第1話 始まりの「ふわ!」
深い森の奥、陽光が木々の隙間を縫ってまだらに落ちる場所に、小さな狐娘がちょこんと横たわっていた。
身長はわずか30センチほど。
極端な3頭身で、頭が大きく、手足が短く丸っこい。
金色の腰までの長い髪、大きな紫色の瞳は閉じられていて、まつ毛が長く影を落としていた。
頰はぷにぷにともちもちとして、触れたら指が沈み込みそうな見た目だ。
狐耳はふわふわで、先端だけがほんのり黒く染まっている。
右の狐耳の少し下に、黒いリボンが結ばれ、真ん中に金色の丸い装飾がキラリと光る。
背中からはふさふさとした大きな一尾の狐の尻尾が伸び、根元は金色に近く、先に行くほど淡いクリーム色から黒い色になっている。
白と黒のチャイナドレスをまとっていて、改造されているのかスカートが付いていて、スカート裾には小さな金色の鈴が1つ付いていて小さな靴を履いている。
そしてそんな狐娘が……目覚めた
目を覚ますと俺は硬直した。
どうしてだって?場所が森の中だからだよ…
時間は大体昼ごろくらいか?
声を出そうとして、俺は更に硬直した。
耳に届いたのは、前世の自分の声じゃない。
耳に届くのは…頼りない、いや…頼りなさ過ぎる声だった。
「ふわ?……んぴ?」
(えぇ…?……ここどこ??)
俺は自分の視界に川があった。
そして主人公は「自分の姿」を川の水面を覗き込み確認した。
(ん?……見間違いか?)
一度目を逸らしもう一度見る。
そして水面に映ったのは
ちっさい…本当にちっさい狐娘だった。
(…ぬいぐるみみたいなサイズ感だな…)
えぇ…いや…前世の身長どこ行った?
それよりも何で3頭身なんだよ…
これじゃあSDガ○ダムじゃねぇか。
「ふわ〜んふあ〜ん……」
(リアルで3頭身にはなりたくなかったなぁ……)
「ふわぁ〜ん………」
(ん?……何か…喋れなくね?……)
「ふあぁぁー!んぴぴぴー!」
(イヤァァァ!!終わったァー!)
取り敢えず今は気にしないでおこう。重要なのは今の姿だ…一旦軽くまとめてみるか…
見た目は……
・SDガ○ダムみたいな3頭身
・髪色は金髪で髪型はロング
・キラキラとした大きな紫色の瞳
・先端が少し黒い狐耳
・ふさふさとした大きな一尾の狐の尻尾
・もちもちしてそうな頰
・右の狐耳の少し下に真ん中に金色の丸い装飾付きの黒いリボン
・白と黒のチャイナドレスを着ている
・スカート部分に鈴が付いていてカスタムが施されているのかスカートがある
・身長…約30cmくらい
……ちょっと待てェ!……俺の身長ォ!!ちっちゃ過ぎるだろォ!……夢の国のミッ○ーマウスくらいあってもいいだろうが!何でこんなちっさいんだよ!
加えて2つの死活問題がある…それは、"喋れない"上にちっさいことだ。
さっきから出る声は「んぴ!」やら「ふあ!」やら「ふわ!」しか出ない。
何だよこれ狐の鳴き声でもないじゃん。新手の拷問かよ。つか狐娘なら喋らせろよ。
…考えても仕方が無い…取り敢えず行動しよう…
と思い四つん這いになり走り出すと…
「んぴ!ふわわわわわ!」
(うおっ!思ったより速い!)
スカートは、動くたびにチリンチリンと軽やかな音を立てる。
「ふわぁん?…んぴ?」
(もしかして…身体能力クソ高い?)
しばらく走り続けていると
もうすっかり暗くなってしまった……が狐なので夜でもしっかり見える
「んぴー!ふわぁ!」
(うひょー!速い!)
と鳴きながら主人公は走っている…
そして途中で…
「んぴぴー…ふわ〜」
(もう夜か…一旦休むか〜)
今日は休むと決めるそして小さな狐娘は周りの大きめの葉を集め
それを寝床にして目を閉じる。
少し時間が経った後、小さな寝息が聞こえてきた。
翌朝になると主人公は目を覚まし次第行動する。
「ふわぁ〜ん…」
(眠て〜…)
気の抜けた様な狐娘の鳴き声が森の中に響く
「ふわ〜ん」
(腹減ったなぁ…)
すると『ポン!』と尻尾から音がした
主人公は驚き
「んぴぃ!?ふわ?!」
(うわぁ!?何?!)
と叫び自分の尻尾を見ると煙が出ていた
そして気になって尻尾に手を突っ込んでみると……
カチャ…
と音が鳴り何かに触った
「んぴ?」
(何これ?)
そして尻尾から手を引き抜くと…
自分専用と言ってもいいほどのサイズの釣り竿が尻尾から出て来た
「ふわ?…んぴぴ?」
(はぁ?…何で釣り竿?)
どうやら俺には生成能力があるらしい
釣り竿を出した後色々試してみたがよく分からん
「ふわっふわぁ…」
(釣れって事かぁ…)
主人公は近くの川に向かい釣り出す
そして1時間ほど釣った頃
主人公は
「ふわ〜ん?」
(そう言えば魔法とかないのかな?)
「ふわぁ〜ふわ〜んんぴー!」
(こんな見た目なんだし使えても良いだろ)
と考えた主人公は
「ふわー!ふわー!」
(うおー!出ろー!)
と取り敢えず念じてみると……
『ボフッ!』
と音がして指から火が出たので
「ふわぁ!んぴ!」
(おお!出来た!)
主人公は一旦火を止め釣った小魚を持ち
もう一度火を指から出し焼いていく
…腹を満たせるか微妙だったがこのサイズの身体には小魚でも十分だった
主人公は食べ終わるとまた走り出す。
「んぴぴぴ!」
(やっぱり速いな!)
可愛らしい声が森に響く。
もうどれだけの時間走ったのか分からない
が取り敢えずもう日が落ち始めている。
「ふわふあふわー?」
(寄り道し過ぎたか?)
そう呟いていると
「んぴ?」
(ん?)
明かりが見えた………つまり………
「ふわー!」
(人の家だ!)
つい嬉しくて両手を上げてぴょんぴょん跳ねてしまう
……ここ最近、段々と行動まで見た目に影響されて来た様な気がする……が、そんな事を気にした所で仕方ないので考えない様にする。
「んぴ!ふわわわわ!」
(よし!もう少し進めば街があるかもしれない!)
そう考えた主人公の狐娘はまた走り出す。
今後も頑張って行くのでよろしくお願いします!
第1話でまだ…魔法少女が出てない……次回は必ず出ます!