何か』は今日姿を見せたフミビロムについて彼女達から関与を疑われていたらしい。アオハル組から疑いの目を向けられ、問い詰められた『何か』は必死に自分が関与していない事を強調していた。

 

『本当に知らないんだね。』

「ほんなごとに心当たりはなか?」

(・・・妙な連中が動いてるという噂は聞いた事があった。まさか・・・それが奴らか・・・?)

 

『何か』は∞としのぶに問われると、黙り込んでフミビロム達について考え出す。噂で聞いた人間界で活動しているクリーチャー勢力が彼らではないかと推測を立てると、数秒程考えて思い付いた事をアオハル組に指示する。

 

『お前達、月軍を監視しろ。奴らの狙いを探り、その目的を突き止めるのだ。』

「断る。」

『そうそう・・・え⁉︎』

 

『何か』はドーラの答えを聞き、思わず唖然とする。ドーラは何かに向かって強く言い返した。

 

「儂らはうぬに協力してるのは部活動の為じゃ。それ以外で指図される筋合いはない。」

『な、何言ってる⁉︎奴らを放っておけば面倒な事になるぞ‼︎それに何よりドラゴンの力を与えてやっただろ⁉︎奴ら月軍に充分に対抗出来る筈だ‼︎』

 

どうやらドーラ達の目の前にいる黒いオーラに包まれた影こそ彼女達にドラゴンの力を与えた元凶らしい。しかし、ドーラは影の言葉に臆する事なく断言する。

 

「別に欲しいと言った覚えもない。ドラゴンの力など無くとも儂は強い。」

「吾輩もいらん。」

「ジュラ子もですわ。」

『ゲームの邪魔。』

「ウチも。」

『思ってた反応と違う⁉︎けど、奴ら月軍は面倒な連中だと分かるだろ⁉︎なら、力を与えた分ワタシに協力しろ‼︎』

 

このドラゴンの力を与えた存在、どうやら彼女達にドラゴンの力を無理矢理与えたらしく、思ったより自分が塩対応されてる事に驚きを隠さないでいる。

 

「面倒な事になるのはうぬの都合であろう。儂らにも儂らの都合がある。うぬの命令をいちいち素直に聞いてたら部活動に支障が出る。」

『奴らがまた来たらどうするつもりだ⁉︎』

「降り掛かる火の粉は払い除けるまでじゃ。さっきは不覚を取ったが次はこうはいかん。月軍など返り討ちにしてくれる。儂は部室に戻るぞ。稽古があるからの。」

 

ドーラが謎の存在に背を向けると他のアオハル組も背を向けて教室を出ようとする。その様子を見て『何か』は必死に引き留めた。

 

『待て待て‼︎まだ話は終わっていないぞ‼︎』

「何⁉︎」

『ドギラゴンとジャシン帝の事だ‼︎』

 

∞が思わず足を止めて『何か』の方向を向く。∞は無表情ながらも見抜かれていたかと言わんばかりの様子を浮かべていた。実は全てが終わって目の前にいる『何か』に事後報告をした際、ドギラゴンとジャシン帝の事はサラリと一言で済ませ、月軍の方を集中的に報告していたのだ。∞は自身にドラゴンの力を与えた存在に向き合った。

 

『・・・やっぱり見抜いてたんだね。』

『当然だ。月軍の事で奴らの事を誤魔化すつまりだったんだろうが、そうはいかんぞ。奴らの事も話して貰う。』

 

∞に釣られてしのぶも前を方向を向く。ドーラがドアの前に立つ中、マロンとジュラ子は一歩下がった場所で∞を見守っていた。∞は『何か』とドギラゴンとジャシン帝について話し始める。

 

『知ってたんだ。ドギラゴンとジャシン帝の事。』

『当然だ。かたやアビスロイヤルを率いる闇文明の中でも悪名高き存在、かたや侵略者や禁断の眷属達との戦いを乗り越え、宇宙最悪と言われる最終禁断の王ドルマゲドンを倒した有名なドラゴンだからな。この2体の名を知らぬ者などおらん。まさか人間界で名前を聞く日が来るとはな・・・しかも両方とも人間と手を組みおって。』

『それで・・・ドギラゴンとジャシン帝の何について知りたいの?』

『奴らは今、人間と組んでいるらしいが、何処までの力が使える?』

 

∞は思わず先程のツルギVSフミビロムの真のデュエルで見せた新たなるドギラゴンの姿を思い出す。そして、自身の憶測を交えながら『何か』の疑問に答えた。

 

