小さな狐娘と魔法少女   作:う〜☆☆☆

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珍しく2000字超えた!


第16話 協働!アーマード狐娘!

 

 

 

 

「ふわー!」

(指定ポイント到達!)

 

 

「ふわー!んぴぴぴぴぴ!ふわわわ!」

(オペレーティングシステム!起動準備!)

 

 

「ふわわわー!」

(頑張ってー!)

 

 

とファットちゃんが鳴くとマグノリアちゃんから、

 

 

「んぴ!ふわーー!」

(うん!頑張るー!)

 

 

と返ってきた。

 

 

そしてマグノリアちゃんを空中でヘリから切り離されマグノリアちゃんは、降下していく。

 

 

ファットちゃんは高度を上げて行きオペレーティングを始める。

 

 

「ふわ?んー?」

(どこ?どこー?)

 

 

マグノリアちゃんは降下しつつ索敵を始める。

 

 

 

「んっ!ふわ!ふわわわ!」

(あっ!いた!魔法少女さん!)

 

 

 

 

 

 

 

尚、この時マグノリアちゃんは既に、『星乃あかり』『月見凛』『陽咲みゆき』の誰かを璃音のところに連れて行くと言う事を忘れ……『魔法少女を璃音の所に連れて行く』と言う考えにすり替わっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜の繁華街は、喧騒に包まれていた。

 

 

原因は現れた体長約1m程と小型の狼型魔物——「影狼」と呼ばれる魔物が、一般市民の前に姿を現した。

 

 

この魔物は魔法少女が一番嫌う厄介な存在だった。

 

 

無駄にタフで再生力が高く、しかも民間人だけを執拗に狙う卑劣な性質を持っている。

 

 

「きゃあああっ!」

 

 

若い女性が地面に尻もちをつき、魔物の鋭い爪が迫る。

 

 

その瞬間、あかりの先輩魔法少女の、天城 静華(あまぎ しずか)

がショットガンを構えて飛び出した。

 

 

「っ! 離れなさい!」

 

 

ショットガンの銃弾が魔物を捉えようとしたが、影狼は素早く影に溶け込み、即座に別の位置から反撃してきた。

 

 

再生しながら民間人を狙う動きは、予想以上に素早い。

 

 

「……コイツ、本当に大嫌い……!」

 

 

そして別方向からまた一般市民に影狼が噛み付く為に飛びかかって来たのでショットガンを盾にする様に構え、防御しようとしたその時——一般市民のすぐ横から、小さな影が飛び出した。

 

 

それは、狐娘だった。

 

 

しかし、その体には特殊な装甲を纏っていた。

 

 

主にダークグレーの重厚な装甲が胸元、両肩、両足を覆い、青いアクセントラインと内部パーツが鮮やかに光る。

 

 

頭には小型でシャープなヘルメットを被り、赤いセンサーライトが点灯し、バイザーが目を覆っている。

 

 

膝周りは特に厚く装甲され、脚部シールドが特徴的なデザイン。

 

 

ブースターは尻尾を燃やさないよう、足の側面にコンパクトに搭載されている、一応背中にも付いているが使っていない様に見える。

 

 

右手に握っているのは「Au-L-K29」と刻印された、特徴的な形状のレーザーライフル。

 

 

左手に持つのは「Au-V-G39」と書かれた、ドラムマガジン式の二連銃身ヒートマシンガン。

 

 

その狐娘は、民間人のすぐ前で、魔法少女の戦闘に割り込むように飛び出した。

 

 

「ふわっ!!」

 

 

短く鋭い鳴き声とともに、彼女は右足を前に大きく振り抜いた。

 

 

すると、ガイィィンッ!!という重い衝撃音が響き渡った。

 

 

『ブーストチャージ』——彼女がそう呼ぶ、一撃。

 

 

脚部シールドの硬度とブースターを瞬間的に吹かした爆発的な加速、この2つを利用した、高威力の蹴り攻撃。

 

 

そして、この時だけ姿勢制御の為に背中のブースターを吹かす。

 

 

ブースターが炎を噴き、ダークグレーの脚部シールドが、魔物の顔面に叩き込まれた。

 

 

衝撃音が夜の街に響き渡り、影狼の体が大きく吹き飛ばされた。

 

 

装甲の重さとブーストの速度が合わさった一撃は、魔物の体をへこませ、再生を遅らせるほどの威力だった。

 

 

「ふあ!」

 

 

