ポケモントレーナーの日常?   作:チャンピオンズやってる人

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高熱で魘され喉が死んでしまい(なう)マトモに何も出来ずに死んでました。大変お待たせ致しました。


異変を見つけたら引き返しましょう。え?もう手遅れ?

 ……月が、綺麗ですね。

 

 オーキド博士の運転するオープンカーから見える空は星々が煌めき輝いていた。…おかしいねえ。

 

 遅くても2時間ちょっとでマサラタウンに着くと算段だったんすけどねえ。色々あって夜です。くっそ寝みぃですわ。

 

「捕まえたポケモンを置いていくとは斬新な方法をとったものじゃのう」

 

 安全運転を心掛けているオーキド博士と後部座席で仰向けになり夜空を眺める俺。ピカブイ達は眠っているのでモンスターボールに戻しています。

 

 ちょこちょこタイヤが乗り上げ背中に大打撃を受けつつも不規則な揺れは睡魔を誘い陥れるには十分過ぎたらしい。

 

 目蓋が閉じて開いての繰り返し。

 ここまで付き合ってくれたオーキド博士に悪いのでなんとか起きている状態。

 

 ……こんな時間になったのは俺のせい。

 買い物と散策をしている間にマサラタウンへ行くことを決めポケモンセンターで待機していたオーキド博士と合流。

 

 同時にお願いごとをした。

 マサラタウンからクチバシティまでの道筋で捕まえさせて貰ったポケモン達を自宅まで移住させるのを手伝って欲しいと頼み込んだんだ。

 

 オーキド博士は目を丸くしていたよ。

 その時にアニポケでサトシが海でクラブを捕まえる描写があったけど6体目以降はポケモン図鑑が発行された施設に送られる仕様だったことを思い出した。

 

 図鑑で手持ちの入れ替えもできると最新作の先駆けみたいな高性能だったよな。

 

 でその海には崖先にマサキの灯台がある…と。……忘れてた!マサキはハナダシティのイメージが強過ぎて完全に失念していた。

 

 ピカチュウが教えてくれたのに綺麗にスルーしたったわ。

 

 マナフィのインパクトに全部持ってかれたってのもある。漂流するマナフィとか聞いた事ないしな。

 

 あと俺の図鑑にそんな機能はない!なんでやろなーと思ったがオーキド博士に尋ねたらそんな高性能な機能はないと言われて頭が真っ白になったわ。

 

 ……そういえばサトシが手持ちを入れ替える時は必ずパソコンの転送マシンを使ってた気がする。オーキド博士に連絡し交換してもらうのがパターン化してた。…なかったことになったかぁ。

 

 捕まえたクラブもクチバシティまではそのままなのか…?

 

 あーでもゲーム、アニメ共に手持ちの制限があったっけ?原則6体までと決まっているとかなんとか…これもオーキド博士に聞きました。

 

 云く絶対ではなくて公式ポケモンリーグにおいては1人のポケモントレーナーにつき手持ちは6体までらしい。

 

 平等に愛情やケアを注ぐことでき管理することができる限界数が6体ともいわれている。というかオーキド博士の発信です。

 

 6体でも多過ぎると感じるポケモントレーナーは多くて手持ちを2、3体に維持し臨機応変に入れ替えるとか。ポケモントレーナーの殆どがこのスタイルとのこと。

 

 ポケモンリーグや大きな大会に備えつつ…いざという時に総出陣。…考えたなぁ………。

 

 なうで手持ち5体の重さをしみじみと実感していから身に染みる。…物理的に。

 

 と話はお願いごとに戻るとして。

 もちろん強制はしない。居心地の良い場所に住んでいる可能性もあれば思い入れ……地元愛が強いポケモンもいるだろう。

 

 クチバシティでのオーキド博士みたいに相手の意思を尊重したいから。それがポケモンであれ人間であれ…違いはない。

 

 オーキド博士は潔く受け入れてくれたよ。

 ただ徒歩で寄り道していた為に車では入れない場所が多数。

 

 近場で止めて手当たり次第に探した。

 …数時間は軽くかかったよ。念の為に捕獲したポケモンを図鑑で確認し、もしもの為にと使ったモンスターボールの数もメモっていたから……多分、全員見つけられたはず。

 

 まさか全員が移住を受け入れてくれるとは思わんかったなぁ。30分前にはトキワシティの自宅にいて先住ポケモンと移住ポケモンの初対面と自己紹介。

 

 初めは睨み合いの一触即発かと思ったが意外と仲良さげにしていたし好感触?…ただ少しだけ気になることがあった。一部のポケモンの落ち着きがなかったんだよな。

 

