ポケモントレーナーの日常?   作:チャンピオンズやってる人

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慣れると案外気にしなくなるが危険度はMAX

 …ふぁ…今日もいい天気。

 と思ったら真っ暗だった。薄暗いというか頭が重い…いや、これは顔が重い。

 

 柔らかく生暖かく…ビリビリする。

 んー?寝ながらEMS美顔器や電気ブラシとか使った記憶ないんだけどなぁ。

 

 …んなもん持ってないですわ。

 生まれてこの方自分で髪を切って自爆し最終的に太陽拳の使い手になるぐらいには美容関係に無頓着。

 

 ボサボサ髪で街中を歩き回れるぐらいのメンタルは持ち合わせていますわよ?

 

 しかしコイツはだーれだ?

 ……答えは分かってんだけどさ。

 

 両手を動かし顔に張り付いたポケモンを探る。はいはい…長い耳にギザギザの尻尾。

 

 尾の先はハートの上半分みたいな形をしていて握るとビリビリするぜ。

 

「……ピ?」

 

 終いには特徴のある鳴き声。

 でーすよねえー。

 

「やっぱお前だよなー」

 

 抱えて持ち上げる。

 うわっ眩し…っ!

 

 開いた窓から風がカーテンを揺らし太陽が隙間から覗かせていた。キャー!朝日が眩しいわー!

 

 目を細め持ち上げたポケモンを見る。

 

「おはようピカチュウ」

 

「ピカ!」

 

 手を上げて元気よく挨拶を交わしてくれた。

 …どこから入ったん?戸締りはしっかりしていたはずなんだけど……?

 

 てかなんで窓が開いてるんですね…。

 いや、これ……よく見ると窓…無くね?

 

 ピカチュウを抱えたまま起き上がる。

 立ち上がり窓に向かうと…窓ガラスが消えてなくなり枠だけが残っている。

 

「いや…は?」

 

 窓から顔を出し見下ろす。

 ……窓ガラスが落ちていた。

 

「ええ…」

 

「ピカピカ」

 

 なんで……?

 幸い割れてないからはめ直せばいいんだけどさぁ。どういうこと?鍵かけてたよね?

 

「…ピカチュウ?」

 

「ピ!?ピカピ!ピカチュ!!」

 

 必死に顔を横に振ってなさる。

 流石に…ないよな…。

 

 ないない。じゃなきゃ怖すぎるわ。

 まだ泥棒が入ったって言われた方が納得でき…ないわ。こんな所を泥棒する奴はドーピングアイテムキメてるかあやぴかキマった奴のどれかだと思う。

 

 それよりもお腹空いた。

 

「飯食べますか。ピカチュウも食べる?」

 

「ピカ!」

 

 食べるんですね。

 んーラッキーから貰った卵がまだ残ってるから目玉焼きとトーストかね。

 

 ベッドにピカチュウを置いて欠伸をし覚束無い足取りでキッチンへ向かう。物音がするんだが────

 

「ッタ」

 

 あーうん……それは知らない。

 めちゃくちゃになったキッチンと冷蔵庫から引っ張り出したであろう食材を食べるコラッタの群れはマジで聞いてないって。

 

 おいおま!?それはラッキーの卵!?

 待てぃ!それは俺とピカチュウの朝ごはん!!イッテ!?齧るなよ!イタタタタっ!

 

 …コノヤロウォ!寄りによってこの日に人様の家に不法侵入しといてタダで済むと思ってんのか!?全員拳骨で勘弁してやろうと思ったのによ!!

 

 良いだろう!全員シバいて外に放り出してやらぁ!!ちょ待てよ!!ラッキーの卵だけは食べないで!お願いだからさぁ!!