『ドギラゴンはさっきの真のデュエルを見た感じ、剣に閃を含むこれまで出たドギラゴンの姿には一通りなれると思う。それと、ツルギと手を組んだ結果、ドリーム・クリーチャーとかいう姿に進化していた。』

『・・・ドリーム・クリーチャー⁉︎何だそれは?』

『分からない。私もそこまでは知らないから。』

『そのドリームの力はドルマゲドンを倒した際の奇跡の力と同じくらいなのか?』

『いや、そこまでの力は感じなかった。ジャシン帝についてだけど・・・多分、これまで出た覇統の姿までにはなれると思う。』

『そうか・・・なら両方とも放っておけ。』

 

『何か』が出した答えに∞は意外な事を聞いたような表情を浮かべる。しのぶもてっきり監視する様に指示を出されると思っており、呆気に取られながら口を開いた。

 

「意外やね、そっちは放って良かばい?」

『構わん。ドルマゲドンを倒した時の奇跡の力が無いのであれば恐るるに足らん。ドギラゴンなど赤子も同然だ。逆に捻り潰してやるわ‼︎』

『ジャシン帝の方もいいんだ・・・。』

『力が戻れば何も問題はない。完全態になればワタシの力は奴をも上回る。我が闇で逆に返り討ちにしてくれよう‼︎』

「結論が付いたなら儂らも戻るぞ。さっきも言ったが稽古がまだあるのでな。」

「ジュラ子も素振りのtrainingですわ!」

「吾輩もデッサンの続きがあるでし。」

「∞ちゃん、早速やけどウチにデュエマ教えて欲しか‼︎」

『いいけど、水泳部の方は大丈夫?』

「・・・練習が終わってからで良か?」

『いいよ。終わるまで待ってるから。」

 

『何か』が∞の話を聞いて結論を出した途端、アオハル組はドーラをはじめとして、教室を出て行く。呼び止めるも、あっという間に1人になった『何か』は思わず呟いた。

 

『お、おい待て‼︎・・・わ、ワタシの扱い雑じゃない・・・?』

 

あっという間に1人になった『何か』の呟きに返す者はいない。そのまま静寂に包まれた教室の中で『何か』はずっと沈黙し続ける。そして数十秒間の沈黙を破ると思い返す様に独り言を呟いた。

 

『まあいい・・・計画は動き出した。今は彼奴の懐に入るだけで充分だ。待っていろ、天龍神 アークゼオス。』

 

どうもこの『何か』は校長の正体であるアークゼオスと何か関わりがあるらしい。校長の本当の名を呟くと校長ことアークゼオスも大きなくしゃみを上げた。

 

「ハクシュン‼︎・・・風邪でも引いたかのう?」

 

 

 

 

 

 

その頃、栗茶市にある何処かの高層ビルの屋上にてフミビロムは本を読みながらご機嫌な様子で座っていた。フミビロムは鼻歌を歌っており、相当先程の真のデュエルが楽しかった様子を見せる。

 

『あの少年・・・次に会った時はどんな楽しみをくれるか・・・実に楽しみです。』

『ドバドバァ‼︎フミビロム‼︎テメエまた遊んでいたのかあああああああ‼︎』

 

フミビロムの後ろから突然怒鳴り声が聞こえてきた。ご機嫌な所に怒鳴り込んでくる無骨な輩の顔を確認するべく、後ろを向くとそこには同じ四天王のアゲブロムが立っていた。アゲブロムの顔を見たフミビロムはうんざりした様子で口を溢す。

 

『・・・貴方、何故いるんですか?』

『煩え‼︎コッチはテメエに連絡を取ってたんだよ‼︎なのに、テメエがちっとも出ねえからここまで探しにくる羽目になったんだ‼︎どうしてくれるんだぁぁぁぁぁぁ‼︎』

『知りませんよ・・・本当、貴方はいつも落ち着きって物がありませんね、』

『フミビロム、哀れ・・・1人だけ単独行動してたばかりに・・・アゲブロムに怒られて・・・哀れ・・・哀れ・・・。』

『うおおっ⁉︎シンベロム、貴方もいたのですか⁉︎』

『我だけじゃないぞ。』

 

シンベロムの後ろからエルボロムが飛んでくる。エルボロムが来た事で栗茶市に夜の四天王が集結した。フミビロムは全員を見渡して驚いたように口を開く。

 

