この作品は自分の練習用なのでいろんなシチュエーションを書いていきます!というわけで今回は水中です!
自分の後書きは相変わらずうるさいので放置していただいて構いません。
古びた桟橋の先端に、一匹の狐娘が立っていた。
身長は約30センチ。
金色の短めの髪を後ろでまとめ、紫色の瞳が海の闇を鋭く見据えている。
彼女は廃倉庫を根城にするジャンク屋の狐娘だった。
毎日、流れ着く漂流物や沈没船の残骸を漁り、それから使えるパーツなどを取り物を作ってきつね工房に売ったり自分で改造したりして生計を立てている。
今夜、彼女は特別な情報を手に入れていた。
「数時間前、海に隕石が落ちた」という噂だ。
普通の狐娘なら「危ないから近づかない」と逃げる情報だったが、この狐娘にとっては「面白そう!お宝かもしれない!」という理由で十分だった。
「ふわっ!ふわふわ!」彼女は小さく鳴き、背中の大型バックパックを背負い直した。
バックパックには水中ジェットが二基搭載され、頭には耐水圧ヘルメットがぴったり被さっている。
ヘルメットの前面には水中用センサーが青く光り、
耳と尻尾は特殊装甲で完全にカバーされていた。
四肢にはスケイルアーマーが装着され、
全身を覆う耐水圧装甲はきつね工房で深海仕様に強化済み。
スケイル・モーターが微小な鱗状機器を振動させ、
水中で自由自在に動き回れるようにしてくれている。
四肢の追加推進装置もフル稼働準備完了。
右手には『きつね製スーパー魚雷発射専用銃』を携行。
超音速魚雷を6発装填済みで、予備マガジンが腰の左右に3つずつの合計36発の予備弾を携えている。
大腿部前面には対魔物コンバットナイフが2基、
いつでも抜ける状態で固定されていた。
狐娘は桟橋の端から海を見下ろし、深呼吸をした。
「んぴ……!」と鳴きそして、ぴょんと海へ飛び込んだ。
水面に大きな波紋が広がり、すぐに彼女の小さな体は暗い海の中へ沈んでいった。
海の中は冷たく、暗かった。
狐娘はすぐにスケイル・システムを起動させた。
微小な鱗が高速で振動し、体が水を滑るように前進する。
四肢の推進装置が微調整を加える。
耐水圧装甲が水圧を完璧に受け止め、
ヘルメットのセンサーが周囲を青く照らしながらデータを表示する。
「ふわ!…ふわふわ!」深度100メートル。
まだ余裕があった。
波鉄はセンサーを頼りに、隕石が落ちた座標を目指して一直線に潜る。
200メートル。
300メートル。
周囲は完全に暗黒の世界。
時折、深海生物の影がセンサーに映り、
すぐに逃げていく。
やがて、海底に巨大な衝撃痕が見えた。
岩場が抉れ、中心に黒く光る隕石が半分埋もれている。
表面は不思議な金属光沢を放ち、ところどころに青い結晶が輝いていた。
「んぴ!」狐娘は興奮したように鳴き、
バックパックから回収用の特殊ワイヤーを取り出した。
ワイヤーの先端を隕石に固定し、もう片方を海面に向かって伸ばす。
「ふわっ!」ワイヤーがしっかりと接続されたのを確認すると、彼女は水上で回収艇を出して待ってくれている仲間に合図を送った。
回収艇のエンジン音が水中に響き、ワイヤーがゆっくりと張り始めた。
引き揚げ作業が開始された。
波鉄は隕石のすぐ横に張り付き、
周囲を警戒しながら待機する。
スケイル・システムを微振動させ、
体を軽く浮かせて位置を保つ。
しかし—突然、海底の闇から無数の影が迫ってきた。
「んぴっ!」センサーが赤く点滅した。
魔物群だった。
深海に生息する中型魔物——黒い甲殻を持つ蟹のような姿の「深淵蟹」の群れが、隕石の魔力に引き寄せられて殺到してきた。
距離はまだあるが、数は数十匹。
波鉄は即座に魚雷発射銃を構えた。
「ふわ! ふわふわ!」初弾発射。
超音速魚雷が水中を一直線に走り、
先頭の深淵蟹を真っ二つに吹き飛ばした。
爆発の衝撃波が周囲の魔物を怯ませる。
