ポケモントレーナーの日常?   作:チャンピオンズやってる人

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ちょっと匂わせリンクみたいなの書きたかった人


真夜中の邂逅から始まる青春物語 喧嘩編

「いらっしゃいま」

 

「ち、治療をお願いします!…ニョ、ニョロモが死んじゃう…!」

 

 ハナダシティから逃げるように飛び出し取り敢えず南に向かい道中ポケモンセンターに入りエントランスでまったりしているとボロボロになったニョロモを抱えたポケモントレーナーが駆け込んできた。

 

「これは…!酷い怪我。どうしてこんなことに……」

 

「や、野生のヒトカゲに襲われて…な、なんとか戦ったけど……とても強くて歯が立たなくて…負けちゃって…こ、怖くて……た、倒れたニョロモにずっと攻撃してきて…な、なんとか逃げてきたんです……」

 

 ……ヒトカゲに?

 タイプ相性が良くても負けることはあるから珍しいことじゃない。…しかも再起不能にするまで追い詰めるとかおっかねえヒトカゲだなぁピカチュウ…はお休み中だった。

 

 今頃イーブイとミロカロスの上で夢の中でしょう。…ヒトカゲとニョロモかぁ。

 

 サトシがヒトカゲをゲットするきっかけがニョロモに負けたから捨てられた…だったな。まさか真逆のことが起きてるとは思わんよ。

 

 横目で腕に抱かれたニョロモを見る。…?……切り傷や打撲痕は見えるけど…火傷の痕が見えない?ほのおタイプの技を使わなかったのか。

 

 …タイプ相性を理解している?それとも…。

 

 他にも傷はあるけど…滅多打ちにされたのが嫌でも分かる。ニョロモもトレーナーもトラウマもんだろう。

 

「直ぐに治療をはじめます。大丈夫よ…ニョロモは絶対に治すから安心して待ってて」

 

「は、はい…」

 

 泣きそうな顔でジョーイさんに説明している。ニョロモの容態を見て険しい顔をしつつ…どことなく納得しているような……もしかして何か知っている?

 

 ニョロモをジョーイさんに託しとぼとぼと少し離れた席に座る。そわそわと落ち着きがなく数分おきにカウンターの先を見ていた。

 

 ……強いヒトカゲか。

 ちょっと興味がある。本音はジョーイさんに聞きたいが聞けないことだし当事者のトレーナーに聞こうと思います。

 

 聞くのはタダ。これ大事。

 

「………大丈夫?」

 

「え、あ、はい!…す、すみませ…うわっ……」

 

 まずは落ち着いて貰おうと思って声をかけたら…なんか引かれた感じ?それもそうか。

 

 ポケモントレーナー同士でも相手は異性。

 いきなり声をかけられたナンパだと思われても仕方ないこと。…やらかしたかもしれん。

 

「………あの」

 

「イケメ…あ、はい!な、なんですか!?」

 

 うぉい!?声が大きい!びっくりしたぞ。

 ……だ、大丈夫…?顔赤いけど…息も荒い…ニョロモを抱えて全力疾走してんだし当然だったわ。

 

「………ヒトカゲ」

 

「ヒトカゲ…。えっと私とニョロモが出会ったヒトカゲのことが聞きたいんですか?」

 

 YESYES!!

 頷いて話を聞かせて貰いましょう。

 

「わ、分かりました。…えっとここからヤマブキシティの方に……あ、隣に行っても…大丈夫ですか?」

 

 え?ああ大丈夫だよ。

 隣同士の方が話聞きやすいしね。

 

 隣の席を引いて手招きをする。

 パァと嬉しそうに駆け寄りちょこんと席に座った。

 

 …さっきよりそわそわしてません?

 

「…あ、えっと…ヤマブキシティの方に大きな広場があるんです。そこでニョロモとお散歩をしていたら急にヒトカゲが現れて…いきなり凄い形相で襲われたんです」

 

 ……お散歩かぁ…。

 見た感じはポケモンバトルしなさそうだもんな。純粋なバトル経験の差……。

 

「なんとかニョロモと応戦したんですけど全く攻撃が当たらなくて……これでもバッジ4個持ってるのに…情けない限りです」

 

 がっくしと肩を落とす。

 

 ……ん?ん??????

 …バッジを4個持ってる?…え?バッジ保有者なの!?

 

 それならば話は変わってくるぞおい。

 い、一応聞いておこう。

 

「………手持ちは」

 

「手持ち…ですか?お、お恥ずかしい話ですがニョロモだけ…です」

 

 ニョロモ単騎縛り!?

