ポケモントレーナーの日常?   作:ぽこあDLCやってる人

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大変お待たせ致しました。
欲かいて別作品と同時に投稿しようとした結果こんなに遅くなりました。大人しく交互に書くことにします。色々と展開変わってしました。


肝心な部分を見逃して何も知らない旅行客A

 青く空。白い雲。燦々と照りつく太陽。

 広い海の波にも劣らぬ人とポケモンの波。

 

 人口密度が凄すぎる。…と本土からフェリーに揺られたどり着いた世界一と称されるリゾート地アオプルコに足を踏み込んでいた。

 

 …あーうん、はい。

 あの後もスキをついて旅をしようと思ったんだけどねえ。

 

 オーキド博士とハナコさんだけならまだなんとかなったと思うのよ。…マサラの住民さん総出は無理ゲーなのよ。ステルスゲームじゃあないんすよ?

 

 しかもピカブイ達と自宅のポケモン達もあっち側よ?ほぼソロプレイだぞ?無理に決まってんだろっ!!

 

 不慮な事故で病院送りになった俺が言えたセリフではないんけどさぁ。…ピカブイ達が敵じゃ先ず旅できないわけですし。

 

 唯一ハネッコだけが協力してくれたけど多勢に無勢よ。あの子ほんと風に流されるから抱えてないと何処に行くか分かったもんじゃない。…もし脱出できてたらハネッコとふたり旅。それも悪くなかった気がする。

 

 そうなったらマサラとトキワを永久出禁になってただろうけどさ。

 

 …ほんと申し訳ないという気持ちでいっぱい。町内会の慰安旅行でもお金はかかるわけでして。…オーキド博士が出してくれました、はい。

 

 ……断ったよ?…研究を手伝ってくれたお礼だって……はぁ…シゲルは兎も角サトシはクチバシティでマチスとのポケモンバトルに勝った後サントアンヌ号でロケット団と戦ってその余波でサントアンヌ号が沈没。

 

 脱出することができず沈没したサントアンヌ号で脱出ゲーム。なんとか生還するがコジロウが騙されて買ったコイキングが進化してりゅうのいかりによって飛ばされ無人島に漂着。

 

 …だけどその無人島はアオプルコリゾートにあるポケモンランドという歓楽地だったってオチ。そんで現在進行形でポケモンランドがトラブルにより緊急閉園したらしいっす。

 

 ふぅ…あ、これもう少ししたらサトシ達が来るやつやん。なんならロケット団はもう此処にいるんだろうなぁ。

 

「ピカ!」

 

 …あーピカチュウは元気やねえ。

 うんうん…美味しそうな焼きそばをパクパク食べていますわよ。

 

 他の子達は…ああ、ミロカロスは海を泳いでいますわ。それはもう人集りができております。捕まえようとしてる輩もチラホラ見えてるけど…うん、当てたところで捕まらないし綺麗に避けてるから問題ない。

 

 騒ぎになったら考えなきゃいけないか。

 イーブイは………。

 

「…ブ、ブイ」

 

 肩に乗ってるよね。…ガタガタ震えてる。

 そりゃ他の町とは比にならない規模で人が溢れかえっている。

 

 アオプルコにいる間はずっと一緒だな。

 …ほらそこの海の家で買ったフランクフルトでも食べて落ち着きや。

 

「ブィゥ!?」

 

 イーブイの口に突っ込む。

 驚きもごもごしてたが美味しいものとわかった途端もきゅもきゅ食べ始めた。

 

 …あ、フランクフルトの材料って…考えないようにしよ。……知らぬが仏ってやつ。

 

 ヒトカゲ…は隣で座ってます。ぺたーっとくっついている。…ここ最近は全くかみパンを喰らっていない。

 

 ちょこちょこ構えはするんだけど…はっとした表情をすると構えを下ろし大人しくなる。…俺的には後頭部じゃなきゃ別に良いんだけどなー。

 