 主にくさタイプのポケモンだ。

 妙にソワソワしていて何か言いたげな表情をしていた気がする。

 

 忙しくてスルーしちゃったけど明日また様子を見に行こうと思う。

 

 あとは海で暮らすポケモン達は川に案内したりと。…オーキド博士に聞いたら一応は問題ないとのこと。もし環境に適さない場合はオーキド研究所で預かってくれるらしいです。

 

 大丈夫そうだったのでそのままだが定期的に様子は見ようと思っているし、そん時はお願いします!何かあったら大変だからねえ。

 

「そういえば…クチバジムに挑戦しないで良かったのかい?」

 

 オーキド博士に問い掛けられた。

 当然の疑問だと思う。公認ポケモンジムバッジであるグレーバッジとブルーバッジを所持しているからね。

 

 手に入れた経緯を知らなきゃ集めていると勘違いされるだろうしなぁ。…まともにポケモンバトルをしたことがないのにね。

 

 なんやかんやポケモンバトルをする機会がなかった。ハナダジムのギャラドス戦がある意味初めてのポケモンバトルだったり?

 

 タケシ戦も含まれるか?

 あれはバトル中止だしカウントできないよな。ヒトカゲ戦はもう異種格闘技ですわ。

 

 ……勝者はジョーイさんだった。

 

 ピカチュウとヒトカゲは好戦的なのでバトルはさせてあげたい所ではある。…指示できればの話だけどさ。

 

 相変わず致命的な欠陥を抱え込んでますよね、ええ。

 

「………大丈夫です」

 

「そうか…ならいいんじゃ。うむ、着いたみたいだな」

 

 オープンカーが停止する。

 起き上がると街灯に照らされたオーキド研究所。

 

 窓越しから光が漏れている。

 エンジン切って降りるオーキド博士に続き大地に立つ。

 

「ようこそオーキド研究所へ。歓迎…したいところだが今日は寝るとしよう」

 

 大きな欠伸をする。…さんせーです。

 ソファでも貸して頂ければ直ぐにでも意識を飛ばせる自信があります。

 

 …床でも大丈夫。人間限界を越えると何処ででも寝られるから。

 

 オーキド博士とオーキド研究所に向かう最中。入口に人影が見えた。それは紛れもなく……誰だ?

 

 どうしてこんな時間に?

 ……まぁ夜っていっても体感21時前後だから珍しくもない。…マサラタウンじゃなけりゃ。

 

「おや?」

 

「あ、オーキド博士。出かけていらしたんですね」

 

「ハナコさんではないか。どうしてここに?」

 

 人影が顕になり姿を表したのはまさかのサトシのお母さんことハナコさんだった。

 

 サトシの母親だけあり影に潜めているが色々とぶっ飛んでいたりする。……サトシが真っ直ぐ育ったのはハナコさんの手腕もあるんだろうな。

 

 …これで10歳の子供を持つ母親とは思えないほど綺麗で若々しい。リーリエとグラジオの母親であるルザミーネさんも大概だけど…。

 

「それが家の前でポケモンが倒れていまして…治療はしたのだけど元気がないみたいなんです。オーキド博士なら分かるかと思って…」

 

「……ポケモン?…このポケモンは」

 

 2人の会話を眺めていて気付いた。

 ハナコさんの腕の中にはポケモンがぐったりしていた。

 

 頭から生えた大きな3枚の葉。紺色の体にマスコットみたいな顔はクチバシティで見かけたし自宅じゃ良く見かけるポケモン。

 

「ナゾノクサではないか。ふむ…怪我はないみたいだが……」

 

 ナゾノクサだよなぁ。…いやー昼間は頭隠して草隠さずのスタイルで地面に埋まってたりするから見ることは少ない。

 

 庭の草むしりの際に雑草に紛れていたことがあって誤って引っこ抜いた時は煩かった。鼓膜が破れるかと思ったくらいだ。流石はポケモン界のマンドレイク。

 

 夜は夜で集団で動き回って自宅に侵入してタネを撒き散らすこともあった。掃除がだるいこと……でも意外とフレンドリーだし仲良くなれば昼間でもわざわざ遊びにくるぐらいの仲にはなれるよ。

 

 オーキド博士の言う通りナゾノクサに怪我は見当たらない。治療が的確だった…倒れていたってのは気になるけど……。

 

「…ナァ…?」

 

 あ、ナゾノクサと目が合いましたわ。

 どしたん?俺を見た途端、急に体を震わせて……うべらっ!?