 

 ────────────

 

 俺は何処にでもいるパンピーです。

 死んで生まれ変わったことを除けばどこにでもいるモブみたいなもん。

 

 何処ぞのお手軽トラック転生からのチート特典みたいなものは一切ありません。

 

 気が付いたら子供でさ。生き物が全てポケモンに置き換わっていることを除けば前世と変わりない。

 

 ポケモンってだけでそれ以前の問題だよね。

 ポケットモンスター縮めてポケモン。

 

 世界中の誰もが知っている有名な表題。

 それは置いておいて…ポケモンガチ勢にとっちゃ夢みたいな世界に生まれたわけよ。

 

 俺はガチ勢ではないので悪しからず。

 

 ゲームは細々とやっていたしアニメも見ていたから生のポケモンを見た時は感動したなぁ。

 

 そうそう生まれはトキワシティで一人暮らしをしている。

 

 トキワシティっていっても町外れでトキワの森の近くに住んでいるからちょくちょく野生のポケモンがやってくるんだよな。

 

 例えば人様の顔面をベッド代わりに眠るピカチュウとか食材を補充したタイミングで山賊の如く突撃してくるコラッタの群れとか。

 

 雨の日は軒下にポッポ達が休んでたり何故かブチ切れたマンキー達が家の前で暴れ回ったり外敵から逃げてきたキャタピーがすみっこで震えていたのを保護したり。キャタピーは無事にバタフリーまで進化して…どこにいるんだろうねえ。

 

 ニドランカップルのデートスポットになったりもしてましわね。仲睦まじく純愛だぁ…と思ったら追加オーダーでニドラン♀がやってきてシュライバーしてたよ。浮気ダメ絶対。

 

 酷い時は家の外壁にアホみたいにコクーンが張り付いていた事もあったなぁ。一時期スピアーの巣と化したことも……。

 

 話し合いという名のデスマッチでなんとか巣を移動して貰った。あの時ゃピカチュウに感謝しまくったわ。

 

 生身でスピアーとやり合うとか無理ゲーなのよね。どくばりとみだれつきで蜂の巣にされるわ。

 

 あれこれ色々とあったが今日で10歳になった。この世界では10歳で大人の仲間入り。

 

 同時にポケモントレーナーになれるんだわ。

 通っていたポケモンスクールも卒業済みで資格と免許を取得している。

 

 バッグを背負いキャップを被って…いざ!オーキド研究所に参らん!というわけでマサラタウンに向かっているのです。

 

「ピカ」

 

 トキワシティでもパートナーポケモンが貰えたらしいんだけどやっぱり貰うならオーキド博士に貰わなきゃね!まぁ片手で数える程度しか会ったことねえんだけどさ。

 

 カントー地方のパートナーポケモンはフシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメのどれか。

 

「ピカピ…?」

 

 どの子も一長一短。

 ぶっちゃけ誰でもいいよね。

 

 可愛いし進化すりゃカッコイイ。

 そう遠くない未来メガシンカするしキョダイマックスもできる。

 

 カントーを飛び出してまで旅をするかは別問題として初めての相棒ってのはやっぱワクワクするよな。…ポケモンと関わりすぎて感動は薄れそうだけど。

 

「ピカピ!」

 

 足が重くなった?左足だけ重りが付いたかのように…ん?

 

「ピカチュウいたの?」

 

「ピーカー!」

 

 マジで気付かんかったわ。

 

 あの後なんとかコラッタ共をしばきまわして放り投げることができたけどラッキーの卵を目の前で食べられちまってさ。

 

 トキワシティのちょっとお高めな定食屋でお腹を満たしてさよならバイバイしたやん?

 

「ピカピ!!」

 

 赤いほっぺを膨らませズボンを引っ張り何かを訴えているのは分かる。

 

「あー〆のデザート食べたかったとか?」

 

 食後にきのみを良く頬張ってたよな。

 オレンのみやモモンのみ等の甘い木の実ばっかだけど……あれ?少しぽちゃったか?

 

「ピーカ!」

 

 あ、違う?

 …んじゃこれか?