 ヒトカゲなりの愛情表現だと思っているし刺激が足りないのもなぁ。…その代わりか隣に来ることが多くなったかな。

 

 …これはこれで可愛いなとは思う。

 おっと…ヒトカゲなんでもないよ。そんな睨まないでって……。

 

 …あ?マナフィ?あやつはハナコさんと一緒。思いのほか懐いているからねえ。…もし残りたいのならハナコさんに頭を下げてお願いしようとは思ってる。

 

 あの子もあの子で控えめになったな。

 まぁ背中でビートは刻んでくれるので…威力は下がったけど。

 

 あれだ…俺は人間辞めてないってことが分かったよ。多分、サトシやオーキド博士なら後頭部をレンガでぶん殴られてもたんこぶで済んでただろう。

 

 他にもカントーの四天王であるシバさんや南国でポケモン博士をしているククイ博士とか…常人を超える存在はごまんといる。

 

 改めて俺は一般ポケモントレーナーってことを理解できた。良い教訓を得られましたよ。無理のない安全な旅にするよう心がけよう。

 

 …暑いし日陰で休むかねえ。

 おや?…人混みに紛れて見覚えのある猫型のポケモンが見える。

 

 二足歩行で人語を喋り客引きをしているニャースに…スーツがイカす赤髪の美女と青髪のイケメン。

 

 ……ロケット団じゃね?

 

「おみゃーらは…!」

 

 目と目が合う瞬間ニャースが顔をほころばせながら駆け出してきた。当然の出来事に驚きの声を上げるムサシとコジロウ。

 

「ピカピーカ!!」

 

「にゃー久しぶりだにゃ!イーブイも元気そうだにゃ!」

 

「ブイブーイ!」

 

 元気よく返事をするピカブイ。柔らかい笑みを浮かべるニャース。うん、和むわぁ…。

 

「にゃ?このヒトカゲは…新しい仲間かにゃ?にゃーはニャースにゃ!」

 

「……カゲッ」

 

 軽く会釈するだけで興味はないみたいです。

 挨拶を交わせるだけ問題はないか。

 

「ジャリボーイのヒトカゲと違ってクールなんだにゃー」

 

「……久しぶり」

 

「にゃ、久しぶりだにゃ!…なんか雰囲気が変わったけど何かあったのかにゃ?」

 

 あー…ね。人がいると口がいうことを聞かなくなるデメリットを抱えているだけでして…アオプルコに来るとは思わなかったし…結局口の矯正はできなかったんだけど…。

 

 どう説明したらいいものか。…説明するのも高難易度で…ピカチュウ?

 

「ピカ!ピカピカチュウ!…ピカ…チュ」

 

 ニャースの前で身振り手振りで説明してくれる。なんて言ってるか微塵も分からないがニャースは腕を組むとうんうんと頷いてみせた。

 

「……なるほどにゃ。…苦労してるんだにゃ」

 

 深刻そうな顔をしてらっしゃいますがピカチュウさんよ貴方はなんて言ったんだい?

 

 ……ピカチュウのことだし変なことは言ってないだろうし説明してくれただけ感謝だよ感謝。

 

「ニャース!急に走り出してどうしたの…げっ!?ジャリボー……じゃない?」

 

「そうだぞ!仕事中なの…に…誰だ?」

 

 ムサシとコジロウが人混みを掻き分けてニャースを追いかけてきた。一瞬サトシに見間違えてたけど違うと気づいたみたいだね。

 

 ……今は帽子もジャケットも羽織ってないんだけどなぁ。

 

「ムサシ!コジロウ!紹介するにゃ!前に森の中で食料集めを手伝ってくれたポケモントレーナーだにゃ!」

 

「…ああ、ニャースが沢山食料を持ってきた時の。…へぇ……あんたがねえ」

 

「そうなのか!その節はありがとう!」

 

 目を細め見定めていると思われるムサシと良い人が隠しきれてない爽やかな感謝を述べるコジロウ。

 

 別に大したことはしてないから。

 手を上げて応対をするとニャースとコジロウの首根っこを掴み少し離れた場所へと移動するムサシ。

 