しかし、魔物たちは怯まなかった。
むしろ興奮して一斉に突進してくる。
狐娘はスケイル・システムの出力を全開にし、
水中を高速で旋回しながら次々と魚雷を撃ち放った。
「んぴ! んぴぴ!」6発の魚雷が次々に命中し、
深淵蟹の甲殻を砕く。
腰の予備マガジンを素早く交換し、
さらに一発づつ撃ち込み合計で18発を追加で撃ち込んだ。
爆発の連鎖が海底を照らす。
しかし魔物はまだ減らない。
深淵蟹のハサミが背後から忍び寄り、
彼女の尻尾装甲を掠めた。「ふわぁっ!」狐娘は素早く反転し、
大腿部の対魔物コンバットナイフを両手に抜いた。
ナイフの刃が青く輝き、
スケイル・システムの推進で水を切り裂きながら、
ハサミの根元を次々と斬り落としていく。
血のような黒い体液が海中に広がる。
回収艇のワイヤーはまだ半分しか巻き上がっていない。
隕石はゆっくりと上昇を続けているが、
魔物たちはますます激しく襲いかかってくる。
狐娘は隕石のすぐ横に張り付き、
背部ジェットを逆噴射させて体を固定した。
これ以上隕石に近づかせない——
それが彼女の決意だった。
「ふわ! ふわふわ!」魚雷発射銃を再装填。
残り18発を一発づつ慎重に撃ち込む。
超音速魚雷が水中を高速で走り、魔物の群れを次々と薙ぎ払う。
しかし、一匹の巨大な深淵蟹が、狐娘の死角から襲いかかってきた。
「んぴっ!」彼女は咄嗟にナイフを交差させて受け止めた。
ハサミでナイフが弾かれ、狐娘の体が押されて後ろに流される。
スケイルアーマーが軋む。
耐水圧装甲がギリギリで耐えている。
狐娘は歯を食いしばり、四肢の推進装置をフル稼働させた。
水中を高速で旋回しながら、最後の予備マガジンを装填。
「んぴぴぴ!」
残り6発の魚雷を、すべて深淵蟹の中心に向かって撃ち込んだ。
連続爆発が海底を揺るがす。
巨大な深淵蟹が断末魔の動きで暴れ、やがて黒い霧となって消えていった。
残りの深淵蟹たちも、爆発の衝撃に驚き次々と逃げ散っていった。
海底が、再び静かになった。狐娘は隕石に掴まり、息をついた。
「ふわ……ふわふわ……」ヘルメットのセンサーが、ワイヤーの引き揚げが完了したことを知らせた。
隕石はゆっくりと海面に向かって上昇していく。
彼女は最後の力を振り絞って、スケイル・システムを微振動させながら、隕石のすぐ横を並走するように上昇した。
海面が近づく。
狐娘の視界に、夜の星空と回収艇の灯りが映った。
ぷかっ。
彼女の小さな体が海面に浮かび上がった瞬間、
回収艇から仲間の狐娘たちが歓声を上げた。
「ふわ!!」「んぴ!!」「ふわぁ!!」
という鳴き声が響き渡る。
狐娘はヘッドライトを消し、
ぐったりと浮かびながら、
小さく満足そうな鳴き声を漏らした。
「んぴ……」隕石は無事に引き揚げられた。
魔物群は撃退され、港の街は今日も平和に朝を迎えるだろう。
狐娘は小さな回収艇の甲板に上がると、
仲間の狐娘たちに囲まれながら、
濡れた装甲をゆっくりと外し始めた。
彼女はジャンク屋の狐娘。
今日はまた、大きな獲物を手に入れた。
深海への挑戦は、彼女の日常に新たな一ページを刻んだ。
これからも、狐娘は海の底に眠る宝物を求め、仲間と共に冒険を続けていくのだろう。
夜の海は静かに、
彼女達の小さな背中を見守っていた。
『解説……きつね工房』
狐娘達が使う機器を作る神社の一角に存在する施設で狐娘達の技術組がこれ作りたい!となった時のみ作るか友達にこれ欲しい!と言われると作るところである。
尚、頭の良いバカ狐の集まりなので余計な機能もつけたが為、いつも頼んだ狐娘本人がその場で監視するのが主流である。
ファットちゃんのヘリやマグノリアちゃんの武装や装甲は全てきつね工房製で狐ステルスもきつね工房製。
さてスーちゃんの日常に今取り掛かってます!
追記…何かお気に入り減ったァァ!?ウワァァァ!?