《システム 戦闘モード》

 

 

狐娘は着地と同時にバイザーを上げ、右手のレーザーライフルを構えた。

 

 

精密なレーザー射撃が魔物の肩を抉り、続けて左手のヒートマシンガンが火を噴いた。

 

 

二連銃身から放たれる高熱の弾丸が、魔物の体を蜂の巣にしていく。

 

 

影潜み狼は苦痛の咆哮を上げながらも、すぐに影に溶け込んだ。

 

 

ショットガンを構えたまま、呆然とその光景を見つめていた。

 

 

「…あの子達に似てる…」

 

 

一般市民も、魔物も、みんなが驚きの目で見つめる中、小さな装甲狐娘は、魔法少女を援護するように魔物の前に立ちはだかった。

 

 

「んぴ!」

 

 

短く鳴いて、彼女は再びブーストをかけ、突進。

 

 

魔物が爪を振り下ろすのを蹴って止めさせ、

そのまま押し返す。

 

 

「…一体何が目的なの?」

 

 

しかし狐娘は、ただ

 

 

「ふわっ!」

 

 

と鳴いて、レーザーライフルを連射しながら魔物の動きを封じていく。

 

 

左手のヒートマシンガンも休むことなく連射し、高熱の弾丸を浴びせ続ける。

 

 

影狼は再生を繰り返しながらも、——1匹の狐娘に、徐々に追い詰められていった。

 

 

民間人は地面に座り込んだまま、目を丸くして見つめている。

 

 

狐娘は魔物の攻撃を一瞬だけブーストを吹かし回避、壁や障害物を蹴ってその反動で回避など地形を上手く利用しながら的確に回避していく。

 

 

装甲の青いラインが夜の闇の中で鮮やかに光り、ダークグレーの重厚なシルエットが、小さな体とは思えない存在感を放っていた。

 

 

「んぴっ!」

 

 

最後に、狐娘は両手の武器を同時に構え、レーザーとヒート弾の集中射撃を魔物の核に叩き込んだ。

 

 

影狼が大きな悲鳴を上げ、黒い煙となって崩れ落ちる。戦闘終了。

 

 

狐娘はゆっくりと武器を下げ、の方を振り返った。

 

 

「ふあ!」

 

 

ヘルメットのバイザー越しに、紫色の瞳が少しだけ覗いている。

 

 

金色の髪が装甲の隙間から少しはみ出していて、いつもの狐ちゃんたちと同じ、ちんまりとした可愛らしさが残っていた。

 

 

静華はショットガンを下ろし狐娘を見つめた。

 

 

「……ねぇ、ちっこいの?…アンタ、魔物なのに私達を助けたの?」

 

 

狐娘は、「んぴ!」とだけ鳴いた。

 

 

言葉はそれ以上出てこない。

 

 

「はぁ〜…ありがとね、ちっこいの」

 

 

そう言いながら狐娘の頭を撫でる。

 

 

狐娘は照れたように尻尾を少し振ったが、背中の懸架ユニットの様な物に武器を接続して両手を空けてから足を引っ張ってきた。

 

 

「どうしたの?そんなにグイグイ引っ張って…」

 

 

そう聞くと狐娘は、

 

 

「んぴ!んぴ!」

 

 

と鳴き声を上げながらグイグイと引っ張ってくる。

 

 

どこかについて来て欲しいのだろうか。

 

 

「ちょっ…ちょっと待って」

 

 

「んぴ?」

 

 

「私はついていけばいいの?」

 

 

「ふわ!」

 

 

 

 

 

 

 

一方、遠くの屋根の上。

 

 

璃音は夜風に金色の髪をなびかせながら、小さく息をついた。

 

 

「え〜…あの子終わらせちゃったんだけど…私が割り込んで助けようとしたのに…」

 

 

「ん…?何か…魔法少女の子を引っ張ってる?」

 

 

「えっ!?まさかあの子連れてくる気!?!?」

 

 

「もしかしてマグノリアちゃん教えた3人の魔法少女のこと忘れてない!?」

 

 

そして、マグノリアちゃんは魔法少女をどんどん引っ張ろうとする。

 

 

「あ〜…あれは誰でもいいと思ってるね…」

 

 

「仕方ない……あの魔法少女と何とか交渉するかぁ……」

 

 

 

 

諦めた璃音であった。





魔物は思いつかなかったのでテキトーに『こんな奴ならめんどくさいんじゃね?』って考えながら作りました。

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