 多分ロケット団としての内緒話。聞くのもあれなのでボーッとしてよう。…イーブイ?何を食べて…焼きそば?なんで…あ、近くにイーブイを見てわいわいしてる水着ギャルグループ。

 

 …餌付けられてますやん。……お礼をしなくちゃいけない。

 

「ニャース…とんでもない奴と知り合ったみたいね。あれは相当ヤバい奴よ」

 

「だから初めから言ったにゃ。凄腕のポケモントレーナーだって」

 

「そうか?年相応で優しそうに見えたけど」

 

「あのピカチュウを見てそんなことがいえる?…ジャリボーイのピカチュウとは比較になんないわ。特別ってわけじゃなさそうだけど…強いわよ」

 

 あのー…すみません。イーブイが焼きそばを頂いたようでして…あ、あはは…どうも。

 

 一緒にですか?いや、自分は用事がありますので写真?…イーブイが良いなら全然撮って貰って構いませんが…ん?俺もですか?

 

 あー…はい。それでお礼になるのでしたら。

 …なんか水着ギャルに挟まる形になってしまったが…あらら…ピカブイもギャル達の腕の中にすっぽり収まっちゃって…。

 

 ヒトカゲは俺が抱えて、と。

 

 撮りますか?…あ、はいピクシー…!

 

「…そんなにか?」

 

「ええ、私たちが束になっても返り討ちに会うのがオチね。…あと海でミロカロスが泳いでたでしょ?」

 

「ああ!ミロカロスだろ!まさかカントー地方でミロカロスを見るなんて思わなかったよ。子供の頃にパーティーで一度……ミロカロスを知ってるのか?」

 

「…昔ちょっとね。ミロカロスも彼のポケモンでしょ?どうなのよニャース」

 

「……へ?」

 

「…多分そうだにゃ。少なくとも他の誰かのポケモンには見えにゃいし…並のポケモントレーナーが持っているとは思えないにゃ。…コジロウどうしたにゃ?」

 

「ちょっと!コジロウ!」

 

 …そのありがとうございます。

 連絡先?…ああ、いいですけど……はい。また会ったらその時はよろしくお願いします。

 

 はい、では……はぁ……疲れた。

 心の中なら幾らでも言えるけど現実は少ない言葉とボディランゲージなんですよねえ。

 

 キザな奴と思われてないといいなぁ。

 ……喉乾いた…ん?…コジロウ……?

 

「あのミロカロスって君のポケモンかい?」

 

 おお?ミロカロスをご存知……まぁコジロウだしなぁ。なんたって大富豪の御曹司。様々な地方に別荘があるくらいのガチ富豪。

 

 知っててもなんらおかしくない。…ミロカロスは俺のポケモンですよ。

 

 頷き答える。

 

「そうか。…お願いがあるんだ」

 

 お願い?コジロウからお願いされるとは思わんかったな。どんなお願いだろうか。…ミロカロスを譲ってくれとか?…無い無い。コジロウって根が優しいしガチロケット団みたいに強奪はしないだろう。

 

「……ミロカロスを触らせてくれないか!」

 

 ……触りたい?

 全然良いですけど…ちょっと待ってて。

 

 おーい!ミロカロ……スゥー………。

 

「…みろぉ!」

 

 沢山泳いだのか。…おっとと…巻きつかれたら動けないよ。水着だし濡れても問題ないんだけどさ。相変わらずスベスベだなぁ。

 

 んー…なんか傍でスピアーが凍っているのですが……これはぁ…無理やり捕まえようとしたお馬鹿さんがいるみたいですね。…いましたわ。

 

 ……俺を見ると舌打ちして凍ったポケモンを戻し走り去っていった。

 

 なんでロケット団よりロケット団してるんだよ。白昼堂々と勇ましい。人のポケモンを取ったら泥棒よ?……しかしこおりタイプの技覚えてたんだなぁ。

 

 凍ってたってことはれいとうビーム?

