テンペスト・フィールド プレイ動画   作:微カキン

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『0-1』

 

 

 

《メインシナリオ》

 

 惑星エンデュランス北極基地防衛隊より通達。

 

 最終防衛ライン、既に突破されました。

 

 現在、残された戦力で最後の抵抗を試みている。

 

 救援を要請する。

 

 一刻も早く。

 

 再度、惑星エンデュランス北極基地防衛隊から通達。

 

 

 

 引き金を引くと同時に迸った高出力レーザーが、こちらに向けて走り込んでくる反乱軍の兵士を射抜く。短い悲鳴を上げて倒れ込むその兵士の末路には目もくれず、次々と照準を合わせ、数で押してくる敵兵を打ち倒していく。

 

 ここで戦っているのは私だけではない。複数のレーザー銃による応射に、原始的な陣地突破を狙っていた敵の足が止まる。

 

 それで稼いだほんの数秒の猶予の間に、私は銃とケーブルで繋がれているバックパックから残量僅かなバッテリーを輩出。地面に落ちて異音を立てるそれを尻目に、新しいバッテリーを装填する。

 

 本来、この大容量バッテリーザックは戦場でのバッテリー交換を不要とする為のものだ。だが、このポジションについてすでに私は3回のバッテリー交換を行っている。

 

 既に我々の抵抗は限界に近付いている。突破されるのも時間の問題といえる。

 

 部下達の反応を確認する。生き残っているのはα2、α5、α6、α7、α9。

 

 48時間前は30人いた我が部下も、今生き残っているのはたったそれだけだ。

 

 しかし、司令本部からの命令の更新は今だない。

 

『α1から各員へ通達。司令部からの命令更新はない。このまま現ポイントを死守せよ』

 

 言葉通りの玉砕命令に、常と変わらぬ応答を返してくる部下達。

 

 我々にとって、それは特別愚かな事ではない。

 

 投薬と教化によって、我々は徴兵される前の記憶とアイデンティティを破壊され、任務に忠実な精兵へと作り替えられている。徹底的に個は排除され、例え同じ部隊の仲間であっても外す事を禁じられたヘルムの中にどんな色の髪が収まっているのかすら、我々は互いに知らない。知るべきは、それぞれが持つスキルがどのように任務に生かされるべきか、それだけだ。

 

 死への恐怖は無く、恐れる事があるとしたら任務失敗による不名誉だけ。

 

 理想の兵士。しかしそれも過ぎればでくの坊と変わらない。

 

 指揮官適正を見出された私は、つまるところ少しばかり“覚えが悪かった”。その事をこれまで悪く思う事はなかったが、このような状況を前にしては、少しばかり彼らが羨ましくはある。

 

「さて、どこまで持ちこたえられるか……む」

 

 足の裏から伝わってくる地響き。

 

 状況の変化を確認して、私は少しだけ遮蔽物から顔を出して、戦況を確認した。

 

 防壁の反対側に広がるのは、真っ白に煙る大雪原だ。風と共に舞い上がる雪が戦場に白いカーテンを描き……その向こうから、黒い巨体が歩み出てくる。

 

 高熱源反応を確認。コンピューターがすぐに該当する存在をバイザーに表示する。

 

 多目的歩行偵察機、ビッグフット。

 

 首の無い鳥類のような見た目を持った、二足歩行する比較的軽量な装甲兵器だ。密林地帯や廃墟都市など、タイヤや履帯で移動する装甲車輛が侵入困難な地形での強行偵察のために開発された。軍の戦力ではあるが、どこかで鹵獲されたものと思われる。

 

 火力、装甲ともに歩兵からすると非常に強大だが、まともに整備できていないのか装甲はところどころ破損して内部機構がむき出しになっており、本来の性能を発揮できているとは言い難い。

 

 さらに雪が分厚く積もったこの環境は設置圧の高いビッグフットの活動には向いていない。戦力としては、本来の数値よりも大幅に低下していると見るべきだろう。

 

 それでも、搭載された大型レーザー砲の火力は侮れない。恐らく、我々の抵抗を突破する為に敵が用意した切り札だろう。

 

 事実、現状の戦力での撃破は困難。

 

 だが、逆にこれを撃破すれば敵の士気は低下し、一時の優勢を得る事が出来るかもしれない。

 