 ニョロモだけでバッジを4個手に入れたの!?

 

 おこぼれバッジの俺より遥かに強いやんけ!化け物…は失礼か。しかもジム戦の経験を得ているニョロモが野生のヒトカゲに負ける?…相当強い個体なのか?

 

「だから…あわよくばヒトカゲを捕まえられたらなーって…下心もあったんですけど…」

 

 ……先輩かパイセンって呼んだ方がいい?

 ニョロモじゃなくてニョロモさんって呼ぶべきか?

 

 先輩とニョロモさんはバッジを4個獲得している。そんじょそこらのトレーナーや野生のポケモンに負けることはありえない…は言い過ぎだけどそれぐらいの実力を持っている。

 

 俄然気になった。

 …他に聞くことは…あ、これは聞いておこう。

 

「………技」

 

「はい?…技ですか…?ニョロモは…のしかかり、さいみんじゅつ、バブルこうせんです」

 

 …あ、さいみん…スゥー……この技構成ならヒトカゲにワンサイドゲーム仕掛けられそう…全く攻撃が当たらないといってたっけか。

 

 ニョロモさんって結構素早かった気がする。もう宛にならないのは分かってるけど全く攻撃が当たらないってのもなぁ。

 

「……ヒトカゲは」

 

「ヒトカゲは……ひっかく…?と…あ、そういえばパンチをしてきました。バチバチ光る…電気?ですかね…電気を纏ったようなパンチ。た、多分見間違えだと…ィ!?」

 

 今なんて言った?

 ……電気を纏ったパンチ?…そういうことか。

 

 おかしいとは思ったよ。ヒトカゲはニョロモさんに対する打点がない。…その技は盲点だった。

 

「……顔…近ぃ……」

 

 …気になるなぁ。今から行ってもいるだろうか?…行くとしてピカチュウ達を起こすのは忍びないよな。

 

 ……1人で行けばいいやん。

 大丈夫大丈夫。何かあれば逃げれば良し!

 

 逃げ足には自信がある!逃げるは恥だが役に立つ!これぞ生存戦略の基本!

 

「……ゥゥ…」

 

「お待たせ致しました」

 

 ジョーイさんの声。先輩を呼んでいるみたいだ。

 

「…ッ!は、はーい…!わ、私は…これで…!こ、声をかけてくださり…あ、りがとうございました…!」

 

 ガタンっと立ち上がりピューっとカウンターに向かっていった先輩を見送って椅子から立ち上がりポケモンセンターを出る。

 

 …あ、ジョーイさんにも話を聞いときゃ良かった。戻った時に聞けばええか。

 

 綺麗な月の明かりを頼りに目的地の広場に向かった。

 

 ────────────

 

「……ここか?」

 

 広場っていうか開けた草原といえばいいのか。木々に囲まれていて夜風が揺らし音を鳴らしている。

 

 街灯なんて無いしガチで暗い。

 月明かりのお陰でなんとか見えている状態。

 

 ふーん…出てくる様子はないか。

 夜遅いし寝ているのかもしれないな。

 

 眠くなってきたし戻って明日行けばいい…。

 

「誰だ?」

 

 葉擦れの音に紛れて足音が聞こえる。

 だけど場所は分からない。…辺りを見渡し…木々の隙間に火の玉が見えた。

 

 左右に揺れ…急接近して…ちょちょちょ!?

 

「ガゲェ!!」

 

 月明かりが火の玉の正体を照らす。

 ヒトカゲ…ですよ……ねぇって!?

 

 不意打ちのひっかくを体を逸らし避ける。

 あっぶねぇ…!?頭を狙ってきたぞ!?

 

 いきなり襲ってきたとは聞いたけどこんなアサシンみたいなことしてくんのは聞いてない!!

 

 身構えながら後退。ヒトカゲは立ち止まりジッとこちらを見ている。怒りの形相で直ぐにでも飛びかからんと……。殺気が凄い。

 

 スゥ…よし落ち着いた。

 

「話を聞いてくれないか…っ!?」

 

 話ぐらいは聞きましょうよ!…とっ!!

 飛びかかり腕を振るうヒトカゲの受け止める。

 

「!…ガゲガァ!」

 

「落ち着けって!こっちは丸腰ちゃんなの!手持ちはポケセンでお寝んねしてんのよ!ポケモンバトルはできません!お話しましょ?ね…?」

 

 ジタバタ藻掻くヒトカゲを離さないように押さえて呼びかける。こちとらスピアーに蜂の巣、ストライクに細切れ、カイロスに一刀両断されかけたことがあんだよ!