 ……レベルで覚えたっけ?かみなりパンチを覚えているヒトカゲがいる訳だし気にして仕方ないか。

 

 今後のバトルする可能性を考慮して覚えている技のすり合わせをしないといけないな。

 

「…すげぇ…ミロカロスがこんな間近に」

 

「みろぉ」

 

 ミロカロスがコジロウをジッと見つめる。

 たじろくコジロウだが…そっとミロカロスに手を伸ばす。

 

「……みろぉ!!」

 

「え?…のわぁっ!?」

 

 伸ばされたコジロウの手に頬を当てるとあっという間に巻きついた。…すげぇ……ミロカロスが嬉しそうにコジロウに向けて頬擦りをしている。

 

「あはは!くすぐったいだろ!」

 

「みるろぉ!」

 

 優しくミロカロスの体に手を滑らせるコジロウ。ミロカロスは抵抗することなくされるがままだ。

 

 …やっぱりコジロウって凄いな。善性が高いというか。それにミロカロスが気づいたからこそ無警戒。

 

 なんでロケット団をやってんだろうねえ。

 …実家で色々とあったからなのは分かるけど…もっと他の道があったと思うんだ。

 

 でもコジロウがいてこそのロケット団でもあるか。ムサシ、コジロウ、ニャースの誰かが欠けてしまえばロケット団じゃないし代わりはいない。

 

「ちょっとコジロウ!…何してるのよ」

 

「…にゃー…仲良しってやつにゃ」

 

 コジロウとミロカロスの戯れに唖然としている2人。…お?ミロカロスがコジロウを離すとムサシに向かっていく。

 

「……な、なによ」

 

「みろっ」

 

 ガンを飛ばすムサシにもお構いなく巻き付き頬擦りをするミロカロス。…ムサシはコジロウとは違い苦しい幼少期を過ごしている。

 

 母親がロケット団の幹部で幼い頃に行方不明になっている。それからは祖母と一緒に暮らしていたとか。…他にも過去が凄かったりと…女性の秘密は着飾って美しくなるといいますか。

 

 …どう見てもムサシって美女だしなぁ。

 

「はははっ!人懐っこいミロカロスだよな」

 

「だにゃー」

 

「……少しは警戒しなさいよ。ったく…こんなんじゃ悪い奴に狙われるわよ?」

 

 呆れながらも口元を緩めミロカロスを撫でるムサシ。……ミロカロスのおかげでロケット団と仲良くなれるキッカケが作れた気がする。

 

 …ムサシとミロカロス。絵になるなぁ…。

 

 うんうん応援したくなる。サトシのピカチュウが奪われたら困るので手助けはできないけどさ。サトシに勝てるかは別として。

 

 出会ったらコミュニケーションを取るぐらいは許されるだろうし現代進行形でスキンシップ中のムサシとミロカロスを肴にコジロウとニャースとお話している。

 

 ピカチュウに通訳を任せて。…しっかり翻訳されるかは不明。やっぱりロケット団はアニメ通りオババの元でアルバイトをしているんだと。

 

 …理由を聞いたら借金をしてるとか。…借金してるの!?全然知らんかった……。

 

 仕事中なのにここにいても大丈夫か聞けば客入りは良いようで多少サボっても問題ないらしい。へぇ…行ってみようかと思ったらコジロウから来ない方が良いと言われた。

 

 …??…ダメなの?…ニャースもオススメはしないにゃーと念を押してきたので諦めよう。

 

 と本格的に喉が乾いてきた所にミロカロスが横に立つ。お戯れが終わったみたいです。

 

「……気分転換になったわ。ありがと」

 

 どういたしまして。

 

 手を挙げて答える。

 

「静かなのね」

 

「…ニャーは調子狂うにゃー」

 

「仕事に戻るか。貴重な体験ができたよ。ありがとう」

 

 こちらもロケット団…というよりはムコニャとお話をする貴重な体験ができたのでお互い様ですよ。

 

「ピーカー!」

 