 

「きゃっ」

 

「なんと…!」

 

 ただでさえ薄暗いのに視界が遮られ完全にシャットアウト。3枚の葉が顔に刺さって痛い。チクチクする……急に元気になりましたわね。

 

 ハナコさんの腕の中から俺の腹部に飛んできたナゾノクサを受け止めつつ見下ろす。…具合が悪い訳じゃない。…あ、もしかして…。

 

 バッグからモンボを取り出しナゾノクサに押し当てる。…お、何故か嬉しそう。

 

 ……うん、反応しない。

 ってことは…このナゾノクサ。ウチの子?

 

 おいおい……別名アルキメンデスといわれる貴方でもトキワシティからマサラタウンは歩きすぎじゃないかい?

 

 …あ、そういうことか!ナゾノクサが1人いなくなっていたから様子が変だった訳ね。

 

「まさか君のポケモンだったとは。…ナゾノクサは一晩で300mは歩くと言われておるが…流石に歩き過ぎじゃのう」

 

 ほらオーキド博士もそういってるよ。

 ……月光浴でテンション上がったことで歩き過ぎて帰り道分からなくなりました的な?

 

 時系列的に昨日からマサラタウンをウロウロしててサトシの家の前で力尽きハナコさんに保護して貰った感じ?

 

 明日自宅に送れば解決だな。

 …もう大丈夫だからなー。安心して……今日は歩き回るのやめなさいよ。

 

 朝起きたら消えてましたは洒落にならんからね。腕の中のナゾノクサを左右に揺らしていく。不安でいっぱいだったんだろう。

 

 安息の笑みを浮かべるとものの数秒で眠りについた。寝息が聞こえてくる。

 

 偶には夜に寝てもいいだろう。

 こういうのも経験ってことで……。

 

 ナゾノクサを見ていたら俺の睡魔も加速していくう。……ハナコさんの声が聞こえない。

 

 ナゾノクサが突っ込んできた時には……。

 ……あ、多分一部始終めっちゃ見られてたっぽい。

 

「……サトシ?…じゃないわよね」

 

 はいサトシではありません。

 そこら辺にいるポケモントレーナーです。

 

「彼はサトシくんと同じ日にポケモントレーナーになった1人。今は訳あって儂の手伝いをしてもらっているんじゃよ」

 

「そうなんですね。…確かにサトシと違って物静かで大人っぽいとは思ったんですけど…」

 

 マジマジと見つめられると照れます。

 …オーキド博士のガチ恋距離とはまた違う意味でドキドキするかもしれない。

 

 一応挨拶をと。

 

「……よろしくお願いします」

 

「ええ、こちらこそよろしくね」

 

 暖かい笑顔。…そーいえば自重してたけどタケシの守備範囲内なの忘れてた。…うん、気持ちは分からなくもない。

 

「ではハナコさん。これで……」

 

「…オーキド博士。この子はオーキド研究所に泊まるんですか?」

 

 おっと?睡魔の赴くままにオーキド研究所に直行しようとした足が止められたぞ?

 

「うん?そうじゃが…」

 

 …ハナコさんの表情が鋭くなった。

 

「まさかソファで寝かせるようなことはありませんよね?」

 

 うぐっ…と顔を顰めるオーキド博士。

 あー…図星だったのか。別にソファでも十分ありがたいといいますか…野宿や床に比べりゃマシですし。

 

「ダメですよ。旅ならまだしも家の中では暖かい布団で寝かせてあげないと」

 

 その通りです。正論です…オーキド博士……見えないところ…サイドストーリーとかだと研究はもちろんラジオや行事のゲスト等忙しくて徹夜は当たり前らしい。

 

 ご飯を抜くこともしばしばあってケンジを困らせていたりしてたっけか。ケンジはオレンジ諸島編でタケシの離脱から入れ替わりで旅に同行するポケモンウォッチャー。

 

 オーキド博士を尊敬していて助手にまでなる。観察眼や隠密能力は折り紙付きでポケモンが繰り出す技を予測できると、独特な能力も持っている。

 

 手持ちはマリルとコンパン、旅の中でストライクを仲間にして虫ポケモンが好き。コンパンはモルフォンに進化したっけか。

 

 ケンジとも会うことになるんだろうなぁ。

 …その時は是非とも自宅に招待してこれでもかとポケモンウォッチしてもらいたい所存。

 

「う、うーむ。確かにその通りじゃが…」

 

 困った顔でチラチラと見るオーキド博士。

 ……助け舟を出したいところだけど…無理だよなぁ。

 

「でしたら私の家はどうでしょうか」

 

 ん?流れが変わってきたやつ?