 

 伊達に修羅場くぐってねえの。

 

 それに比べりゃ甘い甘…い?

 …バチバチと音がなる。ヒトカゲをよく見ると手には電撃が流れていて……ふぎゃ!?

 

 押し返されヒトカゲのかみなりパンチが腹部に直撃。揺れる視界と全身に痺れる様な痛みをかかえ無様にぶっ飛び転がる。

 

 いてて…指先の感覚がないなった。

 電撃を喰らうのってこんな感覚なんだなぁ。

 

 これを何回も受けてピンピンしているサトシは人を辞めていますわよ。…あとオーキド博士も。

 

 んっしょ…と。

 電撃体験をさせてくれたことには感謝しよう。丁度今日ピカチュウにスパークを撃ち込んでくれって頼んだら顔を真っ青にしながら全力拒否されたからさ。

 

 イーブイやミロカロスも…え?嘘でしょ?みたいな顔をしとったよ。人を見る目ではなかったのは確か。

 

「全くそんなんじゃ女の子にモテないぞ?」

 

「…ガゲェ?」

 

「考えてみ?かみなりパンチを覚えたヒトカゲって凄いことなんだぞ?どういう経緯で覚えたのか、覚えていたのか知らないけどさ。群れの中ならヒーローになれたろに」

 

 天敵のみずタイプにも対抗出来るんだ。

 こんなんモテない理由がない!

 

「………カゲ」

 

 あ、え?…は?さっきの形相はどこに?

 ……な、なんで…泣きそうに……?

 

 …そいえばヒトカゲだけ…だったな。…あ、これ地雷踏んだやつ…?

 

「…ま、まぁ…あれだ…モテるのは確かだ。強くて勇ましく魅力的。そんな魅力に惹かれるメスは沢山いるだろう。俺がヒトカゲなら憧れ…いってぇ!?」

 

 頬!頬いったぞ!?かみなりパンチで頬いったぞこいつ!?首が2回転ぐらいすると思ったぞ!!顔面麻痺ったんだが?表情変えられないが!?

 

「…カゲェ………カゲェ」

 

 なんでヒトカゲが息を切らしてんですかねえ?頬を赤くして…こっちは片頬だけ赤くなってますよ?頬腫れてなきゃいいな。

 

 …ヒトカゲの反応。…ふーんなるほど。

 

「もしかして照れて…あばっ!?」

 

 今度は顎!!ちょ首変な音なった…!

 ……おっけい。わかった…もう許さん。

 

 握り拳を作りヒトカゲの頭に振り下ろす。

 

「カギャ!?」

 

 ゴツンっと音がなり両手で頭を押さえる。

 涙目で恨めしそうに見上げてくる。

 

「こっちはもうかみパン3発も叩き込まれてんだぞ?これぐらいいいだろ?」

 

「カゲェ!…カゲカゲ!カゲガァ!」

 

 納得いかないのか必死に訴えているがそんなもん知らん!というか言葉が分からん!

 

「何を言ってるのかワカリマセーン!…ふぐっ…コイツ…!」

 

「カギュ!?」

 

 かみなりパンチを再度打ち込まれたので仕返しで拳骨を叩き込む。そんな状況がループし……。

 

「よし…もう許さねえ!喧嘩だ喧嘩!地べたに這いつくばらせてやるからなこのやろぉ!!」

 

「カゲカゲェ!!」

 

 喧嘩になった。もうとっくに喧嘩をしていたと思う。眠気はとっくに覚めて…どうにかこのヒトカゲをぶっ倒そう。それだけしか考えてなかったかもしれない。

 

 ヒトカゲの攻撃を避けて受けてを繰り返し攻撃を与えていく。ヒトカゲも同じく避けて受けて攻撃の繰り返し…バッ!?お前尻尾を振り回すんじゃねえ!あっちぃ!?

 

 男ならステゴロで……さっきよりキレてません?なんなら初めて会った時より殺気を感じんだが…ウボァ!?待ってタンマ!タンマ!タンマ!あばばば!……俺のこと本気で怒らせちゃったね…!

 

 絶対に土の味を噛み締めさせてやる!