 海の家に戻っていく3人に手を振るピカチュウと見送る。

 

「ここにいたのか」

 

 入れ替わりでオーキド博士がやってきた。

 アロハシャツで短パン。焼けてたらリージョンフォームしてたかもしれない。

 

 …暑いし喉乾いたし疲れたからホテルに戻ろう。…ピカチュウは……あ、はい。まだまだ食べ足りないみたいですね。

 

 オーキド博士の肩に乗るピカチュウ。

 

「…ピカチュウにしては重…なんでもないぞ?」

 

 …あっ……うん。

 

 イーブイとヒトカゲは一緒に戻るのね。

 ミロカロスは…まだ泳ぎ足りなさそうだ。

 

 …はい、こういう時は──

 

 ピカチュウとミロカロスのモンスターボールをオーキド博士に渡す。

 

「………戻ります」

 

「…ふむ、そうか。ピカチュウとミロカロスはわしが預かろう」

 

「………お願いします」

 

 このままだと熱中症になる。…ミロカロスは良いとしてピカチュウはオーキド博士を困らせないようにな。…あと食べすぎないように…。

 

 イーブイとヒトカゲを戻してホテルに帰りシャワーを浴びて水を1杯飲んでベッドへ横になった。

 

 気がついたら寝ていたようで爆発音で目が覚める。…この感じはロケット団とオババがピカチュウにやられたんだなぁと思いつつ帽子を被り外に出た。

 

 …オーキド博士考案の日焼け美女と仮装ポケモンコンテスト会場が設立されていて…サトシ達と…ロケット団がいた。…あれぇ?

 

 しかもミロカロスがロケット団側にいるし…んんん??

 

 対立してる?…んじゃさっきの爆発音は?…オババだけいない。オババだけぶっ飛んだ?

 

「来たわね」

 

 え?……あ、はい。

 

「これ」

 

 ムサシからモンスターボールを渡された。

 ……これミロカロスのモンスターボール?どしてえ?オーキド博士が持ってたんじゃないの?

 

「コジロウ、ニャース。行くわよ」

 

「またな」

 

「次会ったらご飯でも食べようにゃー」

 

 …え、あ、はい。頷くとその場から去っていく3人。…?????

 

 俺の知らぬ間になにがあったんだい?

 それよりも…実物のサトシかぁ。

 

 両隣にはタケシとカスミ。

 

「……久しぶり」

 

「ああ!久しぶり!」

 

 駆け寄るタケシと握手を交わす。

 

「ねぇ!このミロカロスってポケモン…!」

 

 割り込むようにカスミが詰め寄ってきた。…美人三姉妹に聞いたんだろうなぁ。目を輝かせながらミロカロスをめっちゃ見ている。

 

「先に自己紹介だろう」

 

 窘めるタケシ。…?……サトシが無反応だ。

 様子を見たら…顔を俯かせて肩を震わせていた。…どしたんですか?サトシのピカチュウはジッと見ていた。

 

 ウチのピカチュウに比べて線が少し細い気が…あー……うん。

 

「あ、ごめんごめん。私は世界の美少女!カスミよ!」

 

 …おお、凄い自己紹介。美少女なのは間違いない。

 

「……よろしく」

 

「…うん、サトシとそっくりね。中身は別物だけど」

 

「そうだな。サトシが来た時は思わず目を疑ったものだ。肩にピカチュウを乗せてたのも相まって…」

 

 まず肩にピカチュウを乗せてるポケモントレーナーがいないと思うんですが…それこそサトシくらいだろう。

 

「それよりも!…そのミロカロスってポケモン!……抱きついても大丈夫?」

 

「……カスミ」

 

 大丈夫だよ。ミロカロ……。

 

「みろぅ!」

 

「きゃー!かわいい鳴き声!…体もスベスベで……えへへぇ」

 

 ミロカロスに巻き付かれてだらしない顔を晒すカスミさん。女の子がしちゃいけない顔してるよ…。

 