 

「ハナコさんの……迷惑ではないか?」

 

「いえいえ今はサトシもいないし静かで…」

 

 一瞬寂しそうな顔を見せた。

 

「……儂の一存では決められんからのう」

 

 …そ、それもそうか。…普通に考えたらそうよな。お、おう…一斉にこっちを見なさる。

 

 決定権は俺にあるんだよな。

 ……あ、間をとってオープンカーで一夜明かすのも吝かではない…はい、すんません。

 

 冗談です冗談。…オープンカーに乗り込もうとしたらハナコさんに肩を掴まれましたよ。

 強くは握ってないけど…その…あれだ。

 

 ……逆らえないやつだ。

 あのジョーイさんと似た…うっす。

 

 それじゃ…その、はい。

 今晩はお邪魔します。

 

 …ガチで寝られればどこでもええんで。

 オーキド博士、明日研究所で会いましょう。

 

「オーキド博士。お休みなさい」

 

「う、うむ。…お休みなさい。彼をよろしく頼む」

 

「はい。任せてください」

 

 サトシの強引なところは……お母さん譲りかもなぁ。

 オーキド研究所からハナコさんのお宅兼サトシの家に。

 

 二階建ての一軒家で入口には綺麗な花が咲いた花壇。

 

 …この家でサトシが育ったのか。

 そう考えたら…壮観だよなぁ。

 

 中も広々としていて…2人だけじゃ持て余しそうだ。このまま寝室に案内されるのかと思えばリビング…じゃないLDK!?に連れてこられ椅子に座らされる。

 

 ナゾノクサは膝の上。…ひっついて離れないのです。

 

 少し待ってて、とハナコさんがキッチンに向かい晩御飯を作ってくれた。

 

 簡単なものでごめんなさいと言われたけど…コロッケは簡単ではないと思います。サトシの好物がコロッケだったな。

 

 …そりゃ好物になりますわ。めちゃんこ美味しいもん。お店に出しても申し分ないレベル。金払っても食べたいくらいよ。

 

 ……ヤバい。満腹になって更に睡魔が加速する。完食してご馳走様をし寝かせてもらおうと思ったらハナコさんから質問攻め……。

 

 自己紹介してなかったし…サトシと同年代だから聞きたいことがあったんだろうね。

 

 睡魔に耐えつつなんとか乗り切りお部屋をお借りして直ぐに意識を飛ばしましたわ。

 

 それで翌日。ハナコさんに優しく起こされて朝食を頂く。その時にピカブイ達を紹介。

 

 特に何もなーくオーキド研究所へ行きマナフィやナナカマド博士の件を消化。ナナカマド博士…画面越しでも威厳のある強面だった。

 

 ただマナフィを見た時の素っ頓狂な顔は脳裏に焼き付き忘れられないぐらいのギャップを孕んでいたわ。

 

 すんごい感謝されてしまいシンオウ地方に来ることがあれば歓迎してくれるらしいです。困ったことがあれば何時でも来てくれと言われました。…繋がりを持てたのは良いことか…な?

 

 そんでナゾノクサを自宅に送って一件落着。

 

 ……までは良かったのかもしれないなぁ。

 サトシ宅のキッチンで料理をしながら独り言ちる。

 

「ありがとう。もう少しで出来上がるから席に座ってちょうだい」

 

 …なんでやろなぁ。

 かれこれもう1週間はマサラタウンとトキワシティを往復しているんですが……。

 

「ピカ!」

 

「ブイ!」

 

「ピカちゃんとブイちゃん。待っててね。カゲちゃんとミロちゃんはお利口さんね」

 

 落ち着きのないピカブイと大人しく待っているヒトカゲとミロカロス。

 

「マナ!マーナ!」

 

「マナちゃん。後で遊んであげるから」

 

 ……マナフィがハナコさんにめちゃんこ懐いた。人見知りのイーブイが数日で心を開いているからハナコさんの人柄もあると思うの。ヒトカゲも多少の好意はあるみたいだし。

 

 あとは……母性、もかなぁ。

 オーキド博士は賑やかで良いことじゃ、と微笑ましそうにシレッと同伴してたりするけど…。

 

「ほう。今日はハンバーグか。美味しそうじゃのう」

 

なんならなうでオーキド博士もいますわよ。どうなってんだ空間は?結界か領域でも展開されてんですか?…え?旅は……?

 

「はーい。みんなできたわよ!」

 

 は、はぁ…取り出すご飯を食べてから考えよう。

 それじゃ…いただきます。うん、美味しい。




クチバシティから先に進まねえ……()
自宅とオーキド研究所とサトシ宅を反復横跳びしています。

どんな関係だよ…まぁ、流石に長居はしないと思います(手遅れ)

次は新しく書いた別作品を書きますので更新遅めになります

この後の展開

  • アオプルコ
  • ヤマブキシティ
  • イワヤマトンネル(シオンタウン)
  • 寄り道
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