 

 ……はい、気が付いたら夜明け。

 ボロ雑巾になった俺とヒトカゲは広場で無様に転がってました。

 

 あー…もう動けない。

 

「……カゲェ…」

 

 ヒトカゲも同じ様で辛うじて腕が動いている。

 

「今回は引き分けだな…いや、先に倒れたのはヒトカゲだから俺の勝ちでいいだろ」

 

 記憶だと先にヒトカゲが倒れたはず。

 

「カゲェ!?…カゲカゲガァ!」

 

 それはないと言いたげなヒトカゲ。

 

「なんだよ。先に俺が倒れたってか?」

 

「カゲ」

 

 何頷いちゃってんの?違う違うお前が先に倒れたのおわかり?

 

「ないない!俺の勝…あっつぅ!?」

 

「カゲェ♪」

 

 お前…俺が動けないことをいい事に尻尾を近づけんじゃねえ!熱い熱い熱い熱い!!

 

「だーっ!わかった!…わかった!…引き分けな」

 

「カゲ♪」

 

 …んにゃろう。いい笑顔してさ。

 あーあ…服が所々焦げてらぁ。帽子だけは無事みたいで良かったことよ。

 

 さて、流石にポケモンセンターに帰んなきゃ不味いな。心配してるだろうし……。

 

 あー……キツっ。

 

 なんとか起き上がりヒトカゲを見下ろす。

 …いい顔するようになったよな。

 

「次は負けないからな」

 

「カゲッ」

 

 まるで足が棒のようだ。

 ……膝が上がらん。

 

 ………………。

 

「なぁ」

 

「……カゲ?」

 

「何があったかは知らない。けどな…ヒトカゲ。お前は凄いし強いよ。…それだけは絶対だ」

 

「…カゲ…カゲェ……」

 

 瞳を潤ませ溢れる涙。落ちる涙は…伝い地面に落ちていく。

 

「一緒に来るか?」

 

 ヒトカゲに手を差し伸べる。

 

「……カゲ?」

 

「もちろんだ。喧嘩した仲だしな。それに言ったろ?次は負けないって……」

 

「……カゲェ」

 

 え、あー…泣くなって……あ。

 

「それにピカチュウとイーブイ…あと…ミロカロスっていうポケモンがいるんだけど全員メスだからハーレムだぞ?」

 

 男のロマン!…って前世の友達がいってた!

 全くそんな気はせんけど…疲れるだけだと思うのは俺だけですかね?

 

 ミロカロスの性別はジョーイさんに預けた時に教えて貰った。どうやって調べてるのか聞いたらナイショよ、と教えてはくれんかったけどね。

 

 …新種扱いのポケモンの性別をどうやって知ったのかはジョーイさんのみぞ知る。

 

 ってあれぇ?…なんでピカチュウみたいなジト目をするん?…そういうの興味無い感じ?…戦いに生きる感じ?かっこええやん。

 

「どうするよ。来るのか?来ないのか?」

 

「……カゲッ!」

 

 ギュッと小さい手が握りしめる。

 …この手を何回も叩き込まれたんだよな。

 

 やっぱポケモンって怖いわ。

 

 ヒトカゲを引っ張りあげ抱きかかえる。

 おぼつかない足取りでポケモンセンターに戻った。

 

「…あ…探しましたよ!…貴方のポケモンが血相変えて部屋から飛び出して探し回っててて…ピカチュウ…とイーブイ…がかわいいくて……あと!…あの……綺麗なポケモンは………え?……はわっ!?!?」

 

「二ョモ!?」

 

 ポケセンに入ると先輩と元気になったニョロモさんがお出迎え。…やっぱ…起きてたかぁ迷惑かけてないといいけど……。

 

「…な、なんですか…その酷い…怪我、と…と…ヒヒヒ…ヒトカゲ…!も…酷い怪我を…あ、あうあう……」

 

「二ョモ!ニョモモ!」

 

 目をグルグルと回し頭から煙を吹きそうな先輩をニョロモさんは必死に宥めている。……ああ、このニョロモさん強いわ。一方的にやられトラウマを植え付けられたかもしれない相手がいても先輩を最優先に行動している。

 

 とても大切に育てられたんだなぁ。バッジ4個も納得だ。

 

「…は!?……あ、あのあの……えとえと……ジョ、ジョーイさんが待ってますので…行きましょう…!」

 

 あ、はーい。

 連れられてカウンターまで向かう。

 

 カウンターではジョーイさんがピカチュウ達を落ち着かせていた。…え、めっちゃ泣きそうな顔して……。

 

「大丈夫よ。貴方達のトレーナーはきっと戻ってくるわ。…あっ」

 

「…ピ?……ピカ!?ピカピィ!!」

 

 あ、おかえりピカチ…

 ……前が見えないよピカチュウ。イーブイも頭にしがみつかなくても…ミロカロス?その…巻き付かれたら動けない…ヒッ!?