「来ておったか。すまん!…ミロカロスのモンスターボールが…ん?どうして君が…」

 

「ピカ!」

 

 トロフィーを抱えるオーキド博士の肩に乗ったピカチュウが俺の方に飛び移る。…重い。あと口元に青のり付いてるぞピカチュウ。…ソースの香り…また焼きそばを食べたのか。どんだけ好きなんだ。

 

 ……今度作ってあげるかね。

 

「落としてしまってのう。申し訳ない」

 

落としたモンスターボールをムサシが拾ってくれたってことかぁ。今度お礼をしなきゃ。

 

「体調は大丈夫そうかしら?」

 

「マナマーナ!」

 

 全員集合、と思ったらシゲルがいない。もう行っちゃったみたいだね残念。

 

「マナフィ!…この子も可愛いのよねえ」

 

「…マナ!」

 

 カスミに反応して両手で顔を隠すマナフィ。……あ、なにかあったんですね分かります。

 

「ふむ、サトシよ。どうしたんじゃ?」

 

「彼が話していた子よ」

 

 本当にどうしたんで…っ!?

 

 あっという間に距離を詰められガっと肩を掴まれバッと顔を上げられた。

 

「君がこのピカチュウのポケモントレーナーだよな!タケシやオーキド博士、ママに聞かされて会いたいと思ってたんだ!俺はサトシ!よろしくな!!」

 

「ピカチュウ!」

 

 ……そうなの、か。2人は俺のことをなんて言ったんだろうか。物凄く気になるんだが…。

 

「ピカピ!ピカチュ!」

 

「ピカピカ!ピカチュ!」

 

 肩に乗るピカチュウ達がお互いに背を合わせて尻尾を擦り合わせる。かわいい…耳元でパチパチと静電気が発生しなきゃ微笑ましい光景だったと思う。

 

 髪がふわっと立ち上がっていくのを感じる。

 

「………よろしく」

 

「ああ!折角だしポケモンバトル!…といきたいけど…今の俺じゃ勝てない。だからもっともっと!強くなってからバトルしようぜ!」

 

 いや良い勝負すると思いますよ?進化している点ではミロカロスに分があるとしてピカチュウと相性悪いし…それまで俺も瞬殺されないように頑張ろうかな。

 

 コクリと頷くと嬉しそうに顔を綻ばせる。

 

「あ、そうだ!リュウさんのとこに行かなくちゃ!タケシ!カスミ!行こうぜ!ママ!オーキド博士!行ってくる!…落ち着いたら帰ってくるよ」

 

「頑張りなさい」

 

「ええ、待ってるからね」

 

「また会おうな!」

 

 うん、その時はよろしく。

 

 タケシとカスミを連れて駆け出していく。カスミがミロカロス!マナフィ!と騒ぎ立てるがお構い無しに引きずっていくのを見ると…なんかもう笑えてきます。

 

 …こんな感じだったっけ?

 うん、わかんねえし過ぎたことを考えてもしゃーない。

 

「わし達も戻るとしよう」

 

「そうですね。行きましょう」

 

 今回はとても良い体験ができた。きっとアオプルコに来なきゃこんな体験はできなかっただろう。……慰安旅行が終わったら旅を再開しよう。

 

 …行くならシオンタウンかヤマブキシティになるかな。

 

 そういえば…慰安旅行2泊3日らしい。

 途中で帰る訳にはいかない。…明日は楽しもう。




何故か無傷で立ち去るロケット団にフライングマナフィ(今更)
最後のオチもかなり変わってしまいました。次回からはやっと旅の再開ができます。ハトバポートも乙女ヶ崎にもいかないです。長くなってしまうのでアニオリの町は極力出さないようにする予定です。

またアンケートぶら下げとくのに適当にポチってくれれば幸いです。感想欄ですが別作品含めて後日少しずつながら返信させていただきます。お待たせしてしまい申し訳ありません。

変わらずのアンケート

  • ヤマブキシティ
  • シオンタウン
  • タマムシシティ
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