 ビッグフットの進行に合わせて、まるで勢いに乗るかのように敵兵士が雪崩を打って飛び出してくる。まずはこいつらを排除し、続けてビッグフットを撃破する。

 

 勢いだけの愚連隊に、現実はそう甘くはないと教えてやろう。

 

 私は一瞬も躊躇わず、部下達に命令を下した。

 

「α1から各員へ通達。敵の機甲戦力を確認した。これを撃破し、敵の気勢を削げ。指示に従い、全火力を集中せよ」

 

 

 

 

 

《チュートリアル》

 

 世界の時間が停止する。

 

 静止した画面に、黒髪でツインテールの女の子がひょっこりと顔を出した。

 

 彼女は軽やかに笑いながら、親し気に画面の向こうの貴方に語り掛ける。

 

「はじめまして! 私はガイドのリンファと申します。これから、皆さまのサポートをさせていただきますね。以後良しなに! さて、本ゲームはリアルタイムストラテジー&一人称FPSです。プレイヤーは4人のユニットで編成されたチームを操作し、ミッションに望みます」

 

 リンファが手を振ると、いくつかのスクリーンショットが画面に表示される。

 

 それぞれの画面には、殲滅戦、耐久戦、速攻戦、といったロゴがふられている。

 

「ミッションにはいくつか種類があり、今回のミッションは殲滅戦です。複数のウェーブに分かれて襲ってくる敵を全滅させれば勝利です。逆に、設定されている敗北条件を満たすとプレイヤーの敗北になります。

 

 本ミッションでは、リアルタイムストラテジー部分だけを操作して頂きます。この状態では、各ユニットはそれぞれ設定された傾向に従い、自動的に戦闘を行います」

 

 再び画面が切り替わり、画面に映るユニットが大きく拡大される。

 

 拡大されているのは、α1というキャラクターネームのユニットだ。

 

「なお、本ミッションにおいてはNPCとしてプレイヤーの分身であるα1が6人目のユニットとして戦闘に参加します。まずは、それぞれのキャラクターがどのように動くのか、眺めてみましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作戦目標:ビッグフットの撃破

 

敗北条件:α1(プレイヤー)の撃墜

 

 

 

アドバイス:α1のSPは極めて強力です。ビッグフット戦に温存しておきましょう。

 

 

 

 

 

《チュートリアル》

 

 ウェーブ3に到達すると同時に、画面に大きく警告が表示される。

 

 WARNING!

 

 画面がデモに切り替わり、雪原の向こうから黒いシルエットが姿を現す。瓦礫を蹴り飛ばしてその姿を現すのは、二足歩行するロボットのような乗り物だ。

 

 ストーリーで説明されていた、ビッグフットという奴に違いない。

 

 棺桶に足が生えたようなデザインのロボットの左右にはミサイルランチャーが装備され、さらに胴体の前には機銃のようなものが装備されている。

 

 明らかに強そうだが、主人公が言ったように状態はよろしく無く、装甲のところどころが罅割れて紫電が走っている。

 

 リンファが画面に現れ、説明を始めた。

 

「ウェーブ3にてビッグフットが出現しました。このように、ボスは最後のウェーブで出現します。ビッグフットは高い防御力を持ち、通常の射撃でダメージを与えるのは困難です。このような強敵に大ダメージを与える手段はいくつかありますが、そのうちの一つがSPスキルを使用する事です。画面右下のアイコンを確認してください。α1のゲージがマックスになっていますね? これをタッチしてSPスキルを発動させてください」

 

 言われた通りにアイコンを押すと、α1のカットインが入り、文字演出と共にスキルが発動した。

 

「その程度は想定済みだ」

 

《効果:出現している敵ユニットの内、最もHPと防御力が高い敵ユニットに、防御力を無視した特大ダメージ》

 

 α1が何かスイッチをカチン、と押すと、ビッグフットの足元が爆発する。

 

 恐らく事前に仕掛けておいた即席爆破装置か何かによるものだろう。

 

 大仰に登場したボスは、何かする前に哀れ爆発四散した。

 

「はい、発動したα1のSPスキルによってビッグフットが撃破されました。ゲージは敵を倒す事と時間経過によって増加していきます。どのタイミングでどのSPスキルを使うのか、プレイヤーの判断によって戦局は大きく変化します」

 

 

 

 

 

 





《ミッションクリア!》





報酬一覧:

星4確定ガチャチケット X1

訓練チケット      X10

補給物資        X5

銅勲章         X1

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