 

「貴方、なんでそんなにボロボロなの?それと腕のヒトカゲ……説明して頂戴」

 

 あ、え……あ…これには……その。

 !…先輩は……いねえ!?隅っこにいる!

 目が合うと申し訳なさそうに頭をペコペコさせていた。

 

「説明しなさい」

 

 あ、はい。わかりました……。

 有無も言わさぬプレッシャー。…ヒトカゲとの真夜中激闘がお遊戯に見えるくらいに死を間近に感じる。

 

「……カ、カゲェ…」

 

 震えるヒトカゲ。…ああ、そうだったんだ。

 俺やヒトカゲは氷山の一角…いや氷の粒に過ぎなかった。……はは…世界って広いや。

 

 ……滅茶苦茶怒られました。

 ヒトカゲと並んで正座をさせられ絶対零度の眼差しが見下ろされる。

 

 ポケモンも所持しないで夜で出歩くことは大変危険で命を落とすことがある。

 

 もし命を落としたら残されたポケモンはどうなるの?と正論のラッシュを叩き込まれました。

 

 ただ最後にはヒトカゲのことを感謝された。

 予想通りジョーイさんはこのヒトカゲのことを知っていた。

 

 前まではこの付近で群れで過ごしていた。ヒトカゲはジョーイさんと知り合いで時々仲間を連れて遊びに来ていたらしい。

 

 ただある時…このヒトカゲは群れから追い出されてしまいそのまま群れは移動して独りになってしまったと。

 

 理由は分からないらしい…群れを追い出されるって相当の事だと思うけど……。

 

 ヒトカゲを見下ろす。

 

「……カゲ…」

 

 ……触れなくていいか。

 もう俺たちの仲間。関係ないこと。

 

 ヒトカゲは一度預けて俺はシャワーを…はい?俺の治療?大丈夫ですよ。

 

 こんなん唾つけときゃ治りま… はい、お願いします。

 

 …もうジョーイさんに逆らえないかもしれない。

 ジョーイさん…ではなくラッキーに治療をしてもらい…タマゴを1つ貰った。

 

 ありがとうラッキー。

 みんなも心配かけてごめんな。

 

 それと後でヒトカゲを紹介するよ。

 新しい仲間なんだ。

 

 …ちょっと荒っぽいかもしれないけど仲良くしてあげてほしい。

 

 ヒトカゲの治療を待ちつつシャワーを浴びてエントランスにて接着剤がついてんのかってくらい離れないみんなと待機し数分後。

 

 先輩とニョロモさんはジム戦の為にトレーニングに勤しむとのことでお別れ。

 

 ヒトカゲのことを聞いたが。

 

「あんなに…強いヒトカゲと戦ったら…もう他のヒトカゲには…負けません!」

 

「二ョモ!」

 

 元気な返事を返された。

 流石はバッジ4個を持ってるエリートトレーナー!バトルと買い物の約束を取り付けて見送った。

 

「お待たせ」

 

「カゲ!」

 

「良いトレーナーに巡り会えて良かったわね」

 

「カゲ♪」

 

 元気になったヒトカゲと笑顔のジョーイさん。

 ……そうだそうだ。モンスターボール。

 

 モンスターボールを取り出しヒトカゲの前に。

 

「カゲ!」

 

 ボタンを押して開いたモンスターボールに吸い込まれる。数回揺れてカチッと音が鳴った。

 

「ヒトカゲを可愛がってあげてね」

 

「…………はい」

 

 それはもちろん!

 

「ちょっとやんちゃな子だけど本当は素直な女の子なの。これだけポケモンに信頼されている貴方なら大丈夫そうだけど」

 

 あれちょっとで済む問題なのか……待った。

 ……その後の言葉…………()()()

 

「カゲッ」

 

 ボールから飛び出したヒトカゲを見る。

 ……お前……。

 

「……………メスだったんだ」

 

「…え?」

 

 呆然とするジョーイさん、と突き刺さる無数の視線。…ピカチュウ達です。…無言でバチバチとかみパンを構えるヒトカゲ。

 

 ……はい、今回は甘んじて受け入れようと思いま

 




コイツはこういう奴です(白目)

またアンケ乗っけときます適当にポチってくれると助かります(また起きたら確認次第終了します)

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