『珍しいですね。私達4人が揃うとは。』

『フミビロム、貴様に伝える事がある。我々月軍は今後、この街を中心に活動する事になった。』

『は?私達は個人主義な筈、何故貴方達の言う事を聞かなければならないのです。私は御免です。好きにやらせてもらいますよ。』

『これはフラヴナニグルからの意思だ。』

 

エルボロムの口から出た言葉にフミビロムは思わず驚いた様に振り向く。エルボロムは何処からともなく赤い宝石を出しながら説明を始めた。

 

『これを見ろ。』

『何ですかその宝石・・・ただの赤い宝せ・・・いや、違う‼︎これは闇のマナが詰まってる⁉︎これは一体⁉︎』

『よく聞け。この街には五龍神が潜んでる。』

『何⁉︎』

『そしてこれは五龍神の内、1体が集めている物だ。我々月軍がこの栗茶市を拠点に活動する主な理由はこれを集める為だ。』

『成る程。』

『無論、我々は個人主義だ。これを集めさえすればどう動こうが一向に構わん。好きにやればいい。』

『それさえ分かれば充分ですよ。ところでこれはどうすれば手に入るのです?』

『フミビロム様、これを‼︎』

 

フミビロムとエルボロムの話し合いにプレジールがやってくる。プレジールは急いでフミビロムの元に来るとエルボロムが持ってる物と同じ赤い宝石を取り出す。

 

『これは・・・何処で手に入れたのです⁉︎』

『先程、フミビロム様が消した消男は覚えておりますか?奴が消滅したと同時にこれが出てきました。』

『何と⁉︎エルボロム、まさか・・・。』

『そうだ。この街は他の人間界の街に比べてクリーチャーの発生率が高い。その上、最近は闇のクリーチャーが多くなっている。ここまで言えば何故我らがこの街を拠点としたいか理解出来るな?』

『成る程、よく分かりましたよ。実を言えば私も暫くはこの町にいるつもりでした。丁度いいでしょう。ついでにその宝石も集めておきましょう。』

『ついでかよ⁉︎テメエはいつも自分の趣味優先だな‼︎許せねえ、怒ぅん‼︎』

『落ち着け、フミビロムの自由人気質は今に始まった事じゃない。我らが当分、ここで活動する目的を理解しただけでもいいだろ。』

 

怒るアゲブロムをシンベロムが抑える中、エルボロムは天に自身が持っていた赤い宝石を翳す。赤い輝きを見せる闇のマナが詰まった宝石を翳しながらエルボロムは呟いた。

 

『これが多く集まれば・・・この世界の全ては半年もしない内に月軍の物に・・・実に喜ばしい‼︎喜喜・・・喜喜喜・・・喜ーッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜ッ喜‼︎』

 

夜の四天王が栗茶市に揃い、彼らの活動拠点が栗茶市となった。それはツルギ達と夜の四天王の全面対決が近い内に起こる事を意味していた。




ツルギ「桜龍高校生徒会による今日の切札紹介‼︎今日の切札は蒼き王道 ドギラゴン超だ‼︎」
ドギラゴン『俺がドリーム・クリーチャーとなってパワーアップした新たな姿だぜ‼︎』
ツルギ「普段はパワー6000のW・ブレイカーで登場時能力で敵クリーチャー1体をマナ送りにするだけ・・・けど、自分のクリーチャー1体をタップする事で真の力を解放するぞ‼︎」
ドギラゴン『ドリームの力を手にした事で俺は超化獣となったんだ‼︎ハイパーモードを解放すりゃパワー13000のT・ブレイカーにパワーアップだ‼︎』
ツルギ「更にハイパー化してる時に自分の多色クリーチャーが攻撃すれば、その多色クリーチャーよりもコストが低いクリーチャーをマナから文明問わず出せるぜ‼︎」
ドギラゴン『しかもハイパーモードを解放してる限り、自分の多色クリーチャーはスピードアタッカーになる‼︎もしも、マナから出したのがスピードアタッカーのクリーチャーならまた能力で攻撃と同時にそいつよりコストが小さいクリーチャーを出せるぜ‼︎』
ツルギ「ドギラゴン超自身が攻撃すりゃコスト5以下のクリーチャーをマナから出せるぜ‼︎そいつが多色クリーチャーなら更にコスト4以下を出せる‼︎皆もドリームな力を手にしたドギラゴンを使ってドリームでハイパーな勝利を掴み取ろうじゃねえか‼︎」
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