 

 ポッケから取り出しピカチュウに渡す。

 

「当分は戻ってこないし好きにしていいぜ」

 

 それは家のカギ。あの家は人よりもポケモンの訪問者が多いしピカチュウなんて毎日来てるしな。…今考えたら野生のポケモンと共生している環境って普通にヤバイわ。

 

 何処かの博士もポケモンは怖い生き物ですと名言を残している。ピカチュウの電撃を喰らえば数日は寝込むことになるらしい。

 

 怖え……なんだかんだピカチュウから電撃を食らったことないからわかんないんだよ。

 

 コラッタに本気で噛まれたら指とか持っていかれそうだな。スピアーの針は対人兵器。手加減でもクッソ痛えもん…良く生きてこられたなぁ。

 

 ふとした拍子に帰ったらポケモンの巣窟になってそうだ。ははっ!笑えねえ……その時はその時になんなきゃ分からんか。

 

 んで、はいカギ。

 

「……ピ」

 

 押し返されるしそっぽを向かれた。

 …これも違うん?

 

 うーん取り敢えずさ。

 足にしがみつくのやめない?

 肩でも頭でもいいから足には降りよう?片足だけ負担かかるのって結構キツイんやで?

 

 筋トレしてるわけちゃうんからさ。

 ピカチュウを持ち上げる。尻尾は垂れ下がり耳をへたらせて目は潤んでいる。

 

「…ピ……」

 

 え、なに?…この泣く一歩手前さんは…。

 

「ピカピ…ピカチュ…ピカピカ…」

 

 うーん、分からん。

 悲しそうな寂しそうな顔をしている。

 

 …珍しい。ピカチュウがそんな顔をするとは思わなかった……ぁ…っ……。

 

 …………えーっと?そういう…こと、だったり?まさか…?…あるの、か?

 

 自問自答するよか聞いた方が早いっすね。

 

「ピカチュウ」

 

「…ピカ」

 

「一緒に来る?」

 

 お、おお…?

 めっちゃん震えている。顔を俯かせて表情は見えないけど…雫が腕に落ちて弾けていくのが分かった。これは……。

 

「ピッカチュ!!」

 

 正解っぽい…っとぉ!?

 顔面に飛びつくのはなしでしょ?

 

「ピカピィ…!」

 

 うんうん、泣かないで…頬擦りもほら?擦れる度にバチバチいってるしさ。涙で顔が濡れて──

 

「ピカピカ!」

 

 マジでごめん…!ピカチュウが旅についてきたいとは思わんかったからさぁ。正直衣食住の為に来てると思ってたから…!都合の良いビジホみたいな……本当ごめんて!!

 

「きのみ買うから…ね?」

 

「…ピ」

 

 ゆ、許された…!

 

 …ピカチュウとは付き合いが1番長いよな。

 瀕死のピカチュウを見つけて看病するっていうテンプレみたいな出会いをしてさ。

 

 看病するも警戒されたり避けられたりと俺がいるだけでご飯も食べないし寝ないから距離を置いて様子を見たりと大変だった。

 

 この様子じゃ逃げるかもなーと思ったら逃げることはなくて……いつの間にか一緒にご飯を食べて一緒に寝て…元気になって野生に戻った次の日には何食わぬ顔でやってきた。

 

 傍には必ずピカチュウがいた。

 外に遊びに行く時もポケモンスクールに通っている時、ヤマブキシティやコガネシティに遠出をした時もピカチュウがついてきていた。

 

 RPGのパーティみたいに真後ろをキープしててさ。

 振り返ったらだるまさんが転んだみたいに動かなくなって。

 

 腕に抱えて歩き回るのが主流になってたよ。

 ずっとこんな日常を続けていたから当たり前だと思っていたわ。

 

 パートナーポケモンはピカチュウってことになるんかね?それでもマサラタウンには行くんすけど。

 

 ポケモンは欲しいし…モンスターボール持ってないんだよ。ピカチュウは野生だし正式な手持ちとするならモンスターボールに入れなきゃいけない。

 

 貰う次いでにモンボも貰えるでしょう。

 

「改めてよろしくピカチュウ」

 

「ピカ!」

 

 ピカチュウが肩に乗ったところでマサラタウンに歩き出す。あ、そういえば……。

 

 この世界ってゲームとアニメ…どっちなんだろうなぁ。




続くか分からない()

世界線によって物語は変わると思います、はい
適当にアンケ投げとくので良ければ適当にポチってくれると助かります

世界線

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